「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

ドアノブに守宮張りつく事実婚 成田一子 「滝」6月号<瀬音集>

2013-06-07 05:26:19 | 日記
 事実婚が俳句になったことに先ず驚いた。意図的になのか、
何か事情があるのかは分からないが同居生活をしている二人
が暮しているドアノブは、開ければすぐにキッチンがあるよ
うな所なのでしょう。婚姻届は出さなくても、守宮が「夫婦
が暮す<家>」と認めて守っているように読めて、私も応援
したいと思いました。日本の婚姻制度は明治の時代からの、
古い形がそのまま引き継がれており、結婚とは、家の持続が
大事とされてきました。しかし今は、愛し合う男女の気持ち
が尊重されるようになってきています。にも関わらず社会的
には、結婚届を出した夫婦と同じには扱われない。この不思
議に気付きながら改められない婚姻制度。守宮だけが、まば
たきもせず大きな目で現代を見ているようで、面白い句。ド
アの脇にあるエアコンの室外機の音が低く聞こえて来る気が
します。(H)

2 コメント

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守宮 (今村征一)
2013-06-07 08:15:24
よく風呂場の窓に張り付いている守宮を見ますね。
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守宮 (博子)
2013-06-07 18:59:44
 今年はまだ見ていませんが、我が家の庭にいるらしいです。
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