本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄405 笑いの効果

2013年08月19日 | Weblog
昨日(18日)新橋演舞場の芝居のチケットを義兄からもらったので、久々に芝居を鑑賞してきました。「さくら橋」というタイトルで隅田川を舞台にした「藤山直美」主演の泣き笑いの芝居で、思いっきり笑ってスッキリしてきました。

そこで、今日は「笑いの効果」について取り上げたいと思います。最近、「ラフターヨガ」が注目されてきています。これは笑いヨガといわれるもので笑いとヨガと呼吸法を組み合わせて作られたエクササイズです。

遺伝子研究の第一人者である「村上和雄」先生は「笑うことで良い遺伝子のスイッチがONになる」と言われています。実際に糖尿病患者に1日目は難しい糖尿病の講演を聞いてもらい、二日目には吉本興業のお笑い芸人による漫才を聞いてもらい、食前と講演後の血糖値を比較したところ、一日目は123mgも上がったのに対して、二日目は77mgしか上がらなかったそうです。

また、「元気で長生き研究所 所長 昇幹夫」先生の記事がとても参考になりますので、一部修正したり割愛したところがありますが、紹介したいと思います。

笑いは、人間の体にどんな影響を与えるのでしょうか。医療的な検証も多く行われていて、ナチュラル・キラー細胞を活性させるなど、数多くの医学的効果 が報告されています。

それでは、笑いが注目されるようになったのはいつ頃からでしょうか。1992年、「日本心身医学会」は、がん患者に吉本新喜劇を見てもらい大笑いしたところ免疫力が活性化したと発表し、それが新聞に掲載されたことで、笑いの効果 が日本で知られるようになったのです。
米国での「笑い療法」はさらに10年早く。1982年、「笑い療法研究会」が医師、心理学者を中心に結成され研究が始まり、結成時のシンポジウムで、笑いには次のような治療効果 があるという結論が出ています。

1.ユーモアや笑いは、ナーシングホームの人々の健康づくりに大いに貢献する作用がある。
2.大笑いは内臓のジョギングとも言われ、適度な運動に匹敵する効果がある。大笑いでリラックスすると自律神経の働きが安定。適度な運動をした時と同様、血中酸素濃度も増加するため、ストレスを大幅に減少させることができる。
3.脳内モルヒネと、以前日本でも話題になったエンドルフィンという強力な鎮痛作用を持つ神経伝達物質が増加し、痛みを忘れてしまう。
4.脳波では、情緒を司る右脳の活性化が見られ、ストレスで左脳を使う人にとってリラックス効果 があると考えられる。

この笑い療法のもとになったのは、強直性脊椎炎という膠原病の一つを同療法で治した米国のジャーナリスト、ノーマン・カズンズ氏の闘病記『500分の1の奇蹟』(日本では80年に翻訳されたが、すぐ絶版になり、96年に『笑いと治癒力』の題で岩波文庫として再版)です。

64年に発症し、全身の激しい痛みやしこり、熱病といった病状に加え、血沈が115ミリといった状態で、鎮痛剤では薬疹が出るといった有り様だった。そこで、面白ビデオを10分間見て大笑いしたところ、2時間ぐっすり眠ることができ、血沈も改善した。これを一週間続けた結果 、症状が改善し血沈も80ミリに。治る見込みは500分の1と言われていたにもかかわらず、半年で元の編集長職に復帰できたのです。

日本で、この笑い療法にいち早く注目したのが、岡山の医師、伊丹仁朗氏です。91年、伊丹氏と一緒に、笑いが免疫力にどう作用するのか、大阪の「なんばグランド花月」に男女19人の患者を集め、3時間笑った後の免疫力の変化を調べました。

開演前後の採血で、リンパ球の一割を占め、がん細胞に直接働きかけるNK細胞の活性状態を調査したところ、低すぎた人はすべて正常値までアップし、高すぎた人の多くは正常値に近い数値に戻っていました。笑いには、短時間で免疫力を正常化させる効果 があることが分かります。その後、がん患者20人にNK細胞の日内変動を考えたうえで再実験したが、同様の結果 を得て、冒頭の92年の発表になったのです。

笑いには多くのことが期待できます。大声を出して笑うようにしませんか。作り笑いでも同様の効果が期待できるようです。

それでは、本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士