ある40代女性の生活

40代女性の生活の一例です。
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原発の賠償金: 東京電力か国か どちらも私達の電気代と税金に 日本国債の格付け「弱含み」に下がる

2011年04月29日 20時29分51秒 | 新聞
今日の朝日新聞に、「ニュースがわからん! 原発事故の損害賠償、どう支払う?」という記事がありました。

ニュースの背景を、分かりやすく解説してくれるコーナーです。

福島第一原発の事故による被害の賠償金を、東京電力が払うか、国が払うのかでもめているのだそうです。

「原子力損害賠償法」という法律には、全額を東京電力(電力会社)が支払うとしています。

しかし、国の制度(保険のようなもの)があり、原因が自然災害の場合は、最大1200億円を国が負担し、残りが東京電力になります。

1999年の東海原発事故では、国が10億円を負担し、事業者が残りの144億円を負担しました。

今回の福島第一原発は、政府は「一義的には東京電力の責任」としていて、政府も支援をするという考えです。

東京電力側は、「原子力損害賠償法」にある「異常に巨大な天災地変」にあたるので、東京電力の責任は免除されると主張しています。

賠償額は、数兆円になる見込みで、仮払いとして1世帯に100万円、単身者は75万円を払っているということです。
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東京電力の危機管理(危機を想定し、備える)が不十分だった(水にぬれるとダメになる配電を低い位置に配置したり)から起きた人災なので、「異常に巨大な天災地変」で免責(責任の免除)は無理なのではないでしょうか。

いずれにせよ、被害者には(風評被害も含めて)支払う必要があるのだから、もめてないで、東京電力がいくら、国がいくらとさっさと決めて、ものごとを先に進めてもらいたいです。

しかし、被害に遭われた方には申し訳ないのですが、その合計と、その後、それが電気代と税金になって、結局は私たちが負担すると考えると、気が遠くなりそうな金額です。

いったいどこからこのお金を調達するつもりなのでしょう?

算段はついているのでしょうか?

消費税の税率アップは、当然、すべきなのに、その話題が出たとたんに、政治家の皆さんが逃げ腰になるのは、残念です。
(男なら(女なら)、逃げないでやってこその政治家でしょう)

選挙に影響が出るとお考えなのでしょう。

日本は消費税で、長年、ガラパゴス状態でした。
日本以外の国は、韓国も中国も、アメリカもヨーロッパも、アジアも、中東も、ちゃんと10%~25%の消費税になっています。
(「ウィキペディア 消費税」参照)

少子高齢化が世界一のペースで進む日本が、どうして消費税5%のままなのでしょう?

ずっと以前にせめて10%かそれ以上にしておく必要があったのです。

それをしないで、(国民にはいい顔をして)国債ばかりを発行するから、今回の日本国債の評価になってくるのです。

昨日の朝日新聞に、「日本国債「弱含み」 米S&P、格付け見通し引き下げ」という記事がありました。

アメリカの格付け会社「スタンダード&プアーズ」が、4月27日に、日本国債の格付け見通しを「安定的」から「弱含み(ネガティブ)」に下げました。

記事についているグラフ「各国の政府債務の対国内総生産比」を見ていただきたいです。

日本だけ、1996年頃にギリシャを抜いて、ダントツの借金漬け(250%)です。

これに、さらに「復興国債」を発行しようと言っているのです。

どうして、日本国民は、消費税を上げようとすると反対するのでしょう?

消費税が低いままだから、若者は年金をもらえないし、行政サービスも年々貧弱になる一方なのです。

これは、小泉政権だった頃に、「消費税反対というのなら、ぎりぎりまで社会保障や行政サービスを絞って減らし、国民のほうから、こんなにきついのだったら消費税を上げてもいいと言わせよう」という作戦から始まったと理解しています。

ところが、長年の間に、「こんなに生活が苦しいのに、こんなときに消費税を上げるなんて」になってしまいました。
作戦はうまくいかなかったということです。

私たちも、「お上と国民(庶民)」という考え方から、「自分が日本国の経営者だったら」とする考え方に変わる必要があるように思います。

頼ったり、批判する対象ではなく、日本の国を、自分の会社やお店や家庭と同じに考えれば、収入と支出の関係も理解しやすくなるのではないでしょうか。


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刑務所からも義援金: 受刑者2800人(全国)が、2156万円 作業報酬から 1人平均7700円

2011年04月26日 21時38分09秒 | 新聞
今日の朝日新聞に、「受刑者らが義援金2156円 刑務作業報酬金など」という記事がありました。

刑務所の受刑者や拘置所の被告、全国で約2800人が、自発的に義援金を寄付し、総額は2156万円になったのだそうです。

江田五月法相が、4月26日の記者会見で明らかにしました。

3月11日からの1カ月間に、全国の刑務所や拘置所から集まりました。

江田法相によると、
「自発的な意思によるもので、施設側からの働きかけはない」

義援金を寄付したから処遇が良くなるということは「当然ありません」

過去にも、阪神大震災や新潟県中越地震でも、受刑者たちの義援金の寄付があったということです。
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受刑者や被告の方が義援金を寄付されているのは、初めて知りました。

お1人どのくらいと、平均を取ってみました。

約2800人で約2156万円ですから、1人平均7700円になります。

一般の我々より多い気がします。

しかも、その出所は、貯金からとかではなく、刑務作業でもらう報奨金などからと記事に書かれています。


刑務所のお金事情はあまり知る機会がありません。

「刑務所 報奨金」見てみると、

法務省のホームページで受刑者の生活を解説したサイトが出てきました。
(http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse10.html参照)

項目9の「報奨金」に、説明がありました。

受刑者が作業をすると、報奨金がもらえます。
平成20年の1カ月の平均報酬金は、約4200円だそうです。

ここから所内生活の品物や家族への仕送りもされるということです。

1カ月4200円のお金を積み立てた中から寄付をされたのでしょうか。

どのような方が、どのような気持ちで寄付をされたのだろうと、思いをはせました。


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義援金: 1次配分額が決まる 1700億円(日赤+共同募金) 全壊35万円、死亡・不明35万円

2011年04月25日 21時45分21秒 | 新聞
今日の朝日新聞に、「ニュースがわからん! 義援金は被災者に届いているの?」という記事がありました。

ニュースの背景を、分かりやすく解説してくれるコーナーです。

地震の義援金が、現在までに1700億円(日赤と共同募金)が集まり、1次配分の金額が決まったそうです。

日本赤十字社と中央共同募金会に集まっただけで、1700億円となっています。

阪神大震災1793億円、中越地震374億円、能登半島地震30億円に比べても、大きな額です。

1次配分額が、国の異例の関与で、早期に決まりました。

住宅全壊 1戸あたり35万円
住宅半壊 1戸あたり18万円

死亡・不明 1人あたり38万円

これ以外に、政府からは
遺族への災害弔慰金 1人あたり最高500万円
住宅が大きく壊れた人への支援金  1世帯あたり最高300万円

義援金がもっと集まると、さらなる配分があるかもしれないということです。
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義援金は1700億円も集まったのですね。

日本赤十字社と共同募金会以外で募金を集めているところは、どのくらいあるのでしょう。

記事には、自治体に直接届いた義援金もあると書かれていました。

テレビ局がやっている例えば「ドラえもん基金」は、日赤や共同募金に含まれているのでしょうか。


「ドラえもん基金」で見てみると、

「テレビ朝日「ドラえもん基金」 震災募金を6億円集めましたが3分の1をジャパンプラットフォームというNPOに配分しています」というYahoo知恵袋が2番目(1番目は基金のホームページ)に出てきました。
(http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1458423304参照)

「ドラえもん基金」は、日本赤十字にお金を渡すのではなく、独自にお金を管理するそうです。

3分の1は、ジャパンプラットホームというNPOに渡すので、その分は災害に遭った人へは渡らないということです。


募金は、被災した人や自治体に行くと思っていたので、基金によってはそうではないケースもあるようです。


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仙石さん「震災復興は所得税で」: とんでもない 若者にこれ以上の負担は 消費税で全員が負担しよう

2011年04月24日 20時51分42秒 | 新聞
今日の産経ニュースインターネット版に、「復興財源に所得増税を 仙谷氏「期間限定で」」という記事がありました。
(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/503873/参照)

仙石由人・官房副長官は、地震の復興財源は、所得税を増やすことでまかないたいと発言したのだそうです。

4月24日に、視察に訪れた宮城県亘理町で記者団の質問に答えました。

地震や津波、原発の被害からの復興には莫大なお金が必要ですが、「何らかの税の形で拠出していただくことが必要だ」と述べました。

それは具体的には、「期間限定で所得に対する税の上乗せが望ましい」としたということです。
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夕方のテレビニュースでも映像とともに伝えていました。

所得税からということは、負担するのは働く若い世代(16~65歳)だけです。

高齢者は、日本の貯金の大部分を持っていて一番金持ちなのにかかわらず、税負担をしないことになります。

復興の費用は、消費税で行い、日本人全員で負担すべきだと個人的には思います。


今日の朝日新聞に、「社会保障の抑制議論へ 巨額復興費重し」という記事がありました。

消費税は、1%の引き上げで2.5兆円の税収増が見込める安定財源と書かれています。


これを書いている間に、朝日新聞インターネット版にも仙石さんの発言が記事になっていました。

「仙谷氏「期間限定の所得増税を」 消費増税にこだわらず」という記事です。
(http://www.asahi.com/politics/update/0424/TKY201104240116.html参照)

仙石さん、いい加減にしてほしい、というのが実感です。

3世代同居の人が、昔はある程度の年齢でお年寄りが亡くなっていたが、今は長生きされるので、真ん中の50代の収入が老人に使われてしまうと言っていました。

本来だったら、20代、30代の子どもたちにお金を使ってやりたいし、昔だったらそれも可能だったのに、今は全くできない。

「若い人は、本当に気の毒」ということです。


仙石さんの発言通りになると、かわいそうな若者の少ない収入(正社員も終身雇用も難しい)から、莫大な費用を徴収しようという発言です。

高齢者にも、それから東北の方たちのために増税されるのですから東北の方にも、平等に負担していただき、消費税でまかなってもらいたいと思います。



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電波時計の送電所(福島): 復活 日本は2カ所(佐賀と福島) 「情報通信研究機構」は見学無料

2011年04月23日 05時04分27秒 | 新聞
昨日の朝日新聞に、「電波時計の送信復旧 20キロ圏、防護服でスイッチ」という記事がありました。

電波時計の時刻合わせ機能の基地は、日本は2カ所しかなく、福島送信所は地震でストップしていたのが4月21日に復活したのだそうです。

送信所は、原発の「20キロ圏内」にあります。

地震時に、職員が避難し、電波が止まっていました。

約40日ぶりに、情報通信研究機構の職員ら10人が、防護服を着て送信所を訪れました。

機械のスイッチを入れ、東日本の電波時計の時刻合わせが、再びできるようになりました。

今後しばらくは、無人のまま運転を続けるということです。
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このニュースはヤフーニュースの記事でも伝えられていました。

「福島第1原発 電波時計再開 送信所が40日ぶり発信」という記事です。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110421-00000036-maip-soci参照)

地震後、働かせなかったのは、無人で送信を続けた場合、落雷などで機器が故障しても対処できず、誤った時刻情報を発信して混乱を生じる恐れがあるためだったそうです。

東京都小金井市から遠隔操作で停波させることが可能になったので、再開したということです。


たまたま、地震後に電波時計を買おうとLOFTの売り場に行きました。

そこにはポップ(小さな張り紙)で、「日本には電波時計の送信所が2カ所あり、今回の地震で東北の基地の電波が止まっています。佐賀からの受信のみの状態であることをご了解のうえ、ご購入ください」という趣旨が書かれていました。

西日本は佐賀、東日本は福島に送信所があるとは、そのとき初めて知りました。


記事にあった「情報通信研究機構」を見てみると、

独立行政法人で、ホームページが最初に出てきました。
(http://www.nict.go.jp/参照)

「NICT」という略称でも呼ばれるようです。

「おおたかどや山標準電波送信所(40kHz)は暫定的に送信を再開しました」というお知らせがトップページにあります。

福島の送信所は、「おおたかどや山標準電波送信所(40kHz)」
佐賀の送信所は、「はがね山標準電波送信所(60kHz)」   という名前だそうです。

「理事長のあいさつ」を見ると、

情報通信研究機構(NICT:National Institute of Information and Communications Technology)は、情報通信技術(ICT)分野の機構とあります。

明治29年に、逓信省電気試験所として無線の研究を始めたのがスタートのようです。

その後、2001年に郵政省が総務省に再編(総務省通信総合研究所)され、独立行政法人通信総合研究所となりました。

ホームページの右側に、

日本標準時 4時54分
協定世界時 19時54分
国際原子時 19時54分  とあり、時刻にもいろいろな種類があるようです。

電波とか通信とか時刻とかの専門家が集まる研究機関のようです。

見学(展示室)もあり、東京都小金井市、茨城県鹿嶋市(宇宙関係)、沖縄で無料で見ることができるとありました。

子どもの自由研究の材料にもよさそうですし、普段あまり意識しない電波や時刻の分野も奥が深そうだと感じました。


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充電池つきテレビ: 夜に充電、昼に見る 7月発売 夏のピークも大丈夫 もとは途上国向け技術

2011年04月21日 23時34分30秒 | 新聞
今日の朝日新聞に、「停電の夏に「節電テレビ」 東芝、夜充電で昼OK」という記事がありました。

充電池を搭載していて、夜の間に充電し、その電気で昼に見ることができるテレビが発売されるのだそうです。

4月20日に、東芝が発表しました。

7月に発売予定の「レグザ」シリーズの19型テレビです。

充電池を搭載していて、停電になっても3時間は見ることができます。
この夏の昼間、節電したい時間帯に使うことも可能です。

あらかじめ充電池に充電しておき、リモコンの「ピークシフト」を押すと、充電池の電気を利用し始めます。

価格は、4~5万円です。
従来のタイプと比較すると、1万円程度高くなるそうです。

33型への利用も検討されています。

もともとは、新興国(停電が頻繁に起きる)向けのテレビに使っていた技術で、
「日本で発売することになるとは思わなかった」(大角正明執行役上席常務)ということです。
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電気はためられないと聞きますが、一般家庭でもためられるのですね。

充電池を使うという方法が、途上国向けにはすでに使われていたとは知りませんでした。

途上国向けということは、充電池は買える値段なのでしょうか。

東芝のサイトを見にいってみました。
(http://www.toshiba.co.jp/digital/参照)

「4月20日 「デジタルプロダクツ&サービス社 事業戦略発表会ページ」を公開」が最新情報としてありました。

クリックすると、iPadのような「「レグザタブレット AT300」、電子書籍ストア「ブックプレイス(Book Place)」、3Dとともに、「ピークシフト」が紹介されていました。


海外の途上国向けの充電池つきテレビのことを知りたいと、「充電池つきテレビ 海外」で探してみましたが、詳しいことは残念ながら分かりませんでした。

充電池がそれほど高価でないのであれば、家庭でもいろいろな用途で使えるのではないでしょうか。

そういえば、太陽光発電を充電池にためて使っている方もあるとインターネットで読んだことがあります。

今日のテレビニュースで、太陽光発電(一戸建ての屋根)で、テレビ、ラジオ、電話(これで情報関係はばっちり)、クーラー、冷蔵庫も使えると伝えていました。

ただ、洗濯機まで一緒は無理でした。
4年前の設置で200万円をやや超えたと、その家庭の男性は答えていました。

太陽光発電は、価格を下げることができれば、今、すごく売れると思います。


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ヨーグルト、納豆、ビール: 発酵(計画停電)、容器、東北工場で品薄に 多くの人が大いに考えた時期

2011年04月20日 01時43分10秒 | 新聞
昨日の朝日新聞に、「日常品 不足解消に薄日 メーカー、工場再開 小売り、海外調達に本腰」という記事がありました。

ヨーグルト、納豆、ビールが品薄だったのは、計画停電、容器不足、東北工場の停止が原因だったのだそうです。

3つとも、発酵にまとまった時間が必要な食品です。

東京電力管内で、計画停電が行われている間は、工場を動かすことができず、品薄の原因のひとつになりました。

ヨーグルトでは、乳業大手の明治が、ヨーグルトの3工場が動かせなかったため、一時20~30%の生産量になりました。
計画停電が終了したおかげで、現在は50%程度です。

納豆は、ミツカンの関東の2工場が被災していましたが、操業を再開しました。
しかし、容器の企業が被災していて、完全復活までにはまだ時間が必要です。

ビールも、北関東の工場は生産を開始し始めましたが、東北の工場が停止しています。

水は、日本コカコーラとイオンが、韓国からの輸入でまかなっています。

電池は、西友がアメリカから輸入して調達しているということです。
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発酵と計画停電が原因の一つだったのですね。

急に、スーパーの棚から完全に姿を消したので、「どうして全くないのだろう」と心配していました。

はっきりした原因が分からないので、「納豆が放射能にいいという説を信じた人が買い占めた」という話まで聞きました。

ヨーグルト、納豆、ビールは、毎日、食べたり飲んだりしている人が多い食品ですので、ないことが気になる食品でした。

断水や停電の間は、調理しなくて済むパンが品薄にもなりました。

こうやって、原因や生産の回復具合がはっきりと分かると、安心します。


今回の地震で、経済の分野でも、例えば納豆は容器やラベルは東北、納豆は関東の工場と、各地をつないだバランスで生産していることが分かりました。

しかも発酵には正確な温度管理が必要で、途中で計画停電があると、生産そのものができないのですね。

様々な分野で、いつもとは違う状況が発生し、それをどう解決するか、どう対応するか、多くの方が大いに考えられた時期であったと感じました。



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佐藤規子さん: アフガニスタンのアジア開発銀行勤務の50歳女性 2人の子どもは独立 仕事に打ち込む

2011年04月17日 22時00分23秒 | 新聞
今日の朝日新聞GLOBEに、「私の海外サバイバル 2 カブール(アフガニスタン) 佐藤規子」という記事がありました。

世界各地で働いている日本人に、仕事上の苦労や休日の過ごし方を紹介してもらうコーナーです。

佐藤規子さんは、アジア開発銀行(ADB)のアフガニスタン事務局で案件管理を担当をしていらっしゃいます。

アジア開発銀行は、途上国の貧困を減らすことを目的とし、アフガニスタンでは電力網の整備、鉄道建設をしているそうです。

佐藤さんは、それら30を超える事業の進行の管理が仕事です。

子どもさんは2人いて、長男は日本で社会人、長女はカナダで大学生です。
子育てを終え、本当にやりたかった国際協力の現場の仕事に打ち込めているとおっっしゃっています。

国連事務局が襲撃され、治安に不安がある土地です。

朝は、6時半に起床すると、無線で警備担当に無事を知らせることが1日のスタートだそうです。

アジア銀行に入行したとき、アフガニスタン行きを打診され、すぐにOKしたのは、
世界が注目する援助の現場に行きたかったから  ということです。
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すごい仕事をしていらっしゃる方があるのですね。

アジア開発銀行には、各国が資金を提供するので、アフガニスタンの事業規模は年に約13億ドルとありました。

決済書類を確認したり、資金のことで財務副大臣に頼んだりもされるそうです。

プロフィール欄に、「2010年から現職」とありました。
それ以前は、カラチの日本総領事館で専門調査員だったそうです。

スカーフを巻いた写真があり、知的で美しい女性です。
このような仕事があり、女性も勤務されているのですね。


「アジア開発銀行」という機関はニュースでは聞いたことがあります。

「アジア開発銀行駐日代表事務所」のホームページに、「日本人職員の声」というページがありました。
(http://www.adb.org/JRO/interviews-jp.asp参照)

職員の方々に、アジア開発銀行(ADB)で働くようになったきっかけやそれまでの経歴が紹介されています。

女性は3人が紹介されていて、渡邉 真樹子さん(農村開発専門官)は、
慶応大学法学部政治学科、JICA、ハーバード大学、世界銀行、アジア開発銀行(ADB)という経歴です。

幼い頃にメキシコに住んだことがあり、小学・中学はインターナショナルスクール(55カ国の子ども)に通われたとあるので、国際的な環境で育たれた様子です。

新聞の佐藤さんの記事には、事務所と宿舎は同じ敷地内にあり、高さ3メートルの壁で囲まれている
外出先は警備がある場所に限られ、レストランを予約しても半分はテロ情報で行けなくなるともありました。

こういう方々が、世界の日本を支えていらっしゃるのだと読みました。


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ディズニー再開: 浦安在住の論説委員さんは、液状化のくらし ディズニーは地震当日もサービスよかった

2011年04月15日 21時29分55秒 | 新聞
今日の朝日新聞夕刊に、「窓 論説委員室から ディズニーの街で」という記事がありました。

論説委員さんは、ディズニーランドがある浦安住まいで、液状化のくらしは予想以上だったそうです。

浦安市は、3月11日の地震で市の4分の3が液状化しました。

論説委員さんは、ローンで購入し、住んで14年になるご自宅が、液状化で傾いてしまいました。
周囲のビルやマンションは、位置はそのままで、周辺の地面が落ち込んでいます。

下水道も止まっていましたが、4月に入ってやっと回復し、トイレとお風呂が使用可能になったということです。

「風呂からあがった後のビールがなんとおいしかったことか」ということです。
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液状化で下水が使えなくなったりするのですね。

トイレとお風呂が、東京に隣接する浦安市で使えなかったとは不便だったでしょう。


夕刊の一面には、「笑顔の魔法 待っていた TDL再開」という記事もありました。

東京ディズニーランドが、本日4月15日に、再開したのだそうです。

節電のため、営業は午後6時まで。
パレードは、4月19日からの予定です。

今朝は朝8時にオープンし、列を作って待っていたお客さんたちが、さっそくディズニーの世界を楽しんだということです。


今日、ディズニーランドが再開という話をしていたら、友人やお店のお客さんが、地震当日ディズニーランドにいたという人の話を聞くことができました。

ホテルに宿泊したいた人は、そのまま滞在できましたし、そうでない人もフロントで泊めてくれたそうです。

ディズニーランドのレストランにたまたまいた人は、そのまま1晩過ごさせてくれ、その上、いろいろな料理を次々に作って出してくれたということです。

「そういうことをしてくれると、好感度が上がるね」
「さすがのサービスね」という感想になりました。


新聞の記事には、オリエンタルランドの上西京一郎社長の
「なぜこの時期に開けるんだ、という声もあったのは事実。でも、早く再開して元気を出させてほしい、という声が背中を押してくれた」

というコメントも書かれていました。

ディズニーランドの再開は、待たれた再開です。
(施設はあまり被害がないけれども、駐車場が液状化したと報道されていました)


関東でも、ショッピングセンターで、スプリンクラーが働いたり、吹き抜けの施設は被害があったりして、今日から再開という商業施設もあると聞きます。

いつもどおりの生活が(節電はありますが)戻ってきていると感じます。


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明川哲也さん: 「故郷を離れる」=新しい視野が手に入る、若者は故郷を離れる経験を

2011年04月11日 20時25分18秒 | 新聞
今日の朝日新聞夕刊に、「生きるレッスン 創作家 明川哲也さんの「故郷を離れる」 視野新たに太い心養う」という記事がありました。

4月からの新コーナーで、同じタイトル(「故郷を離れる」など)について、3人の著名人が交代で文章を書かれるコーナーです。

初回は、「故郷を離れる」ことについて、創作家の明川哲也さんが書かれています。

明川さんは、関西の出身で、うどんについては西に尽きる(関西が一番)と思われるそうです。

一方、そばについては、東の方(東京のほう)がうまいような気がするとされています。

西には西の、東には東のいいところがある。

関西にずっといた頃には、そういうことが分かりませんでした。


震災で疎開されている方のご苦労を考えると言いにくいと前置きされつつ、

「若い人は、一度故郷を離れてみるべきだとボクは思っています」

新たな場所で視野も新しくすることで、「対立」(自分のいるこちら側とあちら側という考え方)ではなく、「並立」の概念が持てる。

故郷を離れるということは、これまで妄信してきた概念や常識と一度距離を置き、異なる価値観の並立を可能にする太い心を養うことでもあると思うということです。
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とても心に響き、「言えている」と思った文章でした。

今日は東日本大震災発生から、1カ月目の日です。
午後2時45分には、職場や学校や家庭で、黙祷をささげました。

本来なら、それについてまたは、東京都知事選挙結果等についてが大きいニュースであった日でした。


しかし、夕方、夕食後に読んだこの文章が心に響きました。

生まれた土地で知った人に囲まれて、一生を過ごすことは、幸せなことだと思います。

一方で、その集落、その地域、その地方では常識とされることでも、他の地域では全く異なった考え方ややり方があり、それを明川さんがおっしゃる「並立」で取り込むことは、視野という点で重要なことだと思います。

そのために、若いうちに生まれ故郷を離れ、全く違った地方、知らない人に囲まれて生活する経験は、重要なことと、感じます。

4月は、新しい生活を始める人が多い季節のため、このテーマが選ばれたのでしょう。

きっと、違う考えをされる方もいらっしゃるでしょう。


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菅野典雄・福島県飯館村長: 「汚染田でバイオマス燃料」作りたい ヒマワリ、ナタネ 工業用米や麦は?

2011年04月10日 13時42分38秒 | 新聞
今朝の朝日新聞(4月10日)に、「汚染田でバイオマス燃料 福島・飯館村長が提案 ナタネなど原料栽培」という記事がありました。

福島第一原発の影響で、イネの作付ができなくなった水田で、今年はバイオマス燃料を作付したいと、福島県飯館村長が鹿野農水相に提案したのだそうです。

4月9日に、鹿野道彦・農林水産相が福島県飯館村を訪問した際のできごとです。

飯館村は、福島第一原発から近く、放射性物質の影響で土壌汚染が起きています。

政府は、4月8日に、土壌中に放射性セシウム濃度が土1キログラムあたり5千ベクレルを超えた水田では、イネの作付を禁止すると基準を発表しました。

飯館村では、基準を超える水田が多く出ていて、村全体が作付禁止になる可能性もあります。

9日に鹿野農水相が飯館村を視察し、村長はバイオマス燃料の原料を作付することで、

農地の維持・保全
農家の営農意欲を支えたい  と伝えました。

「放射能汚染の被災地として、飯館村が世界のモデルとなる復旧・復興を果たすため、産官学一体で前例のない施策が必要」(菅野村長が提出した提言書)

バイオマス燃料の製造プラントを、飯館村に、国または東京電力の直営事業として設置することも提言したということです。
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これはグッドアイデアではないでしょうか。

バイオマス燃料に放射性物質の影響が出ないのであれば、これはすばらしい案です。

宮城県など他県の沿岸地域で、塩害(塩水に浸った水田)、重油などが津波とともに流れてきて汚染された田畑にも応用できる可能性もあります。

しかも、バイオマス燃料プラントを村内に建設する案まで考えて、菅野村長さんは研究されています。


バイオマス燃料には、記事にあったヒマワリ、ナタネ以外にどんなものがあるのでしょう。

「バイオマス燃料 原料」で見てみると、

「バイオ燃料の原料に適したサツマイモの開発に成功 国際ニュース」という記事がありました。
(http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2319271/2412941参照)

2007年11月30日のAFPの国際ニュースです。

アメリカで、トウモロコシよりもバイオマス燃料に適したサツマイモ(産業用)の開発に成功したのだそうです。

ノースカロライナ州立大学のクレイグ・イェンチョ(Craig Yencho)准教授(園芸学)の研究成果です。
課題として、サツマイモは手作業の部分が多いので、トウモロコシより効率的にやや劣るということです。


バイオマスの燃料は、「炭水化物を含む原生生物由来の資源であれば何でもよい」という記述が、ウィキペディア「バイオマスエタノール」にありました。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB参照)

それによると、原料としては、サトウキビ、モラセス(=廃糖蜜)、甜菜、トウモロコシ、ソルガム(モロコシ、こうりゃん)、ジャガイモ、サツマイモ、麦が挙げられていました。

「稲藁(稲わら、イネの穂以外の部分)」も材料になるとも書かれています。


サツマイモ、または工業用米や麦(穂がなる前に収穫する?)なら、従来、農家の方やアグリビジネスの会社が持っていらっしゃる農機具で足りるのではと思います。


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東北の3市長: 「祭りをして、元気を発信したい」 仙台七夕、青森ねぶた 

2011年04月08日 20時20分48秒 | 新聞
今朝の朝日新聞に、「東北3市「祭りしたい」」という記事がありました。

仙台、青森、岩手県八幡平の市長さんたちは、七夕やねぶたの祭りを開催して、東北の元気を発信したいと考えていらっしゃるのだそうです。

4月7日に、奥山恵美子・仙台市長、鹿内博・青森市長、田村正彦・岩手県八幡平市長の3人が、自民党本部を訪問しました。

谷垣総裁らと会談し、全国的な自粛ムードを懸念していると伝えました。

「仙台七夕まつりや青森ねぶた祭をやり、東北の元気を発信したい」

大島理森・副総裁も、「大々的な観光キャンペーンをやりたい」と発言したということです。
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当事者の東北の方々は、まつりをやってでも元気に活発になってほしいと願っていらっしゃるのですね。

昨夜(4月7日午後11時32分)には、宮城で震度6強になるような最大の余震がありました。
関東でも3月11日を思い出させる強い横揺れがあり、思わず家具を抑えました。

この影響で、東北では停電等が起きています。

しかし、テレビのニュースでインタビューされた被災地の方々は、「せっかく電気や水道が直っていたのに、残念」と言いつつ、投げ出した発言をされる方はありませんでした。

これから復興するのだという方向は、もう定まっているのです。


記事を読んで、

奥山恵美子・仙台市長の「仙台七夕まつり」
鹿内博・青森市長の「青森ねぶた祭」   は、すぐに連想できました。

田村正彦・岩手県八幡平市長は、何か祭りを期待されているのだろうかと考えました。

「田村正彦 岩手県八幡平市長」で24時間以内で見てみると、

「【東日本大震災】自民・谷垣氏「自粛ムードが経済的な萎縮に」懸念」という産経新聞のネット記事が最初に出てきました。
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110407/stt11040713170004-n1.htm参照)

田村正彦岩手県八幡平市長は「権限と財源を持った政府の組織を仙台市に置いて再建にあたるシステムを作ってほしい」と述べた

とあり、田村正彦・岩手県八幡平市長は自民党から立候補して当選した市長で、被災地の市長ということで、要望を述べに上京されたようです。


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「電気予報」: テレビで消費電力を予報 msnサイトでは、今「使用率83%」出ている

2011年04月07日 21時41分15秒 | 新聞
今朝の朝日新聞に、「節電へ「電気予報」 経産省、今夏の放送検討」という記事がありました。

この夏の電気需要を乗り切るため、テレビでの「電気予報」が検討されているのだそうです。

東京電力の福島第一原発事故により、今年の夏(電力需要が高まる)が乗り切れるかが懸念されています。

経済産業省では、テレビで放送される「天気予報」に加えて「電気予報」を放送してもらうことを検討していることが、4月6日に明らかになりました。

近いうちに、放送局と調整に入る予定です。

その日や翌日の電力を、需要と供給で、時間帯別に伝える方法が検討されているということです。
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この夏を乗り切れるかは、真剣に考えられている問題です。

電力が、東京電力管内で、何%使用中かは、すでに現在、msnのサイトで1時間ごとを見ることができます。
(http://jp.msn.com/参照)

職場のパソコンのホームページが、たまたまこのサイトに設定されていたので、毎日見ています。

過去12時間と現在について、それぞれ何%であったか・あるかがリアルタイムで表示されます。

ちなみに、現在(4月7日20時30分)は、83%の利用率です。

見ていると、夜はたいへん少なく、朝9時ぐらいからぐっと増え、お昼休み(12-13時)にやや減り、また午後に使用率が増えます。


いったいどうやって、突然の大規模停電(需要>供給)になることなく、夏を過ごすことができるでしょう。

今、放送しているNHKの午後9時のニュースでは、サマータイムや「家庭」「中小企業」「大企業」(輪番操業など)の削減目標を紹介しています。


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菅首相、枝野官房長官: 防災服→スーツへ 「復興」アピール 枝野官房長官はジャック・バウアー(英紙)

2011年04月04日 21時00分35秒 | 新聞
今朝の朝日新聞に、「菅政権「復興モード」へ 防災服やめ会見削減」という記事がありました。

菅首相や枝野官房長官など閣僚たちが、防災服からスーツへ、服を変えることにしたのだそうです。

震災発生以来、閣僚は防災服を着て、会見に臨みました。

4月1日の閣議をきっかけに、一部(松本防災担当相など)を除いて、スーツ姿になりました。

枝野官房長官は、「復旧、復興に向けて歩を進めつつある」ことが理由と語りました。

この、防災服→スーツには、海外からの声も影響したのだそうです。

3月末に、細野首相補佐官は、河野太郎議員(自民党)から耳打ちされまっした。

「その服を着て会見するのはやめた方がいい。海外から『東京も危ないのか』という声が寄せられ、誤った印象を与えている」

河野議員は、海外に広い人脈のある方だということです。
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スーツ姿になったことは、NHKの夜7時にニュースで枝野官房長官の記者会見の映像で気がつきました。

「あれっ、いつもと違う、何だろう・・・スーツになられたのだ」と気がつきました。


被災地の方には、まだご苦労が多いと思いますが、日本の景気・経済のためには通常・前進をアピールするのはいいことだと感じます。

海外の印象を伝えてくださった河野太郎議員は、日本がどうあるべきかを考えられる政治家という印象を持ちました。

(敵(民主党)に塩を送ることになるかもしれないのに、あえてアドバイスされたのですから)


このことは、アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙にも記事になっていました。

Cabinet Abandons Overalls, Switches to Recovery Gearという今日(4月4日)の記事です。

(http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2011/04/04/cabinet-abandons-overalls-switches-to-recovery-gear/参照)

震災から3週間経ち、菅首相らはスカイブルーの非常時用オーバーオールからボタンダウンのスーツに着替えた という趣旨が書かれています。


朝日新聞の記事によると、枝野官房長官は、「デーリー・グラフ」紙(英国、電子版)で、「ジャック・バウアー」(ドラマ「24」の主役)のように「寝食を忘れて危機に正面から取り組んでいる」と好意的に書かれているともありました。

この記事の原文を自分でも読みたいと「daily graph edano」で検索してみたのですが、残念ながら見つけることができませんでした。


追記(2011年4月7日):

コメントをくださったzukkoさんからの情報で、
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/8383430/Japan-earthquake-Yukio-Edano-the-Jack-Bauer-of-the-crisis.html
と分かりました。ありがとうございました。


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山本文男さん: 津波災害史研究者 「津波てんでんこ」(1秒を争うので各自で逃げる) 建物4階で被災

2011年04月03日 23時01分20秒 | 新聞
今朝の朝日新聞に、「「津波てんでんこ」痛感 =1秒でも早く各自で逃げるしかない 提唱の山下さん 逃げ遅れ「反省」」という記事がありました。

津波災害史研究者の山本文男さんは、過去の被害の調査から、各自が全力で逃げる「津波てんでんこ」を提唱していましたが、今回はまさかここまでは来ないととどまり、被災し反省されているのだそうです。

山下文男さん(87歳)は、岩手県旧綾里村(現在の大船渡市)の出身です。

綾里村(大船渡市)は、津波災害を繰り返し受けてきた地域です。

1896年(明治29年)には、「明治の大津波」が発生し、祖母らが亡くなりました。
1933年(昭和8年)には、「昭和の三陸大津波」を経験しました。

「昭和の三陸大津波」のときには、山下さんのお父さんは、家族をおいて先に逃げて助かりました。
後から、お母さん(奥さん)から責められるたびに、「(津波のときは)てんでんこだ」と言われたそうです。

「てんでんこ」というのは方言で、「それぞれめいめいに」という意味です。

お父さんは、明治の大津波で自分の母親を亡くし、津波のときは自分で自分を守るしかないと知っていたからでした。

山下さんは、30年ほど前から津波の歴史を研究し、「全国沿岸市町村津波サミット」(1990年、岩手県)でも「津波てんでんこ」を紹介していました。

今回は、陸前高田市の県立病院の4階に入院していました。

地震後の避難指示の放送で、同室の3人はすぐ逃げましたが、山下さんは「研究者として見届けたい」との気持ちもあり、窓から観察することにしました。

津波は病院までやってきて、建物に「ドドン」と激突しました。
何発目かで窓ガラスが割れ、ベッドから飛ばされ、廊下へ押し流されそうになりました。

入口のカーテンにつかまり、床から足が浮いた状態で耐えました。
一瞬、膝まで水が引いたときがあったので、その間に職員2人に助けられ、屋上に連れていかれました。

濡れた体で1晩を過ごし、翌日、ヘリコプターで救出され、現在は盛岡市の病院で入院中です。

今回、自分が逃げ遅れたことを反省し、「生き残った人たちはどうやって助かったのか。九死に一生を得た一人として、記録に残したい」ということです。
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実際に経験された方だからこその、生々しいお話です。

鉄筋コンクリートの4階にいて、津波に押し流されそうになるのですね。

「津波てんでんこ」は、聞きようによっては非情に聞こえるかもしれませんが、真実だろうと思います。

1分1秒を争う事態で、他のことをしていると津波に飲み込まれるであろうことは、今回のテレビ映像を見ていても理解できます。


震災直後のある市長さんのインタビュー記事で、その市では高齢者が多いので、声掛けを奨励していると話していらっしゃいました。

若い人や動ける人が、避難する際は、自分だけではなく、近所の高齢者のお宅へ寄って声をかけましょうという内容です。

この記事を読んだとき、これでは助かる人も助からなくなるのではと危惧しました。

他の市の市長さんは、津波が起こったら「すぐに高台へ逃げてください」という放送をして、各自が全力で逃げるようしていると話していらっしゃいました。


テレビのニュース解説番組等では、未曾有の災害にも耐えるような堤防などの備えをすべきだったとの発言も出ていました。

経済的な面からも、起こったこともない未曾有のレベルに備えるというのは難しいところがあるのかもしれません。

歴史にもなかった被害が出た今回の経験から、防災やリスクマネジメントで我々が学ぶことは、非常に多いのではと思います。


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