素朴なナデジュダ区のメインストリート、ロムスコ・ショセ。今日も用事で家を出て、信号のところに行くと・・・ あれ? なんかヘンな所まで車がつながってるなー。なんでこんなところで渋滞? あっ!! これはもしかして・・・!! と交差点のところまでくると・・・
あァ!!やっぱり事故だ!! 左折しようとしていたベンディ(連接)バスの横を急いですり抜けようとした車が、対向車線の方も左折しようとしていたバイクに気付くのが送れたそうです。すぐに救急車がサイレンを鳴らして到着しましたが、バイクのおじさんの方は足を怪我したみたいです。ただ、生き死ににはかかわるほどではなかったよう(ブルガリアの場合、残念ながら生き死にに関わってしまった場合は救急車は来ない・・・)でよかった!! バイクに乗っていたおじさんは、麻か何かのズダ袋を背負っている・・・ きっと心の中で、「ここは昔は畑のあぜ道だったんだ!!」と思ってるんだろうなァー。でも今は首都の幹線道路。下には地下鉄も走ってるんだよ!! 気を付けないと!!
もちろん、夏休みの観光地に向かう幹線道路で、慣れない道路を走る外国人ドライバーや無理な追い越しをしようとした車の事故はよく見かけました・・・
でも、9月中旬から10月初めごろはなーんかみんな焦って、そのせいかよくソフィア市内で事故を見ます。新学期に入ったから、いろんな分野の人々の日程が変わるのもこの頃。低学年のコたちは親たちの送迎が必須だそうで、毎日仕事に行きながら子供を送り迎え、というとけっこうスケジュール、きつくなりそうです。そして気候の変動も大きい!! 10月に入ってソフィアの夜の最低気温はほぼ0℃まで下がるようになりました。昼間はまだ暖かいのに!! 体をこわして寝込む人続出!!
ソフィア中央駅の方へ、空港からストチュナ・ガーラのラウンド・アバウトを抜けてスリヴニッツァ大通りに入ると、またまた3車線がビッチリ大渋滞・・・ そしてその列はライオン橋のアンダーパスまで続いていますぅ・・・
トンネルの中通りたいけど、大丈夫?トンネル内火災だとやだなぁ。
そろそろと中に行くと、タンクローリーと車の事故・・・ どっちかが車線変更しようとしたときに接触しちゃったみたい。人命にかかわることはなさそうだけど、どちらも営業車みたいなのでドライバーたちは頭を抱えていました。カワイソーだけど仕方ないか・・・
ワタシも経験あるから同情しちゃうな~。冬も近くなって天気が悪い日も増えてきたし・・・ だからまたYouTubeのカークラッシュ・コンピレーションを見て、予習&心の準備をしないと。あれ見るとコエ~っ!! さすがはおそロシア、ロシア人もスラブ系で運転の仕方が似てるから見るとホントに勉強になるんだよね~・・・
ガガ~ン!! 今年の夏は忙しくって黒海リゾートでのんびりすることはできなさそう・・・ せいぜいパンチャレーヴォあたりのソフィア近郊で温泉かプールくらい? というのもちょっと用事で8月中1週間、ガブロヴォに行くので、どんな所かちょこっと偵察だっ!と思ったところに以前からの友人家族からお誘いがあったわけで・・・ シプカ峠を通ったわけで・・・
友人家族は温かく迎えてくれました。おいしいセロのお庭で採れた野菜&庭で育ったニワトリ(!!)でおごちそうっ!! 「ウチの食べ物は全部ドマーシュノなのよ!!」 ここんちは3人息子がいて一番上はもう独立しソフィアで働いていて、次男のダンチョ(英語名でいうとジョーダン)はティーン、三男のマテイチョ(英語名ではマシュー)は小3です。育ち盛りの男の子のいる家の食事はゴーカイ!! ブルガリアの1コ800gくらいあるパンが1回の食事で2コくらいすぐになくなります。その秘密は、ここんちのママ、スラフカがすっごくおいしいパンの友を作ってくれるから、ですが、そのことについては後ほど・・・。
このガブロヴォ市、「ユーモア」(ジョーク?)や「ケチ」で有名な所で「ユーモア博物館」なるものもあるそうなのですが、尋ねてみると、ここんちのお父ちゃんニキは、「う~む、あんまり行く気がしないんだよねぇ・・・」との事。うむむ、何で?と思っていると、「それよりいいところがあるよ」とニキ。この地元民家族が、夕方・・・というかこの時期夜9時半ころまで明るいので夕方というのかどうかわかりませんが、そこまで散歩に誘ってくれました。まずは「エタラに行こう!まだ中のお店も終わってないはずだし・・・」と男の子たちを連れてエタラへ出かけました。エタラとは、谷間に昔のブルガリア民族復興期の建物、特に石屋根のお家が並び、そこでブルガリア伝統工芸の実演が披露されているところなのです。そこについては次に書きますネ!
川沿いを歩いていると年上のダンチョが道端の猫じゃらしのような草の先端を飛ばし始めました。それを見ていたマテイチョもやりたそう!! お父さんの手ほどきでどうにかできるようになりました!! 茎を引っ張ってミニ猫じゃらしの頭をぴんっ!! 身近にあるものを何でもおもちゃにして遊んじゃう!! なんだかワタシの小さなころみたいでナツカシイ感じ・・・ まだまだ明るいこの時期!! 仕事が終わったママ、スラフカも合流! 「ガブロヴォ市内が見渡せるところがあるのよ」とスラフカ。
「この街はブルガリアで一番端から端までの距離が長い町なんだ」・・・ 前に住んでた田舎町ペルニックも途中で”Г”の字に折れ曲がって13kmあったけど、この街は23kmもあるんだって!! そしてこの都市は川沿い、そしてメインの川の支流に沿って街が形成されているので、市中心部以外は山道を登って家々にたどり着く感じになります。この山道がスキーでいう上級者コースっていうくらいの急勾配っ!! 雪降ったら人々はどうするんだ⁉ そんな山道の一本を上へ上へと家族全員を乗せたウチのムルティプラちゃんは登ります。こ、ここはローで登らないと!! 登っていく途中に小さな動物園やガブロヴォ市民がバーベキューを楽しむ公園の横を通って、この道もうすれ違えない…という細い道・・・と、ひらけて、おおっ!! テレビ塔のところに来ました。
そこから見える風景は・・・
美しい山あいに溶け込んだ街。
そしてテレビ塔の足元にはローマ遺跡!! 「若いころ、ここの発掘作業を手伝ったんだ。いろいろ出てきたんだよ」とニキ。「今でも掘れば何か出てくる?」と尋ねると、「もう全部堀つくしちゃったから何も出てこないと思うよ・・・」
やっぱり太古のむかーし昔から人が住んでたところに街ってできるのねぇ・・・ とっても暑かった日でしたが、日が落ちるとともに急に涼しい風が山あいのこの街を包んでいきました・・・
ブルガリアに住んでホントよかったと思うことの一つが、外席のカフェにだれでも気軽に入れることっ!! 近所中どこでもあります。めちゃくちゃな服装(?)の年金世代・・・ ヤンキースのキャップにロゴ入りTシャツ&半パン、そしてくつ下に革靴(笑)のおじいちゃんたちでも、おしゃれな若者に交じって外席でカフェ、ビール、ウォッカ(!!)です。カフェめしも充実しているところがあります。ホットサンドやチーズトースト、フライドポテトやキョフテ、ケバプチェなどの軽い肉料理が楽しめます。
このナデジュダに越してきて、けっこう近所にガソリンスタンドや「アフトミフカ」つまり洗車場にカフェが併設されているところが多いのに気が付きます。お客に男性が多い?・・・と思ったら、近所の若いママさんたちもベビーカーを押してやってきています。こういうカフェは比較的若い人たちをお客さんとして集めたいようで、メニューも面白い!!
そのうちの1軒、友人のファティマの息子が経営するカフェは「アフトミフカ」横。ここのメニューで面白いのはフローズン系の冷たい飲み物があることです。2種類あって、1つはヨーグルトっぽい甘酸っぱいもの、もう一つはカフェ・フローズン。フレーバーはフルーツソースから選べます。ブルーベリーなどは定番ですが・・・ えっ?!「ディニャ」⁇ つまりすいか?うまいのか? 勇気がなかったので「ゴルスキ・プロドヴェ」(森のベリーソース)に落ち着き・・・ また次の時、別のを頼んでみようっ!!
ここは軽食もあっていいですね。ベビーカーを押してきた若いママさんたちはチーズとハムのトーストをパクッ!! ああー、たぶん家では赤ちゃんのお世話で自分一人分の朝食を作って食べる時間や手間がおしかったのね。こう暑い日が続くとオーブンやトースターを使うのってヤだよね~!! ひとしきりカフェのおにーさんや他のお客とおしゃべりして帰って行きました。こういう場所って大事だよねーっ!!
公園内のカフェもいいけど、街角にちょこっとあるカフェも大好きです!! もっと開発(⁉)するぞ~っ!!
首都の田舎村ナデジュダ区・・・ 最近の大河ドラマで関東の武将の城下町の話が色々取り上げられますが、意外とそういう街はセレブな雰囲気。最近の東京周辺の再開発などで、以前は「皆が住みたい、地価が上昇中、セレブでおしゃれな・・・」なんて言われていた区域にも変化が生じているとか。
それとは関係ないかもしれないけど、ナデジュダ区も実はけっこうそういうところかも。東京でいうと「世田谷」とか・・・ 地下鉄の延長に伴い、その辺に住む人たちは労せず所有財産の価値を上げてもらい、「うちの庭先にマンションを建てたら完売」、「通り沿いに貸店舗を月何百レバで貸してる」、「相続したアパルタメント、月何百レバで貸すって出したらたくさんの電話が来た」などなど・・・ リューリン区の方が先に地下鉄が通ったのに、比較的最近地下鉄の通ったナデジュダ区の方が金回りがいいような・・・ だからなのか、相変わらずぶっきらぼうで、自分たちは「ソフィアンツィ」(ソフィアっ子)、「ストリチャーニ」(「ストリッツァ=首都」からきた言葉で、いうなれば「都民」って感覚かなぁ・・・)という自負が強いのは・・・?
この地区のイメージアップに貢献する(?)「セヴェレン・パルク」(北公園)。どこの公園もそうですが乳母車を押して若い夫婦が涼と木陰を求めてやってきます。年金生活者世代も多いっ!! あ、だけど、この公園内でリューリンのパザールやイヴァン・ヴァゾフ劇場の前の公園にいるようなシャフ爺(チェスをするおじいちゃん)集団は見ないなァ・・・ この辺の人たちはチェスをしないのか?
ちょっとしたきっかけでこの辺で立ち話になった70代くらいのナーデャ。娘は英国に行ったきりめったに帰ってこないし、電話で話しても「もう今は時代が違うのっ!!」と話が合わない・・・ とグチってました。で、夫も亡くなり今は一人暮らし。1日中家にいても話す相手もナシ。
じゃー、公園に出て来たらっ!? ここは涼しくっていいよねっ!! 住居棟は、種類にもよるけど南向き、特に南西向きは死ぬほど暑いっ!! もう話しするのも聞くのもイヤっ!!になるほど暑さで気が滅入るから・・・ 暑さを逃れてきた人たちが思い思いに涼んでいるの、見てるだけでも面白いヨっ!
公園での過ごし方はみなそれぞれあまりに自由・・・ 木陰のベンチでたたずむのは定番ですが、
中には大胆に草の上に横になる人や、何と!!
木の間にハンモックをかけて昼寝するつわもの(?)も!!
これは気持ちよさソ~♪
子供たちは暑くても元気!!
日本のゴム跳びに似た遊び、こっちにもあるんですねぇ!
もう少し年が上になると卓球・・・台の下にはビールのペットボトルが!!
気持ちい~公園の木陰で気ままに過ごす・・・ ある意味とてもぜいたくな時間。夏は始まったばかりです。
素朴な田舎くささ漂うソフィア市ナデジュダ区。ヨーロッパの夏はサマータイムのせいもあり夕方から9時過ぎまで明るくて気持ちのいい日が続きます。5月末にほぼ全小学校の在校生は終業式を済ませます。6月1日はこちら版「こどもの日」で、この日はブルガリア国鉄が蒸気機関車を走らせ、子供たちを乗せてくれます。(このことはまた後ほど・・・)
6月2日はブルガリアをトルコの支配から自由にした国民的ヒーローの「フリスト・ボテフ」の日。正午にサイレンと「ヴニマ~~ニエーっ!!」とアナウンスが 市内どこにいても聞こえる大音響で流されます。
この時、たまたま市内中心部の一大パザール「ジェンスキー」(もしくは地元民には「キルコフ」の方が通じる)にいたのですが、そこにいた人全員が1分間立ち止まり、アナウンス通り「ヴニマーヴァ」(注意)して直立不動で敬意を表していました。
ベンチのところにいたらそこにおばさんが来たのでフリスト・ボテフについて尋ねてみると、「そーよーっ!!彼はヒーローよーっ!! ねっ、そうでしょうみんなー?!」と通りがかりの人たちに問いかけると、みんなが「ダーっ!!」と・・・ おおーっ・・・ 今日は彼の町「カロフェル」はすごかっただろうなぁ・・・
それにしても本当に見事にみーんな立ち止まるんですね~っ!!
そんなある日、同じ階の隣人たちに文句言われていた、廊下の共同部分に置いていた古いソファーを、嵐の大家(笑)エンチョおじさんと一緒に解体撤去しました。
一緒に置いていたタブレトキ(ストール、オットマン? 背もたれのない箱のような、それでも座れるアレ、です)や小さいソファーはすでに前もってワタシが捨てておいたのですが、近所のペットショップのおねえさんがすぐにに自分のお店に持っていき再就職先決定!!(笑) エンチョおじさんはあとから使えそうな角材、背もたれ、折り畳みベッドの金属部品だけを地下の「マゼ」(倉庫)に一時保管し、あとはバキッベキッとぶっ壊してごみ箱へ・・・ ホントにあっという間!! おじさんはウチのお隣さんのおねーさんに電話で直接キツめの文句を言われていたせいでちょっとブツブツ・・・ 「この残っているシュカフ(棚)、そこのだろう?彼女の家のドアの前に置いてかえってやろーかっ!!」・・・(苦笑)
6月1日から変わったことといえばソフィア市営交通の料金です。1枚券は1レバ⇒1レバ60へ!! 大幅アップ!! でも、日本の「スイカ」のようなカードのチャージは今まで通りです。つまり市営交通は前もってカードチャージをして乗ることを市民にススめたいみたい・・・ まあ、ロンドンなんかでもそうですよね。おかげで市営交通の窓口にはどこにも長蛇の列が・・・
このチケットの値上げでやっぱりあるすったもんだ・・・ 「値上げに反対する人たちが「フラッシュモブ」をしたせいでソフィア大の近所の交通が遮断された」、とか、コントロール(検札官)の人たちがこれまた40レバに高くなった罰金をしっかり徴収しようといつも以上に頑張っているけど、ホントは「18歳以下からは罰金は取れない」、「罰金は10レバまでしか取ってはいけない」という法律があるから、「これは不当な罰金だっ!!」とたくさん文句がでている、などなど… なんともトホホなお話です・・・
ちなみに日本から旅行に来てソフィアに数日滞在する人に朗報なのが、旅行者用の「カルタ・ソフィア」なるものができる(た?)こと。旅行者として買ったことないからわかんないけど(ちなみに、市営交通のサイトを見てもそのキップの情報はどこにもない)・・・ バスやトラム、トロリーバスを使いこなして博物館見学などに行ってくださ~い!! と、なったらいいねぇ