読売新聞の「美術館女子」が問題視されているが・・・。
「美術の世界において、女性は常に描かれる側(客体)だった」。これ、そんなにダメなことなのだろうか。客体があってこその主体ではないか。モデルが何らかの衝撃を作者に与えたからこそ、現代にまで残る作品が生まれた。この点が見落とされている。
「美術館が単なる映えスポットになっている」? 別に、いいではないか。美術館とどんな関係を結ぶかは、各人の自由だ。
批判の背景には、「男性的なもの」への憧れ(女性モデルは奴隷で男性作者は主人、という観念)、昔ながらの権威主義、といったものが潜んでいるように見える。