このジャケットは前から知っていて、このトリオの前のアルバムも知っていたけれど、守備範囲が広くなりすぎるとおもってスルーしていました。中古でたまたまみつけ、何とはなしに拾ってみました。
1曲目、estみたいな感じの出だし、リズム隊と三位一体となって、ピアノのメロディに芯があって、変化していくメロディに引きこまれます。
2曲目クラシカルな重さも表現できています。
3曲目、ここまで4ビートというのはないからそっちが苦手な人は相性が合わないかもしれません。
4曲目、物静かな悲哀のこもった曲調、ピアノが抑制をきかせたソロをとり、ベースも何をしたらよいのかが解っているソロです。
5曲目はインプロ1という完全インプロ。
6曲目、若い人の曲らしく、はっきりしたテーマで気持ちが良い。
8曲目“The End?”っていうのは重たいテーマかもしれないけれど、慈愛に満ちた曲、ベースのソロがメロディアスで美しい。
11曲目“Inside the Blue Box 蒼い箱の内側”というタイトルでミステリアスな曲調です。
ですから12曲目は対になっているのでしょう“Beside the Blue Box” “蒼い箱を離れて”ロック・リズムを取り入れて、蒼い箱からでた活動的な彼らを現したのでしょうか。
ジャケットを開くとBlue boxes・・・ ・・・Are Not Green ていう文字が書いてあります。
こんなことを書かれると思い浮かべるのは“Blue in Green”でマイルスのカインド・オブ・ブルーの曲。
もう少し深読みしたくなる感じです。
いっしょにトリオを組んでいる強み、真正面な表現、確実なテクニック、昨日とは正反対で聞いていてjazzって楽しいものだと思えるのでした。
BBANG / Remi Panossian
Remi Panossian(p)
Maxime Delporte(b)
Frederic Petitprez(ds)
1. Runaway
2. Islay Smokey Notes
3. Shikiori
4. Healthy Cab
5. Improvisation 1
6. 3Drinking Lab
7. Time Lapse
8. The End?
9. Impression2
10. BBQ
11. Inside the Blue Box
12. Beside the Blue Box
2012年作品