「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

海の上のひかりが変はり節分会 渡辺登美子 「滝」4月号<滝集>

2013-04-30 05:37:34 | 日記
 顕著な光の変化は日の出と日の入りの前後かと思う。今日
は節分。明日は立春。コインを裏返すようにドラスティック
に春はやってこないけれど、海にも春の訪れを感じとったの
でしょう。しかし、津波に遭われた作者であれば、以前と同
じに海の光を感じる事ができないとも読める。そんな気分の
中に「節分会」が配されて、自分だけでなくて、皆の幸せを
呼んでいるように読めました。(H)

2 コメント

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節分会 (今村征一)
2013-04-30 08:26:06
そうですね。海にも空にも明るさが見えるのは節分の頃。くらしにも明るさが見える頃ですね。
 (博子)
2013-04-30 13:34:16
 テレビドラマの中で、高校生役の子のセリフにこんなのがありました。
「私は、月命日という言葉を覚えた。でもそれは、死者に黙祷をささげる日ということ以上に、被災者と被災しない地域に住む人の温度差を感じる日だ」
この言葉は、想像の及ばないの辛さの中に日々を送っていることを象徴する言葉だと思いました。
それでも、祈ることしか私にはできません。

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