ルーツな日記

フジロックブログが終わり、
サマソニブログと相成りますがどうぞ宜しく。
サマソニの雰囲気を現地よりお届けいたします!

ビッグ・ジェイ・マクニーリー R.I.P.

2018-09-18 23:12:20 | ソウル、ファンク
Big Jay McNeely - Nervous Man Nervous - Federal 1953



ビッグ・ジェイ・マクニーリーが、2018年9月16日、癌のため亡くなられたそうです。享年91歳。

1927年4月29日、米カリフォルニア生まれのサックス奏者。1947年頃にジョニー・オーティスの楽団に参加。1949年に初ヒット「The Deacon's Hop」を飛ばして以降、そのロッキンなサックス・ブロウと、寝転んだり、のけぞったりという派手なパフォーマンスで、 リズム&ブルース、ジャンプ・ミュージックを代表するホンカーとして活躍。”キング・オブ・ホンキング・サックス”と呼ばれるレジェンドでした。2012年と2015年には来日し、ブラッデスト・サキソフォンとの共演を楽しませてくれたこともあり、日本のファンにとってもかけがえの無い存在でした。


ビッグ・ジェイ・マクニーリーさん、安らかに。
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アレサ・フランクリンの葬儀

2018-09-01 09:35:20 | ソウル、ファンク
昨日8月31日、デトロイトのグレイター・グレイス・テンプルにて、アレサ・フランクリンの葬儀が行われました。

現地時間で朝10時からの予定とのことで、実際に何時から始まったのかは知りませんが、日本時間では、深夜から早朝までという時間帯でした。


YouTubeで生配信したり、CNNで生中継したりしていたので、私も少し見ていたのですが、アリアナ・グランデが「Natural Woman」を歌ったり、葬儀とはいえ、さすがはゴスペルの世界、結構賑やかなので驚きました。


印象的だったのは、ファンタジアの「You've Got a friend」と、ジェニファ・ハドソンの「Amazing Grace」。どちらもゴスペルフィーリングたっぷりで感動的でしたね。

チャカ・カーンが歌ったゴスペル「Goin' Up Yonder」も凄かったですし、シャーリー・シーザー&ターシャ・コブス・レナードも半端なかった! 他にもヨランダ・アダムスとか、クラーク・シスターズなど、素晴らしい歌声を聴かせてくれました。やっぱりゴスペルって凄いな、って思いましたね。あと意外なところでは、カントリーのフェイス・ヒルがこちらも有名なゴスペル「What A Friend We Have In Jesus」を歌ったことですかね。しかもカントリーというより黒人ゴスペル的なフィーリングで歌ってらして、なかなか良かったです。

ハイライトはやはりスティーヴィー・ワンダー。ハーモニカ・ソロで讃美歌「The Lord’s Prayer」、そしてキーボードを弾きながらの「As」。どちらも気持ちのこもった素晴らしいパフォーマンスでした。特に「The Lord’s Prayer」は泣けましたね…。メロディーをすごく崩してると思うんですけど、その崩し方がまた感動的で、ホント素晴らしかった!!

あとスティーヴィーの前にグラディス・ナイトも少し歌うんですけど、これも素晴らしいですね。

でも、こういったパフォーマンスの間も、アレサの棺がステージの前に安置されている風景が、なんとも不思議な感じでしたね。


最後はジェニファ・ホリデイが「Climbing High Mountains, Tryin' to Get Home」を。これは退場の讃美歌ということで、これをバックに来場者と共にアレサの棺も会場を去っていく。なんか厳かな雰囲気を想像しますが、アップテンポの曲というのがさすがゴスペル。しかもジェニファ・ホリデイは何かに取りつかれたかのように激しくシャウトしまくる。あのいつ終わるとも知れないシャウト、感動的でしたね。


日本の葬儀とはまるで違いますが、こういう送り方も良いもんですね。

アレサも最後にこんなに素晴らしい歌をたくさん聴かせてもらい、喜んでいらっしゃるかと思います。



アレサ・フランクリンさん、安らかに。長い間、素晴らしい歌声を有難うございました。



アーカイヴ動画→ Aretha Franklin funeral: FULL memorial service
フェイス・ヒルが2時間57分ぐらい、アリアナ・グランデは3時間23分ぐらい、クラーク・シスターズが3時間45分ぐらい、シャーリー・シーザー&ターシャ・コブス・レナードが5時間25分ぐらい、チャカ・カーンが6時間4分ぐらい、ファンテイジアは6時間53分ぐらい、ビショップ・ポール・モートンとヨランダ・アダムスが7時間25分ぐらい、ジェニファ・ハドソンは8時間13分ぐらい、グラディス・ナイトが9時間11分ぐらい、そしてスティーヴィー・ワンダーは9時間20分あたり。そのあとジェニファ・ホリデイ。
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エディ・チャンク・ウィリスを偲んで

2018-08-22 20:19:46 | ソウル、ファンク
60年代、モータウンの数々のヒット曲を支えたハウス・バンド、ファンク・ブラザーズのギタリスとして活躍したエディ・“チャンク”・ウィリス(Eddie “Chank” Willis)が、8月20日、米ミシシッピ州ゴアスプリングスの自宅で亡くなられたそうです。享年82歳。

1936年6月3日ミシシッピ州グレナダに生まれのエディー・ウィリス。彼がモータウンに入ったのは1959年だそう。まだモータウンの原型が出来たかかどうかの頃、その最初のスターと言われるマーヴ・ジョンソンというシンガーがおりまして、エディー・ウィリスはそのマーヴ・ジョンソンのバックもやっていたらしいので、ほぼ最古参の一人と言って良いでしょう。その後、ファンク・ブラザーズの一員として数多のヒット曲の録音に携わりました。ですがファンク・ブラザーズには他にもジョー・メッシーナやロバート・ホワイトといった主力ギタリストがおりまして、実際にどのヒット曲のどこを誰が弾いているのか確定するのはかなり困難だったりするんです。


The Marvelettes - Please Mr. Postman (1961)

エディー・ウィリスがギターを弾いた代表曲の1曲としてあげられるのが、マーヴェレッツの「Please Mr. Postman」(1961)。モータウン初の全米第1位となり、躍進の先駆けとなった曲。WIKIによれば、参加ギタリストはエディー・ウィリスの一人だけのようなので、ミュート気味のトロピカルな感じのギターが彼なのでしょう。ドラムをマーヴィン・ゲイが叩いていることでも知られる曲ですね。


The Temptations - The Way You Do The Things You Do

テンプテイションズの初ヒットとなる「The Way You Do The Things You Do」(1964)。こちらもエディー・ウィリスがプレイした代表的な1曲。歯切れの良いリズム・ギターが最高です。このカッティングのチャカっとしたキレと音色がエディー・ウィリスの持ち味と言ってよいでしょうか? 何せ、エディー・チャンク・ウィリスと呼ばれる、ニックネームの”チャンク”は、彼のバックビートが強烈なリズムギターが、チャンク!チャンク!と聴こえることから付いたそうですから。


The Supremes-You Keep Me Hangin' On

スプリームスの「You Keep Me Hangin' On」(1966)の印象的なギター・リフは、モールス信号をヒントに作られたそうですが、これを弾いているのはロバート・ホワイト。ですがALLMUSICのバイオによりますと、ロバート・ホワイトが高音で、エディー・ウィリスが低音を弾いたと。つまりこのリフはロバート・ホワイトとエディ・ウィリスによるツイン・ギターだったってことですか?良く聴くと、確かに低音も聴こえます。YouTubeには、この曲の歌の無いトラックもあるのですが、それを聴くともっと良く2本のギターが鳴っているのが分ります。→The Funk Brothers - You Keep Me Hangin' On 


Stevie Wonder - I Was Made To Love Her

このスティーヴィー・ワンダーの名曲「I Was Made to Love Her」(1967)で印象的なキラキラした音色のリフはエディー・ウィリスによるエレクトリック・シタールらしい。ですがその一方で、この曲のサイド・ギターを担当したのがエディ・ウィリスだという文献もあり、よく分かりません。結局全部彼が弾いてるのかな〜?


Gladys Knight & The Pips - Friendship Train

グラディス・ナイト&ザ・ピップスの「Friendship Train」(1969)もエディー・ウィリスの代表プレイに挙げられる曲のようですが、まさか冒頭の派手なワウギターではないでしょう。それはデニス・コフィー辺り。と言うことは、超ファンキーなリズム・ギターがエディ・ウィリスと言うことになりますが、これ、めちゃくちゃ格好良いですよね!!



70年代後半にはモータウンを離れているようでしたが、それ以降も各所で活躍し、アルバート・キング、ウィリアム・ベル、ボビー・ウーマック、ジョニー・テイラーなど、意外なところにも、彼の名前を見つけることが出来ます。

最近では、もちろん2004年のファンク・ブラザーズの映画「永遠のモータウン」にも出演されていましたし、2010年にフィル・コリンズがリリースした、モータウンのトリビュート作品にも参加されていました。



エディー・チャンク・ウィリスさん、安らかに。
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悲しい訃報 アレサ・フランクリン、死去

2018-08-17 01:58:43 | ソウル、ファンク
先日、アレサ・フランクリンが危篤との報をお知らせいたしましたが、

16日、膵臓がんのためミシガン州デトロイトの自宅にて亡くなられたそうです。76歳でした。


覚悟はしていましたが、やはり悲しいですね。残念ですね。


不世出のクイーン・オブ・ソウル、アレサ・フランクリン。

数えきれないほどの素晴らしい歌を、ありがとうございました。

ご冥福をおお祈りいたします。


アレサ・フランクリンさん、安らかに。
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デニス・エドワーズ R.I.P.

2018-02-04 20:52:32 | ソウル、ファンク
THE TEMPTATIONS / ALL DIRECTIONS


2018年2月1日、元テンプテーションズのデニス・エドワーズが、シカゴの病院で亡くなられました。髄膜炎の合併症とのこと。享年74歳。

1943年、アラバマ州に生まれ、子供の頃にデトロイトへ移住。そして1968年、モータウンの超人気グループ、テンプテーションズへ、中心的シンガーだったデヴィッド・ラフィンの後釜として加入しました。気鋭のプロデューサー、ノーマン・ホイットフィールド指揮のもと、「Cloud Nine」、「I Can't Get Next To You」、「Papa Was A Rollin' Stone」などサイケデリック/ファンク期のヒット曲で活躍。80年代にはソロ名義でもヒットを飛ばし、近年は、テンプテーションズ・レヴュー・フィーチャリング・デニス・エドワーズとして活動し、伝統のテンプス・サウンドを蘇らせていました。日本にも何度も来日し、昨年3月にもビルボードライヴで元気な歌声を聴かせてくれていたはずです。私も一度は生でステージを観てみたいと思っていたのですが、いつか機会があったらと先送りしてきてしまったのが、今となっては本当に悔やまれます…。

モータウンの代表的シンガーがまた一人、亡くなられてしまい、残念でなりません。



デニス・エドワーズざん、安らかに。


*写真は、グラミー賞も受賞した代表曲「Papa Was A Rollin' Stone」を収録した72年作「ALL DIRECTIONS」。
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モータウンの歩き方

2017-06-14 23:59:28 | ソウル、ファンク
いや~、最近のギターマガジンは、黒い特集で攻めてきますね~。しかも内容が濃い! ブルース、ジャズファンク、チャック・ベリーに続いて今度はモータウンですよ!しかもギターに注目したモータウン特集って、今まであまり無かったですからね、これは興味をそそられます!

モータウンを彩るギター・サウンドや、その常套句の解説はもちろん、デヴィッド・T ・ウォーカー、デニス・コフィ-、ワー・ワー・ワトソン、レイ・パーカー・ジュニアのインタヴュー記事も面白い。

モータウンのギターってこんなに格好良かったんだ!って再認識させられる好特集。写真などレイアウトも素敵なので、ページをめくっているだけでもたのしいです。

あー、なんだか、モータウン熱が再燃しちゃいますね。
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スペンサー・ウィギンス @ビルボードライヴ東京

2017-04-27 17:35:58 | ソウル、ファンク
4月18日、ビルボードライヴ東京にて、スペンサー・ウィギンスのライヴを観てまいりました。私が見たのはこの日の1stショー。

生まれはテネシー州メンフィス、現在75歳。60年代半ばから70年代の初頭にかけて、ゴールド・ワックスやフェイム等からシングルを出すものの、ヒットには恵まれなかったスペンサー・ウィギンス。そんなスペンサー・ウィギンスが、今なお "サザン・ソウルの秘宝" と絶大なる人気を誇るのは、その圧倒的な歌声あってのこと。録音の少なさも相まって、まさに伝説のシンガーであり、来日など夢のまた夢、いや、実在すら半信半疑と言っても過言ではないような存在だったスペンサー・ウィギンス、奇跡の来日公演です。

まずは、スペンサーの1歳下の弟、パーシー・ウィギンスがバック・バンドと共に登場。そのメンバーはチャールズ・ホッジズ(Key)、リロイ・ホッジズ(Bass)、デリック・マーティン(Ds)、パトリック・ムーディー(Trumpet)、マイケル・ロバーツ(Sax)、ピーター・モンゴメリー(Guitar)という布陣。注目はもちろんチャールズ&リロイのホッジズ・ブラザーズです。メンフィス・ソウルの名門ハイ・レーベルのリズムを担った、あのハイ・リズムのホッジズ・ブラザーズです。もう一人の兄弟、ギタリストのメイボン・ティーニー・ホッジスが2014年に亡くなられてしまい、ここに居らっしゃらないのが残念ですが、それでもチャールズ&リロイが目の前にいる、これは凄いことですよ!!

1曲目はそのハイ・リズムをバックに1972年、アル・グリーンがハイ・レーベルへ録音した「Love and Happiness」。これぞハイ・サウンドを代表する1曲に数えられるこの曲で幕を開ける辺り、バンドのホッジズ・ブラザーズへ対する敬意が感じられますね。リロイの朴訥なベースにチャールズのオルガンがうねる! そして歌うはパーシー・ウィギンス。真っ白なスーツに足取りも軽く、歌もことのほか軽快。まだ10代前半の頃から兄スペンサーと共にゴスペル・グループで歌い始め、その後、兄同様にソウル・シンガーとしてデビューし、60年代半ば以降、RCA、アトコ、などに数枚のシングルを残しています。2曲目以降はそういったシングル曲が立て続けに披露される。

若い頃も、兄スペンサーの豪快なシャウト唱法に比べ、パーシーは滑らかで朗らかなテナー・ヴォイスが印象的でしたが、70歳を過ぎた現在でも、その魅力は変わりません。タイトなリズムとホーンリフが印象的な「Can't Find Nobody (To Take Your Place)」や、英ノーザン・ソウルでも人気を得た「It Didn't Take Much (For Me To Fall In Love)」など、アップテンポのダンス・ナンバーもさることながら、「Book Of Memories」のような南部フィーリング溢れるスローの味わいも格別でした。近年はスタックスのソウルを彩ったバーケイズのメンバー達によるバンド、ボーキーズのフィーチャリング・シンガーとしても存在感を発揮しているだけに、元気な歌声に会場も盛り上がりました。

そしてバンドの演奏がまた良い!! やはり何と言ってもホッジズ・ブラザーズですよ! 終始、ファンキー且つ滋味深い味わいを醸すチャールズのオルガン!! そして底辺のグルーヴを支えるリロイのベース。サザン・ソウルの旨味たっぷりですよ! そして彼らと共にリズムを担うドラマーのデリック・マーティンは、デニス・ラサール、シル・ジョンソン& ボビー・ラッシュ、ヘンリー・グレイ&エディ・ショウなどの来日公演でもドラムを叩いていた人で、1曲終わるごとにピョン!っと飛び跳ねるアクションは、ここ日本でも南部産ブラック・ミュージック愛好家の間ですっかり有名になっているのではないでしょうか? もちろんアクションだけではなく、キレのあるドラミングで、躍動感溢れながらもどっしりとした骨格を作りあげていく。そして本来ならイーライ "ペーパー・ボーイ" リードが務めるはずだったギターですが、彼のキャンセルのため急遽出演が決まったピーター・モンゴメリー。この方はおそらくジャズ系のギタリストと思われるのですが、流麗なバッキング以上にスイートなフレーズを連発していましたね。しかもジャズ的な控えめ感はなく、かなり強引にぶっ込んでくる感じで、でもそこが堪らなく黒っぽくて、私は大好きなタイプでしたね。そしてこれにホーン隊が付く。まあ、とにかく強烈な程、ブラック・フィーリング溢れるバンド・グルーヴでしたね!

さて、パーシー・ウィギンスが会場を30分ほど暖めたあと、いよいよスペンサー・ウィギンスが登場。お付きの人に付き添われながらゆっくりとステージに上がる。途中よろめいたりもしていたように見えたので、足が悪いのでしょうかね? ステージに上がってもほとんど動きません。拍手喝采に迎えられながらもほとんど表情も変えず。ですがオーラが半端無い! これぞ本物! 1曲目はゴールドワックスからの67年のシングル「Lonely Man」。歌い始めた瞬間に歓声が沸き上がる。紛れも無いスペンサー・ウィギンス。もちろん、若い頃のような勢いは無いかもしれません。ですがあの頃とはまた違う重厚感があります。やはり伝説の歌声!!

意外にも、ハイライトは序盤に訪れました。ダン・ペン&スプーナー・オールダムによる名サザン・バラード「Uptight Good Woman」です。これもゴールドワックスからのシングルで、スペンサー・ウィギンスの代表曲と言ってよいでしょう。ゆったりとしたグルーヴに乗って、シャウトを交えながら訥々と歌うスペンサー。これを生で聴ける日が来るとは!! とにかく、声の響きと言うか、喉の鳴りに、そこから醸される濃厚なサザン・ソウル・フィーリングに打ちのめされましたね。そしてサビの「A downright, and uptight !」というシャウトを決めて、拍手歓声のなか静かに終わる。しかし歓声は鳴り止まない。スペンサーは身じろぎもしない。突然「A downright !!」と激しくシャウト!! 思いっきりタメて再び「And uptight !」とシャウトし曲が再び。終わったと思いきやまた始まる、そんなコテコテな展開に大盛り上がりの観客達。そしてその盛り上がりを余所に静かに終わる。拍手歓声に応えるように、頭を2度下げるスペンサー。するとまた「A downright !!」と激しくシャウト!! またかー!と盛り上がる観客。タメにタメて「And uptight !」。そして静かに終わる。今度ははっきりと「サンキュー! サンキュー!」と言って終わりを告げるスペンサー。そしてまた「A downright !!」。 もう笑うしかありません!っていうかシャウトのキレが半端無いし!これを何回繰り返したかよく分かりませんが、こういうところに南部の伝統を感じさせられますよね。天晴でした!!

曲によってはパーシーも加わり、兄弟のハーモニーを聴かせてくれながら、「What Do You Think About My Baby」、「Old Friend」、「He’s Too Old」、「The Kind Of Woman That's Got No Heart」と、ゴールドワックスを中心にスペンサーがシングル発表した曲が続く。相変わらず直立不動で表情もほとんど変えずに歌うスペンサーですが、その歌声は、ますます脂が乗ってくるように、これでもか!と南部魂を聴かせてくれます。流石に高音には衰えを隠せない部分はありますが、それでもまったくひるまずに堂々歌いきる力強さ! そして比較的キーの低い「Old Friend」でのたっぷりとした艶やかな歌声の滲みること! スペンサーは70年代後半からは近年までゴスペルを歌ってきているそうですが、「Old Friend」終盤に聴かせた、ほぼアカペラによる、語りっぽい歌唱は、ゴスペルの説教を思わせるフィーリングも感じられ、グッときましたね〜。

そして「Can't Be Satisfied」。サウンズ・オブ・メンフィスからのシングル。これ、私の大好きなスロー・ナンバーです。感無量でしたね。枯れと豪快さを併せ持った、まるで魂の咆哮の様な歌声。いや〜、素晴らしい。これぞサザン・ソウル!! 終盤は観客とのコール&レスポンスでディープな盛り上がりに。そしてこの曲、そのコール&レスポンスも含め、終始、チャールズ・ホッジズのオルガンが絶品でした!!


最後はパーシーも加わり、兄弟が並んで歌う「Double Lovin'」。「ナー、ナー、ナナナ」のコーラスも華やかに、観客を巻き込みながら盛り上がりつつ終了。およそ1時間20分が、まるで夢のように過ぎ去っていきました。


私が見たのは1stショーだったので、残念ながらアンコールもサイン会もありませんでしたが、ホッジズ・ブラザーズのお二人とは、しっかり握手をしてもらいました。また、今回は、ビルボードライヴ東京にて計4回のステージがあった訳ですが、他の回では、「The Dark End Of The Street」や、サム・クックのカヴァー「Bring It On Home To Me」なども歌ったそうです。うわ〜、聴きたかった〜!!


この日のセット・リスト↓

-Percy Wiggins-
01. Love and Happiness
02. Can't Find Nobody (To Take Your Place)
03. Look What I've Done (To My Baby)
04. It Didn't Take Much (For Me To Fall In Love)
05. Book Of Memories
06. I've Never Found A Girl (To Love Me Like You Do)

-Spencer Wiggins-
07. Lonely Man
08. Uptight Good Woman
09. What Do You Think About My Baby
10. Old Friend
11. He’s Too Old
12. The Kind Of Woman That's Got No Heart
13. I Can't Be Satisfied
14. Double Lovin'



Spencer Wiggins featuring Percy Wiggins, The Hodges Brothers (Hi Rhythm Section)

Spencer Wiggins(Vocals)
Percy Wiggins(Vocals)
Charles Hodges(Keyboards)
Leroy Hodges(Bass)
Derrick Martin(Drums)
Patriq Moody(Trumpet)
Michael Roberts(Saxophone)
Peter Montgomery(Guitar)

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ノラ・ジョーンズ探検隊 その12

2017-04-13 17:39:05 | ソウル、ファンク
ADAM LEVY / GET YOUR GLOW ON

初期ノラ・ジョーンズのギタリストと言えばアダム・レヴィ。ハンサム・バンドのリード・ギタリストとして、ノラ・ジョーンズの歌世界をサポートしてきました。1st作「Come Away With Me」から、3rd作「Not Too Late」まで参加していますが、スタジオ作以上にライヴDVD作品などで見せるジャジー&ブルージーなギター・プレイは、ノラのスモーキーな歌声と共に、初期のライヴ・サウンドをビターに彩る要となっていました。私はハンサム・バンド時代のノラのライヴを観ていないので、今となってはそれが悔やまれてなりません。ビデオで見られる、口を半開きにしながら官能的にソロを弾くアダムの姿、より感情が入ってくると舌をベロっと出しながら陶酔的にソロを弾く彼の姿は、そのエモーショナルな音色と共に、個人的にノラのライヴにおける見所の一つだったんですけどね。

さて、アダム・レヴィは、ノラとはデビュー作から関わっている最初期メンバーですが、そのデモ録音ともいわれる「FIRST SESSIONS」には参加していなかったようですね。ですがノラ曰く、「アダム・レヴィとはニューヨークで暮らし始めた最初の日に会った」とのこと。名刺を差し出して「ギタリストが必要なら僕に声をかけて」と言ってきたとか。そして実際にライヴにギターが必要になり、ノラはアダムを呼んだそうです。しかもノラにリー・アレキサンダーを紹介したのはアダムだそうなので、「FIRST SESSIONS」の頃も、すでにノラと音楽仲間だったんでしょうね。

ちなみに、その「FIRST SESSIONS」には、ジェシー・ハリスとも関係が深く、後々までノラの音楽を影で支えるトニー・シェアーが参加していますが、このトニー・シェアーは、当時ローパドープに在籍していたセックス・モブのベーシストでして、実はセックス・モブの98年のデビュー作「Din of Inequity」に、アダム・レヴィがギタリストとして参加しているのです。当然、トニー・シェアーとアダム・レヴィは旧知の仲だったと思われるわけで、この辺りの網の目のようなNY人脈は面白いですね〜。

さて、そんなアダム・レヴィ、03年のソロ作「Get Your Glow On」です。ちょうどハンサム・バンド真っ盛りの頃の作品ですからね、しっとりとしたジャジー&ブルージー・サウンドかと思いきや、これが意外とソウル寄りなんですよ。1曲目「Bib Front」からホーン隊が彩るファンキー・グルーヴ。ドラムはメンフィス・ソウルの敏腕スティーヴ・ポッツ!! ゴフィン&キング「No Easy Way Down」はホームズ・ブラザーズの参加を得て滋味溢れるサザン・バラードに。ボブ・ディランのカヴァー「Tonight I`ll Be Staying Here With You」はオーティス・クレイがディープ・フィーリングを散らつかせながら爽やかに歌う。良い塩梅に鳴るオルガンはノラ・ジョーンズ作品でもお馴染みのロブ・バーガー。ミーターズからの影響を伺わせる「Trash-Talking Pixie」や、待ってましたのブルージーなスロー「Pursuit of Happiness」など、インスト曲も味わい深い。全体的な印象として適度にポップな仕上がりですが、そんななか、ノラ・ジョーンズがエルヴィス・プレスリーの「Love Me Tender」をしっとりと歌い上げる。効きますね〜。魔法の様です。やっぱりノラの歌声が入ると、グッと染み入ります。

もちろん主役アダム・レヴィのギターもそこかしこで絶品のフィーリングを聴かせてくれます。エレキ・ギターによるブルージーなソロや、軽快なバッキングも良いですが、「Graveyardville」や「Acoustic Glow」でのアコースティックな味わいもなかなか。プロデューサーはジェイ・ニューランド。ノラ・ジーンズの初期作品にも関わっている人ですが、ブルースにも強い人ですね。


あ〜、それにしてもアダム・レヴィがいた頃のノラ・ジョーンズを見逃したことが返す返す悔やまれます。まあ、仕方ないんですけどね…。



そんなアダム・レヴィが、なんと、ノラ・ジョーンズの来日と時を同じくして来日です!!

4月15日 Adam Levy & 井上大地 "Tangled up in Guitars 2017" @青山 CAY
4月21日 Adam Levy & 井上大地 "Tangled up in Guitars 2017" @大阪 Music Bar SORa





~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

 12.11.08 ノラ・ジョーンズ@日本武道館(2012年の来日公演レポ)

 12.10.15 ノラ・ジョーンズ探検隊 その1(RAY CHARLES / GENIOUS LOVES COMPANY)
 12.10.16 ノラ・ジョーンズ探検隊 その2(THE DIRTY DOZEN BRASS BAND / MEDICATED MAGIC)
 12.10.21 ノラ・ジョーンズ探検隊 その3(VA / LIVE FROM BONNAROO)
 12.10.23 ノラ・ジョーンズ探検隊 その4(CHARLIE HUNTER / SONGS FROM THE ANALOG PLAYGROUND 他)
 12.10.31 ノラ・ジョーンズ探検隊 その5(RODNEY CROWELL / KIN: SONGS BY MARY KARR & RODNEY CROWELL)
 12.11.08 ノラ・ジョーンズ探検隊 その6(VA / THE LOST NOTEBOOKS OF HANK WILLIAMS)
 12.11.14 ノラ・ジョーンズ探検隊 その7(JIM CAMPILLONGO / AMERICAN HIPS 他)
 12.12.25 ノラ・ジョーンズ探検隊 その8(VA / A VERY SPECIAL ACOUSTIC CHRISTMAS 他)
 13.06.06 ノラ・ジョーンズ探検隊 その9(JESSE'S BOX / JESSE HARRIS AND THE FERDINANDOS 他)
 13.11.09 ノラ・ジョーンズ探検隊 その10(VINICIUS CANTUARIA / INDIO DE APARTAMENTO)
 16.04.11 ノラ・ジョーンズ探検隊 その11(JOEL HARRISON / FREE COUNTRY)
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ロバート“ピーナッツ”ジョンソン R.I.P.

2017-03-13 23:52:45 | ソウル、ファンク
BOOTSY'S RUBBER BAND / BOOTSY? PLAYER OF THE YEAR

Pファンク一派を彩ったヴォーカリストの一人、ロバート“ピーナッツ”ジョンソンが亡くなられたそうです。70歳、または69歳だったそうです。

ロバート“ピーナッツ”ジョンソンは、ブーツィー・コリンズが結成したブーツィーズ・ラバーズ・バンドのシンガーの一人として、76年のデビュー・アルバム「STRETCHIN' OUT IN」から、バンド名義では最後のアルバムとなった79年の「THIS BOOT IS MADE FOR FONK-N」まで、リリースされた4枚全てに参加しています。ブーツィーのバンドと言うと、ブーツィーがベースを弾きながら歌っている印象ですが、案外、ロバート“ピーナッツ”ジョンソンと、もう一人のシンガー、ゲイリー“マッドボーン”クーパーの比重も高く、フランキー”キャッシュ”ワディ(ds)、フェルプレス”キャットフィッシュ”コリンズ(g)、メイシオ・パーカー(as)、フレッド・ウェズリー(tb)といった超強力ブーツィー軍団のフロントの一角を担っていました。その後も数々のPファンク系の作品に参加し、近年では、2014年にリリースされたファンカデリックによる3枚組の大作「FIRST YA GOTTA SHAKE THE GATE」にも参加していました。

2011年や2015年に、ジョージ・クリントンがジョージ・クリントン&パーラメント/ファンカデリックとして一派を引き連れて来日した際も、そのメンバーとして参加していたそうです。

ロバート“ピーナッツ”ジョンソンさん、安らかに。



*上の写真はブーツィーズ・ラバーズ・バンドの3作目。で、下の写真がその裏ジャケ。右下から2人目がロバート“ピーナッツ”ジョンソン。

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リオン・ウェア R.I.P.

2017-03-04 12:42:19 | ソウル、ファンク
LEON WARE / SIGH

2月23日、愛すべきメロウ大王、リオン・ウェアが亡くなられました。77歳。前立腺がんを患っていました。


1940年2月16日、デトロイトの生まれ。60年代後半からモータウンでソングライーターとして活動を始めます。この頃の仕事としては、マーサ&ザ・ヴァンデラス、アイズレー・ブラザーズ、キム・ウェストン、ジャクソン5等への楽曲提供も知られますが、何と言っても72年のマイケル・ジャクソン
I Wanna Be Where You Are」でしょう。めくるめく哀愁と高揚感、後にメロウマスターと呼ばれるリオン節の開花です。 同年、リオンはデラニー・ブラムレットとの共作曲を含む、スワンプ風味も魅力な1stソロ作「LEON WARE」をリリース。そして74年にはクインシー・ジョーンズの名盤「BODY HEAT」にフィーチャーされ、ここで名曲「If I Ever Lose This Heavenが誕生します。

そして75年、ダイアナ・ロスの弟、T・ボーイ・ロスと新しいアルバムを製作中、それをマーヴィン・ゲイが気に入り、彼の名作「I WANT YOU」(76年作)へと結実します。全編にエロティックなリオンの息がかかった、まさに男と女の夜のメロウネス。これぞリオン節の極地であり、リオンの代表作となりました。そしてこのセッションからリオンの2nd作「MUSICAL MASSAGE」が生まれ、チャートこそ振るわなかったものの、「I WANT YOU」と双子の作品として、現在でも高い評価を得ています。

この間も、ダニー・ハサウェイ、ボビー・ウーマック、ミニー・リパートン、GCキャメロン等への楽曲提供を通し、各所にリオン節を残している彼ですが、特筆すべきは77年のシリータ「ONE TO ONE」でしょう。こちらは楽曲提供に留まらず、ほとんどの曲でプロデュースも務め、リオン流のメロウに溢れています。またシリータの透明感ある歌声が、流麗なリオンのメロディにあってるんですよね〜。そしてブラジルの重要アーティスト、マルコス・ヴァーリとのコラボも。81年のマルコスの「VONTADE DE REVER VOCE」に共作曲が数曲納められていますが、ブラジル音楽がリオンに与えた影響も興味深いですね。

70年代末から80年代に掛けて、幾枚かのソロ作をリリースしていますが、リオンの場合、むしろ90年代以降における後続からのリスペクトの方が彼の偉大さを物語っているかもしれません。オマー、マクスウェル、クワドロン、ザ・デコーダーズ、リキッド・スピリッツ、セオフィラス・ロンドン、ジョヴァンカ、ジャザノヴァ、インコグニート、テイラー・ザ・クリエイター等々、挙げていったら切りがない程。リオンのメロウはいつの時代でもメスターピースであり、そのエロティズムをみんな求めているのです。

そんなリオン讃歌のなか、2000年代以降にリリースされたソロ作「LOVE'S DRIPPIN」や、「A KISS IN THE SAND」、「MOON RIDE」は、クラブ世代をすらその媚薬めいたソウル・フィーリングでとろけさせた佳作となりました。


写真は、今のところ最後の作品となっている、リオン・ウェアの2014年作「SIGH」。バックにはサンダーキャット、ロナルド・ブルーナー・ジュニア、カマシ・ワシントン等、LAジャズシーンの精鋭達も参加。実はリオンが02年に初来日した際、そのバック・バンドに今をときめくヤング・ジャズ・ジャイアンツの面々を連れてきていたそうなんですね。その先見の明と言いますか、彼の審美眼にも驚かされます。


リオン・ウェアさん、安らかに。
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