ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック第一弾!

2007-02-25 23:56:59 | フジロック


フジロック出演アーティスト第一弾15アーティストがORGですっぱ抜かれましたね。その15組は以下の通り。

・Ash
・The Ataris
・Blonde Redhead
・Clap Your Hands Say Yeah
・Fountains of Wayne
・Grace Potter
・Iggy & The Stooges
・John Butler Trio
・Jonathan Richman
・Justice
・Kaiser Chiefs
・KEMURI
・Less Than Jake
・The Shins
・Simian Mobile Disco

予想通り第一弾にしてはインパクトに欠ける感じです。しかもORGでの日高社長のインタビューは今年もメンツがしょぼい事を思わせぶりですし、はたしてどうなることやら…。でも毎年メンツがショボイと言われながらも、結果は大入満員な訳ですから、敢えて高額なアーティストを揃える必要もない訳で。と分かっていても毎年期待してしまうんですよね。

この15組の中で何と言っても嬉しいのはグレイス・ポッターです。おそらくヘブンでしょうね。夕方辺りに見たいです。

そして泥臭いロックを聴かせるジョン・バトラー・トリオ。ライブも凄いらしいですね。フジロックは確か2回目だと思いますが、前回は見逃しているので、今回こそはと思っています。

とりあえず「ルーツな日記」的にはこの2組ですね。

さて、それ以外で個人的に気になるのは、やっぱりイギー&ザ・ストゥージスですね! 青春時代をパンク少年で過ごした時期もある私は、もちろんストゥージスにも入れ込みました。過去2回のフジロックでのイギー・ポップはどちらもビヨークと被っていたので残念ながら見てないのです。なのでこちらも今回こそは、です。あとクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーも楽しみです。

それと知らないバンドではBlonde Redhead、The Shinsが気になります。

いよいよフジロックも本格的になってきましたね。NINとスマパンの出演依頼を断ったと言う今回のフジロック。残念ながらビヨークは今のところ無いそうですが、第2弾に期待しましょう。





スティーヴィー・ワンダー@埼玉

2007-02-19 23:57:24 | ソウル、ファンク
STEVIE WONDER / LOVE SONG 20 CLASSIC HITS

2月18日、スティーヴィー・ワンダー行ってきました! 先日このブログに「私が聴きたい曲ベスト5」を書いてみました。それは「For Once in My Life」、「Signed, Sealed, Delivered I'm Yours」、「Superwoman (Where Were You When I Needed You) 」、「If You Really Love Me」、「Shelter In the Rain」の5曲。その中で今日聴くことが出来たのは2曲でした。

以下、ネタバレになりますので、これからスティーヴィー・ワンダーの来日公演を観に行かれる方は読まないことをお勧めします。

さて、さいたまスーパーアリーナ。予定時間15時を20分程押して開演。バックはギター、ベース、キーボード、ドラムス、パーカッション、さらにホーン隊2人とコーラス隊4人という布陣。スティーヴィーの登場に会場が湧く中、73年の傑作アルバム「インナーヴィジョンズ」の冒頭を飾る「Too High」でショーはスタート。スティーヴィーはもちろんキーボードを弾きながら歌います。隣にはピアノも用意されてるようです。しかし嬉しい選曲ながらオープニングにしては地味めな曲と言う印象。

2曲目は「Visions」というさらに地味な曲。どうなることかと思いきや、3曲目からはファンキーな名曲のオンパレードでした。まずは「Living For The City」。続いて「Higher Ground」。ちなみにここまでの4曲は全て「インナーヴィジョンズ」から。さらに72年の名作「トーキング・ブック」から「You’re The Sunshine Of My Life」と「Superstition」。そしてまた「インナーヴィジョンズ」から「Don’t You Worry About A Thing」。どうですか?まだ序盤ですよ!こんなに名曲やっちゃって良いの?って感じです。

そしてここで私が期待していた「If You Really Love Me」が登場!最高でした! 71年の「青春の軌跡」収録の曲。途中の鍵盤引き語りになる部分では、ライブならではのタメを効かしエモーショナルに、さらにポップなリズムに戻る瞬間の高揚感、そして弾むメロディーの幸福感。間違いなく前半のハイライトでした。

そして続いてまた私が聴きたかった曲「Signed, Sealed, Delivered I'm Yours」。70年のヒット曲。やっぱり良い曲ですね。オリジナルより少しテンポを落としヘヴィーなアレンジで披露されましたが、ポップなメロディーは不滅でした。この曲では今日初めてスティーヴィーがキーボードから離れ、立って歌いました。

さて、ここからはスロー・ナンバーが続きます。「青春の軌跡」収録の「Never Dreamed You’d Leave In Summer」なんていう隠れ名曲や、私も大好きな「Overjoyed」、ハーモニカ・ソロが美しかった「Stay Gold」、など5曲も。もうたっぷり、どっぷり、スティーヴィーの深い海の中へ潜った感じです。でも流石に5曲は長かったかも?

そして驚いたのが「A Place In The Sun」に続いて披露された「Until You Come Back To Me」。この曲は73年にスティーヴィーがアレサ・フランクリンに提供した美しい曲。私はアレサのヴァージョンの方が馴染みがあるのですが、「あ~、この曲はスティーヴィーの曲なんだな」と改めて実感させられた嬉しい選曲でした。

ここから終盤の名曲コーナー。まずは69年のヒット曲「My Cherie Amour」。そして85年の大ヒット曲「Part Time Lover」。この「Part Time Lover」は後半のハイライト。冒頭のスキャット風な部分を客席に歌わせ、さらに簡素なリズムとコーラスのみというほとんどアカペラに近い状態で披露されました。初めは「え?このまま最後まで?」って感じでしたが、この演出が大正解! 会場の一体感も得られましたし、くっきりと浮かび上がったメロディーの良さも際立ちました。さすが名曲です。

さらに誰もが知ってる「I Just Called To Say I Love You」で興奮は最高潮に。そして最新作からの「So What The Fuss」を挟み、76年の代表作「キー・オブ・ライフ」からの「As」で終了。

およそ2時間のショーでしたが、終始リラックス・ムードで進められ、スティーヴィーは途中喉の調子が悪いような素振りを見せていましたが、たっぷりと衰え知らずの美声を聴かせてくれました。私にとっては特に前半「Living For The City」~「Signed, Sealed, Delivered I'm Yours」までが至福の時間でした。

その反面、正直後半はもう一盛り上がり欲しかったというのも素直な気持ちです。テンポの良かった前半に比べると後半は少々メリハリにかけた印象も。やっぱり「For Once in My Life」と「Shelter In the Rain」を演って欲しかったな~。って言うかそれ以前に「Sir Duke」も「Isn’t She Lovely」も演らなかったのには驚きと失望を感じずにはいられませんでした。 

しかも初日には「Sir Duke」も「Isn’t She Lovely」も演ったと知り、何故?って感じです。ま、それでも70年代前半の曲を多く演ってくれたので満足してますけどね。それにしてもスティーヴィー・ワンダー、良い曲が多いですね。そしてネイザン・ワッツ(b)、ロニー・フォスター(kbd)をはじめとするバックの面々も流石の演奏でした。何だかんだ言ってスティーヴィー・ワンダーに酔いしれた一夜(夕方)でした。

*写真のアルバムは「Until You Come Back To Me」のスティーヴィー・ヴァージョンも収録された編集盤。60年代後半から70年代初頭にかけての名曲を中心にラブソングばかりを集めたもののようです。ちなみに私が初めて買ったスティーヴィーのCDはこれかもしれません。久々に引っ張り出して聴いています。「If You Really Love Me」「Signed, Sealed, Delivered I'm Yours」「My Cherie Amour」「For Once in My Life」など、私の大好きな曲が沢山入ってて、なかなかの好編集です。







インディア・アリー@渋谷AX

2007-02-07 14:36:42 | R&B、HIPHOP
INDIA. ARIE / TESTIMONY:VOL.1,LIFE & RELATIONSHIP

2月5日、渋谷AXでインディア・アリーのライブを観てきました! とにかくインディアの声と、そのソウルに酔いしれました。そして彼女のカリスマ的でありながら親近感溢れるパフォーマンスに会場全体が満たされた一夜でした。


客電が落ち、バンド・メンバーが登場。ギター、ベース、ドラム、キーボード、そして3人のコーラス隊。

まずスティーヴィー・ワンダーの「You're The Sunshine Of My Life」のレコードでショーがスタート。バンドのメンバーと大入りの観客が携帯電話の明かりをかざしながら手を振る、そんな雰囲気のなか待望のインディア・アリーが登場。

まずその服装に沸きました。オレンジ色系の長い布を頭から体に纏い、顔には大きなサングラス。民族衣装的な雰囲気とストリートの感性が融合したようなインディアらしい色彩。

ちなみにその長い布を取ると、頭には後に自らビッグ・ヘアと呼んでいた“縮れ爆発系”の髪型が現れ、全身は真っ白でオーガニックな雰囲気のドレスに。さらにそのドレスを脱ぐと、オレンジのタンクトップにジーンズと、なかなか楽しませてくれます。

そんな外見のイメージやファッションにもインディアはかなりこだわりを持っていることと思いますが、曲構成もかなり練られた見事なものでした。前半は新作からの明るいタッチの曲が多く演奏され、会場全体をフワ~ッとした幸福感とポジティブなヴァイヴに包み込みます。とにかく曲が良い!それを再認識させられました。

後半は1stアルバムからの曲やカヴァー曲が目立ち、その落ち着いた曲調は、インディアのたゆたうようでありながら凛としたソウルを湛えた歌を引き立たせます。フォーク、ヒップ・ホップ、レゲエなど、ストリート的なエッセンスは彼女の持ち味ですが、そのストリート感をオーガニックに、さらにスピリチュアルに表現できる彼女の声! エモーショナルな高音にどこまでも深い低音。本当に素晴らしかったです。

そんな前半で観客の心と空気を掴み、後半でさらに濃密なインディアの世界に引き込むような流れで、終始穏やかにショーは進みました。

インディアは基本的に前半は楽器を持たずに歌い、後半はエレキ・ギターを持ちながら歌ったのですが、途中、キーボードの弾き語りや、フルートを吹いたりと、曲ごとにアクセントを付けていきます。

さらにある曲ではバック・コーラスの男性と楽しげに且つ激しく踊りながらデュエットしたり、コーラス隊三人と同じ振り付けで並んで踊ってみたり、観客に曲の一部を歌わせたり、そしてそんな演出を楽しげに自然体で魅せるインディアは可愛らしくもありました。

そんな中最も盛り上がったのは、彼女のお母さんが紹介されたとき。二人で顔を見合いながらスタンダードの「Summertime」を歌ったのですが、このお母さんが歌えるんですよ!流石はインディアの母!大人の女性な魅力の見事な声でした。

カヴァー曲では他にシンディー・ローパーの「True Colors」も印象的。ナールズ・バークレーが大ヒットさせた「Crazy」もチラッと歌っていました。

でも何と言っても終盤に披露されたルーファス&チャカ・カーンの「Tell Me Something Good」です。スティーヴィー・ワンダーが彼等に提供した名曲ですが、この曲を取り上げたのもスティーヴィーへのリスペクトでしょうね。そして続けて演奏されたのが1st収録の「Brownskin」。しかもかなりヘヴィでファンキーに仕上げられていました。巧みなアレンジで2曲を関連付けて演奏したところがカッコ良く、さらに「Brownskin」の曲調の根底には「Tell Me Something Good」があったのか?と考えさせられるなかなかにくい演出でした。

そして最後は「Ready For Love」で深く深~く締めくくりました。そして引き際のメンバー紹介で自分のことをスティーヴィー・ワンダー!とか言ってたような?(違ってたらゴメンナサイ)。そんな天真爛漫さが彼女のソウルの秘密かもしれません。