理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄305 副交感神経が人生の質を決める

2011年09月12日 | Weblog
『なぜ「これ」は健康にいいのか?』という本をご存知ですか。今、大変売れている本です。電車の中の広告を見て中身はどうだろう、売り方がうまいだけの本かもしれないと思っていました。

しかし、気になる点が「副交感神経が人生の質を決める」というキャッチに興味をひかれ、早速購入して読んでみると私たちが提唱している間脳調整の「フットセラピー」にとても参考になる本でしたので是非、皆様にご紹介したいと思います。

著者は順天堂大学医学部教授「小林弘幸」氏です。プロのスポーツ選手や芸能人から得たデータや研究グループで得たデータをもとに科学的に自律神経の働きを分かり易く記されていて、西洋医学の先生としては面白い視点で説明されています。

それでは本の一部を抜粋してご紹介します。目次のタイトルを見るだけで興味深いものばかりです。例えば「石川遼はなぜタイガー・ウッズの歩き方に着目したのか?」ラウンド中のゴルフ選手は緊張の連続で交感神経が優位な状況が続いています。この時、タイガー・ウッズはゆっくり歩くことで呼吸が深くなり、周りが良く見えてきます。

この呼吸と余裕が、自律神経を副交感神経優位に切り替え、緊張の中にも冷静な自分を取り戻し、平常心でプレーにのぞむことができるのです。そんなタイガー・ウッズに気付いた石川遼はやはりすごいと言われています。

また、キム・ヨナ選手の金メダルの話も面白いものでした。浅田真央選手とバンクーバーで戦った時、最終的には20点近い差が付いて浅田選手が銀メダル。浅田選手も決して悪い出来ではありませんでした。

この差を自律神経の視点から説明されています。浅田選手は集中力を高めるためにヘッドフォンで好きな音楽聞きいていました。キム・ヨナ選手は周囲の人に笑顔で接しながら自分の味方にして行くという集中の仕方でした。

二人とも極限に集中力を高めた状態なのですが、大きな違いは余裕があるかないかだと小林氏は言われています。浅田選手は自分だけの世界に入り込み集中力を高めていったのに対し、キム選手は周囲の力を借りながら集中力を高め、アウェイではなくホームにして行ったことが気持ちの上で余裕が生まれてきたのです。

それともう一つは、一瞬立ち止まり、指を鳴らすポーズを取り入れることで、浅くなった呼吸を深くすることができ、低下していた副交感神経を高めることになったとも言われています。

いかがですか、私も副交感神経の働きを高めることが、これほど重要だったのかと再認識させられました。

自律神経の働きを知れば知るほどフットセラピーの間脳調整法の素晴らしさが分かってきます。交感神経優位の状況が続く、日常生活の中で、ちょっと足を揉むことが副交感神経優位の状況を作ってくれます。

この本は自律神経のこと、副交感神経を優位にすることの大切さをとても分かり易く記されていますので、フットセラピストの方には必見の書だと思います。

タイトル:なぜ「これ」は健康にいいのか?
著者:小林弘幸
出版社:㈱サンマーク出版

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

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