理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄525 便秘の大敵は冷えにあり

2016年01月13日 | Weblog
今朝は今年一番の冷え込みで、車には霜がこびりついていました。1月5日は「小寒」、20日は「大寒」と一番寒くなる時期です。冷え症で悩んでいる方にはもっとも辛い季節ですね。

東洋の考え方では「冬」の時期は五行では「水」にあたり、体に負荷をかけてしまう環境として「寒(寒邪)」があり、要するに冷えやすい環境だということです。

この冷えが臓腑の「腎」や「膀胱」に悪い影響を与えてしまいます。五行の相生の関係では親に当たるのが「金」で、金の臓腑は肺や大腸で、この機能を高めておくことも大切になります。

冷えは腎臓や膀胱に負荷をかけるだけではありません。内臓、特に小腸や大腸が冷えてくると便秘や下痢の原因にもなります。内臓が冷えるということは内臓の血液循環が悪くなっていることでもあります。

体の筋肉は冷えてくると硬直してきます。同様に内臓も硬直して動きが鈍くなってしまいます。腸の蠕動運動が衰え、腸が萎縮した状態になってしまいます。その為、便を送り出しにくくなり、便秘を引き起こしてしまいます。

本来、すぐに排泄されるはずの便が腸内に停滞することで、腸内環境が悪くなってきます。最近、盛んにテレビなどのマスコミで紹介されている腸内フローラが悪くなってしまうのです。善玉菌に比べ悪玉菌が増えてきて、ますます便秘を慢性化させてしまいます。

先ずは冷えを徹底して改善していきましょう。それにはフットセラピーがお勧めです。足首を回すだけでも気血の流れが良くなり、末端まで血液が流れるようになります。これに足趾を揉んだり回したりすることで、足趾の先端まで血液が流れ込んできます。

足の末端まで血液が流れ込んでくれば、当然内臓にも充分に血液が流れ込んで、冷えきった内臓を温めてくれることでしょう。内臓が温まれば蠕動運動が活発になり、腸の働きが正常に戻ってきて、便秘の改善につながります。

冷えを改善し内臓の冷えをとるには半身浴が効果的です。湯温38℃~39℃のぬるめのお湯(高くても40℃以下)で下半身を温めましょう。8~10分ほど半身浴を中心に行ったら、一度湯船から出ます。

この時、全身の塩(天然の塩)マッサージを行うとより冷えを解消できます。塩をぬったまま湯船に入り、また8~10分半身浴を中心に入ります。

この時に腸もみを行いましょう。大腸に沿って両手の指先を押し込みます。盲腸のあたりに両手の8本の指先を立て、息を吐きながら指先を押し込みます。上行結腸に沿って少しずつ移動して横行結腸、下行結腸、S状結腸と指先で押していきます。

硬くて痛いところがあれば少しずつ軽く押しながら緩んでくるまでソフトに押します。柔らかくなり痛くなくなるまでゆっくりと押します。最後にお腹に「の」の字を書くように時計回りに手の平を回します。

もう一度、湯船から出て頭を洗うならこの時に、洗わないのであればゆっくりと5分ほどくつろぎます。最後に湯船に入り、半身浴を中心に8~10分入ります。人によってはこの時、汗が噴き出してくることでしょう。

こうなれば内臓までしっかりと温まっている証拠です。腸が活発に働き出し、腸内フローラもいい状態に善玉菌が増え悪玉菌が減ってきます。腸内フローラをいい状態に保つことができれば、自然に便秘も解消してきます。

腸内フローラを正常に保つには冷えを取ることと同時に善玉菌を増やす食べ物を多く摂ることです。善玉菌のえさとなる食物繊維を多く含んだ食品です。根菜類や海藻類をタップリ取り入れた食事と発酵食品やオリゴ糖を多く含んだたまねぎなどの根菜類を摂るようにしましょう。

しかし、内臓が冷えていたのではどんなにいいものを摂り入れても、小腸や大腸の働きが低下していたのでは充分に消化吸収できないことになります。先ずは冷えを徹底して解消することが先決です。

腸内フローラがいい状態になれば免疫細胞も活発に働いてくれるので免疫力が高まり、ガンにもなりにくく、色々な病気から守ってくれます。

大便は大きな便りといわれるように腸内フローラの状態を表してくれます。形はバナナ状で色は黄金色で、匂いがなく、お尻を拭かなくてもいい状態が理想の便といえます。

大きな便りを確認しながら腸内フローラの状態を見て、病気を予防しましょう

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士