Henry VIII

2005年02月27日 19時24分06秒 | Weblog
Henry VIII
主な登場人物
ヘンリー八世
枢機卿ウルジー
クランマー  カンタベリーの大司教
バッキンガム公
キャサリン王妃 ヘンリー八世の妃、のちに離婚
アン・ブリン  王妃に仕える女官、のちに王妃
あらすじ

 イギリス国王ヘンリー八世の宮殿では、ウルジー枢機卿が勢力を強めている。王の寵愛をよいことに汚い政治的策略をめぐらして出世をする強欲な彼を、民衆や公爵達は好んでいない。学識があり恵まれた才能をもつバッキンガム公も、ウルジーの陰謀によって裁判にかけられ、死刑となってしまった。ある晩、私服を肥やすウルジーの屋敷では宴が開かれ、そこで女官アン・ブリンに出会った国王は、彼女の美しさに魅了される。

 アンに心奪われた国王は、長年連れ添った現王妃キャサリンとの結婚を、彼女が元は兄の妻であったことを理由に無効にしようとしていた。国の博学な高僧達を集めて行われた裁判において、キャサリンは悲痛な訴えで離婚の承諾を拒み、一切の裁決をローマ法王にゆだねると言い残して法廷を去る。ウルジーもまた、アンが王妃となることを自分の出世の邪魔になると考え、王の離婚の裁決を引き延ばすよう法王のところへ請願書を送った。だがその手紙は、間違って王の手に渡ってしまう。さらに国の財産を着服していたことの証拠となる目録まで王に見つかって、ついにウルジーは失墜する。

 裁判は出頭を拒否するキャサリン不在のまま、カンタベリー大司教を中心に執り行われ、結婚そのものを無効とする裁決が下された。新たに王の花嫁となったアンの戴冠式は、民衆の祝福を受けて華やかに行われる。裁決の後キンボートン城に身柄を移されたキャサリンは、数名の侍女らに世話されて病に伏していた。臨終の時が迫る病床で、彼女は愛する娘の幸福と、忠実に尽くしてくれた侍女や召使い達の世話とを、国王の使者に託して息を引き取る。

 離婚問題以来国王の信頼を得ているクランマーは、異端な邪説を流布したとの中傷を受け、一時は囚人として捕らえられそうになった。だが国王の力によって無事その潔白を証明される。アン王妃には待望の王女が誕生し、宮廷のまわりは祝福にわきかえる民衆であふれている。洗礼を受けた王女に、クランマーはエリザベスという名前を与え、彼女がイギリスにもたらすであろう平和と豊饒と威厳とに満ちた未来を予言して、この劇は幕は閉じる。

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