ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

プリシラ・アーン

2011-03-21 18:19:09 | SSW
Song For Japan



先日、プリシラ・アーンが、震災に苦しむ日本へのメッセージ・ソングをYouTubeにアップしてくれました。これは嬉しいですよね。プリシラ曰く「希望の歌」だそうです。こんなことされたらますます惚れてしまいますよね! ちなみにコメントや歌詞の和訳はこちらで読むことが出来ます。良い曲ですね~。プリシラらしい、優しい曲です。癒されます。


プリシラ・アーンと言えば、今年6月に、09年のフジロック以来2年振りの来日公演が予定されています。

6月6日(月)ビルボードライブ大阪
6月8日(水)~9日(木)ビルボードライブ東京

これは楽しみですよね~! フジロックでのライヴも素晴らしかったですし、先の「Song For Japan」もありますし、今から6月が待ち遠しいです。しかもこの来日は、来月4月にリリースされる待望の新作「When You Grow Up」を携えての来日になりますから、さらに瑞々しいプリシラのライヴを堪能出来そうですね。で、この新作、「成長」をテーマにした作品だそうで、プロデュースはイーサン・ジョーンズ。どんな作品に仕上がっているのか?こちらも楽しみでなりません!


さて、最近、先の「Song For Japan」以外にもプリシラの興味深い映像がアップされていますので、そのいくつかをご紹介。


Priscilla Ahn - When You Grow Up

こちらは新作からのタイトル曲。残念ながら画は動きません。


Priscilla Ahn Performs "Ooh La La" at the Sundance ASCAP Music Cafe (HD)

こちらもおそらく最新作収録曲のライヴ映像。この曲が良いんですよ~。個人的に今はまっています。


My Apology

これはサンフランシスコでのライヴがキャンセルになり、それについてファンへのお詫びの歌のようですね。


Love

ジョン・レノンのカヴァー。これも素晴らしい!どことなくノスタルジックな雰囲気で。幸せそうで良いですね~!

フジロック第2弾!

2011-03-18 17:04:54 | フジロック
THE FACES / FIRST STEP

3月17日、フジロックの出演アーティスト第2弾の発表がオフィシャルサイトでありました! こんな時期にこの発表はホント嬉しかった!嬉しくってその気持ちを延々綴りたいぐらいですが、東京は節電なのでさっくりと行きます。追加になったのは以下の13アーティスト!

ASIAN DUB FOUNDATION
BEACH HOUSE
BEST COAST
DARK STAR ORCHESTRA
THE FACES
FEEDER
JENNY AND JOHNNY
THE KILLS
MANU CHAO
NOAH AND THE WHALE
QUEENS OF THE STONE AGE
TANGERINE DREAM
TINARIWEN

The Faces "Stay With Me"

フェイセズならこの曲。しかし残念ながらロッド・スチュワートは来ないようです。

Ronnie Wood & The Faces - Miss Judy's Farm

で、誰がヴォーカルかと言いますと、シンプリー・レッドのミック・ハックネル。この人、本気出せば相当ソウルフルなシンガーですよ!

Jenny and Johnny performing "Just One Of The Guys" on KCRW

ジェニー・アンド・ジョニーのジェニーは、あのライロ・カイリーのジェニー嬢!!

Manu Chao - Me gustas tu &la primavera -Baionarena

前回の来日公演も大絶賛だったマヌ・チャオ!コレはヤバいでしょ!

Tinariwen live@lowlands 2007 - Tamabent

うおー!砂漠のブルース、ティナリウェン!これ超観たい!

DSO Viola Lee Blues Penns Peak 12/29/2010 Dark Star Orchestra

ダーク・スター・オーケストラ。正直、私はよく知らないのですが、ORG.曰く「グレイトフル・デッドのショウを完全再現するトリビュートバンド」だそうです。まさにヘヴン!


あ~、辛い辛い現実から、一瞬光を見た思いです。早く苗場へ行きたい。頑張れ日本!!


コリーヌ・ベイリー・レイ@渋谷AX

2011-03-15 01:40:29 | R&B、HIPHOP
CORINNE BAILEY RAE / THE SEA

3月8日、渋谷AXにてコリーヌ・ベイリー・レイを観てまいりました!

オーガニックな癒しとディープなエモーションが横溢した素晴らしいライヴでした。彼女のポジティヴなヴァイヴレーションと優しい笑顔は、今思い出しても強く勇気づけられます。

1曲目、コリーヌの弾くエレキ・ギターが奏でたイントロは最新作のオープニングを飾る「Are You Here」。コリーヌの生々しい歌声がトロリとしたブラック・フィーリングを醸し出す。バック・メンバーは、ドラムス、ベース、キーボード、そしてギタリストが二人。このギタリストの一人は女性で、曲によってはキーボードも弾いていました。

ポップなアップ・ナンバー「Paris Nights / New York Morning」から官能的なファンク「Closer」へと続く。そして「Love's On Its Way」。昨年のフジロックでもとりわけ印象的だったこの曲。深くたれ込むようなコリーヌの歌唱は徐々に感情を高めていき、まるで祈りのようなリフレインへと続く。エモーショナルの極致。まさにこの曲からコリーヌの深い世界へ入っていく感じ。さらに「Till It Happens To You」、「Diving For Hearts」と続く当たりはかなりニューソウル的。コリーヌの歌声は、オーガニックなジャズ感を纏いながら、時に優しく包み込むように、時に繊細なファルセットで、かと思えば力強くソウルを発散するように歌う。そんなエモーションの波が重なり合い、独特なグルーヴ感を生み出していく。コレが堪らなくディープ!

さらにボブ・マーリーのカヴァー「Is This Love」ですよ! レゲエとは違うリズムにアレンジされてましたけど、しっかりボブのパッションが残っている感じ。コリーヌは曲によってエレキ・ギターを持ったり、アコースティック・ギターを持ったりしていましたが、ギターを持たないときもある。でもそんな時はカウベルやタンバリンを叩いたり。ちなみにこの「Is This Love」では指にはめる超小型のシンバルのようなものを、サビでシャリーンと鳴らしていました。

中盤の「I’d Do It All Again」から「The Blackest Lily」の流れもブラック・フィーリング濃厚で痺れましたね~。そしてプリンスのカヴァー「I Wanna Be Your Lover」。この曲のレトロなシンセ音やバウンシーなリズムは全体の流れの中でも光ってました。そして何と言ってもデビュー作からの「Put Your Records On」と「Like A Star」ですよ!これを2曲続けて演ってしまう辺りも憎いですよね~。「Put Your Records On」が始まった瞬間にフワッと明るいヴァイヴに包まれる。コリーヌの歌声もオーガニックで最高!そして「Like A Star」の素晴らしさは言わずもがな。観客の拍手もこの日一番大きかったと思います。まさに会場が一体となってコリーヌの歌に陶酔した感じ。

そして終盤、「Feels Like The First Time」。これはバンドの演奏が素晴らしかった!ファンキーなドラム、歌いまくるベース・ライン、グルーヴィーなギター・カッティング、その隙間を縫うように踊る鍵盤。 独特のスピード感と浮遊感が堪りませんでしたね~。ドラムソロも良かった!そして「I Would Like To Call It Beauty」、さらに「The Sea」。この2曲は最新作の中でも核となる2曲な訳ですが、これは深かった!ホント深かった! でもその深さの中に、しっかりポップ・ソングとしてのスウィートな魅力を備えている。もうただ聴き惚れて、身も心もトロトロになりました。

鳴り止まない拍手にアンコールは「Que Sera Sera」。ドリス・デイのヒット曲ですが、コリーヌのカヴァーはスライ&ザ・ファミリー・ストーンのヴァージョン。こういうカヴァー曲を聴くと、コリーヌのシンガーとしての魅力を見せつけられる思いですね。サビの「ケ~、セラ~、セラ~」と歌う瞬間の高揚感は堪らないものがありました。男性ギタリストのソウルフルな歌唱も良かったですね~。終盤は二人の歌声が絡み合いながらソウル・フィーリングを発散していく。格好良かったです! そしてこの曲終了後しばらく拍手が鳴り止まなかったものの、残念ながらここで終了。いやはや、素晴らしいライヴでした!

やはりコリーヌの歌声は特別ですね。艶やかな声質自体が良いのはもちろん、それ以上にとにかく生々しい。もうライヴを重ねて、かなりこなれてきているはずなんですけど、それなのに瞬間瞬間の感情表現と言うか、エモーショナルの発露が瑞々しい程にリアル。もうどんどんその歌声に引き込まれていきました。また最愛の夫を亡くすという悲しみから、一歩一歩、ポジティヴに前へ進むようなコリーヌの姿には勇気づけられました。そして曲が終わるごとに観客へ向けられるこぼれるような笑顔。あの笑顔を思い出すたびに、また癒されます。



セット・リストはこんな感じだったかな? 間違っていましたらごめんなさいね。

01. Are You Here
02. Paris Nights / New York Morning
03. Closer
04. Love's On Its Way
05. Till It Happens To You
06. Diving For Hearts
07. Is This Love
08. Paper Dolls
09. I’d Do It All Again
10. The Blackest Lily
11. I Wanna Be Your Lover
12. Put Your Records On
13. Like A Star
14. Feels Like The First Time
15. I Would Like To Call It Beauty
16. The Sea
------------------------------
17. Que Sera Sera


Put Your Records On (Live in Williamsburg)

来日公演とかなり近い雰囲気の「Put Your Records On」。癒されます。



*写真はコリーヌ・ベイリー・レイの最新作「THE SEA」に5曲のカヴァー曲を収録したボーナス・ディスクのついた2枚組。もちろんこの日のライヴで演奏された「Is This Love」、「I Wanna Be Your Lover」、「Que Sera Sera」も収録されています。ただ、ライヴで、このボーナス・ディスクに収録されている以外のカヴァーを披露してくれるようなサプライズがあったらもっと良かったのに、なんて言ったら贅沢ですかね?

地震

2011-03-13 12:56:23 | 余話
皆様、地震の被害は大丈夫でしょうか?

私は東京在住ですが、家族と共に怪我も無く大丈夫でした。

いまだに余震が続き、原発も心配ですが、ポジティヴな気持ちで頑張りましよう。

皆様のご無事をお祈りしています。

亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。


ハーマン・アーネスト III を偲ぶ

2011-03-10 11:24:46 | ソウル、ファンク
ニューオーリンズを代表するドラマーの一人、ハーマン・アーネスト III さんが3月6日、癌のため亡くなられました。59歳だったそうです。昨年10月のドクター・ジョン来日公演で元気にドラムを叩いていたあのハーマン・アーネストです。びっくりしました。この人、レコードによって表記が色々あって、Herman Ernest だったり、Herman Ernest III だったり、Herman V. Ernest III だったり、近年はHerman "Roscoe" Ernest III だったり…。正直、この人達はみんな別人なのか?とか本気で悩んだ時期もありましたが、同じ人ですよね? という訳で、ドラマー王国ニューオーリンズにあって、おそらく最も忙しいドラマーの一人だったであろうハーマン・アーネスト。そんな彼の仕事のほんの1部をご紹介。


Labelle / Nightbirds
ハーマン・アーネストはアラン・トゥーサンに信頼されていたようで、トゥーサンのプロデュース作品でしばしば彼の名前を見つけることが出来ます。そしてトゥーサン関連の中での最大のヒット作である、ラベルの74年作「NIGHTBIRDS」、あの名曲「Lady Marmalade」を収録したこのアルバムにも参加していたらしいのです。私の持っているCDにはバック・ミュージシャンのクレジットが無いので確認は出来てないのですが…。この作品はバックにミーターズが参加しているものの、ドラマーのジガブー・モデリステだけが不参加であるという点もよく知られているところですが、その不在を埋めたのがハーマン・アーネストだったのでしょうかね~?



NEVILLE BROTHERS / FIYO ON THE BAYOU
ネヴィル・ブラザーズ初期の名作にハーマン・アーネスト、ちょっと意外ですよね。この頃のネヴィルズはまだレコード会社の思惑に縛られていた時代。本来はウィリー・グリーン(ds)&ニック・ダニエルズ(b)と共にレコーディングすることを希望していたようですが、それが通らなかったようですね。そこへハーマン・アーネストです。しかもベースはデヴィッド・バラードですからね。後にドクター・ジョンのバックでコンビを組むリズム隊ですね。ちなみにドクター・ジョンもゲストで2曲に参加しています。面白い!



EARL KING / HARD RIVER TO CROSS
私にとってハーマン・アーネストと言えばブラック・トップな訳ですよ。特に90年代前半に好作品を連発しています。その1枚がアール・キングの93年作「HARD RIVER TO CROSS」。これは名盤ですよね~! ここでハーマン・アーネストの相棒となるベーシストはジョージ・ポーター・JR.ですからね! キーボードにはデヴィッド・トカノウスキー、さらにゲストでスヌークス・イーグリン。いかにもブラックトップなメンツですけど、この人達に任せておけば間違いないですよね。特にハーマン&ジョージのふくよかなノリが良いです!



SNOOKS EAGLIN / SOUL EDGE
80年代からブラック・トップに良盤を残してきたスヌークス・イーグリンの、ブラック・トップ最後の作品。95年作。これも傑作ですね。ここでもハーマン&ジョージのリズム隊が素晴らしい!1曲目「Josephine」のハネまくるドラム!最高ですよね。ジョージの間を生かしたベースも流石。これぞセカンドライン・ファンク! とりあえずハーマン・アーネストと言えばこの曲!と私は推したいです。まあ、ジョージのパートナーと言えば、ジガブー・モデリステだったり、ラッセル・バティステだったり、そしてハーマンのパートナーと言えばデヴィッド・バラードという印象が強いかもしれませんが、いやいや、この時期のハーマン&ジョージも侮れませんよ! ちなみにスヌークスのギターのエグい切れ味も相当に強力。



MARIA MULDAUR / LOUISIANA LOVE CALL
マリア・マルダーと言えば、ジャグ・バンドの歌姫であり、ルーツ・ミュージックの女神。そんな彼女のニューオーリンズ録音による92年作。アーロン・ネヴィル、チャールズ・ネヴィル、ドクター・ジョン、ザッカリー・リチャード、デヴィッド・トカノウスキーと言った強力メンツが参加。リズムはハーマン・アーネスト&クリス・セヴェリン。これも良いんですよね~。その名も「Second Line」でのハーマンのスネア捌きが腰に来ます!



SOLOMON BURKE / SOUL OF THE BULUES
キング・オブ・ソウルこと、ソロモン・バーク。ハーマン・アーネスト、ジョージ・ポーター・JR.、デヴィッド・トカノウスキー、クラレンス・ホリマンなど、いかにもブラック・トップなメンツがバックを固めた93年のニューオーリンズ録音。とは言えこれはタイトル通りブルース・アルバムな趣き。それにしてももっちゃりとした弾力のあるリズムは最高!そしてサミー・バーフェクトのオルガンとデヴィッド・トカノウスキーのピアノが素晴らしい! もちろんバークの歌唱も流石キング!!



MACEO PARKER / SOUTHERN EXPOSURE
JBホーンズの顔、メイシオ・パーカーの93年のソロ作。ここにJB’Sと並ぶインスト・ファンクの巨頭ザ・ミーターズのジョージ・ポーター・JR.とレオ・ノッセンテリが参加。そしてドラムはハーマン・アーネスト! JBホーンズとミーターズ両方好きな人には堪らない作品ですね。とは言え両者の邂逅の割には緩い仕上がりなんですけどね。でもそこがまた良いんですよ!ちなみにミーターズ陣営とは別セッションですが、フレッド・ウェスリー、ピー・ウィー・エリス、さらにカーミット・ラフィンズ率いるリバーズ・ブラス・バンドも参加。



DR.JOHN AND THE LOWER 911 / TRIBAL
で、やっぱりハーマン・アーネストと言えばドクター・ジョンですよ。こちらは昨年リリースされたドクター・ジョンと LOWER 911 名義の最新作。ベースはデヴィッド・バラード。ドクター・ジョンらしいドロリとしたルイジアナ臭を瑞々しくもアダルトなリズムが支えるニューオーリンズ・ファンク。しかもハーマン・アーネストはドラムだけではなくプロデューサーも務め、さらに「Them」ではドクターとちょっぴりラップっぽい感じでデュエットしてたりと大活躍。そしてこのアルバムは先のグラミー賞で『Best Contemporary Blues Album』部門にノミネートされていました。



ハーマン・アーネスト さん、安らかに。


North Sea Jazz Festival 2006 - Herman Ernest III

最近観たライヴ

2011-03-07 12:17:39 | フェス、イベント
なんだかんだで、ここ最近もいくつかインストア・ライヴなど観ているので、簡単に纏めておきます。

2月18日(金)FRIED PRIDE @タワーレコード新宿店
女性ヴォーカリストshihoさんとギタリスト横田明紀男さんによるジャズ・ユニットによるインストア・ライヴ。私はこの日初めてライヴを観たのですが、既にアルバムを8枚も出しているという、なかなかのベテランさんなんですね。shihoさんの歌声がジャジーと言うかブルージーな感じで良かったです。ちょっと日本人離れしたヴァイヴの持ち主ですね。そしてさらに個性的だったのが横田さんのギター。とんでもないテクニックをあり得ないパワーとスピードで繰り出してました。パーカッシヴな弦裁き&ボディー叩き+フラメンコ的な感性もありで、ジャズという一言ではとても語れないミクスチャー・スタイル。新作からの曲が中心だったんですかね?チャップリンの「Smile」とか、印象的でした。最後はなんとマイケル・ジャクソンの「Bad」。しかも最後の“Who's bad?”というフレーズを我々観客が腕を上げながら叫ばなくてはならないというお約束があり、ちょっと面白かったです。


2月20日(日)SHANTI @タワーレコード渋谷店
女性ジャズ・シンガー、SHANTIのインストア・ライヴ。ゴダイゴのドラマー、トミー・スナイダーさんの娘さんだそうです。まずモデルのような容姿にびっくりでしたね。しかも歌を聴いてさらに圧倒される。透き通るような高音、しっかりと響く低音、良い声してました。ジャズ・シンガーと言うよりシンガー・ソング・ライター的な面も強く、わりとポップな曲も歌ってました。「Love matters」なんてちょっとアメリカーナな雰囲気もあって良かったです。でもやっぱり私はジャジーな曲の方がグッときましたね~。アルバム・タイトル曲の「Romance with me」なんて最高でした。最後はRCの「スローバラード」をカヴァー。こういう意外な選曲も面白いですよね。エモーショナルな歌声に痺れました。バックを務めた木原良輔さん、西山HANK史翁さんの2人のギタリストも良かったです。


2月24日(木)グザヴィエ・ボワイエ @タワーレコード新宿店
フランスのポップ・バンド、タヒチ80。昨年のサマーソニックで観たタヒチ80は本当に素晴らしかったです。ビーチ・ステージというロケーションも良かったですし、その空気と溶け合うようなポップ・フィーリングが堪りませんでしたね。そのタヒチ80のシンガー、グザヴィエ・ボワイエのインストア・ライヴ。バンドではなくソロで登場してのアコギ弾き語り。正直、タヒチ80をそんなに聴いてる訳ではないので、曲目についてはよく分からないのですが、リリースされたばかりの新作からの曲を中心にやっていたんですかね? どうなんでしょう? きらびやかなバンド・セットではなく、歌とアコギだけというシンプルな世界ゆえに、歌心と楽曲の良さをストレートに感じることが出来ました。もちろんタヒチらしいポップ・センスもしっかりと。ラストは観客にリクエストを募る余裕振りでしたが、声のかかった曲(「Chinatown」だったかな?)はさわりだけチャレンジして終わり、結局「Heartbeat」を歌うというお茶目な一面も。


3月3日(木)ASIAN DUB FOUNDATION @タワーレコード新宿店
在英エイジアンによるミクスチャー・バンド、エイジアン・ダヴ・ファンデイションの選抜メンバー3人によるインストア・ライヴ。開演時間前からサンJのDJプレイのような感じでスタート。インストアとは思えないバキバキな爆音で攻めてきました。しかもサンJが観客を煽る煽る! 途中からMCのアル・ラムジェンとアクターベイターも加わりパーティー・モード全開。インストアとは言え、体を揺らさずには居られませんでしたね。そして跳ねました!いや~、楽しかったです! やっぱりサンJの作るバングラ&ジャングルなビートは格好良いですね! フジに来ないかな~。


3月3日(木)横田寛之トリオ"ETHNIC MINORITY"DUO @新宿駅東南口前
エイジアン・ダヴ・ファンデイションのインストアが終わって外へ出てみると、とんでもないタイトなビートを恐ろしい程な手数で叩きまくるドラムの音が聴こえ、コレは何?とその音の聴こえる方向を探すと、かなりの人だかりが。そしてその人だかりの奥でドラムスとサックスのコンビが、やたら刺激的なジャズを演奏している。しかもドラムスはやたら小さいスネアひとつと、カホン、シンバル数枚という恐ろしく簡素なセット。あれでアレ叩いてるの?みたいな。とにかくスネア裁きがやたらフリーキーでファンキー!しかもカホンがツーバス仕様になっている模様。そしてサックス奏者の足下を見るとまるでギタリストのようにエフェクター・ボックスがぎゅうぎゅう。ディレイ系やハーモナイザー系などを駆使して、こちらもフリー・スタイル全開でブロウしまくってました。いや~、格好良かったですね~!!いわゆるストリート・ライヴですが、なんだかんだで40分ほど、結局最後まで観てしまいました。ちなみにサックスは横田寛之さん、ドラムスは島野和樹さん。普段はETHNIC MINORITYというトリオで活躍しているそうで、失礼ながら私はこの日初めて知った方達でしたが、結構注目されている人達のよう。これはまた観てみたい!

パイントップ・パーキンス&ウィリー・スミス

2011-03-05 19:28:43 | ブルース
PINETOP PERKINS & WILLIE 'BIG EYES' SMITH / JOINED AT THE HIP

何となく続いているグラミー賞受賞作品特集。先日紹介したバディ・ガイが受賞したのはコンテンポラリー・ブルース部門でしたが、今回はもうひとつのブルース部門である『Best Traditional Blues Album』部門。トラディショナル・ブルースとか言われると、どうしても戦前のアコースティックなものを想像してしまいますが、あくまでも現代の視点から見たトラディショナルなブルース。受賞したのはパイントップ・パーキンスが盟友ウィリー・スミスと作りあげた「JOINED AT THE HIP」です。

バディ・ガイの新作から続けて聴くと、あまりの緩さに思わず顔がほころんでしまいます。しかしバディもパイントップ&ウィリーも言わずと知れたシカゴ・ブルース・レジェンドです。その根っこは同じなんですよね。バディがロック・リスナーも視野に入れつつ激情を爆発させる一方で、こちらは年輪を感じさせる滋味な旨味を滲ませたダウンホームな魅力に溢れてます。それにしてもパイントップは90歳代後半ですからね。元気ですよ~。ウィリー・スミスは70歳代半ば。こちらもまだまだ元気!

さて、このパイントップ・パーキンスとウィリー・スミス、70年代を通じてかのマディ・ウォーターズ・バンドのリズムを支えたお二人です。パイントップはピアノ、ウィリー・スミスはドラムでした。当時のメンバーには、ギターにサミー・ローホーン&ピー・ウィー・マディソン、もしくはルーサー・ジョンソン&ボブ・マーゴリン、ハープにはキャリー・ベルやモジョ・ビュフォード、そしてベースにはカルヴィン・ジョーンズなんかが居ました。ジョニー・ウィンターがプロデュースしたマディの「I'M READY」や「HARD AGAIN」なんかでもお二人がバックを務めています。80年代になると、お二人を含むマディ・バンドがそのままレジェンダリー・ブルース・バンドとして独立し、意外なところでは映画「ブルース・ブラザーズ」でジョン・リー・フッカーのバックを務めたりもしています。

まあ、そんなこんなで、とにかくシカゴ・ブルースを代表する名コンビな訳です。しかし今作「JOINED AT THE HIP」でウィリーはドラムを叩いておらず、歌とハープに専念しています。実は元々、ハーピストとしても定評のある方で、近年はドラムを息子のケニー・スミスに任せることが多いようです。もちろん今作でもケニー・スミスがドラムを叩いています。このドラムが良いんですよ!タイト且つヴィンテージに跳ねる感じが。さすがウィリーの息子です! ベースはハウリン・ウルフのバックなどで知られる大ベテラン、ボブ・ストロジャー! ギターにはこちらもマディ・バンド出身のジョン・プライマーですよ! マジック・スリムのバックでも有名ですが、ギタリストとして現在のシカゴ・シーンを背負って立つ男の一人です。そしてもう一人、失礼ながら私よく知らない人なのですが、Little Frank Krakowski という方。写真で見る限り、白人で結構若いギタリストのようです。

1曲目「Grown Up To Be A Man」からふくよかに弾むシャッフルのビートが心地良い。ウィリーの吹くハープはまさにシカゴ・ブルース! 「Cut That Out」や「Take Your Eyes Off My Woman」のようなアップ・テンポのダンス・ナンバーでもウィリーのハープの勢いに引っ張られます。またパイントップのピアノも年齢が嘘のように転がり、弾けます。パイントップはその名をブギ・ウギの元祖でもあるパイントップ・スミスから拝借している程ですから、ダンス・ナンバーはお手の物ですよね。ミドル・テンポの「You'd Better Slow Down」や「Eyesight To The Blind」辺りのノリも堪らないものがあります。

そしてやはりスロー・ブルースでしょう!「Grindin' Man」でのいなたくもキレのあるウィリーのハープには痺れますね。そして「Walkin' Down The Highway」や「Take My Hand, Precious Lord」も素晴しい!ここではパイントップのピアノが光ってますね。ヴィンテージな音色がまた味わい深い。そしてハープやギターとの絡みがまたシカゴ・バンド・スタイルな感じでグッときます。

やはりシカゴですよね。こういうアルバム聴いてるとシカゴ・ブルースって良いな、って思いますよ。ピアノもギターもハープも、それぞれが好き勝手やってるようで、実はねっとりと絡み合っている。手に染み付いたスタイルなんでしょうね。何しろこのメンバーですから!まさに職人達の成せる技です。決して派手ではありません、ですが本物です。聴けば聴く程、ブルースが培ってきた旨味が滲みてくる。そしてお二人の歌声も流石に味わい深いです。

こうなるとこのメンバーでお二人揃って来日して欲しいな~、なんて思ったり。流石に御高齢ですから無理でしょうね~。私はパイントップ・パーキンスは生で観たことがあります。98年のパークタワー・ブルース・フェスティヴァルで来日した時でした。たしかチャールズ・ブラウンがキャンセルになった代役だったと思います。その時既に80歳代半ばだったはずですが、元気でしたよ~! そして同じ年に、シカゴ・ブルース・オールスターズの一員として、ウィリー・スミスも来日してるんですよね~。こちらはモントルー・ジャズ・フェスティバル・イン・ジャパンでの来日でしたが、私は見逃してるんです…。今思うと何故観なかったのか?と悔やまれますが、仕方ないですね…。


ちなみに今回『Best Traditional Blues Album』部門にノミネートされていた5作品は以下の通りです。


Pinetop Perkins & Willie 'Big Eyes' Smith / Joined At The Hip
James Cotton / Giant
Cyndi Lauper / Memphis Blues
Charlie Musselwhite / The Well
Jimmie Vaughan / Plays Blues, Ballads & Favorites




~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

グラミー賞受賞作品
 11.02.27 『Best Contemporary Blues Album』部門
 11.02.24 『Best Contemporary Folk Album』部門
 11.02.19 『Best Traditional Folk Album』部門

そそるライヴ 3月編

2011-03-03 11:04:33 | そそるライヴ
関東近辺にて3月に行われるライヴ、フェス、イベントのなかで、気になるものをピックアップしてみました。

3/03(木)FRANK McCOMB  @丸の内コットンクラブ
3/03(木)Asian Dub Foundation @タワーレコード新宿店(インストア・イベント)
3/04(金)The Yardbirds @ビルボードライヴ東京
3/04(金)BELLE AND SEBASTIAN @新木場STUDIO COAST
3/05(土)EAGLES @東京ドーム
3/06(日)カセットコンロス with 吾妻光良  @西麻布 新世界
3/07(月)JOHN ZORN & BILL LASWELL with GAGAKU ORCHESTRA  @世田谷パブリックシアター
3/08(火)CORINNE BAILEY RAE @渋谷AX
3/10(木)TOWER OF POWER  @ブルーノート東京
3/16(水)Raul Midón BAND SET @ビルボードライヴ東京
3/17(木)JOJO MAYER’S NERVE @青山月見ル君想フ
3/18(金)MICHEL CAMILO TRIO @ビルボードライヴ東
3/18(金)JAMES BLACKSHAW  @ 渋谷O-nest
3/19(土)JACK JOHNSON @新木場STUDIO COAST
3/22(火)TAHITI 80 @恵比寿LIQUIDROOM
3/26(土)Soulive @ビルボードライヴ東京
3/26(土)お花見World Beat 2011 @上野恩賜公園水上音楽堂
3/30(水)KT TUNSTALL @渋谷O-EAST
3/30(水)INCOGNITO with special guest MARIO BIONDI  @ブルーノート東京



*お出かけの際は事前のご確認をお願いいたしま~す!

フジロック第1弾!!

2011-03-01 13:40:23 | フジロック
CSS / DONKEY PARTY: BATE CABELO

ついにフジロック・フェスティヴァル出演者第1弾が公式サイトにて発表されました!!! 今年は第一弾から飛ばしてます!

ARCTIC MONKEYS
ATARI TEENAGE RIOT
THE AVETT BROTHERS
BIG AUDIO DYNAMITE
BUDDY GUY
CAKE
THE CHEMICAL BROTHERS
COLDPLAY
CONGOTRONICS vs ROCKERS
CORNER SHOP
CSS
DEERHOOF
digitalism
FOUR TET
FUNERAL PARTY
G.LOVE&SPECIAL SAUCE
INCUBUS
MOGWAI
THE NAKED AND FAMOUS
THE PAINS OF BEING PURE AT HEART
THE SISTERS OF MERCY
TODD RUNDGREN
WARPAINT
WILCO
WU LYF
YELLOW MAGIC ORCHESTRA


Buddy Guy Live from Legends! "Mustang Sally" PT4


Wilco - Hate it Here - Primavera Sound 2010


Avett Bros. at All Good 2008-Wanted Man


G. Love - "Heaven" (From new album Fixin' to die)


Kasai Allstars / Masanka Sankayi



「ルーツな日記」的にはいきなり豪華です!凄い! だってBUDDY GUYですよ! WILCOですよ!堪りませんね~! さらにTHE AVETT BROTHERSにG. Love、CONGOTRONICS vs ROCKERSですからね。しかもCONGOTRONICS vs ROCKERSはコノノNo.1&カサイ・オールスターズというコンゴ勢とディアフーフやフアナ・モリーナ、ワイルドバーズ&ピースドラムスといったオルタナ勢との共演らしいですからね~。これ必見でしょう!

普通にロック・ファンとしては、新作が評判のCAKEや、ミック・ジョーンズのBIG AUDIO DYNAMITEあたりも気になりますし、ARCTIC MONKEYSだって観たい! マンネリですがTHE CHEMICAL BROTHERSやCOLDPLAYだってかなり好き。あ、もちろんTODD RUNDGRENも! さらに期待の新人WU LYFもありますからね~。

でも、単なるミーハーとして一番楽しみなのはCSSだったりする。全身タイツちゃんにまた会える~!

CSS (Fuji Rock Festival 08)




さて、いよいよ始まりましたね。今回の発表でヘッドライナーは埋まったのか?とか、それぞれのアーティストはどのステージに出るのか?とか、アレやコレは出ないのか?とか、気になることは沢山ありますが、そんなことも含めて始まりましたね!


*写真は数年前にサマソニでサインを頂いたCSSのリミックス&レア音源集。そういえばサマソニも発表になってるんですよね。プライマル・スクリームのスクリーマデリカ・ライヴとか、かなり観たいんですけど…。