東京JAZZ最終日です。今、ロベン・フォードが終わりました。この後サム・ムーア、そしてスライ! 超楽しみです。昨日に比べて席も前の方ですし。はたしてスライはどんなステージを見せてくれるのか?見届けます。
帰宅後追記:
とりあえず今日はスライについて。
*ネタばれになるので、ブルーノートへ行かれる方は読まないことをお勧めいたします。セットリストは最後につけておきます。
会場の多くがスライを観に来ていたようで、始まる前から興奮を抑えきれぬかのように手拍子が沸き起こる。そんななか客電が落ち、ファミリーストーンのバンド・メンバーがいよいよ登場。ローズ・ストーン(vo,key)が居ます。シンシア・ロビンスン(tp,vo)も居ます。ジェリー・マルティーニ(sax)も。この3人はオリジナル・メンバー。しかしまだスライは出てきません。
1曲目は彼らの出世作「Dance To The Music」。冒頭のシンシアの雄たけびが“祭”の始まりの合図のはずが、マイクがオフ気味で彼女の声がほとんど聞こえません…。頼みますよ、東京JAZZさん、いいところなんですから…。ま、セット後半からは聞こえるようになりましたけど。
さて、そんなことはお構いなしにファンキーな演奏を披露するバンドに1曲目から総立ちで盛り上がる客席。何せメンバーは違えど、伝説のファミリーストーンですからね。バンドは流石に上手かったですよ。ですがちょっと手堅すぎるかな、という感じも。もっと熱い演奏を期待していたのですが、普通に上手いバンドって感じでした。やっぱりね、ウッドストックの映像で見たようなフレディ・ストーン(g)とラリー・グラハム(g)がグルングルン踊りながら弾くみたいなのを期待するじゃないですか、ま、この二人は今のファミリーストーンに居ないんですから仕方ないですけどね…。
ですが今のファミリーには新しいストーンが居ます。それはヴォーカリストのリサ・バンクス・ストーン。ローズ・ストーンの娘さんだと思うのですが、良い声してましたね。この人がヴォーカルパートの大部分をカヴァーし、しっかりその役目を果たしていました。彼女のおかげでスライの居ないステージもだいぶさまになっていた感じです。
そして3曲目、ギタリストが「Don't Call Me Nigger, Whity」のイントロを弾き始めたとき、おもむろにスライ登場。あれ?思ったより早いな、というのが私の正直な印象。ですが早く出てくれることにこしたことはないですよね。当然湧き上がる観客。それを喜ぶスライの様子はちょっと感動的でした。よくぞ来てくれました!日本にもあなたを待ち望んでいた人が沢山いたんですよ!
ラメラメに着飾った本物のスライ・ストーン。まだ60代のはずですがかなり衰えて見えるその容姿は、隠遁時代の苦労を物語るようでもあり、何やら得体の知れない危険な香りを発散しているようでもあり、伝説の人とただ一言では済ませられない凄みを感じました。
さて、スライ登場と同時に一旦曲を止め、彼がステージ中央のキーボードに腰を下ろしたところで、あらためて「Don't Call Me Nigger, Whity」を仕切りなおし。と言うことは、もしかしたらスライ登場のタイミングは決まってないのかもしれませんね。気分しだいみたいな。それもスライらしくていいですけど。
ブルージーにアレンジされた「Don't Call Me Nigger, Whity」ではスライの声はよく聞こえませんでしたが、「Family Affair」以降はちゃんと歌っていました。正直こんなに歌ってくれるとは思っていなかったので嬉しかったです。ときおり椅子を回転させたり子供じみた気まぐれを見せたりしていましたが、それもスライらしさでしょうか?
そして我々観客はスライの一挙一動に目が釘付けになっていますから、彼が声を張り上げただけで「オー!」、立ち上がっただけでまた「オー!」って感じ。さらにスライは「Sing A Simple Song」の演奏を止めて「ヤーヤーヤー」という部分を観客に歌わせといて、自分は「Stand!」のイントロを弾き始めるみたいな。でもこれは演出として洒落てましたけどね。なにせみんなが待ち望んだ大名曲「Stand!」ですから!
今日のハイライトはやっぱり「Stand!」でしょうね。メロウな前半からカオスにファンクする後半。この曲をスライの生歌で聴けるとは、本当に感無量です。 そして「If You Want Me To Stay」を挟んで興奮の「I Want To Take You Higher」。サビの「ハーイヤー!」の部分ではスライも立ち上がってピース・サインを掲げていました。
やっぱりこの曲でのピース・サインはウッドストックの映像で彼らの虜になった私のような者にはあの場面を思い出すようで感激ですよ! 私も大声上げてピースしましたよ! まさかスライと一緒にこの曲でピースをする日が来るとは…。
そしてステージを去るスライ。彼がステージに居た時間、そうですね、だいたい35分ぐらいでしたかね。充分です。その後はバンドだけで「Thank You」。アンコールもバンドだけで「I Want To Take You Higher」のサビ部分だけをまわしながら各々のソロで見せ場を作り、そして終了。リサの突き抜けるような高音域と、ジェリー・マルティーニのタンバリン捌きが美味しかったかな。
で、結局スライはどうだったのか? よく分かりません…。もちろんパフォーマンスは衰えていますが、それは百も承知の話ですしね。それでも全盛期の片鱗はしっかり見せてくれたと思います。張り上げた声はスライ独特の艶が健在でしたし、“Higher”などここぞという時の高揚感は流石。そしてとにかくオーラが凄かった。まるでぶっとんだ仙人のような。ある種の“象徴”のような境地に達しています。でもスライはそれでいいと思います。彼の存在そのものがファンクなのですから。見れたという事実が家宝です。
1. Dance To The Music
2. Everyday People
3. Don't Call Me Nigger, Whity
4. Family Affair
5. Sing A Simple Song
6. Stand!
7. If You Want Me To Stay
8. I Want To Take You Higher
9. Thank You
- Encore -
I Want To Take You Higher
間違っていたらごめんなさい。
帰宅後追記:
とりあえず今日はスライについて。
*ネタばれになるので、ブルーノートへ行かれる方は読まないことをお勧めいたします。セットリストは最後につけておきます。
会場の多くがスライを観に来ていたようで、始まる前から興奮を抑えきれぬかのように手拍子が沸き起こる。そんななか客電が落ち、ファミリーストーンのバンド・メンバーがいよいよ登場。ローズ・ストーン(vo,key)が居ます。シンシア・ロビンスン(tp,vo)も居ます。ジェリー・マルティーニ(sax)も。この3人はオリジナル・メンバー。しかしまだスライは出てきません。
1曲目は彼らの出世作「Dance To The Music」。冒頭のシンシアの雄たけびが“祭”の始まりの合図のはずが、マイクがオフ気味で彼女の声がほとんど聞こえません…。頼みますよ、東京JAZZさん、いいところなんですから…。ま、セット後半からは聞こえるようになりましたけど。
さて、そんなことはお構いなしにファンキーな演奏を披露するバンドに1曲目から総立ちで盛り上がる客席。何せメンバーは違えど、伝説のファミリーストーンですからね。バンドは流石に上手かったですよ。ですがちょっと手堅すぎるかな、という感じも。もっと熱い演奏を期待していたのですが、普通に上手いバンドって感じでした。やっぱりね、ウッドストックの映像で見たようなフレディ・ストーン(g)とラリー・グラハム(g)がグルングルン踊りながら弾くみたいなのを期待するじゃないですか、ま、この二人は今のファミリーストーンに居ないんですから仕方ないですけどね…。
ですが今のファミリーには新しいストーンが居ます。それはヴォーカリストのリサ・バンクス・ストーン。ローズ・ストーンの娘さんだと思うのですが、良い声してましたね。この人がヴォーカルパートの大部分をカヴァーし、しっかりその役目を果たしていました。彼女のおかげでスライの居ないステージもだいぶさまになっていた感じです。
そして3曲目、ギタリストが「Don't Call Me Nigger, Whity」のイントロを弾き始めたとき、おもむろにスライ登場。あれ?思ったより早いな、というのが私の正直な印象。ですが早く出てくれることにこしたことはないですよね。当然湧き上がる観客。それを喜ぶスライの様子はちょっと感動的でした。よくぞ来てくれました!日本にもあなたを待ち望んでいた人が沢山いたんですよ!
ラメラメに着飾った本物のスライ・ストーン。まだ60代のはずですがかなり衰えて見えるその容姿は、隠遁時代の苦労を物語るようでもあり、何やら得体の知れない危険な香りを発散しているようでもあり、伝説の人とただ一言では済ませられない凄みを感じました。
さて、スライ登場と同時に一旦曲を止め、彼がステージ中央のキーボードに腰を下ろしたところで、あらためて「Don't Call Me Nigger, Whity」を仕切りなおし。と言うことは、もしかしたらスライ登場のタイミングは決まってないのかもしれませんね。気分しだいみたいな。それもスライらしくていいですけど。
ブルージーにアレンジされた「Don't Call Me Nigger, Whity」ではスライの声はよく聞こえませんでしたが、「Family Affair」以降はちゃんと歌っていました。正直こんなに歌ってくれるとは思っていなかったので嬉しかったです。ときおり椅子を回転させたり子供じみた気まぐれを見せたりしていましたが、それもスライらしさでしょうか?
そして我々観客はスライの一挙一動に目が釘付けになっていますから、彼が声を張り上げただけで「オー!」、立ち上がっただけでまた「オー!」って感じ。さらにスライは「Sing A Simple Song」の演奏を止めて「ヤーヤーヤー」という部分を観客に歌わせといて、自分は「Stand!」のイントロを弾き始めるみたいな。でもこれは演出として洒落てましたけどね。なにせみんなが待ち望んだ大名曲「Stand!」ですから!
今日のハイライトはやっぱり「Stand!」でしょうね。メロウな前半からカオスにファンクする後半。この曲をスライの生歌で聴けるとは、本当に感無量です。 そして「If You Want Me To Stay」を挟んで興奮の「I Want To Take You Higher」。サビの「ハーイヤー!」の部分ではスライも立ち上がってピース・サインを掲げていました。
やっぱりこの曲でのピース・サインはウッドストックの映像で彼らの虜になった私のような者にはあの場面を思い出すようで感激ですよ! 私も大声上げてピースしましたよ! まさかスライと一緒にこの曲でピースをする日が来るとは…。
そしてステージを去るスライ。彼がステージに居た時間、そうですね、だいたい35分ぐらいでしたかね。充分です。その後はバンドだけで「Thank You」。アンコールもバンドだけで「I Want To Take You Higher」のサビ部分だけをまわしながら各々のソロで見せ場を作り、そして終了。リサの突き抜けるような高音域と、ジェリー・マルティーニのタンバリン捌きが美味しかったかな。
で、結局スライはどうだったのか? よく分かりません…。もちろんパフォーマンスは衰えていますが、それは百も承知の話ですしね。それでも全盛期の片鱗はしっかり見せてくれたと思います。張り上げた声はスライ独特の艶が健在でしたし、“Higher”などここぞという時の高揚感は流石。そしてとにかくオーラが凄かった。まるでぶっとんだ仙人のような。ある種の“象徴”のような境地に達しています。でもスライはそれでいいと思います。彼の存在そのものがファンクなのですから。見れたという事実が家宝です。
1. Dance To The Music
2. Everyday People
3. Don't Call Me Nigger, Whity
4. Family Affair
5. Sing A Simple Song
6. Stand!
7. If You Want Me To Stay
8. I Want To Take You Higher
9. Thank You
- Encore -
I Want To Take You Higher
間違っていたらごめんなさい。