ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

@東京ミッドタウン

2010-01-31 14:24:57 | フェス、イベント
今日は東京ミッドタウンのキャノビースクエアで行われる、ビルボード・ジャパン・ミュージック・アワードの無料イベントを見に来ています。この賞レースに興味は沸きませんが、話題のUKソウル、ママズ・ガンのライヴが観れるということで楽しみです。あとakikoも!

グラミー特集:サラ・ジャロス

2010-01-31 10:48:54 | カントリー
SARAH JAROSZ / SONG UP IN HER HEAD

グラミー賞ノミネート特集、今回は『Best Country Instrumental Performance』部門です。カントリー、しかもインストゥルメンタルというマニアックな部門です。ノミネート作品は以下の通り。

Alison Brown / Under The (Five) Wire
The Greencards / The Crystal Merchant
Sarah Jarosz / Mansinneedof
Steve Wariner / Producer's Medley

この中で私が気になるのはSARAH JAROSZ です。サラ・ジャロスと読むのでしょうか? まだ歳10代の女性シンガーです。ノミネート曲「Mansinneedof」は彼女のデビュー・アルバムとなる「SONG UP IN HER HEAD」からの1曲。女性シンガーと書きましたが、もちろん曲も作ります。アルバムのほとんどの曲が彼女のオリジナル曲です。しかもギター、マンドリン、バンジョー、ピアノを弾きこなすマルチ・プレイヤーです。「Mansinneedof」は彼女のマンドリンをフューチャーした開放感溢れる逸品。

彼女の操る楽器からも想像出来るように、そのベースにはブルーグラスがあります。しかしそのアコースティックな楽器が織りなす音の重なりはコンテンポラリーな広がりを待ってます。そしてシンガー・ソング・ライター的な知性を感じさせつつ、ジャム・グラス的な展開もある。飾り気のないフォーキーな歌声には、10代とは思えないトラディショナルな感性と若く瑞々しい魅力が同居しています。

そしてこのアルバム「SONG UP IN HER HEAD」を支えるバック・メンバーが凄い! バンジョーやフィドルなどでスチュアート・ダンカン、スライド・ギターにジェリー・ダグラス、マンドリンでマイク・マーシャル、ベースに MARK SCHATZ 、さらにダレル・スコットやティム・オブライエンまで顔を出しています。彼らが入れ替わり立ち代わりで彼女をサポート。若き新人アーティストのデビュー作にこの世界の大家達がこぞって参加している事実に驚かされます。もちろん若手も多数参加しています。中でもフィドルの ALEX HARGREAVES とチェロの BEN SOLLEE のプレイは光っていますね。


フォーキーな香りにジェリー・ダグラスのスライドがブルージーに絡む「Song Up In Her Head」。神秘的な雰囲気の「Edge Of A Dream」に、ロック的なダイナミズムを持った「Broussard's Lament」など、ヴァラエティ豊かな曲が並びます。トラディショナルな色彩の濃い「Tell Me True」ではサラ・ジャロスにはもるティム・オブライエンのバック・ボーカルが良いですね。そして「Mansinneedof」ではサラ・ジャロスとマイク・マーシャルによる2本のマンドリンと若きALEX HARGREAVES のフィドルとの絡みが美しい。この曲はカントリーというより室内楽のような麗しさを感じさせます。

スリリング且つ哀愁溢れるサラ・ジャロスのバンジョーが秀逸なカントリー・インスト「Fischer Store Road」も格好良い。スピード感が爽快な「Left Home」では瑞々しいサラの歌声にスチュアート・ダンカンのフィドルとジェリー・ダグラスのドブロが爽やかに絡む。 サラがピアノを弾き語るスロー・ナンバー「Long Journey」も味わい深い。さらにトム・ウェイツのカヴァー「Come On Up To The House」も面白い。そして全編を通してサラの柔らかくも凛とした歌声が良いですね。

それにしても古きフォークやカントリーの息吹を感じさせながらも多彩な広がりを持つ素敵な楽曲達とその表現力は末恐ろしい10代です。ベテラン勢がサポートしたくなる気持ちも分かりますね。これからのカントリーをポップスとは違う方向への新しい世界へと道く可能性を多いに秘めた逸材だと思います。これからの活躍が楽しみですね。最後の「Little Song」、癒されます。

グラミー特集:OH HAPPY DAY

2010-01-30 15:00:44 | ゴスペル
VA / OH HAPPY DAY

『Best Traditional Gospel Album』部門にノミネートされたコンピレーション・アルバム「OH HAPPY DAY」。まず参加メンバーが凄い。アル・グリーン、ジョス・ストーン、アーロン・ネヴィル、メイヴィス・ステイプルス、クラーク・シスターズ、ロバート・ランドルフ、パティ・グリフィン、ジョニー・ラング、ジョン・ボン・ジョビ、マイケル・マクドナルドなどなど。これにさらに全米各地の教会聖歌隊が加わるという豪華さ。曲目も「I Believe」や「Oh Happy Day」などのゴスペル・ナンバーに限らず広くソウル/ロックの名曲を取り上げています。ジョン・ボン・ジョビなんてボン・ジョビの曲歌ってるしね。さて、このアルバムがトラディショナルなのか?という疑問はさて置き、まずこの部門のノミネート作品は以下の通り。

Ashley Cleveland / God Don't Never Change
Donald Lawrence & Co. / The Law Of Confession, Part I
(Various Artists) / Oh Happy Day
The Williams Brothers / The Journey Continues
Vickie Winans / How I Got Over

この中で気になるのはアシュリー・クリーヴランドですね~。彼女もサザン・フィーリング溢れる良い声してしてますよね。あとTHE WILLIAMS BROTHERSは黒人3人組のコーラスグループのようですが、試聴してみましたらなかなか良かったです。

さて、本題の「OH HAPPY DAY」です。ジョニー・ラングによる「I Believe」からスタート。ジョニー・ラングというと若きブルース・ギタリストなイメージがありますが、前にもゴスペル部門でグラミーにノミネートされていたように思うので、今はゴスペルの人なんですかね? それはそうと彼が弾く骨太なギターが格好良いです。共演のFISK JUBILEE SINGERSの分厚い合唱も圧巻。

良心的なアメリカン・ロック・バンド、3ドアーズ・ダウンはブラインド・フェイスの「Presence Of The Lord」。前半は割とストレートなカヴァーなれど、後半にSOUL CHILDREN OF CHICAGOが入ってくると一気にゴスペル色を増します。このクワイアにはリード・ヴォーカリストが居まして、多分子供なんでしょうが凄い歌を歌う!痺れまくりです。この曲は個人的なハイライトの一つ。

セイクレッド・スティールのロバート・ランドルフは、アーバン・ゴスペル姉妹のクラーク・シスターズとの共演でスティーヴィー・ワンダーの「Higher Ground」を、ジョン・ボン・ジョビはTHE WASHINGTON YOUTH CHOIRをバックに自身の「Keep The Faith」を。これも案外良いんですよ!アル・グリーンはヘザー・ヘッドリーとのデュエットでインプレッションズの「People Get Ready」。アル・グリーンの渋い歌声が染みます。そしてマイケル・マクドナルドは「Storm Before The Calm」でアップテンポに弾けます。これ自作曲ですか?熱いです!

そしてやはりこの中で最もゴスペルらしいのはメイヴィス・ステイプルス。流石に深い歌声ですね。曲は「Waiting For My Child To Come Home」で、私はよく知らない曲ですが、THE CONSOLERS というデュオによる古いゴスペル・ソングのようですね。デュエットはカントリー界からパティ・グリフィン。メイヴィスとのデュエットだと、妙に可愛い声に聴こえてしまいます。そこがまた良いんですけどね。

そして個人的なハイライト第2弾がアンジェリック・キジョーが歌うボブ・マーレーの大名曲「Redemption Song」。レゲエ+アフリカ+ゴスペル。なんか大地の恵みと言うか、この地に生まれてきたことの喜びと言うか、心に染みる勇気をくれるような歌声とアレンジです。素晴らしい!!

そして個人的ハイライト第3弾! アーロン・ネヴィルの「A Change Is Gonna Come」。もうこの人の歌うこの曲は何度も聴いてますけどね。何度でも素晴らしいものは素晴らしい。しかも今回はバックにMT. ZION MASS CHOIR という聖歌隊が付いている。さらにジム・ホーンの率いるホーン隊がまた良いんです。アーロンは相変わらずのゴールデン・ヴォイスだし。うっとりです。

クイーン・ラティファの「Oh Happy Day」に続いてジョス・ストーンとBUICK AUDRA のデュエットで「This Little Light Of Mine」と、最後はゴスペルの定番曲で締めてますね。このBUICK AUDRAという人はよく知らないのですが、どういう人なんでしょうか? セッション風なラフな録音がなかなかいい雰囲気を醸しています。

ガチガチにゴスペルに拘らない作りから、反ってゴスペルの素晴らしさを身近に感じることが出来る作品。そして大物達の歌唱や共演もさることながら、クワイアの魅力を感じさせてくれる一枚です。それとこの面子では不利なのではないか?と思われたジョン・ボン・ジョビとマイケル・マクドナルドの健闘に拍手です!

ちなみにこのアルバムからロバート・ランドルフとクラーク・シスターズの共演による「Higher Ground」が『Best R&B Performance By A Duo Or Group With Vocals』部門に、ジョニー・ラングの「I Believe」が『Best Gospel Performance』部門にノミネートされています。

グラミー特集:バックウィート・ザディコ

2010-01-30 12:47:25 | ソウル、ファンク
BUCKWHEAT ZYDECO / LAY YOUR BURDEN DOWN

確か一昨年度あたりに新設された部門、『Best Zydeco Or Cajun Music Album』部門。ルイジアナ独特のダンス音楽、ケイジャン、そしてザディコ。どちらもアコーディオンを主体とする土着性の高い音楽。白人がやるのがケイジャンで、黒人がやるのがザディコと呼ばれます。ま、一概には言えないかもしれませんが、ケイジャンにはフィドルが入るのでよりカントリー色が強く、ザディコには黒人ならではのパーカッシヴでうねるような躍動感がある、そんな印象です。現在のケイジャンを代表するのがボーソレイユ、そしてザディコの第一人者がバックウィート・ザディコです。そんなケイジャン&ザディコのノミネートは以下の通り。

Beausoleil Avec Michael Doucet / Alligator Purse
Buckwheat Zydeco / Lay Your Burden Down
The Magnolia Sisters / Stripped Down
Pine Leaf Boys / Live At 2009 New Orleans Jazz & Heritage Festival
Cedric Watson et Bijou Créole / L'Ésprit Créole

ニューオーリンズ音楽に目がない私といたしましては、ケイジャン&ザディコも大好きなのですが、なかなかそれ単体のCDを買うことはないんですよね~。そもそもあまり日本に入ってきませんし…。で、このノミネート作も一枚も持っていませんでした。せっかくだからどれか一つ買おうと思い、バックウィート・ザディコを選びました。ボーソレイユと迷ったんですけど、ジャケ写が断然こちらの方にインパクトがあったので!

このジャケ写を見ると、王道のザディコをやってるように思うじゃないですか。ラヴボード(ウォッシュボード)のリズムに乗って軽快にアコーディオンを弾きまくるような。ところが1曲目「When The Levee Breaks」はロック度を増したネヴィル・ブラザーズみたいなミクスチャー・ファンク。ツェッペリンのカヴァーで有名なメンフィス・ミニーのあの曲ですけど、一瞬入れるCDを間違えたかと思いましたよ。 前半、バックウィート・ザディコはアコーディオンではなくオルガンを弾いている。そしてそれ以上にスライド・ギターが全面に出ているのですが、このスライドが凄い! 誰かと思えばサニー・ランドレス! 終盤になってテンポが倍で刻まれると同時にアコーディオンが入ってきて一気にザディコ色を増す。なんだかんだで格好良いっす。

続く「The Wrong Side」はスワンプ色を感じさせる明るい曲ですが、ここでもサニー・ランドレスのスライドが唸りをあげます。今作はオリジナル5曲とカヴァー6曲が収められていますが、そのカヴァーの選曲がなかなか面白い。1曲目のメンフィス・ミニーを皮切りに、ジミー・クリフの「Let Your Yeah Be Yeah」、ブルース・スプリングスティーンの「Back In Your Arms」、さらにキャプテン・ビーフハートの「Too Much Time」ですから。で、「The Wrong Side」もカヴァーなんですが、これは最近売り出し中の JJ GREY & MOFRO というバンドの曲で、 JJ GREY自身がコーラスとキーボードで参加しています。こういう比較的新しい曲を取り上げているところも興味深いですね。

カヴァーでもう1曲驚かされたのがガヴァメント・ミュールの「Lay Your Burden Down」。しかもウォーレン・ヘインズ本人がゲストでギターを弾いています。バックウィートはオルガンをブリブリ弾いてる。ロックです! こんなカヴァーの選曲だけでもルイジアナならではのガンボなごった煮感を感じさせてくれますよね~。

オリジナル曲ではレゲエ的なニュアンスを感じる「Don't Leave Me」や「Time Goes By」などでの朗らかな曲が良いですね。今作はジミー・クリフのカヴァーがあったり、スプリングスティーンの「Back In Your Arms」もレゲエ・アレンジだったりで、カリブな雰囲気が割と強く感じられるます。でもそれにアコーディオンの音色がまた合うんですよね。バックウィートのヴォーカルもルイジアナらしい人懐っこさがあって、なんか和みます。

残念ながら私の期待した、これぞザディコ!なアップ・テンポの曲は「Throw Me Something, Mister」ぐらいですかね。ラブボードのシャカシャカしたリズムに弾力のあるアコーディオンの音色が踊る。やっぱこれですよね! 「マルディグラ!」っていうコーラスにも胸が躍ります。最高です! 「Ninth Place」もテンポは遅めですがザディゴの魅力が味わえますね。最後はスローなインスト・ナンバー「Finding My Way Back Home」でほっこりと終わります。

想像していたものとは大分違いましたが、そんな驚きも込みでかなり楽しめる好盤です。ザディコも奥が深いなと…。

グラミー特集:ルシンダ・ウィリアムス

2010-01-29 15:29:22 | カントリー
LUCINDA WILLIAM / LITTLE HONEY

今回も前回に引き続き『Best Americana Album』部門です。なにせ「ルーツな日記」的にあまりにも激熱な部門なんで。しつこいようですがノミネート作は以下の通り。

Bob Dylan / Together Through Life
Levon Helm / Electric Dirt
Willie Nelson & Asleep At The Wheel / Willie And The Wheel
Wilco / Wilco (The Album)
Lucinda Williams / Little Honey

もう5組全てが注目どころなのですが、今日はルシンダ・ウィリアムスです。実はルシンダのこのアルバム「LITTLE HONEY」は、当ブログの08年年間ベスト・アルバム第4位としておきながら、これまで内容にはいっさい触れてこなかった、って言うかその機会を逸していた作品なのです。よくぞノミネートしてくれました!

オルタナ・カントリーの女王、ルシンダ・ウィリアムス。って言うか最近はオルタナ・カントリーという言葉もあまり聞かなくなりましたけどね…。彼女の前作「WEST」は、落ち着いたトーンによって、アメリカ大陸の持つ荒涼としたロマンティシズムを描いたようなサウンドで、彼女の最高傑作とも呼びたい素晴らしい作品でしたが、今作はその世界観をさらに深めるものになるのでは?と予想していただけに、1曲目「Real Love」のロッキンなギター・リフを聴いて驚きました。しかも1度やり直すという生っぽさ。え?っと思っているうちにドライヴしまくるイントロから爽快なロック・チューンが始まります。

ジャンル的にはカントリーのシンガーとは言え、ルシンダのささくれ立った声はロックそのもの。タイトル曲「Honey Bee」なんてカントリー界のパティ・スミスと評したいほどパンキッシュ。って言うかもはやカントリーではないですけどね。さらに後半スペーシーな広がりを見せるドラマチックな大作「Little Rock Star」など、全13曲中12曲がルシンダ自身のオリジナル。唯一のカヴァーがAC/DCの「It's A Long Way To The Top」ですから! AC/DCですよ! 今作におけるルシンダのモードが伺い知れますね。

しかも今作のバックを務めるのは彼女のツアー・バンドというBUICK 6ですからね。このことからもこのアルバムがライヴ感を重視して作られたことが想像出来ますよね。瑞々しいリズムと2本のエレキ・ギターを核にしたタイト且つロッキンなサウンドが気持ちよいです。もちろんただロッキンなだけではありません。バック・メンバーそれぞれが多彩な楽器を操り、奥行きの深いサウンドを聴かせてくれます。

そして何より、やはりルシンダの歌が素晴らしい。上記曲での弾けぶりも最高ですが、スロー・ブルースとカントリー・バラードが混ざったような「Tears Of Joy」や、ミシシッピ・デルタな「Heaven Blues」などで聴ける彼女ならではのブルース感覚は特に印象的。元々ルシンダは79年のデビュー・アルバムで、アコギをバックにブルースを歌っていたんですからね。

そして「Jailhouse Tears」ではエルヴィス・コステロとデュエット。初めて聴いた時は唐突にコステロの声が響いて、ちょっと雰囲気崩れるな~、なんて思ったものですが、聴き込んでいくにつれ、彼の声がなかなか効いてるなと。さらに今作中で最もカントリーなナンバー「Well Well Well」ではチャーリー・ルーヴィンとジム・ローダーデイルがホンキー・トンクなコーラスで盛り上げます。この曲も良いですよね~。こういう曲でのルシンダの土っぽい感覚もたまりません。

なんとなくロックやブルースに耳を取られがちですが、前作の雰囲気を引き継いだフォーキーなナンバーももちろん収録されています。「If Wishes Were Horses」、「Knowing」、「Rarity」といったスロー・ナンバーでは、現在のルシンダならではの深淵な風景を感じとれます。やはりこういう曲でのルシンダの歌唱は特に神がかってますね。本当に素晴らしい!!「Circles And X's」のようなセンチメンタルな感じも味わい深いですし、極めつけはルシンダがアコギを弾き語る「Plan To Marry」。自然なエコーを伴ったルシンダの柔らかい声に惹き込まれますね。

で、最後はAC/DCでガツンと終わる。カッコイイです! 姉御~!!!って感じです。最後の声なんてボン・スコットに似てますし、って言うか真似したんじゃない? どちらにしろ痛快。

ロックな衝動と、オルタナ・フォークな抑制の利いた感情表現が同居した傑作です。『Best Americana Album』部門をサクッと受賞し、これからは名実共にアメリカーナの女王と呼ばれるようになるかも。

グラミー特集:ボブ・ディラン

2010-01-28 19:07:33 | ルーツ・ロック
BOB DYLAN / TOGETHER THROUGH LIFE

前回取り上げたニール・ヤングに続いてボブ・ディランです。ボブ・ディランは『Best Solo Rock Vocal Performance』部門の他に『Best Americana Album』部門にもノミネートされています。この部門、数年前まで無かったと思うんです。元々『Best Contemporary Folk Album』部門だったのが、06年度あたりから『Best Contemporary Folk/Americana Album』部門になり、今回めでたく“アメリカーナ”が独立した感じでしょうか? この手の部門が増えることは嬉しいのですが、“アメリカーナ”というジャンル自体がつかみ所の無い感じで、実は私も良く分かっていなかったりします。ですがノミネート作に眼を通しますと、アメリカーナの指す音楽がなんとなく見えてきます。

Bob Dylan / Together Through Life
Levon Helm / Electric Dirt
Willie Nelson & Asleep At The Wheel / Willie And The Wheel
Wilco / Wilco (The Album)
Lucinda Williams / Little Honey

個人的には今回のグラミーの中での最大激戦区です! 当ブログの年間ベスト・アルバム上位陣がひしめいています。ちなみにボブ・ディランの「TOGETHER THROUGH LIFE」が09年の6位、レヴォン・ヘルムの「ELECTRIC DIRT」が09年の4位、ウィリー・ネルソン&アスリープ・アット・ザ・ウィールの「WILLIE AND THE WHEEL」が09年の2位、ルシンダ・ウィリアムスの「LITTLE HONEY」が08年の4位でした。もちろんウィルコも大好きですし。で、この並び方から見えるアメリカーナとは、現代的とか、ロック的とか、そういう視点でアメリカン・ルーツを掘り下げた音楽、って感じですかね? ま、その定義はともかくとして、アメリカーナは私の大好物なのであります。

個人的にはレヴォン・ヘルムに受賞して欲しいんですけど、今日は敢えてボブ・ディランです。なんてったってもうすぐ来日しますからね。さて、オーティス・ラッシュの「All Your Love」を思わせるラテン・ブルース「Beyond Here Lies Nothin'」で幕を開けるこの「TOGETHER THROUGH LIFE」。その「Beyond Here Lies Nothin'」や「My Wife's Home Town」、「Jolene」、「Shake Shake Mama」といったブルージーなナンバーでの妖気めいた雰囲気が格好良いですね。ガレージっぽいギターに絡むアコーディオン。そして濁声を吐き捨てていくかのようなディランの歌声はそんじょそこらのブルースよりはるかにブルース臭を匂わせています。そして「Life Is Hard」や「This Dream Of You」のうようなスロー・ナンバーがまた良いですね。前者には男の哀愁、後者にはロマンティックな慈愛のような味わい、いや上手く言葉では表せませんが、今のディランにしか成し得ない境地です。

バック・メンバーはギターとマンドリンでトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのマイク・キャンベル、ベースには元アスリープ・アト・ザ・ウィールのトニー・ガーニエ、アコーディオンとギターでロス・ロボスのデヴィッド・ヒダルゴ、ドラムスにジョージ・リセリ、さらにスティール・ギターからトランペットまでこなすBR549のドン・ヘロン。今回、ディランはハープを吹いていないようですが、彼の弾くオルガンがなかなか良いんですよね。そしてやはりデヴィッド・ヒダルゴの参加が大きいですね。彼のもたらしたラテン色がこのアルバムの肝ですよね。

もちろんディランは過去にいくつものグラミーを受賞しています。前作でも受賞しました。実は今回ノミネートされた2部門って、前作「MODERN TIMES」で受賞した2部門と同じなんですよね。もちろんまだ『Best Americana Album』部門ではなくて『Best Contemporary Folk/Americana Album』部門でしたけどね。さらにその前の「LOVE AND THEFT」と「TIME OUT OF MIND」も『Best Contemporary Folk Album』部門を受賞しているんです。まさに新作をだせばこの部門を受賞する感じがする近年のボブ・ディランなのです。今年も強そうですね~。

グラミー特集:ニール・ヤング

2010-01-28 11:21:46 | ルーツ・ロック
NEIL YOUNG / FORK IN THE ROAD

今年のグラミー、主要部門はトレンディーな人達が優勢ですが、ロックの部門ではベテラン勢が頑張っています。それが最も色濃く表れているのが『Best Solo Rock Vocal Performance』部門。ノミネートは以下の通り。

Bob Dylan / Beyond Here Lies Nothin'
John Fogerty / Change In The Weather
Prince / Dreamer
Bruce Springsteen / Working On A Dream
Neil Young / Fork In The Road

どうですかこの平均年齢の高さ! 若いロック・シンガーは何をやってるんでしょうかね? パフォーマンス部門ですよ? それにしてもこれだけの大物がよく並んだものです。ボブ・ディランにブルース・スプリングスティーンにジョン・フォガティですよ!こういう人達が意欲的に作品をリリースし、ロックし続けていることは非常に嬉しいことですよね。 でもここにプリンスがノミネートされるというセンスはグラミーならではですかね?

そしてこの中で最も精力的な活動を見せるのがニール・ヤング。次々に新作を発表し、その合間に過去音源もリリース。昨年は究極のボックスセットも発売になりましたね。ま、この人はデビュー当時から気分屋な上に多作家なイメージがありますが、驚きのアーカイブ作品と個性的な新作群が交錯する現在もまさにその面目躍如な感があります。

ノミネートされた「Fork In The Road」は最新アルバム「FORK IN THE ROAD」のラストに収められたタイトル作。社会への批判がたっぷり詰まったブギ・ナンバー。ニールは毒気を帯びた低い声で吐き捨てるように歌います。ダウンロードやブログにまで言及していてなかなか痛快。この曲の冒頭、車で“この国”を走るところから始まりますが、このアルバムのほとんどの曲が車についての歌、もしくは車が出てくる曲で締められています。

実は今ニール・ヤングは“Linc Volt”という、電気と天然ガスで走るハイブリッド・エコ・カーに熱心に取り組んでいるようで、言わばこのアルバムはそのエコ・カーを中心に環境問題や現代社会に対するメッセージを込めたコンセプト・アルバムともいえる訳です。車を扱うだけに全面的にロック・モードの作品で、歪んだエレキ・ギターがほぼ全編に響き渡ります。ニール・ヤングの歌声は相変わらず繊細なのか力強いのかさっぱり分からないですが、そこに彼にしか成し得ない説得力があるんですよね~。

ヘヴィーなギター・リフが印象的な「When Worlds Collide」や「Hit The Road」。流麗なメロディと爆音の絡みがニール・ヤングらしい「Just Singing A Song」。エコ・カーでハイウェイを飛ばすように軽快な「Johnny Magic」。そんな中にひっそりと佇むスロー・ナンバー「Off The Road」と「Light A Candle」の味わいも出色。時代に逆行するがごとくの荒っぽい質感が故に、反って時代のまっただ中に居る新鮮さを感じさせられます。


ちなみに例のボックス・セット「NEIL YOUNG ARCHIVES VOL.1 (1963–1972)」が『Best Boxed Or Special Limited Edition Package』部門にノミネートされています。ブルーレイ10枚組みという、まさに究極のボックスですね。全128曲!! 中には未発表のレア音源もたっぷり入っているという。しかもまだ“VOL.1”ですから! ボックス・セットたるもの、ヴォリュームがあればあるほど価値があり、完成度も増すと私は考えていますが、ここまでやられちゃうと逆に手が出ません…。


さて、そんなニール・ヤングを含むベテラン・ロッカーの争いとなった『Best Solo Rock Vocal Performance』部門、果たして栄光は誰の手に? ちなみに他の部門では、エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド、ホール&オーツ、ジェフ・ベック、AC/DCなんかもノミネートされています。



グラミー特集:ビヨンセ

2010-01-26 16:47:52 | R&B、HIPHOP
BEYONCE / I AM... SASHA FIERCE

もうすぐグラミー賞の授賞式ですね。今年の注目は何と言ってもビヨンセでしょう!主要3部門を含む最多10部門のノミネートですからね。そのノミネートの内訳は以下の通り。

・Record Of The Year 「Halo」
・Album Of The Year 『I Am... Sasha Fierce』
・Song Of The Year 「Single Ladies (Put A Ring On It)」
・Best Female Pop Vocal Performance 「Halo」
・Best Female R&B Vocal Performance 「Single Ladies (Put A Ring On It)」
・Best Traditional R&B Vocal Performance 「At Last」
・Best R&B Song 「Single Ladies (Put A Ring On It)」
・Best Contemporary R&B Album 『I Am... Sasha Fierce』
・Best Rap/Sung Collaboration 「Ego」
・Best Song Written For Motion Picture, Television Or Other Visual Media 「Once In A Lifetime」

どうですか!?この多岐にわたる活躍と評価。ノミネートされた曲目だけでも「Halo」、「Single Ladies (Put A Ring On It)」、「Ego」、「At Last」、「Once In A Lifetime」
と4曲もあります。さらにポップ、R&B、ラップ、サウンドトラックと、幅広いフィールドでノミネートされています。しかもR&Bにいたってはコンテンポラリーな部門とトラディショナルな部門の両方にノミネートされている。昨年のビヨンセの勢いが窺い知れますね。こういう評価のされ方はビヨンセの大ファンとして非常に嬉しいです。

ちなみにこの10部門の他に、もう一つ、彼女が参加した映画「キャデラックレコード」のサウンド・トラック・アルバムが『Best Compilation Soundtrack Album For Motion Picture, Television Or Other Visual Media』部門にノミネートされていますので、それを入れれば11部門になりますね。

しかし問題はこの中から何部門の受賞が出来るのか?注目はやはり主要3部門でしょう。ビヨンセは過去にいくつものグラミー賞を受賞していますが、主要部門はまだ獲っていないはずです。前々回のグラミー賞で「Irreplaceable」が『Record Of The Year』にノミネートされましたが、獲れませんでした…。ちなみにその時同賞を受賞したのはエイミー・ワインハウスの「Rehab」でした。

今年のライバルはテイラー・スウィフト、ブラック・アイド・ピース、レディー・ガガなど。主要部門に限ってはビヨンセとこの3組の4つ巴の争いになるでしょう。まあ、いかにも昨年売れた人達が集まった感じですね。それにしても女性強し!といった感じ。おそらくそれぞれが分け合うより、誰か一人が主要3部門全部を掻っ攫っていくのではないかと私は予想しています。となると3部門全てにノミネートされているのはテイラー、ガガ、ビヨンセの3人。個人的な希望はもちろんビヨンセですが、なんかテイラー・スウィフトが持っていきそうな予感がするんですよね~。ブラック・アイド・ピースも絡んでくるかな~。いや大穴があるかもしれませんし…。ま、どのみち予想がなかなか当たらないグラミーですから、結果が出るまでまったく分かりません…。でも09年の最強はビヨンセ!と私は信じております!!

それと授賞式でのビヨンセのパフォーマンスも楽しみですね! あと受賞後のスピーチ。おそらく最後に発表されるであろう『Album Of The Year』をビヨンセが獲って、最後を彼女のスピーチで締めてもらいたいですね!!


CHICAGO; Blues & Soul Showdown@よしもとプリンスシアター

2010-01-25 15:54:30 | フェス、イベント
JOHNNY RAWLS / ACE OF SPADES

1月24日(日)、品川のよしもとプリンスシアターへ、「CHICAGO; Blues & Soul Showdown」を観に行ってきました! フラミンゴス、ミッティー・コリア、バイザー・スミス、ジョニー・ロウルズ、色々な意味で濃いメンツでしたね。オープニングの木下航志くん、MCのフレディーも含め、ホント個性派揃い!! 濃密な約3時間でした。

まず、こんなコンサートが日本で実現したこと自体が奇跡に等しい。50年代から60年代にシカゴで活躍した伝説のアーティスト達がこぞって初来日し、しかもドゥ・ワップ、ゴスペル、ソウル、ブルースという多彩な音楽を披露してくれる。さらにその源流となる南部の香りもたっぷり感じさせてくれる。企画された日暮泰文さんと高地明さんに感謝ですね。

出演者それぞれ素晴らしかったですが、一番良かったのはジョニー・ロウルズだったかな? 南部らしいふくよかなリズムを提供した彼のバンドは素晴らしかった! 今回のイベントは5組も出演する割には開演が19時という、セットチェンジを入れたら1組あたりの演奏時間は凄く短いのでは?と心配していたのですが、バック・バンドは全てこのジョニー・ロウルズのバンドが務めたので、休憩はフラミンゴス前の1回だけで、後はほとんどぶっ続け。MCに促され次々にアーティストが登場するという、ブルース系のイベントとしてはなかなか画期的な仕組みでした。

すなわちジョニー・ロウルズは出ずっぱりな訳です。全編に渡って職人的且つ愛情溢れるバッキングを披露すると同時に、個性派揃いの長帳場を一つのショーに纏め、随所で盛り上げようとする姿勢が伝わってきて、常に笑顔でプレイしていた人柄と併せて、彼には殊勲賞を与えたいですね!

トップバッターは唯一の日本勢、木下航志。弱冠20歳の盲目のシンガー/ピアニスト。瑞々しく颯爽とした歌声と、小柄ながら堂々としたパフォーマンスで開場を沸かせました。ジョニー・ロウルズのバンドとの相性もバッチリ。目が見えない木下航志はバンドの方を見ずに手を振り上げるだけの合図を送り、それにカチッっとバンドが反応する。なんかゾクゾクしましたね。曲目は「Mess Around」と「People Get Ready」の2曲だけでしたが、日本人離れしたソウルフルな歌唱に、将来が楽しみになりました。

続いてMCに紹介され、ジョニー・ロウルズが中央に歩み出ます。ソウルありブルースありのステージでしたが、やっぱり白眉は OVライトの「Ace Of Spades」ですかね。良い声してるんですよ! サザン・フィーリングがじわりと染みてくるような。ジョニー・ロウルズは元々OVライトのバック・ギタリストを長く務めてきた人だそうで、客席もこういう選曲を期待していたんでしょうね。曲名と同時に歓声が上がりましたね。「Red Cadillac」では再び木下航志が登場し、ジョニー・ロウルズとヴォーカルの掛け合いを演じて沸かせました。

日本から木下航志、そしてミシシッピのジョニー・ロウルズと続き、ここからが本格的にシカゴの世界。まずはシカゴ・ブルースの長老バイザー・スミス。今年で78歳だそうです。正直、若干手元が覚束ない感じではありましたが、それでも濃厚過ぎる程のブルース臭をまき散らします。ギターはある程度ジョニー・ロウルズに任せても良いと思うのですが、リフからソロまで全部弾く。歌いながらも手を休めることはありません。もう顔面汗だくでした。倒れちゃうんじゃないかとちょっぴり心配にもなりましたが、そこにブルースマンとしての誇りを感じましたね。曲は「Rock Me Baby」とか「Messin' With The Kid」なんかを演ってました。時折崩れそうになるバイザー・スミスを暖かくサポートするジョニー・ロウルズも印象的でした。

ここで一応、MCのフレディーにも触れておきましょうか。日本語が堪能な黒人さんで、客席を英語で煽りながら自身で同時通訳するという珍しいスタイル。しかもこの人、演歌とR&Bをミックスした“エンソル”という新ジャンルで、最近P-VINEからアルバム・デビューまでして話題になっている人。この日もバイザー・スミスのギターを借りて「関西空港」という曲をフル・ヴァージョン歌ってくれました。喋りも堪能なので、このイベントが続くならば、ブルース・カーニバルにおける 後藤ゆうぞう のような名物MCになるかも?

そしていよいよこの日、私が最も楽しみにしていたミッティ・コリア。ですが、声がかすれている…。MCになるとさらに声が枯れて辛そう。通訳の人曰く、『風邪を引いてしまった』とか…。頼みますよ~。と言っても、何せ70年代にゴスペルの世界へ入られて以降、表舞台には出てこなかったミッティだけに、本調子の彼女を私は知らないんですけどね…。でも明らかに声を出すのが辛そうに見えました。ですが、マヘリア・ジャクソンの「Move Up A Little Higher」のようないかにもゴスペルなアップ・ナンバーでのパンチの効いた歌唱は圧巻! 風邪や喉の不調など蹴散らす勢いでパワフルに歌う。そしてミッティらしい低い声の響きの深いこと!スロー・ナンバーでは感情の高ぶりを見事なまでにその声に乗せてくる。その素晴らしさは思わず曲の途中で拍手を送りたくなる程。 さらにステージを含めて開場全体を真っ暗にして観客達に携帯電話を振らせるパフォーマンスもあったり。そして待ってましたの「I Had A Talk With God Last Night」。題名に“God"と付いていますが、つまりこれは彼女のチェス時代の代表曲「I Had A Talk With My Man」のゴスペル・ヴァージョン。感無量ですね。もちろん、本調子の声で聴きたかったという正直な気持ちもありますが、風邪を引いてもキャンセルせずに歌ってくれたミッティに感謝です!

ラストはフラミンゴス。これまでの南部フィーリングを感じさせる泥臭い雰囲気とはまた別世界。フラミンゴス全盛期の中心メンバーだったテリー・ジョンスンを中心にした4人が奏でる麗しのコーラス・ワーク。バックはカラオケにジョニー・ロウルズのバンドが色をつける感じで、とにかく上品。こういうドゥ・ワップのステージを見るのはこれが初めてでしたが、その万華鏡のような声と声の重なりに吸い込まれましたね。「Mio Amore」、「Your Other Love」、「I’ll Be Home」、「Lovers Never Say Goodbye」といった往年のフラミンゴス・ナンバーで聴かせる魅惑のコーラス。そしてこれぞドゥ・ワップなアップ・ナンバー「Jump Children」。時代を感じさせる4人の振り付けも楽しいですね。さらにボビー・ダーリンの「Mack The Knife」やジェリー・バトラーの「For Your Precious Love」などのカヴァーもフラミンゴス流に。そしてサプライズは美空ひばりの「川の流れのように」。これも素晴らしかったです! 単なる余興とは決して思えない、愛情たっぷりの本気のカヴァーですよ!女性メンバーの歌唱が何故か美空ひばりっぽくて。真似ているというより、その歌心を感じとっている雰囲気が感動的でした。でもなんだかんだでやっぱり「I Only Have Eyes For You」ですね!! これは名曲だな~。

最後は出演者総出による「Stand By Me」で盛り上がりました。ジョニー・ロウルズも木下航志もそれぞれ魅せてくれましたが、ミッティ・コリアが歌ったワン・フレーズが異様に盛り上がりましたね。ここぞという時の爆発力、痺れました。若干入りずらそうに見えたバイザー・スミスもちゃんと歌ってくれました。でもこういうセッションを見ると、昔のパークタワー・ブルース・フェスティヴァルを思い出しますね。なんか幸せな気分になりました。この1回だけで終わらず、ぜひ毎年恒例のイベントとして続けてもらいたいです!


*上の写真は終演後にサインを頂いたジョニー・ロウルズの09年最新作「ACE OF SPADES」。いなたすぎず、洗練されすぎず、絶妙な案配の南部ソウルを聴かせてくれます。ロックな感じもあります。



MITTY COLLIER / MITTY COLLIER SINGS TO GOD
こちらはミッティ・コリアにサインを頂いた彼女のゴスペル作品(CD-R)。やはりここで聴ける彼女の歌唱は、私がライヴで聴いたものより発声自体が断然なめらか。そして声も伸びやか。他の日を聴いてないので何ともいえませんが、やはりあの夜は不調だったんだなと感じさせられます。楽しみにしていただけにちょっぴり残念ですね。でも生で観れただけ幸せですね。しかも終演後にサイン会までやってくれたんですから!



BYTHER SMITH / ALL NIGHT LONG
こちらはバイザー・スミスに頂いたサイン。握手もしてくれました。