今すぐ試せる! 脳の働き、ハンドマッサージで円滑に

2007年07月17日 08時04分00秒 | Weblog
 脳を効率よく働かせるためには、ハンドマッサージが有効であることが最近の研究でわかった。手は「第二の脳」ともいわれ、もみほぐすことが脳の働きを円滑にするとみられている。調査・研究にあたった古賀良彦・杏林大学教授(精神神経科)に話を聞いた。(村島有紀)

脳内血液の酸素量減少 余裕ある状態に

 脳科学の視点からの心の健康維持増進を目的に活動しているNPO法人「日本ブレインヘルス協会」の理事長も務める古賀教授。今年2、3月、製薬会社「ユースキン製薬」と共同で、脳内血液の酸化ヘモグロビン量(酸素量)を映し出す装置を使い、ハンドマッサージの有無により、脳の活動がどう変わるかを調べる実験を行った。酸素量が多ければ多いほど、脳は“酷使”され、オーバーヒート気味の状態となる。逆に少なければ余裕のある状態と判断される。

 実験では、20代から40代の女性18人それぞれに、(1)ハンドマッサージなし(2)ハンドマッサージだけ(3)ビタミン系クリームをつけて、ハンドマッサージする(4)ビタミンを配合しない基材だけのクリームを使ってハンドマッサージする-の4状態で、「偶数のあとに、数字の3が出てきたら左手でボタンを押す」という課題を与えた。

 そして、この間の酸化ヘモグロビン量を測定した結果、(1)の状態では、課題の開始直後から脳内血液の酸素量が増加。一方、(2)(3)(4)では、酸素量は少なく、脳が無理なく動いている状態を示し、さらにハンドクリームを塗ったほうが酸素量は少ないという傾向が表れた。「ハンドマッサージを受けることにより、脳に負担をかけずに同じ課題をクリアできることが実証された」と古賀教授は話す。

フル稼働はNG

 実験の対象となった脳の部分は、短期記憶をつかさどる「ワーキングメモリー」という箇所だ。主婦が掃除機をかけながら、夕食の献立を考えつつ、空模様を見て洗濯物の取り入れ時間などを決められるのは、さまざまな情報を一時的に記憶し判断する、この脳機能が働いているからだといわれている。

 ところが、忙しすぎたり考えることが多すぎると、脳がオーバーワーク状態となり、ストレスを感じたり、イライラしたりして、若い人でもワーキングメモリーが正常に働かなくなる。また、神経科の臨床領域では、ワーキングメモリーが正常に働かず、物忘れやうっかりミスが増えることは、高齢者の場合、「軽度認知症」の初期症状も疑われる。

 ではなぜ、ハンドマッサージをすると、「ワーキングメモリー」がスムーズに機能するのだろうか。古賀教授は「手は『第二の脳』ともいわれ、手を上手に扱うのは脳を大切に扱うのと同じ。それほど、手と脳の関係は深く、手に刺激を与えることで脳のバランスがよくなり、低燃費でもよく考える“エコ脳”になったと考えられる」と説明する。複数の用事を段取りよくこなすには、ワーキングメモリーに余力がある状態が望ましく、メモリーが疲れていると、次の行動や決断を要領よく進めることができない。

 「車が低燃費のほうが評価されるように、同じ成果を出すのであれば、“エコ脳”のほうがいい。日々の家事や仕事がスムーズに進まず、頭がいつもフル稼働の状態であれば、場合によっては軽度の認知症を早めてしまう」と警告している。

自分でも簡単にできる

 ハンドマッサージは、アロマや整体などのマッサージ店や、エステティックサロン、ネールサロンなどで受けられるが、足裏や背中と異なり、自分でも簡単にできる。全国34カ所でネールサロンを運営しているベレックス(東京)のネイリストで、ハンドマッサージに詳しい能登朝子さんによると、「セルフマッサージ」の仕方は次の通りだ。

 (1)手をキレイに洗った後、ハンドクリームを塗る(2)指の側面を親指と人さし指で押しながら、指先に向かってマッサージする(特に指先は念入りに)(3)親指と人さし指の間を押す(4)手のひらの親指の付け根をグーでぐりぐりと押す(5)手の甲を手首に近づけるようにしてストレッチする-など。

 能登さんは「クリームを塗ることで、手表面のすべりがよくなります。自分の好きな香りや肌にあったクリームで、マッサージの習慣をつけるといいですね」とアドバイスしている。

(2007/07/13 14:54)
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070713/knk070713000.htm

親ばか日本

2007年07月17日 07時53分08秒 | Weblog
理不尽クレーム:19教委が対応策 支援チームや研修で

 児童や生徒の親から理不尽なクレームや抗議が公立小中学校に寄せられている問題で、主要都市の教育委員会のうち、19教委が支援チームや職員研修などの対応策に乗り出していることが、毎日新聞の調べで分かった。東京都江戸川区教委では苦情件数が過去5年間で3.5倍と急増しており、教育現場が対応に苦慮している実態が改めて裏付けられた。

 全国の都道府県庁所在地や政令市、東京23区の教委などに、クレームの実態や対応策について尋ねたところ、75教委から回答があった。

 クレームは、「喫煙を注意されたが、人に迷惑をかけていないので指導は必要ない」といったものや「授業妨害をする児童の母を指導すると『先生に魅力がないから』と反論された」など子供の非を棚上げするケース、「不登校の子が家でストーブをけり倒した。学校が弁償してほしい」「いじめに遭う我が子を転校させるので、通学の交通費を出してほしい」「義務教育は無償なので野球部のユニホームは学校で洗濯すべきだ」と金品が絡む事例もあった。

 江戸川区教委では、苦情電話が▽02年度59件▽03年度87件▽04年度96件▽05年度156件▽06年度206件--と年々増え続け、今年度は3カ月間で89件と300件を超える勢いだ。教育現場では「クレームは実感として増えている」(仙台市)との受け止めが多い。

 これに対し、京都市教委は6月下旬、医師と弁護士、警察OBや臨床心理士の専門家らでつくる「学校問題解決支援チーム」の結成を発表した。北九州市教委は今月中にも、専門家による同様の支援を始める。福岡市教委は05年、元小学校校長と臨床心理士による「学校保護者相談室」を開設し、第三者の立場で両者の悩みを聞き、トラブルの早期解決を図る。東京都江戸川区や奈良市、広島市の各教委は、教師たちの相談に乗る教員OBを配置している。

 また、クレームに対応するため教員研修を行っているのは▽東京都練馬区▽堺市▽徳島市▽佐賀市の各教委。広島県教委は研修で親に扮(ふん)した教師を相手に応対する訓練を実施。岩手県教委は苦情対応マニュアルを昨年作り、大阪市も今年度中に手引書を作成する。

■保護者の非常識なクレームの例■

・写真の中央に自分の子供が写っていない

・休んだ1週間分の給食費を返してほしい

・給食が必要だと言った覚えはないので、給食費は払わない

・登下校時に友達とトラブルになるので、学校が送り迎えしてほしい

・クラスに気に入らない子がいる。その子を別のクラスに替えてほしい

・参観日に授業を録音した親が「先生の授業はここがよくない」と指摘
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毎日新聞 2007年7月12日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070712k0000m040142000c.html