ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ソロモン・バーク!

2010-01-21 23:36:25 | ブルース
SOLOMON BURKE / THAT'S HEAVY BABY 1971-1973

ヤフーのニュースによりますと、今年のジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルの開催が決定したようです。詳細をコピペすると以下の通り。

5月29日(土)開場17:00開演17:45
出演:ソロモン・バーク/バーナード・アリソン/他
5月30日(日)開場14:45開演15:30
出演:ソロモン・バーク/コーリー・ハリス/blues.the-butcher-590213/他
日比谷野外音楽堂 
料金:8,000(税込・全席指定)※雨天決行
主催:テレビ朝日/文化放送
問い合わせ:M&Iカンパニー 03-5453-8899


ソロモン・バーク!!!!!!

これ本当ですかね!? 初来日ですよ! これは見たい! しかも久し振りの2日開催ですね。海外組もバーナード・アリソンとコーリー・ハリスを加え3組と豪華。近年、微妙に縮小傾向を感じていただけにこれは嬉しいですね。ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルの名に恥じないブッキングですね。

繰り返しますけど、本当ですかね? ちなみにM&Iのサイトを見てもまだ何も公表されてないんですけど…。


それと別件ですが、3月に来日するギャラクティックのゲストに、リバース・ブラス・バンドのトロンボーン奏者、COREY HENR に続いて、なんとネヴィル兄弟の末弟、シリル・ネヴィルが決定したようです。こちらも凄い! ギャラクティックはニューオーリンズな新作を発表したばかりなので、これも楽しみですね! ちなみにこちらはスマッシュの公式サイトにて発表がありました。

既に始まっている「CHICAGO; Blues & Soul Showdown」もメチャクチャ楽しみですし、3月にはビルボードライヴでジェイムス・コットン、4月はブルーノートでロバート・クレイもあります。今年は年明け早々熱いですね!!




追記:

M&Iの公式サイトでもジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルの情報が公開されましたね。しかも先行予約も始まっているようなので早速申し込んじゃいました。なんかもう今からワクワクしています!!


CHICAGO; Blues & Soul Showdown 予習その1

2010-01-21 13:49:38 | ソウル、ファンク
MITTY COLLIER / SHADES OF MITTY COLLIER THE CHESS SINGLES 1961-1968

いよいよ「CHICAGO; Blues & Soul Showdown」ですね。イベント自体、総合的にもの凄く楽しみですが、中でも期待しているのがミッティ・コリアです。60年代にシカゴのチェスで活躍し、太く低い声で包み込むように、そして荒々しく弾けるように唱うディープな歌唱が素晴らしい女性シンガーです。

1941年アラバマの生まれ。チェス入りしたのは1960年のようですね。19歳ですか? チェスといえばシカゴ・ブルースが有名で、なんとなく男臭いイメージがありますが、女性シンガーもちゃんと居たんです。映画「キャデラック・レコード」でフューチャーされたエタ・ジェイムスが有名ですね。そしてこのミッティ・コリアもそのエタと並びチェスを彩った女性ソウル・シンガーの代表格の一人なのです。チェスには15枚のシングルと1枚のアルバムをリリースしています。

写真のアルバムはそのチェスに残した15枚のシングルA面曲全てと、9曲のB面曲を加えた24曲入りのシングル・コンピレーション盤で、08年のリリース。残念ながら未発表の発掘音源こそ無いものの、多くの初CD化曲を含みディープ・ソウル・ファンを驚喜させた1枚です。ほぼ年代を逆行するような曲順で収録されています。1曲目と2曲目に収められた68年の最後のシングルは、南部はマスル・ショールズを詣でた作品。まず何はともあれ2曲目「Everybody Makes A Mistake Sometime」でしょう。フェイム録音となるこの曲は、アル・ベル、エディ・フロイド作の極上バラードです。じわ~っと染みてくるフェイムの南部サウンド。語りを挟んだ後、野太い声でグワ~っと歌い上げるミッティ・コリアー。堪らないです。もう1曲の「Gotta Get Away From It All」は61年のデビュー曲をセルフ・カヴァーしたもの。両者を聴き比べてみるのも面白いかも。

デビュー曲となった「Gotta Get Away From It All」と「I've Got Love」は後の歌唱に比べればまだ軽さが感じられる、って言うか「I've Got Love」にいたっては曲やアレンジ的な部分で可愛らしくもある。ちょうどこのアルバムのジャケ写のイメージを連想させます。ですがこの時まだ20歳ですからね。この若さでこのディープな歌いっぷりは尋常ではありません。

64年に名曲「Let Them Talk」を歌い、同年に代表曲となる「I Had A Talk With My Man」をリリースするにいたって、ディープなバラード・シンガーとしての才能を開花させます。「No Faith, No Love」、「Walk Away」、「Sharing You」、「Like Only Yesterday」、「That'll Be Good Enough For Me」など、ディープなスロー・ナンバーの素晴らしいこと!語りかけるようにしっとりと、そしてたっぷりと歌い上げる「I Had A Talk With My Man」は胸にじわりと染みてくる。一方「That'll Be Good Enough For Me」ではこみ上げてくる感情を押さえきれないがごとく、荒々しく吠えるように歌う、そのソウルは胸に突き刺さります。どちらも名唱。

ミッティー・コリアの魅力はもちろんバラードだけではありません。ノーザン・ダンサーな「Do It With Confidence」や「Help Me」あたりのアップ・ナンバーでも、重い歌声が妙に腰に響きますし、ファンキーな「Git Out」での歌唱はまるで重戦車のような迫力です。ブルース・ナンバー「I'm Your Part - Time Lover」も味わい深いですし、リスム&ブルースな「You're The Only One」の力強い歌声にも痺れます。また「(Lookin' Out The Window) Watching And Waiting」での大海原のような大きな歌唱も素晴らしい。

こういうのを聴かされるとやっぱり60年代って良い時代だったなと思わされますよね。今の若い女性シンガーでこんな風に歌う人って絶対居ないですもんね。この後ミッティー・コリアはPeachtreeというインディー・レーベルに数枚のシングルを残し、ゴスペルの世界へ入り、俗世界から離れ自身の教会で唱うようになります。

もちろん現在もゴスペルの世界で歌っているようです。なので今はパスター・ミッティ・コリアと呼ばれるそうです。聖職に就いている故に昔のようにR&Bを歌うことは出来ないそうですが、教会で歌い続ける人の本物のゴスペルを生で聴ける機会もそうは無いので、これは貴重な体験になりそうです。それに曲は違えどあのミッティー・コリアの伝説の歌声が聴ける訳ですからね!