ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

コロナ禍で開催する特別なフジロック

2021-03-28 15:53:09 | フジロック
例年なら、第1弾、第2弾のアーティスト発表に一喜一憂し、あれを見よう、これを見よう、と予習や妄想に忙しいフジロック周辺なはずなのですが、今年は未だコロナ感染の収束が見えないなか、何もアナウンスのない状況が続いていました。

ひょっとして今年も延期なのか?

という不安が立ち込めるなか、先日、ついにその沈黙をやぶり、開催についての発表がありました。

曰く、「コロナ禍で開催する特別なフジロック」を目指しますとのこと。


実際どんなフジロックになるのか?例えば、エリアの縮小はあるのか?ステージ数は?開場時間や飲食の提供時間は?色々と気になる点はありますが、この辺りの詳細はまだ明らかになっていません。ただ一つ、大事なことが発表されています。それは海外アーティストについては断念し、国内アーティストのみの出演になるということ。

これはフジロックの存在意義に関わるような重要事項です。ですが、今回は仕方ないですよね。海外アーティストの日本入国が難しい状況なわけですから。今回は昨年に続く延期を回避するため、断腸の思いでこの決断に至ったことと思います。

それを考えると、今年は何としても開催する!という主催者様の強い意志が感じられ、胸が熱くなります。

私は洋楽ファンなので、残念は残念です。ただ、どんな形にせよ開催に向けて動いている、そういう発表をしてくれたことが凄く嬉しいです。

先の見えないこのコロナ禍において、フジロックの開催こそが私にとって一番の希望です。


さあ、次は第1弾発表ですね。邦楽だけでもがっかりしません!!


グラミー賞 ルーツ編

2021-03-18 22:16:29 | 余話
前回に続いて、グラミー賞の受賞結果あれこれ。今回はルーツ編です。

毎年、アメリカーナ、ブルース、フォークの辺りは個人的な激戦部門で、もう誰が受賞してもおかしくないほど傑作ぞろい。もちろん、受賞結果については一喜一憂ありますけども、流石に受賞した作品は昨年を代表する名盤と呼ぶにふさわしい作品ばかり。という訳で、ルーツ周辺部門の受賞作品を駆け足でご紹介。




BEST AMERICAN ROOTS PERFORMANCE
John Prine / I Remember Everything
Black Pumas / Colors
Bonny Light Horseman / Deep In Love
Brittany Howard / Short And Sweet
Norah Jones & Mavis Staples / I'll Be Gone

昨年4月7日に、新型コロナウイルスによる合併症のため亡くなられたジョン・プライン。ボブ・ディランやジョニー・キャッシュ、もしくはニール・ヤング辺りと並び賞されてもおかしくない、フォーク、カントリー、シンガーソングライターの偉人です。この「I Remember Everything」はジョン・プラインの最後のレコーディング曲と言われています。滋味あふれる優し気な歌声の奥底から、何とも言えない力強さを感じさせてくれる、味わい深い歌声は何度聞いても心に染みます。




BEST AMERICAN ROOTS SONG
John Prine / I Remember Everything
Lydia Rogers / Cabin
Sierra Hull / Ceiling To The Floor
Sarah Jarosz / Hometown
Lucinda Williams / Man Without A Soul

こちらもジョン・プラインの「I Remember Everything」が受賞。ジョン・プラインとパット・マクラフリンの共作。パット・マクラフリンはジョン・プラインのコラボレーターとして知られるのはもちろん、ソロ作も数枚リリースしているシンガーソングライター。近年はマーカス・キング、ラーキン・ポー 、Yolaの作品にクレジットされていたりもする人。




BEST AMERICANA ALBUM
Sarah Jarosz / World On The Ground
Courtney Marie Andrews / Old Flowers
Hiss Golden Messenger / Terms Of Surrender
Marcus King / El Dorado
Lucinda Williams / Good Souls Better Angels

サラ・ジャローズ!!通算4個目のグラミー賞。このアルバムは彼女の5枚目のスタジオアルバム。デビュー時はプログレッシヴ・ブルーグラス的な才気に溢れていた彼女でしたが、この作品は彼女のシンガーソングライター的な側面が実った、メロディメイカーとして、歌い手としての魅力を存分に感じさせてくれる一枚です。とは言え、彼女はギターの他、マンドリン、バンジョー、さらにブズーキまでを操り、そのマルチプレイヤーぶりは健在ですし、そういった楽器アンサンブルも聴きどころです。プロデューサーはこれまで数多のアーティストと仕事をしてきた匠John Leventhal。凛としていながらも人間味あふれるサラ・ジャローズの歌声を、楽器本来の音色が暖かく包み込むような素晴らしいサウンドです。




BEST BLUEGRASS ALBUM
Billy Strings / Home
Danny Barnes / Man On Fire
Thomm Jutz / To Live In Two Worlds, Vol. 1
Steep Canyon Rangers / North Carolina Songbook
(Various Artists) / The John Hartford Fiddle Tune Project, Vol. 1

ビリー・ストリングスは現28歳の若手グラッサー。デル・マッコーリーやサム・ブッシュ、ストリング・チーズ・インシデント、グリーンスカイ・ブルーグラス、マーカス・キング・バンド等々と共演を重ねている、その界隈でも注目の人。自主製作も含め数枚のアルバムをリリースしているようですが、チャート的にも本作「Home」が出世作と言えそう。現代ならではの洗練された、風通しの良いブルーグラスを颯爽と演じてくれている一方で、ハードロックからの影響をも感じさせるタフなプレイから、今後の展開が一層楽しみに感じられます。




BEST TRADITIONAL BLUES ALBUM
Bobby Rush / Rawer Than Raw
Frank Bey / All My Dues Are Paid
Don Bryant / You Make Me Feel
Robert Cray Band / That's What I Heard
Jimmy "Duck" Holmes / Cypress Grove

現役ブルースマンの中では、私のフェイヴァリットであるボビー・ラッシュ。チタリン・サーキットの王者と言われた、ルイジアナが誇る現87歳のベテラン・ブルースマンです。エレキ・バンドでファンキーなブルースをブイブイ言わせるのが彼の真骨頂ですが、今作はアコースティック・ブルース集。数曲のオリジナル曲と、スキップ・ジェイムス、ロバート・ジョンソン、ハウリン・ウルフなど偉人たちのカヴァーが納められています。それはアコギとハープと歌で語られるブルース。シンプルゆえにボビー・ラッシュの濃さがダイレクトに伝わってくる、南部臭横溢のブルース!タイトルの「Rawer Than Raw」のRawは”生(なま)”という意味ですから、生以上に生々しい、まさにそういう言葉がぴったり。実はボビー・ラッシュは2006年にもアコースティック作品をリリースしていまして、そのタイトルは「Raw」だったんです。なので今作はその「Raw」を超える続編、と言ったところでしょうか。




BEST CONTEMPORARY BLUES ALBUM
Fantastic Negrito / Have You Lost Your Mind Yet?
Ruthie Foster Big Band / Live At The Paramount
G. Love / The Juice
Bettye LaVette / Blackbirds
North Mississippi Allstars / Up And Rolling

マサチューセッツ州生まれの新感覚ブルースマン、ファンタスティック・ネグリート。これで2016年作「The Last Days of Oakland 」から3作続けてグラミー受賞となります。この人、2015年にNPRのタイニー・デスク・コンサートで注目され、同年にファンタスティック・ネグリートとしての初作をリリースして以来の破竹の勢いで、てっきり若手かと思っていたのですが、実は1968年生まれの苦労人。何度か生死の境をさまよったりもしたそうで、音楽から足を洗った時期もあったとか。そんなファンタスティック・ネグリート、デルタブルース的な野性味を現代的なミクスチャーセンスでファンキーに聞かせるのが彼流のブルース。この最新作はその手法にさらに磨きのかかった快作です。ちなみに、ほとんどの曲でリードギターを弾くのは、彼の右腕的存在の日本人ギタリスト、マサ小浜。




BEST FOLK ALBUM
Gillian Welch & David Rawlings / All The Good Times
Bonny Light Horseman / Bonny Light Horseman
Leonard Cohen / Thanks For The Dance
Laura Marling / Song For Our Daughter
The Secret Sisters / Saturn Return
フォーク界の女神ギリアン・ウェルチ。彼女はデビュー前からデヴィッド・ローリングスと共に活動していましたが、彼女のソロではなくデュオ名義でリリースされた作品はこの「All The Good Times」が初めて。アコギと歌が奏でる、その間も含めた空気間に、これまで培われた信頼関係による安心感とか、充実感のようなものが伝わってくるようで、その芳醇さにフォークミュージックの奥深さを感じさせられすにはいられません。




BEST REGIONAL ROOTS MUSIC ALBUM
New Orleans Nightcrawlers / Atmosphere
Black Lodge Singers / My Relatives "Nikso Kowaiks"
Cameron Dupuy And The Cajun Troubadours / Cameron Dupuy And The Cajun Troubadours
Nā Wai ʽEhā / Lovely Sunrise
Sweet Cecilia / A Tribute To Al Berard
”REGIONAL ROOTS”と言えば、ニューオーリンズ・ブラス・バンドですよ!今回はめでたくニューオーリンズ・ナイトクロウラーズが受賞しました!!こちらのバンドは、1990年代に結成されたバンドで、現在はジャケ写から察するに総勢9人のブラスバンド。とにかくパレードスタイルのリズムがご機嫌です。なにせバスドラムのCaytanio HingleとスネアドラムのKerry “Fatman” Hunter は、ニュー・バーズ・ブラス・バンドの創設メンバーでもありますし、スーザフォンのMatt PerrineはOFFBEAT誌のBest Tuba/Sousaphonistを何度も受賞している、ニューオーリンズを代表するスーザフォン奏者の一人。この3人が織り成すファンキーなグルーヴは家で聴いていても踊りだしたくなってしまうほど。最近のニューオーリンズ・ブラス・バンドは、ヒップホップやソウルを取り込む傾向が強く、それはそれで私も大好きなのですが、このニューオーリンズ・ナイトクロウラーズの「Atmosphere」は、トラディショナルなスタイルを継承しつつ、ポップな面もあり、いかにもニューオーリンズな感じで、嬉しくなります!




BEST ROOTS GOSPEL ALBUM
Fisk Jubilee Singers / Celebrating Fisk! (The 150th Anniversary Album)
Mark Bishop / Beautiful Day
The Crabb Family / 20/20
The Erwins / What Christmas Really Means
Ernie Haase & Signature Sound / Something Beautiful

フィスク・ジュビリー・シンガーズは黒人音楽の伝説ですね。結成はなんと1871年。ナッシュビルの歴史的な黒人大学、フィスク大学で結成されました。フィスク大学は南北戦争の終結により解放された黒人達のための学校として、1865年に設立されたそうですが、その運営資金はすぐに逼迫し、その資金集めとして学生達で結成されたのがフィスク・ジュビリー・シンガーズでした。彼らは全米を巡業し成功を納めるんですが、それと同時に黒人霊歌など黒人の音楽を白人に知らしめました。そんな歴史的グループです。そのフィスク・ジュビリー・シンガーズの結成150周年アルバムが「Celebrating Fisk! (The 150th Anniversary Album)」。こういう歴史的なグループが、150年も受け継がれているっていうのが凄いことですよね。本アルバムはライヴ録音で、ゲストにルビー・アマンフ、シーシー・ワイナンズ、ケブ・モ、フェアフィールド・フォーなどが招かれています。おそらく、メンバーたちは現在の学生達なんでしょうけれど、美しくも重厚なゴスペルを聴かせてくれます。

ちなみに、他のゴスペル部門では、『BEST GOSPEL ALBUM』をPJ モートンの「Gospel According To PJ」が、『BEST CONTEMPORARY CHRISTIAN MUSIC ALBUM』を、なんとカニエ・ウェストの「Jesus Is King」が受賞しています。ここ結構びっくりしましたよね?




BEST REGGAE ALBUM
Toots And The Maytals / Got To Be Tough
Buju Banton / Upside Down 2020
Skip Marley / Higher Place
Maxi Priest / It All Comes Back To Love
The Wailers / One World

昨年の9月11日、コロナウィルスの合併症のため亡くなられた、トゥーツ・ヒバート。彼が率いたトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズは、ジャマイカの音楽のパイオニアのようなグループでした。なにせ彼らの曲「Do the Reggay」がレゲエというジャンルの語源になったと言われているほどですから。そんなトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズの、もう何枚目かわかりませんけど、おそらく最後のアルバムであろう「Got To Be Tough」。彼らしい生命力に溢れた作品。参加ミュージシャンも豪華です。






いかがでしたか?惜しくも受賞を逃した作品のなかにも、個人的に語りたい作品は数多あるんですけどね。最近はグラミー賞にも昔ほどワクワクしなくなったのですが、こうやってブログに書いてみると、やはり面白いもんですね。今回は事前のノミネート特集を書かなかったので、それをちょっと悔やんでいる今日この頃。

グラミー賞 メインストリーム編

2021-03-16 12:58:42 | 余話
現地時間で3月14日、ロサンゼルスでグラミー賞の授賞式が開催されました。今年もWOWOWで生中継されましたが、私はまだ見れてないので、パフォーマンスやスピーチについては置いといて、とりあえず気になる受賞結果のあれこれを。

まず、私にとって最大の興味はビヨンセでした。なにせ9部門の最多ノミネートでしたからね。結果は『BEST R&B PERFORMANCE』など4部門を受賞。そして自身の通算受賞数が28となり、アリソン・クラウスの27回を抜いて女性アーティストとして歴代最多受賞者となったそうです。

これは凄いことです!授賞式でも祝福ムードだったそうですし、ホントめでたいことです。おめでとうございます!!

(ちなみに男性アーティストを含めると、ビヨンセの28回はクインシー・ジョーンズと並んで2位で、1位はクラシック指揮者のゲオルク・ショルティが持つ31回だそうです。)


さて、ですが喜んでばかりもいられないのです。このビヨンセの受賞数28の中で主要部門となると、実は2009年にSingle Ladies (Put a Ring on It)で『SONG OF THE YEAR』を受賞した一つだけなのです。たった一つだけですよ!? あの名盤「Lemonade」ですら主要部門には届かなかったのです。

今回はシングル「Black Parade」が主要部門のトップに位置する『RECORD OF THE YEAR』にノミネートされていました。この曲は、黒人奴隷解放宣言を記念する6月19日”JUNETEENTH”にサプライズリリースされた曲で、ジョージ・フロイドさんの死亡事件があった直後ということもあって、特別な意味を持つリリースとなった曲でした。ブラックパワーの高揚、黒人であるこのと誇り、ルーツへの愛、そんなポジティヴなヴァイヴに満ちた、とてもビヨンセらしいパワフルな曲です。

この「Black Parade」は楽曲そのもののインパクトはもちろん、時事的な話題性もあって、もし『RECORD OF THE YEAR』を受賞すれば、それは時代の象徴的に受け入れられ、保守的と言われるグラミー賞もそのイメージを修正することが出来るし、これは充分受賞を狙えるのでは、と私は期待していたのです。

ですが、今回もダメでした。時事的なメッセージがかえって敬遠されたのでしょうか?『RECORD OF THE YEAR』を受賞したのはビリー・アイリッシュの「Everything I Wanted」でした。

もちろんビリー・アイリッシュを悪く言うつもりは全くありません。私も「Everything I Wanted」は大好きですし。しかもビリー・アイリッシュは2年連続で『RECORD OF THE YEAR』受賞ですよね。これも凄いこと。ただこの「Everything I Wanted」は、グラミー賞を大量に受賞する様な成功に対して戸惑っているようにも聞こえる歌詞ですよね? 受賞スピーチでは「恥ずかしい」と言っていたそうですし。どうか成功のプレッシャーに押しつぶされるようなことが無いように、これからも彼女らしい活躍が出来るように願っています。


ちなみに「Black Parade」は『SONG OF THE YEAR』にもノミネートされていましたが、そちらはH.E.R.の「I Can't Breathe」が受賞しました。ああ、ビヨンセはホント、主要部門に縁がないというか何というか…。とは言え私はH.E.R.も大好きなので、こちらも気持ち的には微妙なところなんですけどね。H.E.R.にとっては通算4個目の受賞にして、初の主要部門受賞になりました。

『ALBUM OF THE YEAR』はテイラー・スウィフトの「Folklore」、『BEST NEW ARTIST』は女性ラッパーのメーガン・ザ・スタリオンが受賞。

テイラー・スウィフトの「Folklore」は良いアルバムですよね。私も大好きです。メーガン・ザ・スタリオンはビヨンセをフィーチャーした「Savage」で『BEST RAP PERFORMANCE』と『BEST RAP SONG』も受賞しています。

ついでに話をビヨンセに戻しますが、ビヨンセが今回受賞した4つのうち2つはこの「Savage」なわけです。残り2つのうち1つは「Black Parade」の『BEST R&B PERFORMANCE』で、もう1つは「Brown Skin Girl」が『BEST MUSIC VIDEO』を受賞しています。この「Brown Skin Girl」は、映画『ライオン・キング』へのインスパイアード・アルバム「The Lion King: The Gift」に収録されていた曲で、実はこの曲、ビヨンセとジェイZの第一子、ブルー・アイビーちゃんもソングライティングとボーカルで参加しているんです。なので彼女も栄えあるグラミー初受賞を果たしたことになります。

さて、主要部門とビヨンセについてはこのぐらいにして、気になるところをいくつか。


まず『BEST ROCK ALBUM』は、ザ・ストロークスの「The New Abnormal」。これは嬉しいですね!!これがザ・ストロークスにとってグラミー初受賞。っていうかノミネート自体も初めてだったようですね…。

『BEST ROCK SONG』はブリタニー・ハワードの「Stay High」、そしてROCKとの線引きがいまいちよくわからない『BEST ALTERNATIVE MUSIC ALBUM』は、フィオナ・アップルの「Fetch The Bolt Cutters」。このあたりも嬉しいですね。フィオナ・アップルは「Shameika」で『BEST ROCK PERFORMANCE』も受賞しています。

R&B界隈では、『BEST TRADITIONAL R&B PERFORMANCE』をレディシの「Anything For You」、そして『BEST R&B SONG』をロバート・グラスパー、H.E.R.、ミシェル・ンデゲオチェロによる「Better Than I Imagined」、『BEST R&B ALBUM』をジョン・レジェンドの「Bigger Love」がそれぞれ受賞。レディシの「Anything For You」は本当に素晴らしい歌唱!!ロバート・グラスパーの「Better Than I Imagined」はビヨンセの「Black Parade」を抑えての受賞。あと「Bigger Love」はゲイリー・クラーク・Jr.が1曲ギター弾いていて、それがすごく良いんですよね~。

そして私が最も注目していたのが『BEST PROGRESSIVE R&B ALBUM』という部門。これ、昨年までは『Best Urban Contemporary Album』だった部門で、どうやら今回から” PROGRESSIVE”に変更になったよう。サンダーキャット、ジェネイ・アイコ、クロイ&ハリー 、フリー・ナショナルズ、ロバート・グラスパーと、流石の面々がノミネートされていましたが、最もプログレッシヴなサンダーキャットの「It Is What It Is」が受賞しました!!

サンダーキャットは今年の1月から延期になっていた来日公演の振替日も、6月~7月に開催と発表になったばかりですからね、来日が実現すれば、グラミー受賞で弾みがついて盛り上がりそうですね!


あともう一つ、RAP部門で気になったのが『BEST MELODIC RAP PERFORMANCE』です。”MELODIC RAP”というジャンルがあるんですね。こちらはこれまで”BEST RAP/SUNG”と呼ばれていた部門のようで、今回から”MELODIC RAP”に変わったようです。ジャンル越境が当たり前になった今、部門のネーミングも難しいですね。さて、こちらの部門、今回はアンダーソン・パークの「Lockdown」が受賞しました。

アンダーソン・パークは今、ブルーノ・マーズとのシルク・ソニックが大変な話題になっていますね。グラミー賞授賞式では事前収録ではあったものの、シルク・ソニックとしての初パフォーマンスを披露したそうです。先行シングル曲と、リトル・リチャードのトリビュートをやったとか。あ~、早く授賞式を観たい!!(録画はしているので、そのうちゆっくり堪能します。)


さて、次回はいよいよルーツ周辺の受賞結果につきまして、個人的な趣味丸出しで語りますのでこうご期待!!


CRAFTROCK CIRCUIT ’21、開催決定!!

2021-03-10 21:48:06 | フェス、イベント
またしても春フェス的なイベントの開催及び第1弾アーティストが発表になりました。

CRAFTROCK CIRCUIT ’21、こちらは吉祥寺の6つのライブハウスを舞台に、2日間50組以上のアーティストのライブと、CRAFTROCK BREWINGのビールが楽しめるイベントだそう。なんだかおもしろそうですね。

しかも出演アーティストが熱い!

ロック、パンク、ルーツ、R&B、ジャス、DJ、などジャンルにしばられず、オルタナティブなアクトが並んでいます。

大型フェスなどでお馴染みのアーティストはもちろん、ここ数年にデビューしたような若いバンド達も興味深い。特に思いっきりUKな音を鳴らすLuby Sparks は見てみたいな。

心配なのは、やはり今後のコロナ感染状況ですね。会場はライブハウスですから、色々と制限のあるなかでの開催になるかと思います。

楽しいフェスになるといいですね。成功を祈っています!





LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL 第1弾発表!!

2021-03-08 20:52:30 | フェス、イベント
嬉しいことに、春フェスの第1弾が続々と発表されております。

GREENROOM、FUJI & SUNに続き、今度はLOVE SUPREME JAZZ FESTIVALです。こちらは毎年7月にイギリスのイースト・サセックスで開催されている野外ジャズフェスティヴァル、その日本版です。本来なら昨年に初開催されているはずでしたが、コロナのため無念の中止。Robert Glasper、Musiq Soulchild、Sergio Mendesなど、なかなか豪華なメンツが出演予定だったんですけどね。

ま、それは仕方ないとして、そのLOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL、今年こそ初開催していただきたい!今回の第1弾では日割りも発表されています。


5月15日(土)
DREAMS COME TRUE
Ovall
黒田卓也 aTak Band
and more...

5月16日(日)
SOIL&“PIMP”SESSIONS
WONK
Answer to Remember Guest : KID FRESINO / ermhoi / Jua / 黒田卓也
and more...


LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL
2021年5月15(土)、5月16日(日)11:00 開場 / 12:00 開演 / 20:00終演予定
埼玉・秩父ミューズパーク



DREAMS COME TRUE とSOIL&“PIMP”SESSIONS は、それぞれヘッドライナーだそうです。って言うかDREAMS COME TRUEって凄くないですか?あまりこういうフェスに出るイメージないんですけどね。

そして Ovall、黒田卓也、WONK、さらには石若俊率いるAnswer to Rememberですから、日本におけるジャズ界隈の先鋭揃い踏みな感じですね。海外勢の名前がないのはやはり寂しいですが、今年は仕方ないというか、こういう状況下で開催されるフェスとしてはとても豪華ですし、凄いことだと思います。

あと、チケット購入の注意事項のところで、全席座席指定とあるので、全て椅子席ということなのでしょうか?よくわかりませんが。でも椅子席なら指定の仕方でソーシャルディスタンスをとれますから、少し安心できますけどね。


GREENROOM、FUJI & SUN、そしてLOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL、春フェスが一気に賑やかになってきました。

今年は無事に開催されることを願っています!!


FUJI & SUN '21 第1弾発表!!

2021-03-08 17:41:59 | フェス、イベント
春フェスはGREENROOMだけじゃない!

という訳で、FUJI & SUN '21 の第1弾アーティストが発表されました!


悪魔の沼
OLAibi + KOM_I
折坂悠太
君島大空
GOMA
寺尾紗穂
TENDRE
nutsman
ハンバート ハンバート
VIDEOTAPEMUSIC [DJ Set]
冥丁
森山直太朗
Ramza
U-zhaan
林立夫 with 大貫妙子

FUJI & SUN’21
2021年5月15日(土) 、5月16日(日)
富士山こどもの国


こちらは、2019年から始まったキャンプインフェス。初年度はエルメート・パスコアールなど海外アーティストの出演もあったんですけど、今年は今のところ邦楽勢のみなのは、こういう情勢ですから仕方のないところ。ですがこれ、かなり魅力的な第1弾ですよね。中止になった昨年の第1弾発表にも名を連ねていた森山直太朗や、林立夫 with 大貫妙子などが改めて出演発表されているのも、なんだか嬉しい。


オフィシャルサイトでは、「新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」も発表されています。入場時の検温、COCOA登録、マスク常時着用、ソーシャルディスタンスの保持などをはじめ、かなり多岐に渡って分かりやすく説明してくれています。これはすごく信頼できる印象ですし、とても心強いです。

そしてそのガイドラインの中で驚いたのが、入場者数の制限です。

「1万人の会場規模に対して、主催者、運営スタッフ、出演者および来場者を含め1日 3,500人以内までに制限してイベントを実施いたします。」とのこと。

ここまで人数を制限しなくてはいけないんですね。コロナ過でのフェス運営がいかに厳しいかを思い知らされました。と同時に、この状況下で是が非でもフェスを成功させるという主催者様の並々ならぬ覚悟をひしひしと感じさせられました。


首都圏は緊急事態宣言の期限が延長されたばかりと、まだまだ、予断の許せない状況ではあります。

それでも春フェスの季節がやってまいりました!!

楽しい春を迎えられることを祈っています!!









iPhoneから送信

GREENROOM FESTIVAL’21 第1弾発表!!

2021-03-08 16:31:09 | フェス、イベント
GREENROOM FESTIVALの第1弾アーティストが発表されました!!

昨年はコロナのため、5月から9月に延期となり、そして中止になってしまったGREENROOM FESTIVALですが、今年は成功して欲しいですね。もちろん海外アーティストの出演予定は今のところありません。ですが邦楽勢だけでも、さすがはグリーンルーム、豪華ですよね!!


Nulbarich
SIRUP
never young beach
clammbon
SPECIAL OTHERS
RHYMESTER
GLIM SPANKY
ORIGINAL LOVE
TENDRE
LUCKY TAPES
NakamuraEmi
TRI4TH
and more…


GREENROOM FESTIVAL’21
2021年5月22日(土)、23日(日)
横浜赤レンガ倉庫


ただ、こういう状況ですから、感染対策など例年とは違う形での開催になるようですし、状況次第では開催見送りもあり得るわけで、主催者様には苦しい状況が続きそうですが、なんとか頑張っていただきたいところです。

でもとりあえず、第1弾を発表してくれたということが嬉しいじゃないですか!!そしてアーティスト名を眺めながらあれやこれや想像する喜び!これがフェス好きにはたまらないんです!

横浜の海辺で観るclammbon、最高だろうな~。


なにはともあれ、フェスシーズンが始まりました!

皆様、気を緩めずに、日々の感染対策しっかりしましょうね。



2021年2月 My Best Song

2021-03-06 21:46:39 | 余話
2021年2月にシングルリリースされた曲の中から、「ルーツな日記」が選んだ10曲です。





Marina Allen - Oh, Louise (Official Video)


LAを拠点にするフォークシンガー、Marina Allen。6月4日リリース予定のデビューアルバム「Candlepower」からの先行シングル。70年代のSSW的フィーリングに溢れ、3分の中で移ろいゆく雰囲気に聴き惚れてしまう。



Joy Oladokun - jordan (Lyric Video)

昨年リリースされた「I See America」という曲を聴いて大好きになった黒人フォーク・シンガー、Joy Oladokun。米アリゾナ出身。シンプルな楽曲と真摯な歌声に心を打たれます。



Skullcrusher - Song For Nick Drake (Official Video)

LAを拠点に活動するシンガーソングライター、Skullcrusher。昨年デビューしたばかりの彼女が、ニック・ドレイクの音楽と自身の関係について歌ったというニューシングル「Song For Nick Drake」。



H.E.R. - Fight For You (From the Original Motion Picture "Judas and the Black Messiah" ...


H.E.R. が歌う映画「Judas and the Black Messiah」の主題歌。文句なしに格好良い!



Tashaki Miyaki- "Castaway" OFFICIAL VIDEO


LAを拠点に活動するドリームポップ・バンド Tashaki Miyaki。4月23日リリース予定のニューアルバム「Castaway」からのシングル曲。60年代のフィル・スペクター辺りを思わせるポップなメロディーを、うっとりするほどドリーミーに仕上げています。




Leon Bridges, Keite Young - Like a Ship (Official Audio)


Leon BridgesのニューシングルはT. L. Barrettのゴスペル曲のカヴァー。共演のKeite Youngはテキサス出身、2007年にアルバム・デビューしているR&Bシンガー。



Ryley Walker / Rang Dizzy


シカゴ出身の鬼才ギタリスト、Ryley Walkerによる、来る新作からの先行シングル。米のルーツミュージックと実験音楽は背中合わせ。プロデュースはTortoiseのJohn McEntire。




Blackberry Smoke - You Hear Georgia (Official Music Video)


アトランタのサザンロック・バンド、Blackberry Smokeのニューシングル。イントロのギターからサザンロックど真ん中で惚れ惚れします。5月28日に7枚目のスタジオ作がリリース予定。



Amythyst Kiah​​​ - Black Myself (Official Lyric Video)


黒人フォークシンガーのAmythyst Kiah 。Rhiannon GiddensやLeyla McCalla達とSongs of Our Native Daughtersというグループもやってる人ですが、彼女のニューシングルが、完全にブルースロック化してて素敵!




Black Pumas - Strangers (feat. Lucius) (The Kinks Cover)


グラミー賞で昨年の『BEST NEW ARTIST』ノミネートに続き、今年は『RECORD OF THE YEAR』、『ALBUM OF THE YEAR』を含む3部門にノミネートと、飛ぶ鳥落とす勢いの Black Pumas。彼らがLuciusと共にThe Kinksの名曲をカヴァー。この曲はドキュメンタリー『Life in a Day』のトレイラーに使用されてるそう。ちなみにLuciusはインディー・ポップ界隈のグループですが、最新作となる2018年の「Nudes」はフォーク寄りでしたし、Grace Potterの2019年作「Dylight」でもフィーチャーされたりと、要注目です。




2021年1月 My Best Song

2021-03-06 19:20:25 | 余話
2021年1月にシングルリリースされた曲の中から、「ルーツな日記」が選んだベスト10曲です。



Priscilla Ahn / You Make The World A Better Place

ペンシルベニア州出身の才色兼備、Priscilla AhnによるBenji Hughesのカヴァー。



Arlo Parks / Hope


デビューアルバムのリリース前から大きな注目を集めていたサウスロンドン出身のシンガー。1月にリリースされた1st作「Collapsed In Sunbeams」からのシングル曲。



Cassandra Jenkins / Hard Drive


米NYのSSW、Cassandra Jenkins。彼女のセカンド作「An Overview On Phenomenal Nature」からの先行シングル曲。




Cha Wa / My People


ニューオーリンズのマルディグラ・インディアン・バンド、Cha Wa。4月2日リリース予定のニューアルバムからのタイトル曲。



Lake Street Dive / Nobody's Stopping You Now


ボストンで結成された、カントリー、ブルーアイドソウル、フォーク、様々なジャンルを横断する魅力的なバンド。3月12日リリース予定のニューアルバムからのシングル曲。



Jimbo Mathus , Andrew Bird / Sweet Oblivion


スイング・リヴァイヴァル・バンド、Squirrel Nut Zippersでの活躍で知られるJimbo Mathus と、Andrew Birdによる3月5日リリースのニューアルバムからのシングル曲。



Hailey Whitters / Glad To Be Here (feat. Brent Cobb)


アイオワ出身のカントリー・シンガー、Hailey Whittersが、アウトローな雰囲気を持つBrent Cobbをフィーチャーしたシングル。



Valerie June / Call Me A Fool [feat. Carla Thomas]


Valerie Juneによる3月12日リリース予定のニューアルバムからの先行シングル。フィーチャリングはスタックス、メンフィスソウルの伝説的歌姫Carla Thomas!!



John Smith / Eye To Eye (feat. Sarah Jarosz)


英エセックス出身のフォークシンガー、John Smithが、米ブルーグラス、フォーク・シーンの才女Sarah Jaroszとコラボ。3月26日にはニューアルバムもリリース予定。