「夏草や兵どもが夢の跡 松尾芭蕉」の本歌取りというより、ちょっぴり風刺が見えるからパロディーの句。芭蕉の句は、「今、夏草が深くおい茂るここは、むかし、武士たちがいさましくも、はかない栄光を夢見た戦場のあとである」である。そんな読みに当てはめれば「今、春泥となっているここは、むかし子童(こわっぱ)たちが、泥まみれになることなどもろともせず遊んでいた場所である」くらいの意味になるのだろう。私の子も男の子二人だったので、「それは、それはわんぱくで・・・」と言いたいところだが放っておくと二人とも本ばかり読んでいるので、近くの小学校に連れ出して遊んでやらなければならなかった(当時は校庭が解放されていた)。たくさん洋服を汚したら褒めるようにしていたことが懐かしく思われた。(博子)