塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

クロップ、痛みをしる指揮官とは

2021-09-19 21:35:13 | 日記
 スペインに過去、カルロス4世という王様がいました。

 後世、つまり今の僕たちからは「愚鈍」「愚かしい」「王としての器ではない」と評判は散々であるのですが、実はカルロス4世、父王からも

 「カルロス、何てお前はバカなんだ」

 と罵られて成長したんですよ。

 僕の父はひいき目に見ても実に有能であり、素晴らしい技術の持ち主である一方、僕や母に

 「お前はバカだから」
 「何やってんだ」

 と口に出すことも非常に多いのです。

 単なる口癖になっているとも言えますし、実際僕は不器用で工作や日曜大工の腕前はさっぱりですが、他に言い方があるだろうよと思うことはしょっちゅうありますし、母も随分と我慢しているはずです。

 もし僕やカルロス4世が父から

 「挑戦することは大きな意義があるんだ」
 「失敗してもいい、やり続けなさい」

 と鼓舞されていたとすれば、メンタルの持ちようは随分と変化したような気がするのです。

 ユルゲン・クロップがリバプールで大きな信頼を得ているのは、彼が痛みを知っているためですよね。

 2013年 チャンピオンズ・リーグ「準」優勝
 2017年 チャンピオンズ・リーグ「準」優勝
 2016年 FAカップ、ヨーロッパリーグのいずれも「準」優勝

 これだけ2位が続けば、どんなメンタルの強い人間でも落ち込み、選手を罵倒し彼らの働きがわるかったせいだと、責任を放棄したくなります。

 ただ、クロップはこの敗北を受け止め、リバプールにはどんな選手が不足しているかを正確に見極め、現在に至ります。

 少なくともクロップには、ブレンダン・ロジャース時代のリッキー・ランパードやマリオ・バロテッリのような補強劇が見られません。

 自分が多くの痛みを感じ、その痛みは他人が味わうべき代物ではないと考えているからこそ、クロップの姿勢が選手に伝わっているに違いありません。
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自分の脚で探索することの意義

2021-09-19 20:59:44 | 日記
 実業之日本社から2013年に刊行された美術書

 「死ぬまでにに見ておきたい世界の絵画1001」

 があります。

 これは非常に評判が良いにもかかわらず、重版がかかっていないようで、中古では定価(税込みで8800円)の3倍、4倍で取引されており入手困難の書籍です。

 ただ、僕は今日「定価」で買うことができましたが。

 以前、勤務帰りに立ち寄った書店の美術コーナーで、これを見かけた記憶があったのです。

 その際は別の美術本を買う予定で出かけたので、8800円もお金を所持していなかったのです。
 
 そこで今日、改めて出かけて無事購入できたわけですが、ある意味インターネットは万能ではない、という点を知ることができたことが大きかったと思います。

 僕の購入した書店はチェーン店で、駐車場も完備していますし、美術書以外の書籍も充実している方です。

 東京都に在住の方であれば、ネットで希少本や重版がかかっていない本を高値で購入するよりも、ジュンク堂や三省堂など大手の店舗を丁寧に散策した方が、余計な出費を省くことができるように思えます。

 サッカーもルーキー獲得、新加入選手の入団交渉は、やはりフロントが自分で確かめることが最終決断ではないでしょうか。

 Jリーグの選手がどんどん欧州へ進出するのは、2部も含めて彼らが貪欲であることもそうですし、解除金が欧州の選手と比べて格段に安いことがあります。

 ワールドカップ16強の常連になりつつある国の代表選手たちが、1億円程度で入団させられるとあれば、それは凄く魅力的ですよね。

 オナイウ阿道がフランス2部のトゥールーズで素晴らしい活躍、4試合連続得点を記録していますが、クラブが彼を以前から注視していたようにが思えません。

 彼が活躍しているからよいものの、

 「解除金が安いから今回はいいかな」
 「もっと獲得の際注視すべきだった」

 と反省点が出てくるとすれば、やはり実際の調査が甘かった、という意味になると思うので。
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傍流がある方が面白くないですか

2021-09-19 20:59:44 | 日記
 1990年代のNBAは、傍流のブランドが乱が立し、ナイキやコンバース、リーボックと共に契約選手争いに参加していました。

 オーセンティック・ブランドからすれば、機能性そのものが訴求効果にならないにも関わらず、選手たちが契約してゆく姿は不自然に見えたことでしょう。

 大手は契約選手を数多く抱えています。

 ですから好待遇の選手は一握りで、自分専用バッシュなど企画すら浮上しない選手の方が圧倒的でした。

 そのため、傍流のブランドは高い契約金だけでなく

 専用バッシュを作って売り出します。
 オールスターに選出されたなら、特別配色の靴を支給しますよ

 と口説いたわけです。

 デリック・コールマンとブリティッシュ・ナイト
 ゼイビア・マクダニエルとザンザス
 クライド・ドレクスラーとカンガルース

 などが契約の代表例になりますか。

 いずれもオールスターやチームの中心選手であり、特にドレクスラーは1995年、移籍先のヒューストン・ロケッツで優勝し、92年の五輪金メダルの実力者でした。

 でも、今のようにオーセンティックだけが軸になる世界よりも、すごく面白くて特集する祥伝社の「ブーン」を、血眼になって読んだものです。

 サッカーもチャンピオンズ・リーグは、傍流のブランドが優勝する気配は既になく、西欧の有力クラブだけが戴冠の形であり続けています。

 1979年のノッティンガム
 1986年のステアウア・ブカレスト
 1991年のレッドスター

 また上記の優勝クラブだけでなく、レインジャーズ・グラスゴーやアンデルレヒトなど、中堅クラブも上位進出を目指せる時代がありました。

 2004年のポルトがダークホースとしての優勝は最後かもしれません。

 翌年のリバプールの優勝は確かに望外でしたが、過去4度の優勝を思えばダークホースとは言い切れない気がしますね。
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