「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

月代に翼竜放つ佳容かな 石母田星人 「滝」11月号<渓流集>

2012-11-13 08:21:43 | 日記
 翼竜という字を見ただけで私はワクワクしてしまうのだが、
東の空が明らむ、月がまさに昇ろうとする一瞬に翼竜が放た
れるのだ、その姿のなんとbeautifulな事か。翼竜は、恐竜
たちとともに、三畳紀からジュラ紀、白亜紀にかけて約1億
5千万年もの間、空飛ぶ生物として地球上に君臨したことを
化石から知る現代であるので、目にしているのは有翼宇宙船
かもしれないし、飛行機かもしれないが、そんな現実から引
き離して翼竜を見せてくれるのは「月代」という季語なのだ
ろう。その翼風の中に、私も髪を乱しながら、音や匂いをも
感じて昇ってくる月をみたいものだ。(H)

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
翼竜 (今村征一)
2012-11-13 08:49:49
人間がまだ居ない太古の景色であろうか。そんな世界へ紛れ込んでみたい。
太古の景色 (博子)
2012-11-13 20:33:01
 どんな感じでしょうね。
実際に行ったら怖いかもしれないけれど、見てみたいです。

コメントを投稿