相手を気持ちよくする接待術

2005年03月22日 13時18分01秒 | Weblog
仕事であれ、プライベートであれ、大切なお客さまを上手に接待することには、とても気を使いますよね。あまり堅苦しくなってもだめですし、かといって、あまり気安くしてもいけない。

「どうやったらお客さまを上手にに接待できるのか?」

そのポイントを“接待の達人”である銀座のママ、さらにはホストから学びましょう。

《CONTENTS》
●銀座ママ曰く:「できる女は自分を語らない」(1P目)
●銀座ママ曰く:「よく知っていますね、と言われたら赤信号」(1P目)
●ホスト曰く:「売れっ子は聞き上手」(2P目)
●ホスト曰く:「客のシグナルを見逃すな」(2P目)
●ホスト曰く:「一流ホストは、客の言いなりにならない」 (3P目)
●コーチ曰く:「とにかく相手を見て、臨機応変に」(3P目)


銀座ママ曰く:「できる女は自分を語らない」
長い歴史の中で培われた接待術とは?
「お客さまを楽しませなければ……」と思って、はまりやすいワナが「一所懸命面白い話をしようとする」ことです。次のようなことはありませんか?

「実はこんな話があって……」と、あなたがとっておきの話をすると、お客が興味深げに聴いてくれた。さらにいろいろと話をしたけれども、だんだんとお客のテンションが落ちていってしまった……。

これは銀座でも新人のホステスに多いパターンです。相手の話を聴くのではなく、自分の話ばかりしてしまう。お客も最初は聴いてくれていても、だんだんと退屈し、最後には店に来てくれなくなります。

「自分を語ることで客を楽しませようとするのがアマチュアなら、客に語らせることでなごませるのがプロなのである。」 (『銀座バイブル』より)

お客に「語らせる」ために大事なのは、あなたが質問することです。

「最近どうでした?」とあなたが質問すれば、お客は否が応でも「最近どうだったかなあ?」といろいろなことを考え始めます。あなたが質問することが呼び水となり、だんだんとお客の記憶を活性化させていきます。

お客が話し始めたら、すかさず相づちを打ったり、お客の言葉を繰り返しながら、相手の話にただついていきます。
あなたが聴きたい話ではなく、お客が話したい話を聴くことです。

「語る」よりも「語らせる」。「楽しませる」よりも「なごませる」ことがポイントです。
銀座ママ曰く:「よく知っていますね、と言われたら赤信号」
「自分の話を得意気にするなんて、そんな野暮なことはしませんよ。」

そんな人も油断は禁物です。お客が話をしていても、ついつい話をお客から奪っているかもしれませんよ。次のようなことはありませんか?

お客が話している話題の中で、自分が知っていることが出てくると、「それ、私も聞いたことがありますよ」と言って、自分の知識も提供する。お客からは「よく知っていますね」と感心され、あなたは恐縮しながらも、まんざらではない。そして、気がつくと、お客と意見を戦わせていた……。

これまた銀座の未熟なホステスにみられる悪いパターン。「お客さまの話題に付いていけるように」と新聞やニュースを見ることは大事ですが、それをひけらかすと逆効果。お客は「よく知っているね」と笑っていても、いい気分ではなく、離れていきます。

大事なのは、「それで、どうなるんですか?」と、無知の立場からお客の話に感心すること。あくまで主役はお客です。お客が話している話題でもなければ、ましてやあなたでもありません。

「無知を装った聞き上手というのは、意外に難しいのだ。頭の回転が速くなくては無理で、本物のおバカさんには、できない芸当なのである」(『銀座バイブル』より)

「知識」よりも「無知」。
自信を持って「無知」になることがポイントです。


「語る」よりも「語らせる」。「知識」よりも「無知」。銀座のママが教える接待術の基本は「聞き上手」になることでした。一方、女性を相手にするホストの接待術はどうなんでしょう? 

ホスト曰く:「売れっ子は聞き上手」
ホストも銀座ママに負けてはいません
やはり女性相手のホストでも基本は銀座のママと同じ。「売れっ子は聞き上手」とホストの誰もが口を揃えるといいます。とはいえ、やっていることは極めて単純。基本は次の2つです。

1) うなずく
2) 「イエス」「ノー」で答えられる質問をしない

ただ、本当に聞いているかどうかは別の話。何時間もお客の話をうなずきながら聞いているホストにたずねたところ、「うなずいているだけ。話、聞いてないもの」という返事。

「女性心理というのは、相手が理解してくれているかどうかではなく、聞いてくれているのだという、その誠意が大事」(『ホストの実戦心理術』より)

「理解する」よりも、とにかく「聞く」こと。自分が理解した・しないより、聞くことで相手がどう思うかが大事なポイントです。

ホスト曰く:「客のシグナルを見逃すな」
話は「聞いたフリ」のホストですが、とはいえ漫然と話を聞いているだけではありません。一流のホストはお客の大事なシグナルは見逃しません。例えば、次のような例をみてみましょう。

バリバリのキャリアウーマンが、お店に来てお酒を飲みながら言いました。

「会社がつまらなくて……」

さて、あなたならどう対応しますか?

「元気だそうよ。会社のことなんか忘れて、パァーとやろう!」と励ますかもしれませんね。でも、それではお客のシグナルに気づいていません。この「会社がつまらなくて……」という言葉は、お客が愚痴を聞いてほしいというシグナルである場合が多いんです。

一流ホストはこういったお客が望む方向を示すシグナルを見逃しません。「会社がつまらないんだ……」と受け止めることで、お客は自分の愚痴や感情を話しやすくなります。

もちろん、お客が思い切りはしゃぎたい場合もあるでしょう。そのときはそのシグナルを素早く感知して、対応するのです。

「要するに、『この客は何を望んでいるのか』ということを一瞬にして嗅ぎ取り、望み通りの接客をする――これが一流ホストなのです」(『ホストの実戦心理術より』

「細かい話の内容」より、「お客が進みたい方向」をとらえて進むことがポイントです。

ただこれだけでは、お客を本当に気持ちよくさせることができません。お客からマンション、高級外車をプレゼントされるほど、お客を気持ちよくさせる秘密はなんでしょう?


ホスト曰く:「一流ホストは、客の言いなりにならない」
ほんの一言でお客の心は変わっていく

お客からたくさんのプレゼントをもらうホスト。ただし、それにも二種類あります。

一つはお客に欲しいとねだる「小金虫(こがねむし)」。もう一つがお客にそっけない態度をとってお客にもらってくださいと言わせる「大金虫(おおがね虫)」です。

一流のホストはお客の言いなりになりません。さらには「お客を突き放す」ことさえもします。わざとお客に逆らって、ガツンと怒る。

「突き放せば、マンションだってゲットできる」

これは銀座のママと大きく違うところでしょう。客が男性か女性かの違いや、お客との付き合いが長期か短期かの違いもあるでしょう。「突き放す」のはかなりリスクの高い方法ですが、お客を接待するうえでの一つの参考になると思います。

「なんでも自分の思い通りにされると、客は飽きてしまうのだそうだ。このあたりが、女心の不可解なところで、幸せゆえに退屈するという主婦の心理に一脈通じるものがあろうか。」(『ホストの実戦心理術』より)

まずは「聞き上手」になることが必要なのは言うまでもありませんが、次の段階へ進めるかどうかは、突き放すかどうかはともかく、「言いなりにならない」ところがポイントになります。

コーチ曰く:「とにかく相手を見て、臨機応変に」
さすが、接待の達人である銀座のママ、ホストの考え方・方法はシンプルで納得できるものばかりですが、最後にコーチングを伝える立場から一言。

「とにかく相手を見て、臨機応変に」

いろいろなスキルや方法はありますが、それらを使いこなすためには、相手が今どんな状態にいるのかを知ることが何よりも必要です。

お客の状態は刻一刻と変わっていきます。あなたの言葉、表情、ボディランゲージなどからにも、どんどんと影響を受けて変わっていきます。お客からも予想通りの反応、予想外の反応などいろいろ出てきます。どんな反応であってもうろたえることなく、それに臨機応変に対応して作り出していくのです。

そのためには、まずお客をよく見て、今の状態を知ること。
銀座のママ、ホストの知恵も参考にしながら、お客様をよーく見て接待しましょう。http://allabout.co.jp/career/management/closeup/CU20050314A/index.htm?FM=life

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