この七十年の平和は日本を指すのかと、対にある戦争が頭を過りもするが、作者の生きてきた年月かと思い直した。春先は温かさを感じたかと思うと、寒さが戻り、うっすらと氷が張っていたりする。そんな氷に佇んでいては、いや、佇む間もなく割れてしまうがそんなことは百も承知で詠まれている。それは危ういと言う事と紙一重に平和がある。あった。と、言う事だろう。平和を乱すのは必ずしも戦争ではなく、自然災害であったり、人の心の行き違いだったりするが、今の不安な状態を読んだとすれば、健康面だろうか。その危うさの表現を「薄氷に佇つ平和」とは、つくづく『俳人なんだなぁ』と尊敬する。(博子)
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