昨日の朝日新聞に、「もっと知りたい! 護衛艦なぜ衝突で大破 スピード重視 薄い装甲」という記事がありました。
ニュースの背景を解説してくれるコーナーです。
護衛艦は、最近はスピード重視のため、薄い作りになっているのだそうです。
10月27日の関門海峡での衝突で、護衛艦「くらま」は船首部分が大破、炎上しました。
原因の一つは、船首部分に燃えやすい「ペイント庫」があったことです。
衝突の衝撃で電線から火花が飛び、船に塗るペンキや塗装作業に使うシンナー等に引火したと推定されています。
燃えやすいものを船首に置くのは、「塗装庫が船首にあるのは一般的」(第7管)のだそうです。
船を安定させるためには、一番思い機関部を中央部に置きます。
燃えるものを中央に置くと危険なので、塗装庫は船の端に置かれます。
護衛艦の場合、艦尾はヘリの発着設備があります。
そのため、船首に置かれました。
弾薬庫も同様に船首寄りに置かれているそうです。
旧海軍時代は、比較的近距離で大砲や機銃を撃ち合う「接近戦」が主だったので、大砲が当たっても沈まないように設計しました。
旧海軍最大の「大和」の側面の装甲厚は、41センチもありました。
一方、現在の護衛艦は、ミサイルによる遠距離の戦闘を想定して設計されています。
ミサイル等は、チャフ(レーダーを狂わせるためのアルミ箔や特殊フィルム)を巻いたり、高性能の機関砲で撃ち落としたりします。
重視するのはスピードなので、重量を抑えるため、艦首部の装甲はどうしても薄くなります。
もっとも、艦内を精密な隔壁で仕切り、大きい区画が2つまで浸水しても沈没しないように設計されているため、今回は浸水を免れ、自力航行も可能でした。
海上自衛隊の幹部によると、
「艦首が衝突しても重要区画には被害が及ばない。事故はあってはいけないが、今回は最小限の損害でくい止められたとも言える」ということです。
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どうしていつまでも火災が続いたのだろうと思っていたら、船首部分に燃えやすいものが置いてあったのですね。
記事には、護衛艦に期待される役割も変わりつつあり、ソマリア沖の海賊対策や日本近海での不審船の対応があるので、これからは攻撃に耐えうる船体という発想も必要になるかもしれないとありました。
ニュースの背景を解説してくれるコーナーです。
護衛艦は、最近はスピード重視のため、薄い作りになっているのだそうです。
10月27日の関門海峡での衝突で、護衛艦「くらま」は船首部分が大破、炎上しました。
原因の一つは、船首部分に燃えやすい「ペイント庫」があったことです。
衝突の衝撃で電線から火花が飛び、船に塗るペンキや塗装作業に使うシンナー等に引火したと推定されています。
燃えやすいものを船首に置くのは、「塗装庫が船首にあるのは一般的」(第7管)のだそうです。
船を安定させるためには、一番思い機関部を中央部に置きます。
燃えるものを中央に置くと危険なので、塗装庫は船の端に置かれます。
護衛艦の場合、艦尾はヘリの発着設備があります。
そのため、船首に置かれました。
弾薬庫も同様に船首寄りに置かれているそうです。
旧海軍時代は、比較的近距離で大砲や機銃を撃ち合う「接近戦」が主だったので、大砲が当たっても沈まないように設計しました。
旧海軍最大の「大和」の側面の装甲厚は、41センチもありました。
一方、現在の護衛艦は、ミサイルによる遠距離の戦闘を想定して設計されています。
ミサイル等は、チャフ(レーダーを狂わせるためのアルミ箔や特殊フィルム)を巻いたり、高性能の機関砲で撃ち落としたりします。
重視するのはスピードなので、重量を抑えるため、艦首部の装甲はどうしても薄くなります。
もっとも、艦内を精密な隔壁で仕切り、大きい区画が2つまで浸水しても沈没しないように設計されているため、今回は浸水を免れ、自力航行も可能でした。
海上自衛隊の幹部によると、
「艦首が衝突しても重要区画には被害が及ばない。事故はあってはいけないが、今回は最小限の損害でくい止められたとも言える」ということです。
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どうしていつまでも火災が続いたのだろうと思っていたら、船首部分に燃えやすいものが置いてあったのですね。
記事には、護衛艦に期待される役割も変わりつつあり、ソマリア沖の海賊対策や日本近海での不審船の対応があるので、これからは攻撃に耐えうる船体という発想も必要になるかもしれないとありました。