ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ローリング・ストーンズの来日25周年

2015-06-23 22:45:47 | ルーツ・ロック
先日、渋谷タワレコの隣、「カフェ・マンドゥーカ」が期間限定でローリング・ストーンズのコラボカフェになっているとのことで、行ってまいりました。こちらはローリング・ストーンズの来日25周年、および名盤「スティッキー・フィンガーズ」(1971年)のデラックス・エディションが発売されたことを記念してのものだそう。

店内に入ると、近年のライヴ写真やジャケ写のパネルが壁一面に飾ってあり、大きなヴィジョンにはPV等が映し出されていたりと、ストーンズ一色ムード。BGMももちろんストーンズです。これでコラボメニューなんかがあったらミーハーな私はもっと嬉しかったんですけどね。残念ながらそういったものはありませんでしたけど…。とは言え、ストーンズに囲まれて極上のお茶のひと時を楽しませて頂きました。ただ周りのお客様達は、特にストーンズ好きという感じではなく、渋谷の若者達という雰囲気でしたけどね…。

さて、ストーンズの初来日から25年が経つんですね。あの時の興奮は今でも覚えています。73年の伝説の来日中止から17年を経て、ついに叶った「奇跡の初来日」でしたからね。当時は「キースがいる限りストーンズは来日出来ない」なんて囁かれたりもしていて、本当にストーンズは入国出来るのかと、期待に胸膨らませつつもちょっぴり不安だったりで、ライヴが始まるまで色んな意味でドキドキでしたよ。だからこそライヴが始まって、メンバーの姿を見た時の興奮たるや!!そしてそのステージの最高だったこと!特にキースのギターには痺れまくりでした!



あの時はこれが最初で最後かも、と本気で思っていました。なにせ既にメンバーの年齢は平均して40代後半でしたからね。まさかその後、これほど頻繁に来日してくれるとは夢にも思いませんでした。ストーンズは結成が1962年ですから、初来日は結成から28年後だったんです。そして驚くことに、その時からもう25年が経ったんです。信じられますか?あの最初で最後と思った初来日は、たんなる折り返し点に過ぎなかったんです!しかもいまだにツアーを続け、さらに新作を作る噂も聞かれますからね。まったくもって凄い人達です。

ローリング・ストーンズがこれほど長く活動してくれて、日本で沢山ライヴをやってくれることに、心から感謝します。ストーンズの生体験がなかったら、自分の音楽人生、どんなに味気ないものになっていたか。想像するだけで恐ろしい…。

ローリング・ストーンズ、本当にありがとう!

そしてこれからもよろしくお願いします!!



そうだ、「スティッキー・フィンガーズ」のデラックス・エディション買わなくちゃ!!

2014年 ベスト・アルバム リイシュー編

2015-06-21 21:16:30 | 2014年総括
さて、2015年も半分過ぎようとしている今日この頃、我がブログではまだこんなことやってます。という訳で、2014年総括企画、今回は2014年リイシュー/コンピ盤ベスト10です!


第1位

BOB DYLAN AND THE BAND / THE BASEMENT TAPES COMPRETE
文句無しの第1位! ボブ・ディラン&ザ・バンドの地下室です。これはルーツ音楽フリークにとっては待ってましたのお宝ですよね! ロックのルーツ回帰はここから始まったとされる地下室ですから。ディランのブートレッグ・シリーズが始まって以来、いつかは来ると思っていましたが、いざ、リリースされてみるとまさかの地下室!な衝撃でした。なにせCD6枚組、138曲ですから!!音質も演奏もいかにも内輪のセッションと言う感じですが、その「素」に近い質感が逆に堪りません。それにしてもこのヴォリュームと内容ですから、これを聴くのはほとんど旅に近いです。悠久の旅。私もまだまだ全貌を掴み切れていません。これを聴きながら67年当時のビッグ・ピンクに思いを馳せ、その後のロックの潮流へ目を向けるも良し、さらにルーツへ遡るも良し、1曲1曲、さまざまな扉が開かれる、そんなお宝です。


第2位

LONE JUSTICE / THIS IS LONE JUSTICE: THE VAUGHT TAPES, 1983
地下室さえ無ければ、これを第1位にドーンっと挙げることが出来たのに…。残念ながらの第2位は、私の愛するローン・ジャスティス。このデビュー前の音源は一部がベスト盤に収録されていましたが、まさかまだこんなに残っていたとは!!若きマリア・マッキーとバンドの溌剌としたカウ・パンクに痺れまくりです。出来ればこの時期のライヴ盤とか、ライヴ映像とか、発掘してくれるとさらに嬉しいのですが…。


第3位

THE ROLLING STONES / FROM THE VAULT L.A. FORUM (LIVE in 1975)
第3位はローリング・ストーンズの1975年LAフォーラム。今まで当ベストアルバム企画では映像作品は除外していたのですが、これだけは別とさせてください。このビリー・プレストンが居た時期のストーンズのライヴは、ず~っと観たくて観たくて仕方が無かった代物なのです。ストーンズの凄さは言わずもがなですが、歌い、踊るビリーの姿に感無量です。いやはや、ストーンズはいつの時期も最強!そしてビリーも最高!!


第4位

ALBERT KING / LIVE IN THE '70S
70年代のいくつかのライヴからよりすぐった未発表音源集。と言っても寄せ集め感はまったく無く、ライヴ盤として一つの流れで楽しめます。アルバート・キングの濃密なフィーリングのこもった多彩なチョーキングがたっぷり堪能出来ます。これぞブルースですよ!アルバート・キングの凄さを再確認しました。


第5位

VA / SWAMP POP BY THE BAYOU
ACEからのバイユー・シリーズ第7弾はスワンプ・ポップ! 正直、知らないアーティストが多いので、ソリッド・レコードさんがライナーの和訳を付けてくれたことは本当に感謝。ライナーを読みながら、ルイジアナの深~いスワンプ・ポップ世界にどっぷり浸かれます。


第6位

VA / YOU TALK TOO MUCH THE RIC & RON STORY VOLUME 1
こちらもACEから、ニューオーリンズの愛すべきレーベル「RIC」と「RON」のコンピ盤。このレーベルの編集盤は以前にも出ていますが、近年のACEらしい丁寧な仕事ぶりに拍手。プロフェッサー・ロングヘア、ジョニー・アダムス、アーマ・トーマス等々、珠玉のニューオーリンズR&Bの数々。あらためてRIC&RONのレーベル・カラーに舌鼓。続編も併せてどうぞ!


第7位

ELDRIDGE HOLMES / NOW, THAT I'V LOST YOU THE ALLEN TUSSAINT SESSIONS
ニューオーリンズ物が続きます。アラン・トゥーサンが60年代にプロデュースしたシンガー、エルドリッジ・ホルムズ。いくつかのレーベルに股がってタッグを組んで来たようですので、トゥーサンのお気に入りだったのかもしれませんね。サザン・フィーリング豊かな良い声しています。残念ながらシングルのみしかリリースしていないようですが、それをこうやってまとめて聴けるのは嬉しいかぎり。


第8位

COWBOY / 5'LL GETCHA TEN
2009年にドニー・フリッツが来日したとき、バック・バンドにスコット・ボイヤーが居らして、それ以来ず~っと聴きたかった、彼が在籍するカウボーイの2ndアルバムが遂に世界初CD化。これは快挙です!暖かいカントリー・ロック。デュエイン・オールマンもチラッと参加。


第9位

VA / COUNTRY FUNK II 1967-1974
2012年の我がリイシューベスト企画にて第1位とさせて頂いたLIGHT IN THE ATTIC産名コンピの第2弾! 第1弾に比べれば流石にインパクトは劣るものの、相変わらず目から鱗なカントリー・ファンクで楽しませてくれます。


第10位

JUNIOR WELLS / SOUTHSIDE BLUES JAM
バディ・ガイ、オーティス・スパン、ルイス・マイヤーズ、フレッド・ビロウ等が参加したジュニア・ウェルズのブルース・ジャムがボーナス・トラック追加でリイシュー。元々好きだったアルバムなので、デラックス化は大歓迎です!

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男

2015-06-15 08:21:28 | ソウル、ファンク
先日、映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」を観てまいりました。想像以上に面白かったです。ジェームス・ブラウンがどのように生き、どのようにファンクしたのかが140分に渡って濃密に描かれていました。

(ここからは映画の内容に触れますので、これから映画をご覧になる予定の方は読まないことをお勧めいたします。)


まず、特筆すべきは主演チャドウィック・ポーズマンのJBへの成りきりぶり。ステージでの足技をはじめ数々のアクションを決めるパフォーマンスにまず驚かされますし、表情はもちろん、しゃべり方、歩き方、その他諸々の仕草からもムンムンにJBの臭いを感じさせられる。時代時代の髪型や衣装の再現率もかなりのもの。ステージ上のJBしか知らない我々にとって、未知なるJBの姿がスクリーン上で躍動します。そしてブラックミュージックの“王”へと上り詰めるそのエネルギーはまさに圧倒的でした。


そんなJBの快進撃と、貧しい幼少期が交差しながら進んでいくストーリーも秀逸。幼い頃から“孤独”を味わってきたJBは、名声を得た後も“王”たるが故の“孤独”を背負わされます。華やかなスター街道と、押し寄せてくる様々な葛藤。その明と暗がジェームス・ブラウンという男を浮き彫りにしていきます。

そして物語のもう一人のキーマン、ボビー・バード。まるでJBを救うために現れ、長きに渡って彼を信じ付いていった盟友でありナンバーツーであるボビー・バードの、その意外にも控えめで気弱そうな人柄には見ていて感情移入せずにはいられませんでした。特に終盤における彼の複雑な心情は、この映画のハイライトとも言えるでしょう。

もちろんボビー・バードだけではなく、彼の奥方となるヴィキー・アンダーソンを始め、マーヴァ・ホイットニーやイヴォンヌ・フェアなど歴代の歌姫、メイシオ・パーカーやピー・ウィー・エリスなどバンド・メンバー達がスクリーンを賑やかに彩ります。まあ、役者さん達が似ているかどうかはよく分かりませんけど、そこもまた面白い。彼らが繰り広げる、アポロやオリンピアと言った有名ライヴの再現や、練習風景、録音風景など目から鱗なシーンの連続で、やはりそういった場面は思わず身を乗り出してしまいましたね。

あ、あと役者さんと言えば、JBの良き理解者となる白人マネージャー役をブルースブラザーズのダン・エイクロイドが演じているところも特筆物。この人選は泣けますよね。彼のJBを見る目が何とも言えなく良いんですよ!


とにもかくにも、ジェームス・ブラウンを良く知っている人も、これから知ろうという人も、色々な方が楽しめる映画だと思います!

ぜひ、映画館へ!!


オレンジ・コートに思いを馳せて

2015-06-14 13:27:17 | フジロック
今年のフジロックはオレンジコートが無いなんて…。これは本当に寂し過ぎる。ヘヴンとの音の干渉、そして雨が降った時のフィールドコンディションが原因だそう。おそらく来年以降も無いんでしょうね…。ここではホント色々な音楽を楽しませてもらいました。ジャズ&ワールド・ミュージックに限らず、ブルースからソウル、プログレ、アヴァンギャルド、さらにフォークまで、混沌としていながら祝祭感に溢れている、ある意味これぞフジロック!これぞフェスティヴァル!!なラインナップでした!

そんなオレンジコートに思いを馳せて、思い出深い個人的ベストライヴ7選!!


第1位 THE BLIND BOYS OF ALABAMA (2004)
第2位 PRISCILLA AHN (2009)
第3位 HIROMI THE TRIO PROJECT (2012)
第4位 PRESERVATION HALL JAZZ BAND (2014)
第5位 SEUN KUTI & EGYPT 80 (2009)
第6位 LITTLE JOE WASHINGTON with THE EASTSIDE KINGS (2004)
第7位 CONGOTRONICS vs ROCKERS (2011)



第1位は2004年のブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマです。フジロックの長い歴史の中でゴスペル・グループが出演したのはこのアラバマだけではないでしょうか? フジ最奥地で聴く本物のゴスペル・カルテット、夜の山々に響く黒いハーモニーの神々しさは未だに脳裏に焼き付いています。この時はまだクラレンス・ファウンテンが居た頃で、彼を中心にしたアラバマの最後の来日となったのも貴重でしたし、当時一緒にコラボ作を作っていたベン・ハーパーが飛び入り参加したのもフジロックならではでした!


第2位はプリシラ・アーン! 私はプリシラの大ファンなので、これまで何度も彼女のライヴを観ていますが、09年のオレンジコートでのステージが、ダントツでベストライヴです。夕方、徐々に暗くなる時間帯、彼女の透き通るようなピュア・ヴォイスは、まさに苗場の山に染み入るようで、観客も含めたあの広い空間全てをうっとりとした静寂に包み込みました。あれはオレンジならではの幻想的な瞬間でした。また演奏中、彼女の白い腕に大
きな虫が止まり、あわてて振り払いながらも、あまりの驚きに笑いが止まらず、そのカラカラとした笑い声がまた可愛かったです。


第3位は上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト。思えば、私が初めて上原ひろみさんのライヴを観たのもオレンジコートでした。あれは05年、まだトニー・グレイ(b)、 マーティン・ヴァリホラ(ds)とのトリオでやっている頃で、それ以来、私は上原ひろみファンまっしぐらになってしまったのでした。上原さんのライヴは何度観ても全てが名演ですが、その中でも屈指の名演が2012年、オレンジコートでのザ・トリオ・プロジェクト!あれはとんでもなかった!まるで苗場に怪物出現!な音像でした。


第4位は昨年、2014年に出演したニューオーリンズが誇る老舗ブラス・バンド、プリザヴェーション・ホール・ジャズ・ バンド。こちらは新進気鋭のファンク系ではなく、伝統的なニューオーリンズ・ジャズを守るバンドでして、こういうバンドを呼んでくれるのも、オレンジコートがあったからこそ。私はここ数年、このバンドのフジ出演を熱望していただけに、「Bourbon Street Parade」で観客達が傘を広げて盛り上がった光景は、涙が出る程嬉しかったです!


第5位は09年のシェウン・クティ&エジプト80。やはりオレンジと言えばワールド・ミュージックですよね!スカやレゲエはもちろん、ブラジルのボサノバ、スペインのフラメンコ、南アフリカのクンビア、バルカン半島系のジプシー、バスク系のミクスチャー、さらにはモンゴルのロックバンドまで、ホントどこから探してくるんだろう?という秘境感。中でも個人的にはアフロビートのシェウン・クティですよ!あの黒い灼熱のファンク・グルーヴは最高でした!


第6位はテキサスのブルース・シーンが誇る怪人リトル・ジョー・ワシントン。オレンジにはバディ・ガイを筆頭に、ボビー・ラッシュやジョン・メイオールなどブルースの大物達も出演していますが、衝撃度で言えば、やはりリトル・ジョー・ワシントンでしょう。車椅子に乗って登場と言うのも驚きましたが、そんなハンデをものともしないエグ味爆発なブルース衝動は圧巻の一言でした!


第7位はコンゴトロニクスVSロッカーズ。電化親指ピアノとポリリズミックなパーカッションが織りなすアフリカ最深淵グルーヴに、新進気鋭のロッカー達が挑んだ脅威のコラボレーション。フジロック再奥の地で繰り広げられた異境の祝祭。これぞオレンジ・コート!



他にも、サム・ムーア、ブッカーT、タワー・オブ・タワー、ロス・ロボス、マーク・リボー、マーヴァ・ホイットニー、イーライ・リード、レーベン、モリアーティ、などなど。印象に残っているステージは山ほどあります。また私は観れませんでしたが、ゴングやマグマなど伝説的なプログレ・バンドが出演したのもオレンジコートの凄いところでしたね。


あ、あとオレンジで忘れてならないのがブライアン・バートンルイスのオールナイトフジ。私は夜が苦手なので、始まった直後にチラッと足を運んだぐらいでしたが、これもフジの名物でした。私もいつか一度はオレンジで朝まで踊ってみたいと思っていましたよ!でもそれも叶わぬ夢となってしまったのかな?


オレンジコートは本当にこれでおしまいなのでしょうか?

だとしたら、これまでありがとう!!

そしてまたいつの日か!!

2014年 天に召された偉人達

2015-06-08 23:43:56 | 2014年総括
昨年、2014年も沢山のアーティストが亡くなられました。ここに追悼いたします。


LITTLE JOE WASHINGTON / HOUSTON GUITAR BLUES
2014年11月12日 - リトル・ジョー・ワシントン
ダイアルトーンがテキサス・ブルース・シーンから全国に誇る怪人リトル・ジョー・ワシントン。2014年11月12日、75歳で亡くなられました。02年、パークタワーブルースフェスでの初来日公演はホント衝撃的でした。当時、観客のほとんどが彼のことを知らなかったはずで、いきなりブルース・シンガーとは思えないドレッドヘアが登場し、誰この人?という雰囲気の中、ギターを頭の上に乗せてドレッドをこすりつけたり、床に転がして足の裏で弾いたりとやりたい放題。その歌声や身のこなしも含めて全てが奇行のようでもあり、まるでブルースを逸脱していながらも、これぞブルースと拍手喝采を送りたくなる怪演でした。そして04年のフジロック。この時は足を怪我していたらしく車椅子に乗っての登場でしたが(来日直前に犬に噛まれたらしい…)、そんなハンデすらエグ味に変えてしまうようなエネルギッシュな演奏でフジロッカーズを沸かしてくれました。テキサス印な切れ味抜群のチョーキングがオレンジコートの夜空をビュンビュン切り裂いたあのステージは、個人的にフジロック史に残る名演でした。当時はダイアルトーンももの凄い人を発掘したもんだと驚嘆したものですが、実は60年代にも録音を残す大ベテランだったり。とは言え本格アルバム・デビューは初来日の翌年の03年、ダイアルトーンからリリースされた「HOUSTON GUITAR BLUES」(写真)でした。



THE MANNISH BOYS / THAT REPRESENT MAN
2014年11月2日 - ファイニス・タスビー
2014年11月11日 - ジョニー・ダイアー
ウエスト・コーストのブルース・シーンで活躍してきたベテラン・ブルースマン、ファイニス・タスビーとジョニー・ダイアーが、2014年11月に相次いで亡くなられました。ここ日本においては必ずしもメジャーな存在ではなかったかもしれませんが、お二人ともその長い活動歴の中で、80年代以降はリーダー作もリリースし、近年は西海岸のブルース・アーティストが集まったオールスター・バンド、ザ・マニッシュ・ボーイズに参加し、ヴォーカリストとして存在感を発揮していました。実は私も、そのマニッシュ・ボーイズでお二人の名を知ったんですけどね。写真はそのマニッシュ・ボーイズのデビュー・アルバム。04年の作品。リーダー格のファイニス・タスビーの黒光りする歌声はもちろん、この頃はまだゲスト参加だったジョニー・ダイアーも素晴らしい歌とハープを聴かせてくれています。



BOBBY WOMACK / COMMUNICATION
2014年6月27日 - ボビー・ウーマック
2014年6月27日、70歳で亡くなられたラスト・ソウルマンことボビー・ウーマック。60年代初頭、サム・クックのレーベル「SAR Records」からデビューして以来、音楽史に凛然たる足跡を残してきた伝説的ソウルマン。シンガーとしてはもちろん、ギタリスト、ソングライターとしても活躍してきました。代表作は「COMMUNICATION」、「UNDERSTANDING」、「ACROSS 110TH STREET」、「THE POET」など。また近年はデーモン・アルバーンとのコラボレーションや、2度に渡る来日公演でラスト・ソウルマン健在を印象づけてくれました。写真は71年の名盤「COMMUNICATION」。マスルショールズ産の南部フィーリングと時代の先鋭たるニューソウル感が見事に溶け合った、この時代を代表する傑作の一枚。名曲「That's The Way I Feel About Cha」が素晴らしいのはもちろん、「(They Long to Be) Close to You」のカヴァーも絶品。



JIMMY RUFFIN / RUFF'N READY
2014年11月17日 - Jimmy Ruffin
2014年11月17日、「What Becomes of the Brokenhearted」などのヒット曲を持つモータウンのシンガー、ジミー・ラフィンが亡くなられました。78歳だったそうです。あまりにも有名な弟、デヴィッド・ラフィンの影に隠れがちではあったかもしれませんが、兄ジミー・ラフィンも、柔らかさと力強さを併せ持つ、味わい深いシンガーでした。写真は69年、モータウン傘下のSOULからリリースされた3rd作「RUFF'N READY」。


HI RHYTHM / ON THE LOOSE
2014年6月22日 - メイボン・ティーニー・ホッジス
2014年6月22日、メンフィスはハイ・レコードの屋台骨、ハイ・リズムのギター奏者メイボン・ティーニー・ホッジスが、ダラスの病院で亡くなられました。肺気腫だったそうです。享年68歳。兄のリロイ・ホッジス(b)、弟のチャールズ・ホッジス(org) そしてハワード・グライムス(ds)、アーチー・ターナー(p)達と組んだリズムセクションはハイ・リズムと呼ばれ、アル・グリーン、アン・ピープルズ、オーティス・クレイ等のバックを務めるなど、メンフィス・ソウルのリズムを担いました。また、メイボン・ティーニー・ホッジスはソング・ライターとしても手腕を発揮し、例えばソウル史に残る名曲「Take Me to the River」は彼とアル・グリーンの共作でした。写真はハイ・リズム名義となる唯一のアルバム「ON THE LOOSE」。76年の作品。



JOHNNIE TAYLOR / WHO'S MAKING LOVE
2014年6月5日 - ドン・デイヴィス
デトロイト・ソウル界の大物プロデューサー、ドン・デイヴィスが2014年6月5日、75歳で亡くなられました。彼が手掛けたアーティストは、ドラマティックス、デルズ、ソウル・チルドレン、デヴィッド・ラフィンなどなど、枚挙にいとまがありませんが、なかでもジョニー・テイラーが有名。名曲「Who's Making Love」(68年)を皮切りに、「Jody's Got Your Girl and Gone」(72年)、「I Believe in You (You Believe in Me)」(73年)、「Disco Lady」(76年)など、数々のヒット曲を生み出し、名シンガーの躍進を支えました。これらの曲ではプロデュースだけでなく、ソングライターとしてもドン・デイヴィスの名がクレジットされています。またジョニー・テイラーやドラマティックスなど、彼の代表的作品はメンフィスのスタックス系でのものが多かったりと、北部と南部を繋いだ革新的なプロデューサーでした。写真はドン・デイヴィスがプロデュースし、ジョニー・テイラーの出世作となった「WHO'S MAKING LOVE」。68年、スタックスからのリリース。



FLOYD TAYLOR / SHUT UM DOWN
2014年2月20日 - フロイド・テイラー
そして、そのジョニー・テイラーの御子息フロイド・テイラーも、2014年2月20日に亡くなられました。享年60歳。『キャリア最高傑作』とも賞された最新作「SHUT UM DOWN」(写真)のリリース数ヶ月後の訃報でした。これからますますの活躍が期待されただけに残念でなりません。



TABBY THOMAS / DRINKING BLUES
2014年1月1日 - タビー・トーマス
ルイジアナ州バトンルージュ生まれのスワンプ・ブルースマン、タビー・トーマス。年明けすぐの訃報でした。享年84歳。一般的にはメジャーな存在ではないかもしれませんが、1950年代から活動し、‘King of the Swamp Blues,’とも賞される、愛すべきルイジアナのブルースマンでした。ちなみにクリス・トーマス・キングは彼の息子です。



VA / CRACKING THE COSIMO CODE
2014年9月11日 - コズィモ・マタッサ
ニューオーリンズにて伝説的なスタジオとなる「J&Mスタジオ」、「コジモ・スタジオ」を経営し、自らエンジニアも務めたコジモ・マタッサ、2014年9月11日、88歳で亡くなられました。デイヴ・バーソロミューを中心としたハウス・バンドを従え、ファッツ・ドミノ、ロイド・プライス、プロフェッサー・ロングヘア、ヒューイ・スミス、アール・キング、エディ・ボー、アラン・トゥーサン等々、ありとあらゆるニューオーリンズのアーティストがこのスタジオで録音しヒットを量産しました。まさにニューオーリンズR&Bの歴史を育んだスタジオであり、コジモ・マタッサはその立役者でした。またリトル・リチャードが「Tutti Frutti」や「Long Tall Sally」他、彼の代表曲となる楽曲群をここで録音したことは有名ですし、レイ・チャールズやサム・クックも本格ブレイク前にこのスタジオでレコーディングしています。



LIONEL FERBOS WITH LARS EDEGRAN'S NEW ORLEANS BAND / LIONEL FERBOS WITH LARS EDEGRAN'S NEW ORLEANS BAND
2014年7月19日 - ライオネル・ファーボス
アメリカ最高齢の現役ジャズ・ミュージシャンと呼ばれていたライオネル・ファーボスが、2014年7月19日、ニューオーリンズの自宅で亡くなられました。その2日前に103歳になられたばかりでした。



LITTLE JIMMY SCOTT / EVERYBODY'S SOMEBODY'S FOOL
2014年6月12日 - ジミー・スコット
2014年6月12日、ジャズ・シンガーのジミー・スコットがネバダ州ラスベガスの自宅にて亡くなられました。88歳。遺伝性のホルモン疾患により変声期を迎えなかったことが奇跡の歌声となり、その美しさはまさにジャズ界の至宝でした。ですが90年代に復帰を果たすまでは、20年以上に渡り不遇の時代を過ごしたことでも知られます。写真は彼がまだリトル・ジミー・スコットと呼ばれたデビュー当時の録音を集めたもので、1950年にライオネル・ハンプトン楽団の一員として録音した「Everybody's Somebody's Fool」始め、その素晴らしさは60年以上たった今でも色褪せません。


PACO DE LUCIA / SIROCO
2014年2月26日 - パコ・デ・ルシア
ジャズやフュージョンとのクロスオーバーな活躍でも知られる偉大なるフラメンコ・ギタリスト、パコ・デ・ルシアが、2014年2月26日、滞在していたメキシコで亡くなられました。心臓発作だったそうです。享年66歳。まだ若かったですね…。私は91年にオーチャードホールでパコ・デ・ルシアのライヴを1度だけ観たことあるのですが、そのアーティスティック且つ情熱的なプレイに圧倒されたのを覚えています。



THE CRUSADERS / THOSE SOUTHERN KNIGHT
2014年4月4日 - ウェイン・ヘンダーソン
2014年9月12日 - ジョー・サンプル
70年代におけるフュージョン・シーンの看板グループだったザ・クルセイダーズ。そのオリジナル・メンバーだったウェイン・ヘンダーソン(Tromborn)、ジョー・サンプル(Keyboards)の2人が、それぞれ2014年4月4日、9月12日に相次いで亡くなられました。ウェイン・ヘンダーソンは74歳、ジョー・サンプルは75歳だったそうです。フュージョンに疎い私ですが、ジョー・サンプルは2011年と2012年の2度、クレオール・ジョー・バンドで来日した際にブルーノートへ観に行きました。ジョー・サンプル自身もアコーディオンを弾き、ザディコの楽しさを日本のファンに伝えてくれる素晴らしいステージでした。その時はまさか2年後に亡くなられてしまうとは、夢にも思いませんでした…。写真はザ・クルセイダーズの、ウェイン・ヘンダーソン在籍最後となった76年作「THOSE SOUTHERN KNIGHT」。ジョー・サンプルの「Spiral」、ウェイン・ヘンダーソンの「Keep That Same Old Feeling」は名曲ですね。



HORACE SILVER QUINTET / THAT HEALIN' FEELIN'
2014年6月18日 - ホレス・シルヴァー
2014年6月18日、ホレス・シルバーがニューヨーク州ニューロシェル市の自宅で亡くなられました。享年85歳。50~60年代のモダン・ジャズを牽引し、ファンキー・ジャズの第一人者でもあったジャズ・ジャイアント。写真は70年録音のソウル・ジャズ作品。ホレス・シルバーの弾くソウルフルなエレピが格好良い!



JOHNNY WINTER / CAPTURED LIVE!
2014年7月16日 - ジョニー・ウィンター
100万ドルのブルース・ギタリストこと、ジョニー・ウィンター。2014年7月16日、滞在中のスイス・チューリッヒのホテルにて亡くなられました。享年70歳。全盛時代の活躍は言わずもがなですが、我々日本人にとっては、”奇跡”とも言える2011年の初来日以降、度々日本を訪れてくれたことが印象深いですね。私も観に行きましたが、あの初来日の興奮はホント凄かった! 特にアンコール、ファイヤーバードを手にスライドをびゅんびゅん唸らせての「Dust My Broom」と「Highway 61 Revisited」は圧巻でしたね。写真は76年の名ライヴ盤にして代表作「CAPTURED LIVE!」。



JACK BRUCE / THINGS WE LIKE
2014年10月25日 - ジャック・ブルース
元クリームのベーシスト/ヴォーカリストのジャック・ブルースが2014年10月25日に亡くなられました。享年71歳。肝臓の病気を患っていたそうです。クリームの活動期間は66年からおよそ2年半程度の短いものでしたが、その活動がその後のロックに与えた影響は計り知れません。また解散後もジャック・ブルースは、ソロ活動、バンド結成、多彩なセッション参加を通じ、クロスオーバーした多彩なジャンルに股がる特異なベーシストとしての地位を築き上げました。近年のクリーム再結成も記憶に新しいですね。写真は70年リリースのソロ作「THINGS WE LIKE」。



JOE COCKER / MAD DOG & ENGLISHMEN
2014年12月22日 - ジョー・コッカー
イギリスが生んだ個性派シンガー、ジョー・コッカー。2014年12月22日、アメリカ・コロラド州の御自宅で亡くなられました。70歳だったそうです。ウッドストック・フェスでの名唱や、映画「愛と青春の旅だち」の主題歌などが特に有名ですね。私もウッドストックのビデオで初めてジョー・コッカーの歌を聴き、その荒々しくもソウルフルな歌唱に衝撃を受けたくちです。そして忘れてならないのがレオン・ラッセル一派をバックに従えた「MAD DOG & ENGLISHMEN」ですよね。映画にもなりましたがスワンプ好きにはマストな名ライヴ盤です。



THE ROLLING STONES / STICKY FINGERS
2014年12月2日 - ボビー・キーズ
その「MAD DOG & ENGLISHMEN」にも参加している名サックス・プレイヤー、ボビー・キーズが2014年12月2日、テネシー州ナッシュヴィルの自宅で亡くなられました。肝硬変を患っていたそうです。享年70歳。スワンプ・ロック周辺はもちろん、ジョン・レノンからB.B.キング、マーヴィン・ゲイまで、ありとあらゆるアーティストのバックを務めて来たボビー・キーズ。ソロ・アルバムもリリースしている彼ですが、やはり最も有名なのはローリング・ストーンズでしょう。特に「Sticky Fingers」収録の「Brown Sugar」におけるサックス・ソロは彼の代名詞とも言える名演ですね。昨年の来日公演でも彼がこの曲でソロを吹くと盛り上がりました。あれから1年を経ずしての訃報は信じられませんでした…。



FACES / FIRST STEP
2014年12月3日 - イアン・マクレガン
ローリング・ストーンズ関係者がもう一人。鍵盤奏者のイアン・マクレガンが2014年12月3日、脳卒中による合併症により亡くなられました。69歳でした。ストーンズ作品では「SOME GIRLS」や「STILL LIFE」等に参加しています。ですが、やはりイアン・マクレガンと言えば、スモール・フェイセス~フェイセズでの活躍が有名。写真はフェイセズとしてのデビュー・アルバムとなった70年作「FIRST STEP」。私は93年にロン・ウッドが単独来日した際に、バンド・メンバーとして参加していたイアン・マクレガンを観ることが出来ましたが、2011年に再結成フェイセズがフジロックに出演したのを見逃してしまったのが悔やまれます。



JESSE WINCHESTER / JESSE WINCHESTER
2014年4月11日 - ジェシ・ウィンチェスター
ルイジアナ生まれのシンガー・ソングライター、ジェシ・ウィンチェスターが、2014年4月11日に亡くなられました。69歳。食道がんを煩っていました。写真は、ロビー・ロバートソンのプロデュースのもと制作された70年のデビュー・アルバム。カナダで録音されながらもウッドストック系の重要作と評価される傑作ですね。なお、私は未聴ですが、2014年には新作「A REASONABLE AMOUNT OF TROUBLE」をリリースし、グラミー賞にもノミネートされていました。



PHIL EVERLY / STAR SPANGLED SPRINGER
2014年1月3日 - フィル・エヴァリー
エヴァリー・ブラザースの弟、フィル・エヴァリーが2014年1月3日に亡くなられました。享年74歳。1950年代後半から60年代にかけて、「Bye Bye Love」「Wake Up Little Susie」「All I Have to Do Is Dream」「Bird Dog」など数々のヒット曲を出した兄弟デュオ、エヴァリー・ブラザーズ。カントリーとロックンロールをポップに融合した瑞々しいハーモニーは、ポップ/ロック史に残る永遠の財産といえるでしょう。写真はデュオ解消後、73年にリリースされたフィル・エヴァリーの1stソロ作。爽やかでソフトなSSW作品として人気を博している好盤。バックにはデュアン・エディ、ウォーレン・ジヴォン、ジェームス・バートン、バディ・エモンズ、アール・パーマーなども参加。



PETE SEEGER / PETE SEEGER'S GREATEST HITS
2014年1月27日 - ピート・シーガー
2014年1月27日、「アメリカンフォークの父」と賞されるピート・シーガーがニューヨーク市の病院で亡くなられました。享年94歳。老衰だったそうです。米フォークシーンの象徴的存在だったピートー・シーガーの死には、フォークという一つ時代の終焉を感じさせられると共に、彼が及ぼした多大な影響が米ルーツ・ミュージックを大河のような大きな流れへと導いたであろうことを、あらためて実感させられました。



VA / GOFFIN AND KING SONGBOOK
2014年6月19日 - ジェリー・ゴフィン
2014年6月19日、キャロル・キングとのコンビでブリルビルディング系ライターの代表格として知られるジェリー・ゴフィンがロサンゼルスの自宅で亡くなられました。75歳だったそうです。60年代にゴフィン&キングとして「The Locomotion」「Will You Still Love Me Tomorrow」「Pleasant Valley Sunday」など、数えきれない程の名曲を産み落としました。また、70年代にはマスルショールズヘ赴き、ブルースやカントリーなど南部に傾倒したソロ作も製作し隠れスワンプ名盤となっています。写真はゴフィン&キング作の名曲コンピ。



今年も大物達の訃報が続き哀しい限りですが、昨年も沢山の方が亡くなられました。ここで追悼させて頂いたのは、多少でも私が個人的に思い入れのあるアーティストだけではありますが、あまりにも沢山のアーティストが亡くなられていたことに、あらためて驚いています。

みなさま、安らかに。

そそるライヴ 6月編

2015-06-07 11:24:14 | そそるライヴ
関東近辺にて6月に行われるライヴ、フェス、イベントのなかで、気になるものをピックアップしてみました。

6/02(火)NELS CLINE SINGERS @ブルーノート東京
6/02(火)Robert Glasper Experiment @ビルボードライヴ東京
6/06(土)頂 ITADAKI 2015 @静岡県榛原郡吉田町 吉田公園
6/07(日)頂 ITADAKI 2015 @静岡県榛原郡吉田町 吉田公園
6/10(水)Jim Kweskin & Samoa Wilson @横浜 THUMBS UP
6/10(水)BOZ SCAGGS @Bunkamura オーチャードホール
6/10(水)J.D. Souther @ビルボードライヴ東京
6/11(木)NAO YOSHIOKA @ブルーノート東京
6/11(木)ROKY ERICKSON @下北沢GARDEN
6/12(金)Matt The Electrician & Tim Easton @鎌倉 Cafe Goatee
6/12(金)Rumer @ビルボードライヴ東京
6/16(火)MARC CARY RHODES AHEAD TRIO/DANIEL CRAWFORD TRIO @ブルーノート東京
6/24(水)KAKI KING @ブルーノート東京
6/25(木)Tye Tribbett @ビルボードライヴ東京
6/27(土)Seth Walker @鎌倉 Cafe Goatee
6/26(金)FRANK McCOMB @丸の内コットンクラブ
6/26(金)Nir Felder @武蔵野市 スイングホール


お出かけの際は事前のご確認をお願いいたしま~す!

フジロック第10弾&ステージ割!!

2015-06-06 19:00:53 | フジロック

待ちに待ったフジロックのステージ別ラインナップが、一挙67組の追加アーティストと共にオフィシャルサイトにて発表になりました。もう皆様、ご覧になっていることと思いますので詳細は省きまして、「ルーツな日記」的展望などを少々。

実は4月に日割りが発表された時点で、太字扱いのアーティストについてのステージ割を私なりに予想してみたのですが、まったく当たりませんでしたね。MOTÖRHEADとdeadmau5は絶対にホワイトだと思ってましたし、FKA twigsはレッドだと思ってました。でもグリーンのトリとトリ前、ホワイトのトリを豪華な海外勢で固め、グリーンの3番手に邦楽横並びというのは、フジロックらしい見事なバランスだと思います!!

そして今回、最も大きな、そして悲しむべき変更点として、オレンジコートの廃止があります。これは少し前から噂されていたことで、私もまさかとは思っていましたが、そのまさかでしたね。奥地愛好家の私としましては、本当に残念でなりません。ま、その分、ヘヴンが充実してくれれば良いのですが…。



という訳で、そんな点も踏まえて「ルーツな日記」的フジロックの3日間はこんな感じ。と言ってもまだタイムテーブルが出た訳ではないですからね、概ね妄想です。

まずは初日から。
この日はレッド・マーキーで英モッズ・グループのSTONE FOUNDATION 、米オルタナ・アメリカーナなTHE DISTRICTS、さらに英ガレージ・ロックン・ロール・デュオDRENGEという流れが良い!特にTHE DISTRICTSには期待しています!ホワイトでは話題の新鋭ラッパーJOEY BADA$$ 、フィールド・オブ・ヘヴンではレトロ3兄弟KITTY,DAISY & LEWIS、この辺りは被りそうで恐いですね。夜になって個人的に必見なのはMOTÖRHEADですよ!レミーがグリーンに立つ姿がまったく想像出来ません。だからこそ超観たい!そしてトリの時間帯はFOO FIGHTERSかROYAL BLOODですかね?あと苗場食堂のRäfvenも気になりますし、夜中のパレスでKITTY,DAISY & LEWISというのもかなりそそられる。ま、起きてられないですけど…。



そして2日目、土曜日。
この日は何と言ってもグリーン初登場の上原ひろみですよ!てっきりオレンジのトリで、ヘヴンのトリのGALACTIC featuring MACY GRAYと被るんだろうな…、と絶望していたのですが、これは嬉しい誤算!あの壮大なフィールドで、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト、堪能したいと思います。ま、この日は上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトとGALACTIC featuring MACY GRAY、この2組が観れるだけで万々歳です!ホワイト・ブルースのPHILIP SAYCEからGALACTIC featuring MACY GRAYと、夜のヘヴンを楽しめるのも嬉しい。あとはレッド朝一のGLIM SPANKYとか、カフェ・ド・パリのPERROSKY辺りも気になります。



泣いても笑っても最終日、日曜日。
ヘヴンのBLOODEST SAXOPHONE feat. JEWEL BROWN、HENRY GRAY & EDDIE SHAW、BENJAMIN BOOKER、WILKO JOHNSON 。そしてレッドでのTHE BOHICAS、JENNY LEWIS、RYAN ADAMS、OF MONSTERS AND MENと、もうレッドとヘヴンを言ったり来たりしたいです!出来る分けないですけどね…。結局はヘヴンでBLOODEST SAXOPHONE feat. JEWEL BROWNを観て、レッドに戻ってJENNY LEWIS~RYAN ADAMSって流れですかね。これだとHENRY GRAY & EDDIE SHAWが観れなそうですが仕方ありません…。メインはOF MONSTERS AND MENを途中で切り上げてホワイトのFKA twigsです。楽しみ!!それにしてもまさかJENNY LEWISとRYAN ADAMSがレッドマーキーとは思いませんでしたね。てっきりヘヴンかと思っていました。あとクロージングは無いんですかね?


そんなこんなで、例年に比べてヘヴン滞在時間が短いフジロックになりそうです。その分、レッドに居る時間が長いかな?ま、結局のところタイムテーブルが発表されないと何とも言え無いんですけどね。苗場食堂や、木道程、アヴァロン、カフェ・ド・パリにどこで顔を出そうか?とか。複数ステージに出るRäfvenやPERROSKYを何所で観ようか?何回観れるか?その辺りの吟味も今後重要になってきますしね。特にチリのロックンロール兄弟PERROSKYは楽しみなんですよね~。あ、あと岩盤の発表がまだですしね。あそこも侮れないんですよね~。


それと今回の発表で追加された、SHOKA OKUBO BLUES PROJECT、Rei、MONSTER大陸、HZETT M などの邦楽アーティストも気になります。



さて、フジロックまで50日を切ったんですか?ワクワクしますね~。とりあえず、当分は脳内で妄想タイムテーブルをいじくりまわしてるだけで楽しい時間を過ごせそうです。

トラヴィス・ヒル、安らかに

2015-06-06 10:48:47 | ニューオーリンズ
オーリンズの若き才能が、この日本の地で亡くなられました。私は亡くなられる前日に彼のライヴを観ているので、本当に信じられませんでした。こんなことあるのか?あまりに急過ぎて、しばらく信じることが出来ませんでした…。これからの活躍を信じて疑ってなかっただけに、その突然過ぎる衝撃と悲しみに打ちのめされました。死因は歯科治療による感染症だったそうです。

トラヴィス・ヒル。「Ooh Poo Pah Doo」のヒットで知られるジェシー・ヒルの孫であり、トロンボーン・ショーティ、ジェイムズ・アンドリューズとは従兄弟に当たるという、28歳のトランぺッター。

昨年もゴールデンウィークに来日し、関西で活躍するBLITZ & SQUASH BRASS BANDと共にニューオーリンズ仕込みの素晴らしいステージを披露してくれました。そして今年も、昨年に続いてBLITZ & SQUASH BRASS BANDとのジョイントによる来日ツアーが企画され、5月3日、代々木公園で開催された「シンコ・デ・マヨ・フェスティバル」がその初回でした。ですが、哀しいことに、それがトラヴィス・ヒルにとって最後のステージとなってしまいました。

「Mardi Gras in New Orleans」に始まり、「Caribbean Secondline」、そして最後を「When the Saints Go Marching In」で締めるという3曲、およそ20分という短いステージではありましたが、私のようなトラヴィスを観に来たニューオーリンズ好きはもちろん、イベントを楽しみに来ていたラテン系な人達をも巻き込んでの、濃密且つ楽しさに溢れたステージでした。

トラヴィス・ヒルは、このとき既に体調及び口内の状況が悪かったのではないかと思われますが、そんなことはまったく感じさせない流石のエンターテイナー振り。BLITZ & SQUASH BRASS BANDを従え、センターでトランペットを吹く勇姿は存在感抜群。トランペットだけではなくパーカッションも叩いてましたし、「Mardi Gras in New Orleans」では歌も歌ってくれました。また、ステージ前方に進み出て観客を煽ったり、前方に小さな女の子を見つけ嬉しそうに愛嬌を振りまいたりする姿は特に印象的でした。終始にこやかでとても元気そうに見えたのですが。

今になって思えば、パーカッションを叩いていたのは、あまり長くトランペットを吹くことが出来なかったからなのかな?とも思えたり。そう考えると、それでもステージで最高の演奏を届けようとするトラヴィスのミュージシャンとしての強い思いを感じさせられますし、ステージ上でのトラヴィスの姿は本当に素晴らしかったです。私はその勇姿を一生忘れないでしょう。






トラヴィス・ヒルの御遺体はニューオーリンズに帰り、5月23日に葬儀が執り行われたようです。きっと盛大なジャズ・フューネラルで送られたことでしょう。なんてったて、ニュー・バース・ブラス・バンドやリル・ラスカルズ・ブラス・バンドなどでならしていたという彼ですからね。


トラヴィス・ヒルさん、安らかに。





トラヴィス・ヒルのプロフィールと、来日から亡くなられるまでの経緯は、「ブルース銀座』さんのブログに詳しいです。→http://black.ap.teacup.com/sumori/1620.html



Move Your Body / Rebirth Brass Band
最近では、昨年リリースされたリバース・ブラス・バンドの最新作でも1曲トランペットを吹いていました。