「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

ざわめきに石を離るる露ひとつ 山崎真中 (10月号滝集)

2010-10-26 05:19:09 | 日記
 何のざわめきだろう。風のざわめき、街のざわめき、或い
は心のざわめきだろうか。急速に寒さへ向かう時節のなか、
泰然とした石に結んでいた露が、朝陽のなかにひっそりと零
れ落ちたのである。まさに澄明な静寂感に心打たれる句であ
り、川端茅舎にも劣らぬ露の名句になったと思われる。(S)

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