ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

@きちじょうじのなつやすみ

2010-08-31 15:35:44 | フェス、イベント
8月28日と29日、吉祥寺へ「きちじょうじのなつやすみ」というイベントに行ってきました。7月15日から始まっていたこのイベント、複数会場でのアート系の展覧会の他、泉谷しげるさんを中心にした豪華メンツのフリー・ライヴが連日楽しめるという訳で、以前から気なっていたのですが、なかなか足を運ぶことが出来ず、先日ようやく参加してまいりました。

ごちゃごちゃとした印象の吉祥寺ですが、ライヴ会場も普通に人通りの激しい商店街の真っただ中。正直、意外に狭い通りだったので、最初はここで演るの?と驚きましたが、いかにも吉祥寺の町中で演ってます的な雰囲気が得意な空間を作り出していてなかなか良い感じでした。あ~、もっと早くくれば良かった…。泉谷しげる&加奈崎芳太郎とか、友部正人と三宅伸治とかも観たかったな~、などと思いつつ、まずは28日(土)から。

この日のお目当ては小島麻由美さん。会場に到着すると既にステージ前にはかなりの人だかり。間もなくして小島さんのバック・バンドによるリハーサルがスタート。これがね~、格好良かった!! まあ、何て言うか、ガレージなブルースな訳ですよ。しかもデューク・エリントンの「Caravan」なんかを歪んだキターでジャガジャガ惹き殴る感じで。基本的にはブギなんですけど、そのリズム隊がまた血湧き肉踊るノリを提供してくれる。リハなのに熱い熱い!! メンバーはギターが塚本功さん、ウッド・ベースが長山雄治さん、ドラムスがハッチハッチェルさんという布陣。まあ、もうお馴染みですね。塚本さんと長山さんはピラアンズなどでも活躍してる名手、ハッチハッチェルさんはフジロックの怪しい3人組でバンジョー弾いたりしてますね。最後はマジック・サムの「I Feel So Good(I Wanna Boogie)」をぶっ放して終了。それにしてもこの曲を歌う塚本さんには痺れました。リハと言うよりはミニ・ライヴな感じでしたね。

そして待つことしばし。いよいよ主役の小島麻由美さんが登場。ここからはもう小島ワールドでしたね。レトロ・ポップではありますが、そんな一言では語れない何か独特な世界観を持っていて。そして彼女の可愛らしくも何処か妖艶な歌声とバックの荒くれた演奏とのミスマッチ感がまた素敵でした。終盤ではハッチさんが飛び跳ねながらドラムを叩くは、塚本さんがT・ボーン・ウォーカーのような背中引きを披露するはの盛り上がりでした。

そして29日。この日は泉谷しげるさんのライヴが目当てでしたが、その前にブレッド&バター。日本のフォークをほとんど聴かない私なので、失礼ながらブレッド&バターも前知識無しで臨みました。1曲目が意外とブルージーで驚きましたが、2曲目以降はどっぷりとフォークな感じで。ですが感傷的なメロディー・ラインと美しいハーモニーが夏の終わりにぴったりな感じで、良い時間を過ごさせて頂きました。最後はスティーヴィー・ワンダーの「I Just Called To Say I Love You」を演ってましたね。

そして泉谷しげるさん。日本のフォークに疎い私は、泉谷さんのこともよく知りません。ライヴには何度か遭遇したことがありますが、最後に観たのは02年のフジロックかな? 忌野清志郎さんと一緒にやったやつ。ま、それはそうとこの日の泉谷さん。10分程度巻きで始まり、10分程度押しで終わるという大盤振る舞い。1時間半ぐらい演ってたのでしょうか?前半は戯けた曲や乱暴な曲が印象的でしたが、後半はソウルフルな曲が続けて歌われて、さすがに聴きごたえがありましたね。で、やっぱり曲間の怒りを露にした毒舌の限りが面白いと言うか、気持ちよかったですね。何というか、主催に対してはもちろん、お客さんや子供相手でも容赦ない感じで。でもそれも一種のファン・サービスみたいなもんで、最後には「これで最後ですから皆さん写真撮ってくださ~い」なんて言ってましたので、私もすかさず携帯で撮ったのが上の写真です。

さて、このイベントも残すところフリー・ライヴはあと2回。9月4日は泉谷しげる&ムッシュかまやつ 、そして9月5日の最終日にも泉谷さんは出演するようですので、また盛り上がりそうですね。

あれから1ヶ月

2010-08-30 01:22:23 | フジロック
今日は9月29日。皆さん忘れてませんか? ちょうど1ヶ月前、夢と希望を胸に苗場に旅立ったあの日の気持ちを! という訳で、遅くなりましたが毎年恒例の超個人的フジロック・ベスト5、近日公開です! いや近日っていつですか?って感じですけど…。まあ、3日後ぐらいかな?

その前に気分をフジロックに戻そうと、YouTubeで映像を色々と物色してるんですが、いや~、フジロックってホント面白いですね。なんかアーティストの演奏シーンじゃない映像に心惹かれると言うか、フジロックらしさを感じてしまったり。で、私が観れなかったアレやコレやありましたので、とりあえず、そんな私のお気に入り映像をいくつか勝手に貼付けてみました。



A view of FujiRock Part 1

ただグリーンからホワイトへの林道を歩いてるだけの映像なんですけど。なんか良いですよね~。のどかで。



人間大砲@Fuji Rock 10

これは、場外のパレス・オブ・ワンダーでやっていた「Human Cannonball」。いわゆる人間大砲ですね。これ見逃しちゃったんですよね~。しかし凄いな。空中で泳いでるし(笑)。



綱渡り!@FUJI ROCK FESTIVAL'10

これも観そびれたんですよね~。



FUJI ROCK FESTIVAL'10@3日目 DAY DREAMING SILENT BREEZE

楽しそう~! 着ぐるみ君もハイジも勢揃いじゃ~ん!これはドラゴンドラで登った果てにある天界「DAY DREAMING and SILENT BREEZE」での1コマですね。私は今年もドラゴンドラには乗れませんでした。来年は久しぶりに乗りたいな~。



FUJI10三日目終了後

最終日、グリーンステージ終了の挨拶と「来年もここで合いましょう!」の合い言葉の後、恒例の「Power To The People」を聴きながらグリーンを後にする。この瞬間、何とも言えませんよね~。



FUJI ROCK 2010の光景

で、そのときグリーン・ステージのモッシュピット内はこんな感じ。これ、もう全て終わった後ですからね。フジって良いよな~。最高だよな~。ちなみに妻はこの中で一人ひゅーひゅーやってたそうですが、私はヘタレなのでレッド・マーキーでDJを聴いてました…。来年は私もこの中に入りたいな~。


あ~、またここへ戻りたい。フジロックまで、あと11ヶ月!!

カトリーナから5年

2010-08-29 14:58:32 | 余話
VA / OUR NEW ORLEANS 2005

2010年8月29日、今日であのニューオーリンズを襲ったカトリーナ被災からまる5年だそうです。我々ニューオーリンズ音楽のファンにとって、あの惨状は衝撃的でしたね。もうニューオーリンズはダメかもしれないとも思いました。ですがその翌年、恒例のジャズ・フェスが予定通り開催されるなど、ニューオーリンズの持つ強く熱い“力”に心を打たれたりもしました。さらにかの地のアーティスト達が次々に生命力溢れる素晴らしい作品をリリースしてくれたものですから、逆にこっちが勇気を貰ったり。そして近年はギャラクティックやトロンボーン・ショーティ、あるいはビッグ・サムズ・ファンキー・ネイションの最新作など、新時代を予感させる強力なニューオーリンズ・ファンクが席巻しつつありますしね。

ですが、まだ完全にあの傷が癒えた訳ではないでしょう。カトリーナの爪痕はまだ沢山残っていると思われます。さらに治安の悪化や、スワンプ地帯の浸食、原油流出事故など、問題は山積みです。

私のように、ニューオーリンズから遠く離れたお気楽な音楽ファンには、ただ見守ることしか出来ませんが、少なくとも当ブログなどを通じて、ニューオーリンズの応援は続けていきたいと思います! なにより、ニューオーリンズの音楽が大好きですから!!!

ダン・ペンwithボビー・エモンズ@ビルボードライヴ東京

2010-08-28 15:45:26 | ソウル、ファンク
DAN PENN / JUNKYARD JUNKY

8月26日、ビルボードライヴ東京にダン・ペンwithボビー・エモンズを観に行ってまいりました! 私が観たのはこの日の1stショー。メンバーはダン・ペンとボビー・エモンズの二人だけ。

ダン・ペンは数々のサザン・ソウル系の名曲を残してきたソング・ライターとしてあまりにも有名ですが、もちろんシンガーとしても数枚のソロ作を残し、そのレイドバックした味わいはスワンプ好きからマニアックな人気を博しています。そしてボビー・エモンズはダンの最新作「JUNKYARD JUNKY」にも参加していた鍵盤奏者。

さて、普段のビルボードライヴ東京に比べれば恐ろしく地味なアーティストだと思われるなか、満席ではないものの予想以上にお客さんが入っていて驚きました。そしてほぼ開演予定時刻、ステージに二人が登場。ダン・ペンは「JUNKYARD JUNKY」のジャケ写で身に付けてるようなオーバーオール姿で、なんか南部の田舎からそのままやって来たような雰囲気に嬉しくなりましたね。

1曲目からいきなり「I'm Your Puppet」。66年にジェームス&ボビー・ピューリファイに提供されてヒットした曲。サム&デイヴやアーマ・トーマスからヨ・ラ・テンゴにまで取り上げられてる名曲ですね。ダンがアコギを弾きながら歌い、ボビーがしっとりとした鍵盤さばきでサポート。緩やかなメロディーに暖かく優しいダン・ペンの歌声。そこはかとなく滲みてくるサザン・フィーリング。良いですね~。2曲目は「Sweet Inspiration」。曲名通り68年にスウィート・インスピレイションズに提供された曲。この曲の開放感ある陽性なメロディには心躍りますよね。ブレイクの部分も格好良いですし。この曲はリタ・クーリッジなんかも歌っていますが、最近ではデレク・トラックスのカヴァーが秀逸ですね。

それにしてもダン・ペンの歌声が思いのほか若々しい! 実は最新作「JUNKYARD JUNKY」を聴いて、ダン・ペンの声に年齢相応の渋みというか、枯れた雰囲気を感じたりもしてたのですが、いやいやどうして、スプーナー・オールダムとの99年のライヴ盤「MOMENTS FROM THIS THEATRE」の頃と変わらない、ハリのあるふくよかな声を聴かせてくれます。3曲目の「Cry Like a Baby」もしかり。ちなみにここまで全てダンとスプーナー・オールダムとの共作曲。っていうかあの「MOMENTS FROM THIS THEATRE」と同じ曲順。ってことは次は「Do Right Woman, Do Right Man」ですか?と思っていると、予想通り「Do Right Woman, Do Right Man」が来ました!

67年、コロンビアからアトランティックに移籍したばかりのアレサ・フランクリンがマスル・ショールズのフェイム・スタジオに出向いて録音を試みた曲。ダン・ペンはその頃、このフェイム・スタジオやメンフィスのアメリカン・サウンド・スタジオなど、後にサザン・ソウルの聖地とも呼ばれるようなところでソング・ライターとして腕を振るっていたのです。フェイムにはスプーナー・オールダムもいました。で、「Do Right Woman, Do Right Man」ですが、録音当時、リズムトラックを録り終えた時点でフェイムのプロデューサーであるリック・ホールと、アレサの夫テッド・ホワイトが揉めに揉め、結局アレサ夫妻はこの時点でフェイムを引き上げてしまい、残りはニューヨークで録音することになったと言う曰く付きの曲。とは言え、ニューヨークで録音されたこの曲のアレサの歌は素晴らしいですけどね。

ちなみにこの曲はダン・ペンとチップス・モーマンの共作なんですけど。このチップス・モーマンはメンフィスのアメリカン・サウンド・スタジオの設立者でして、ボビー・エモンズはそのアメリカン・サウンド・スタジオでキーボードを弾いていたんですよね。で、そこを訪れたエルヴィス・プレスリーやウィルソン・ピケットなんかのバックも務めてたり。ってどんどん話がそれてしまうので、そろそろこの夜のステージに話を戻します。

ダン・ペンが歌う「Do Right Woman, Do Right Man」。これがまた良いんですよ。大人のカントリー・ソウルな感じ。サビでファルセットになるところが滲みるんですよね~。ボビーの鍵盤もソウルフルで素晴らしかったです。続いてリック・ホールとの共作曲「You Left the Water Running」。やっと例のライヴ盤と違う展開になりました。オーティス・レディングで有名な曲ですが、ビリー・ヤング、ウィルソン・ピケットなど色々な人が歌ってる名曲。南部的な弾力と陽気さが気持ち良かったですね。そしてジャニス・ジョンプリンの名唱で知られる「A Woman Left Lonely」。ダンとスプーナー・オールダムの共作。この曲は私が特に聴きたかった曲の一つなので感無量でしたね。ジャニスの激情な歌唱も良いですけど、ダンの男の哀愁を感じさせる歌声にジ~ンときちゃいました。

続く「I Met Her in Church」はボックス・トップに提供された曲。ボックス・トップはダンがアメリカン・サウンド・スタジオでプロデュースしたブルー・アイド・ソウル系のグループ。この曲もスプーナー・オールダムとの共作。ゴスペル・フレイヴァーを感じさせつつちょっと能天気な曲調なんですけど、南部らしい緩い空気を感じさせてくれて、なんかほっこりしましたね。

そしてみんなが待ち望んだ「The Dark End of the Street 」。ダンとチップス・モーマンの共作。これはもうサザン・ソウル史に残る名曲中の名曲ですね。そしてジェイムス・カーがゴールドワックスに吹き込んだ歌唱は永遠の名唱。それを作者であるダン・ペンの歌で聴くというのがまた泣ける。彼の朗々としながらも情感豊かな歌声に、会場全体が一身に耳を傾けてる感じで、あ~、ソウル・ミュージックって良いな~、としみじみ。続く「Nobody's Fool」はダン・ペンの1stソロ作「NOBODY'S FOOL」(73年リリース)のタイトル・トラックで、今夜の共演者ボビー・エモンズとの共作。ホーン隊やストリングスの入ってないこの曲も渋くて良い感じでした。

次の曲ではボビー・エモンズがリード・ヴォーカルをとったのですが、何の曲かよく分かりませんでした…。聴いたこと有るような無いようなメロディで、なにかテキサスについて歌っている曲のようでしたが…。で、帰宅後に調べたのですが、おそらく、ウィリー・ネルソンやウェイロン・ジェニングスで知られる「Luckenbach, Texas」でしょうね。この曲はボビー・エモンズとチップス・モーマンの共作なんですよね。実はボビー・エモンズってカントリー系のセッションにも多く参加している人なんですよね。ダン・ペンとは違う、繊細でちょっぴり頼り無さげな歌がまた良い味わいでした。そして最後のサビはダンにバトンタッチするという、この辺の呼吸もライブならではの楽しさでしたね。

続く「Memphis Women and Chicken」はスワンプ臭濃いアップ・ナンバーですが、昨年、ドニー・フリッツの来日公演でこの曲が本編ラストという美味しいところで演奏されたのを思い出しちゃいましたね。そしてソロモン・バークの「Don't Give Up On Me」。キング・ソロモンの復活作となった02年の「DON'T GIVE UP ON ME」にダンが提供し、その冒頭を飾ったタイトル曲。このアルバムにダン・ペンによる書き下ろしの楽曲が収録されていること自体が感激でしたが、まさかそれをダン・ペンが自らライヴでやってくれるとは! 何故か自身のソロ作収録曲以外は昔の曲ばかりを演るようなイメージがあったので、これは意外でした。しかもこの曲ではダン・ペンはギターを弾かず、バックはボビー・エモンズの鍵盤のみ。これは滲みましたよね~。いや~、名曲ですよ。

終盤にきてやっと最新ソロ作から「Junkyard Junky」と「Way Back」。「Way Back」はボビー・エモンズとの共作ですね。まあ、この二人で演奏するスタイルだから、ということもありますけど、こうやって昔の曲と並べてもまったく変わらない雰囲気。それがダン・ペンの良いところですよね。だからこそ「Don't Give Up On Me」のような名曲をいまだに書けるんですよね。そしてラストは「Zero Willpower」。79年にアーマ・トーマスに提供された曲ですね。ドニー・フリッツとスプーナー・オールダム、そしてダン・ペンという鉄板の3人による共作。アーマ・トーマスはダン・ペンを敬愛しているようで、2000年には「The Songs Of Dan Penn」というサブ・タイトルのついた、いわゆるダン・ペン曲集となるアルバム「MY HEART'S IN MEMPHIS」をリリースしています。そしてこの「Zero Willpower」はそのアルバムのラストを飾った曲でもあるんですよね~。これも大名曲ですよ!! ソウルフルなダンの歌声も合わせて、じっくりと堪能いたしました。感無量でした。

鳴り止まない拍手にアンコールを1曲。スローな曲でしたが、よく分かりませんでした…。アンコールで演るぐらいですから有名な曲だとは思うんですけどね…。すいません。でもとっても良かったです!!

いや~、ダン・ペンwithボビー・エモンズ、名曲と、名演と、南部の空気に、ホント酔いしれましたね。よくぞ呼んでくれました! よくぞ来てくれました!!


01. I'm Your Puppet
02. Sweet Inspiration
03. Cry Like a Baby
04. Do Right Woman, Do Right Man
05. You Left the Water Running
06. A Woman Left Lonely
07. I Met Her in Church
08. The Dark End of the Street
09. Nobody's Fool
10. Luckenbach, Texas
11. Memphis Women and Chicken
12. Don't Give Up On Me
13. Junkyard Junky
14. Way Back
15. Zero Willpower
------------------------------------
16. ????

*一応、メモをとりながら観ていたのですが、既に記憶が曖昧です。曲目等間違いがあったらごめんなさい。

@ビルボードライヴ東京

2010-08-26 18:48:58 | ソウル、ファンク
という訳で、今日はダン・ペン&ボビー・エモンズを観にビルボードライヴ東京に来ています。今回は初めてカジュアル・エリアというリーズナブルな席を予約してみたのですが、やはり遠い、て言うか高いです。ステージを上から見下ろす感じ。でも一歩引いて斜に構えた感じで眺める大人な雰囲気を味わえそう。とにもかくにも、あのサザン・ソウル歴史に輝く名曲の数々と、レイドバックした極上の南部フィーリングを堪能したいと思います。楽しみです!

ダン・ペン

2010-08-26 14:25:41 | ソウル、ファンク
只今来日中のダン・ペン。彼が作ったサザン・ソウル系の名曲達を集めてみました。残念ながら動画はほとんど動きませんが…。


James Carr - At the dark end of the street



Percy Sledge - It Tears Me Up



Arthur Conley - Take Me (Just As I Am)



The Sweet Inspirations - Sweet Inspiration



James & Bobby Purify-I'm Your Puppet



Aretha Franklin - Do Right Woman Do Right Man



Janis Joplin - A Woman left lonely


クレア&リーズンズ@丸の内コットンクラブ

2010-08-25 18:45:46 | ルーツ・ロック
CLARE AND THE REASONS / LIVE IN AMSTERDAM

8月19日、丸の内コットンクラブにてクレア&ザ・リーズンズ。私が観たのはこの日の 2ndショー。

早めに行ったのでかなり早い整理番号をゲット。一番前でも観れるぐらいでしたが、ちょっと見上げる感じになりそうだったので、中央の前から4列目辺りの席に着きました。目の前のステージには、クレア&ザ・リーズンらしく、幻想的に木の枝のような飾り付けが施されています。そして開演予定時刻を少し過ぎた頃、メンバーがステージに登場。

1曲目は最新作「ARROW」から「You Got Time」。エレクトロニカなループに乗せてクレアのウィスパー・ヴォイスがしっとりと響きます。クレアは首からウォッシュボードを提げてる。そして徐々にメンバーの奏でる音が重なっていく。それがコットンクラブの空気に静かに浸透していく感じ。生で聴くクレアの歌声はCDで聴く以上に繊細且つトロトロで、不思議に広がるアンサンブルと相まって1曲目からもううっとりでした。

さて、コットンクラブのサイトに掲載されているプロフィールを拝借しますと、今回の編成はこんな感じ。

Clare Muldaur Manchon(g,vo,kazoo,whistle,per)
Olivier Manchon(g,vo,vln,per,b,hrn)
Bob Hart(g,vo,per,b,key,cl)
Jon Cottle(g,vo,per,b,key,vc)

名前を見ても分かります通り、Olivier Manchonはクレアの旦那様。Bob Hartは前回の来日にも来ていたメンバー。Jon Cottleは新メンバーですかね? で、なにはともあれこの担当楽器の多彩さ! クレアは1曲目はウォッシュボードでしたが、他の曲ではギターを弾きながらフットペダルでタンバリンを叩いたり。主にキーボードを弾くBob Hartも足では小さなバスドラを叩いてましたし、Jon Cottleもギターにベースにチェロにと芸達者。さらにOlivier Manchonに至っては、一体いくつの楽器を使ったのか見当もつかない程。だからと言ってガチャガチャした感じにはならず、あくまでも幻想的な静けさを持った室内楽な雰囲気なのですから、さすがにオルタナティブ “チェンバー” ポップ楽団と評されるだけのことはあります。

続いて最新作から「All the Wine」。前作に比べて最新作「ARROW」ってビートルズっぽいなと思っていたんですけど、この曲もそんな1曲。メロディーがポール・マッカートニーっぽいんですよね。クレアのトロけるような歌声がまた良いんですよ!続いて「Rodi」。この曲ではベースを弾いていたOlivier Manchonが間奏になると片手で鉄琴、もう片方の手で縦笛を吹くと言う離れ業を。続く「Ooh You Hurt Me So」はJon Cottleの弾くビートルズっぽいエレキ・ギターが良いアクセントになってましたね。この辺のポップ・センスもクレア&リーズンズの面白いところ。

そしてこの日のハイライトは「Our Team Is Grand」でしょうね。スリリングな曲展開を流れるように進む美しい曲なんですが、ライヴですとその展開にもう少しメリハリがつくので、まるでミニオペラのような雰囲気に。特にOlivier Manchonのヴァイオリンが曲の場面場面を見事に彩っていましたね。クレアのファルセットがかった柔らかい歌声にも引き込まれました。そして最後はメンバー全員でカズーの合奏。う~ん、素晴らしい!!

私の大好きな「Pluto」も素敵でした。まずはエレクトリックでスペイシーな味付けが施されたスロー・テンポの「Pluton」から始まり、少しテンポを上げて「Pluto」へ。これはまさに極上でしたね。この曲は良い曲ですよね~。生で聴くとまた格別。クレアの美声に包み込まれるかのようでした。

本編最後はたしか「You Getting Me」だったかな?他にも何曲か演ったと思いますが、もう記憶の彼方です。すいません…。「Wake Up (You Sleepy Head) 」なんかも演ってたかも?あとOlivier Manchonがバンジョーを弾いた曲もありましたね~。そしてアンコールは「Love Can Be A Crime」。これはもう絶品でした!!クレアの歌が!! 前作「THE MOVIE」収録のスロー・ナンバーですが、クレア&リーズンズ特有の可愛らしさと静けさとポップさに溢れていて、生で聴くとこれがまた素晴らしいのなんの! ただただ聴き入ってしまいました。そしてラストは「That's All 」。最新作の中でも特に印象的な曲ですね。ここではOlivier Manchonが小型のチューバ? 何て言うんですかね? フレンチホルンですか?よく分かりませんけど、とにかくチェンバー”・ポップ楽団の面目躍如なアンサンブルでした。

それにしても、やはり流石はジェフ・マルダーの娘さんですよね~。オールド・タイムな感性を独特のセンスでワン&オンリーな世界に纏め上げています。楽曲も秀逸ですし、シンガーとしてももちろん魅力的。そして何よりもバンドとして醸す空気感が良いですね。今後の活躍にますます期待がかかります。

今回はコットンクラブの「Live & Martini」という、ミュージック・チャージ無料(テーブル・チャージ1,000円+飲食代)のイベントだったため、正味60分という短いライヴでしたが、このお値段でこの内容なら大満足です! 終演後にはサイン会もありましたし。私も本人持ち込みのレアなライヴ盤「LIVE IN AMSTERDAM」(写真)があったので、購入してサインを頂きました。相変わらず「サンキュー」しか言えない私ですが、バンドの皆さん、気さくな良い方達でした。


*写真はサインを頂いた「LIVE IN AMSTERDAM」。2010年6月25日アムステルダムでのライヴを収めたもののようです。最近のライヴなので、収録曲も私が観たものと似ています。「You Got Time」「Ooh You Hurt Me So」「Our Team Is Grand」「Pluton/Pluto」「That's All」「Love Can Be A Crime」など、印象的だった曲はだいたい収録されているので嬉しいです。しかもヴァン・ダイク・パークスとの共演による「He Needs Me」というスペシャルな曲も入ってたり。この曲がまた良いんですよ! クレアのロリータ・ヴォイスに絡むヴァン・ダイクのピアノが! しかもクレア&リーズンズは9月からヴァン・ダイクと北米をツアーするみたいですし。羨ましい~。

さよならHMV渋谷店

2010-08-22 22:27:32 | フェス、イベント
8月22日、今日もHMV渋谷店に行ってきました。なんかここ数日、毎日のようにHMV渋谷店へ行ってる感じですが、それも今日で終わりです。なぜなら今日でHMV渋谷店が閉店してしまったからです。

正直な話、私はほとんどHMV渋谷店を利用したことはありません。ですが音楽好きにとって、HMVは渋谷のシンボルのような存在であり、閉店してしまうのは残念ですし、とても寂しいです。CDから配信へと変わりつつある現在ですが、私はどうしても配信だけでは味気ないと思っちゃうんですよね。自宅ですぐに音源をゲット出来るのは確かに便利ですけど、CDを買いにいくワクワク感や、実際に現物を手にするドキドキ感は捨てがたいんですよね~。そういう意味でも大きなCDショップが閉店するのは悲しいですね。

さて、今日はそのHMV渋谷店のさよなら企画最終日、FINAL EVENT "REGENERATION"です。私のお目当てはマウンテン・モカ・キリマンジャロ!! 今年のフジロックで見逃して以来、気になってたんですよね~。

17時、この日のイベントの仕掛人でもある沖野修也さんがHMVのスタッフ・シャツを着て登場。そしてマウンテン・モカ・キリマンジャロを紹介。ステージに現れたキリマンジャロのメンバー達も全員HMVのスタッフ・シャツを着ている。否が応にも盛り上がる中、JBマナーのインスト・ファンクをガンガンぶっ放す。ホーンのキレも、中毒性のあるギターのカッティングも、タイトなドラムも、うねる鍵盤も、グルーヴィーなベースもどれもがファンキー。しかも一丸となってスピード感たっぷりに攻めてくる。いや~、熱いです!

終盤、「ソウルパワー」では特別ゲストとして、つい先ほどまで別フロアでトークショーをやっていたオーサカ=モノレールの中田亮氏の名が叫ばれる。しかし中田さんは出てこない。どうやら居ないらしい…。かなり行き当たりばったりな展開。失笑しながら時間を稼ぐキリマンジャロのメンバー達。そのうちスタッフから合図があり、あらためて中田さんが紹介される。ステージに上がる中田さんは照れながら「何やるの?」みたいな感じ。「「ソウル・パワー」ってどう始まるんだっけ?」なんて言いながらすかさず「ワン、トゥー、スリー、ヒッミー!」と叫ぶ。それに合わせてバンドがバシッと決める。この辺りは流石はJBマニア達の阿吽の呼吸。その後もまるで自分のバンドの如く腕の一振りで仕切る中田さんはやはりスターでした。ファンキーな喉も流石!

中田さんがステージを去った後も、まだ時間があるからと、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」なんかをやってましたね。丁度1時間のファンク祭でした。その後もDJやROOT SOULのライヴなどで、夜遅くまで盛り上がったことと思いますが、私は19時に始まったオレンジ・ペコーのライヴを観て帰路につきました。

もう渋谷に来てもあのピンクの文字は見えないんですね…。HMV渋谷店様、お疲れさまでした。

@渋谷タワレコ

2010-08-21 16:03:09 | フェス、イベント
今日はタワーレコード渋谷店にて、ピーター・バラカンさんがACEレーベルについて語るトーク・イベントに来ています。さて、どんな選曲でどんなお話が聞けるやら?楽しみです。

ですが、まったく同時刻に別フロアで片山広明さん率いる東京スリムのインストア・ライヴもあるんです。どうして時間をずらしてくれないのでしょう…。途中で浮気します。


で、そのあとは新宿タワレコに移動して羊毛とおはな。今日はインストアのハシゴです。楽しみ!




帰宅後追記:

今日はインストア・イベントのハシゴ大会でした。まず渋谷HMVでHALCALI から。「浪漫飛行」とか「今夜はブギー・バック」とか、アレンジも振り付けもポップでキュートで、またお二人が盛り上げ上手で、かなり楽しかったです。HALCALIは2階でやってたんですけど、同じ時刻に3階ではノイズ系の非常階段がやってまして、ちょっと覗いてみたら入場規制がかかる程の盛り上がりでした。インストアでギュガガガガー!っとノイズを上げてました。

そしてタワレコへ移動。7階でピーター・バラカンさんのトーク・イベント「ACEレーベルを語る」。実はこれも同時刻に5階では片山広明さん率いる東京スリムのインストア・ライブがありまして、これが悩みどころだったんです。当初はピーターさんのトークを途中で少し抜けて、東京スリムの様子を伺おうかと思っていたんです。ですがピーターさんが開始時刻になっても始まらなかったので、先に東京スリムを観てしまおうと思い5階に降りましたら、既に東京スリムが演奏中。曲はたぶんチャールス・ミンガスの「Hog Calling Blues」。片山さんのサックスを中心に、トランペット、トロンボーン、チューバ、キーボード、ドラムスの6人編成。皆さん渋さ知らズからの選抜メンバーなんですよね。まずベースがチューバというのが私好み。で、この4管のフリーキー且つ猥雑なノリが堪らなく格好良い!! なんかもうグラグラと煮立つような迫力にこの場を離れられなくなり、結局40分強、がっつりライヴを観てしまいました。いや~格好良かった!

終演後急いで階段を駆け上り7階へ。さすがにピーターさんも終わっちゃってるかな?と思いきやまだやってました! プレイリストが置いてあったので見てびっくり。え?こんなに?数えてみたらなんと36曲!! で、今ボビー・ブランドがかかってるからどの辺りだろうと探してみるとまだまだ序盤。結局そのあと1時間20分程。ピーターさんのトークとACE音源をたっぷり楽しませて頂きました。私が東京スリムを見ていた時間も含めれば約2時間のトークですよ。凄いですね~。特に後半のLeiber&Stollerや、Pomus&Shuman、Bert Berns、Jerry Ragovoy辺りのお話と音源は興味深かったですね~。私もACE編集のCDを揃えたくなりました…。

そして最後は新宿のタワーレコードへ移動して羊毛とおはな。これまでのインストアのハシゴ疲れを、はなさんの柔らかい美声が癒してくれました。「Desperado」とか、「あくび猫」とか、「空が白くてさ」とか。さらに最後にやった「少年時代」は絶品でした。

いや~、楽しい一日でした。

@真夏の夜のひまわり畑

2010-08-20 21:59:51 | 余話
今夜は代官山の向日葵畑で御徒町凧さんの詩の朗読会。夜の野外、しかも向日葵畑で詩の朗読を聴くというシチュエーション。なかなか素敵なイベントでした。




帰宅後追記:

土の上に敷かれたブルーシートに腰掛けて、御徒町凧さんの詩の朗読を聴く。背後にはひまわり畑げが広がり、目の前は車がビュンビュン通り過ぎる旧山手通り。御徒町さんの後ろには大きなスクリーンがあり、そこに写真家、佐内正史さんの撮影した数々の写真が投射される。被写体は表情豊かな向日葵だったり、町並みだったり。それらにしっとりと染みる虫の声、風の音、そして御徒町さんの詩。和やかで、風流で、アートで、そんな素敵な非日常空間でした。