ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

サマソニまとめ

2012-08-25 13:50:56 | フェス、イベント
8月19日、サマーソニックに行ってまいりました~。という訳で、私が観たアーティストを簡単に纏めておきます。


まずはこの日、マリンのトップ・バッターを務めたヴィンテージ・トラブル。2010年に米ハリウッドで結成された新進気鋭のロック・バンドではありますが、黒人シンガーを擁し、クラシカルなR&Bをベースにしたそのスタイルは、正直、マリンの一発目としてはどうなのか?と不安に思っていました。しかも昨年からタワレコ等で輸入盤が話題になっていたとは言え、日本盤についてはほんの一月前にデビュー盤がリリースされたばかりという状況でしたからね。しかし蓋を開けてみれば、スタジアム内のフィールドには沢山のお客さんが集まり、1曲目の「Blues Hand Me Down」からかなりの盛り上がり。しかもこのデビュー作中のキラー・チューンですら挨拶代わりの如く、曲が進むにつれどんどん熱さを増していく。とにかくソウル・シンガーそのもののステージ・アクションを決めまくるタイ・テイラーが格好良い!!そして熱い!彼が一吠えすれば場内の温度が1度上がる感じ。 ステージ後半はコール&レスポンスを駆使してグイグイと観客を引き込み、巻き込んでいく。そしてガレージ感横溢にドライヴしまくるバンドの演奏も強力。スライドギターが炸裂した「Run Baby Run」や、アップテンポに弾けまくる「Strike Your Light」など、デビュー作に入ってない曲がまたやたら格好良いい! 観客達はファンキー極まりないタイ・テイラーのパフォーマンスに飲み込まれていく。終わったあとは、私のいた周辺でもあちこちから「ヤバい!」「ヤバいね…」と言う声が飛び交っていました。


メッセへ移動し、ソニック・ステージでUKロック期待の新鋭スペクター。米オハイオ州出身のアザー・ライヴスという、旬のロック・アーティストを堪能。特にアザー・ライヴスは、ヴァイオリンやチェロなどを取り入れて(小型のハーモニウムも使ってたかな?)、インディ・フォーク系の叙情派ロックを聴かせてくれてなかなか良かったのですが、隣のマウンテン・ステージで始まるキャストが観たかったので途中で移動。そのキャスト。流石の貫禄でしたね。貫禄と言ってもやってることや歌声は昔のまんま。90年代ブリット・ポップの甘酸っぱさを感じさせてくれるあのサウンドに嬉しくなりましたね。ですが、そのキャストも、名曲「Guiding Star」を聴いた時点で泣く泣く諦め、再びソニック・ステージへ。ただただアジーリア・バンクスを前の方で観たいがために。


で、そのアジーリア・バンクス。早めにキャストを諦めた甲斐あって最前列かぶりつき。昨年デビューシングル「212」をリリースしたばかりの新鋭女性ラッパー。ステージ前に集まった観客達はサマソニと言うよりスプリングルーヴな雰囲気。DJと2人のダンサーを従えて登場したアジーリア・バンクスは、思ったより小柄で華奢な女の子。まだ20歳そこそこですからね。MCなんかあどけなさの残る可愛い感じ。しかし曲が始まればどこか挑発的な鋭利さを持った黒々としたラップが炸裂する。それはキレがありながらもねっとりとして中毒性が高い。DJの繰り出すトラックもバウンシー且つトランシー。ラストを締めた「212」のカオスな盛り上がりも圧巻でした。


マリンへ戻ってジャミロクワイ。前日の大阪サマソニをジェイ・ケイの体調不良(肺感染症らしい)のためキャンセルしていたので、心配していたのですが、東京公演は敢行されました。夕暮れ時に始まったそのジャミロクワイ、最新作からの「Rock Dust Light Star」からスタート。女性コーラス隊、ブラスセクションを従えた大所帯バンドの繰り出すサウンドがとにかく格好良い!ハイセンスなアレンジをしなやかな切れ味で疾走するファンク・グルーヴ。スタジオ録音より明らかにキレが増している。アシッド・ジャズってこんなに格好良いのか!?と目から鱗でしたね。 前半のほとんど切れ目無く次から次へと曲が繋がれていく展開も格好良かったですね。心配していたジェイ・ケイも病み上がりを感じさせないパフォーマンス。声も充分出ていましたし、華麗なステップも決めてくれました。3rd作からのヒット曲「Cosmic Girl」なんかは特に盛り上がりましたね。個人的にはデビュー作収録の「Revolution 1993」が燃えましたけど。後半は何と言っても「Canned Heat」ですよ! これは格好良かった! ジャミロクワイって勝手にインドアなイメージを持ってましたが、野外スタジアムに合いますね~。これだけ壮快で開放感たっぷりなファンクを聴かせられるとは! 参りました。メタリックなリフが夜の闇を切り裂くようだった「Deeper Underground」も強烈でした。

セットリストは以下のような感じだったようです。ジェイ・ケイの病状を考慮して60分のショートセットだったとか(当初の予定は70分)。

01. Rock Dust Light Star
02. Main Vein
03. Revolution 1993
04. Cosmic Girl
05. High Times
06. Little L
07. Canned Heat
08. Love Foolosophy
09. Alright
10. Deeper Underground


そしてそのままマリンに居座って本日のメインアクト、リアーナ!! 彼女のライヴを観たのは初めて。デビュー以来、ヒットを重ねるにつれレゲエ色が薄まってきた印象でしたが、以外とライヴではレゲエ・フィーリングを多く感じさせられて嬉しかったです。しかもリアーナの歌唱に思いの他ダンスホール系なダーティさがあったりで、それも嬉しかったですね。そういったレゲエ色も含め、巨大スフィンクスを中心にしたエジプト的なセットや、ダンサーなどの雰囲気も相まって、ステージはエキゾチックなイメージが濃かったです。しかもそれがリアーナの楽曲や声にマッチしてましたからね。もちろん「Only Girl (In The World)」から始まって、「Disturbia」、「S&M」、「Rude Boy」、「Don’t Stop The Music」と、ヒット曲てんこ盛りのセットリスト。そして圧巻はアンコール。待ってましたの「Umbrella」も最高でしたが、それまでエキゾな雰囲気が何となく重々しくもあったステージが一気に大爆発したかのような「We Found Love」。4つ打リズムに突入した瞬間、マリンスタジアムが巨大ディスコになったかのような盛り上がり! この曲、破壊力抜群! そして最後のブレイク。シンセの音色がぐんぐん上がっていく。来るよ!来るよ!と待ち構える昂揚感が最高潮に達した瞬間、スタジアムを飲み込むような特大の4つ打リズムに雪崩れ込む。歓喜の嵐。と同時に花火がドカーン!! え~!!ここで花火~!! もう大興奮。ステージには花吹雪や風船が乱れ飛んでいる。もう何が何だか分らない盛り上がり。私もただただ手を挙げて「ウォー!ウォー!」と叫んでました。で、どさくさにまぎれて写真も撮っちゃいました~(上の写真)。


セットリストはこんな感じだったようです。

01. Only Girl(In The World)
02. Disturbia
03. S&M
04. Man Down
05. Hard
06. Cockiness
07. Birthday Cake
08. Talk That Talk
09. Wait Your Turn
10. Where Have You Been
11. What’s My Name
12. Run This Town
13. Live Your Life
14. Take A Bow
15. Cheers
16. Rude Boy
17. Don’t Stop The Music
--------------------------------
18. Love The Way You Lie
19. Umbrella
20. We Found Love



今年のサマソニ、なんだかんだで楽しかったです。ソールドアウトしていた割にはそんなに人が多いという印象も無く、マリン周辺もメッセ内もそこそこ快適でした。そしてサマソニの中で唯一時間がゆったり流れているシーサイド・ヴィレッジ。美浜茶房のソファーに座って、ゆったりと頂いた夏野菜カレー、美味しかったです!

*セットリスト等、間違ってましたらごめんなさいね。






















サマーソニック!!

2012-08-19 10:58:48 | フェス、イベント
やって来ました!サマーソニック!!今日はチケットを持ってます!マリンスタジアム、暑いです。これからヴィンテージ・トラブル。そして夜はリアーナ!!楽しみです!



帰宅後追記:

いや~、疲れました。フジロックと比べてたいして歩いてないのになんでこんなに疲れるんでしょう? とりあえず私が観のは、朝一にマリンでヴィンテージ・トラヴル。メッセへ移動してスペクター、アザー・ライヴス、キャスト、アジーリア・バンクス、マリンに戻ってジャミロクワイ、リアーナです。シーサイドヴィレッジの美浜茶房で食べた夏野菜カレー、美味しかったな~。

タダーソニック!

2012-08-18 15:59:41 | フェス、イベント
来ました!サマーソニック!と言っても、今日はチケットを買ってないので、会場周辺をうろつくだけです。いわゆるタダソニ。って言いますか、コインロッカーを取りそびれた妻の荷物持ちと化してます…。

ちなみに妻のお目当ては、レキシ、ヴァクシーンズ、ロストプロフッツ、フランツ・フェルディナンドだそうです。マリン中心で、メッセへは一歩も足を踏み入れない予定だとか。先ほど、荷物を私に預け、ご機嫌でマリンに消えていきました。

妻はサマソニ、私はタダソニ。




帰宅後追記:

サマソニ初日終了。日射しが強く、もの凄く暑かったです。そうかと思えば突然スコールのような土砂降りになったり。さらにその後、奇麗な虹が出たりと、なかなかドラマチックな天候でした。そして妻曰く、フランツ・フェルディナンド最高!!だったそうです。

私はメタリカのコピーバンド、HATTALLICAが素晴らしく良かったです!! 噂には聞いてましたが、生で観るのは初めてでした。とにかくハッタリどころではない演奏力にぶったまげました。メタリカの格好良さを存分に味合わせて貰いました。やたら盛り上がりましたしね! なにせメタリカのTシャツ着ているお客さんも居るぐらいでしたし。名曲「Battery」ではモッシュの嵐! バンドも観客もホント最高でした! 来年もまた観たいです!

さて、今日の私はタダソニですからね、マリン周辺をうろちょろしていただけなんですけど、今年はアイランド・ステージが開放されていたので、アジアのグループをいくつか観ることが出来ました。中でもタイの女子3人組、Yellow Fangが良かったですね。ポップな中にも耽美な雰囲気が有って。かなり楽しめました。

それと、フランツ・フェルディナンドが終わって、妻が興奮気味にマリンから出てきた直後のこと。DJブースからフランツの「Do You Want To」が流れてきて、慌ててブース前へ直行して踊りまくったのが楽しかったです! ブース前にはおそらくフランツ後と思われる女子達が沢山集まり、みんな楽しそうに盛り上がっていたのも印象的でしたね。

トリの時間帯は妻と一緒にビーチ・ステージに行って、エリア外の遥か後方からLITE feat.Carolineを眺めるというか、ほとんど音だけ聴いて楽しんでました。妻はリストバンド持ってるんですから中に入れるんですけどね、敢えて私と一緒にタダソニ気分を満喫していました。なんか夜のビーチならではの黄昏れた感じが良かったです。


さて、明日はいよいよリアーナです! ヴィンテージ・トラブルです!アジーリア・バンクスです!楽しみですね~。ジャミロクワイは今日の大阪サマソニを体調不良によりキャンセルしたそうですが、明日の東京は大丈夫なんでしょうか?心配です…。

サマソニ直前!

2012-08-17 22:38:19 | フェス、イベント
RIHANNA / TALK THAT TALK

すっかりフジロック後遺症に悩まされ、何をするにも上の空。ただただボーッとした毎日を過ごしていましたら、あっという間に10日以上もブログを放置してしまいました。すいません…。その間、オリンピックが閉幕し、豪華ブリティッシュ・ロック絵巻な閉会式に興奮しつつも、NHKのいかにもオリンピック閉会式な中継のあり方に閉口したり、そうこうしているうちに、いよいよサマーソニックですよ!!

巷ではビーチボーイズ~エミネム~ソニマニ~サマソニ2DAYSと、すっかりクリマン祭な様相を呈している今日この頃ですが、私はサマソニ最終日のみの参加です(と言っても、土曜も会場周辺をぶらぶらするつもりですけどね~)。お楽しみは何と言ってもリアーナですよ! 生で観るのは初めてなので、ホント楽しみです。そしてヴィンテージ・トラブル! 当ブログで2011年度のブライテストホープに選ばせて頂いたバンドですからね。マリンの朝一、遅刻しないように行かなくては。そしてアジーリア・バンクス。彼女もめちゃくちゃ楽しみです!生で聴く「212」、ヤバいでしょう!!

で、この3組を核とした当日の私の予定はと言いますと~



VINTAGE TROUBLE(MARINE)
   ↓
SPECTOR(SONIC)
   ↓
OTHER LIVES(SONIC)
   ↓
CAST(MOUNTAIN)
   ↓
AZEALIA BANKS(SONIC)
   ↓
JAMIROQUAI(MARINE)
   ↓
RIHANNA(MARINE)
   ↓
CALVIN HARRIS(SONIC)


ま、こんな感じですが、ラストのカルヴィン・ハリスは体力次第ですね。多分、リアーナ終わってまたメッセに戻る気力は無いんじゃないかと思ったり…。あと何処かの合間にビーチやガーデンも覗けたら良いなと思っています。

そして例によって、フジロックのような携帯レポはやらないつもりです。ですが私、先日ついにスマホとやらを購入したんです。まだ使い勝手がまったく分からない状態なのですが、色々使ってみたいので、遊び半分にスマホから投稿するかもしれません。ま、どうなることやら。


とにかく楽しみです!!

そそるライヴ 8月編

2012-08-06 23:02:57 | そそるライヴ
一週間経ってしまいましたが、関東近辺にて8月に行われるライヴ、フェス、イベントのなかで、気になるものをピックアップしてみました。


8/03(金)ひかり祭 @相模原市 旧牧郷小学校
8/04(土)ひかり祭 @相模原市 旧牧郷小学校
8/05(日)ひかり祭 @相模原市 旧牧郷小学校
8/04(土)OCEAN PEOPLES @代々木公園 入場無料!
8/05(日)OCEAN PEOPLES @代々木公園 入場無料!
8/08(水)INCOGNITO with special guest LEON WARE @ブルーノート東京
8/08(水)OSIBISA @丸の内コットンクラブ
8/09(木)Marlena Shaw "Who Is This Bitch Anyway?" Reunion Tour @ビルボードライヴ東京
8/12(日)UBC-SUMMER-jam'12 @所沢航空記念公園野外ステージ 入場無料!(+1D \500)
8/12(日)Marcus Miller @ビルボードライヴ東京
8/16(木)ハチャトゥリアン、ETHNIC MINORITY @吉祥寺コピス前 投げ銭!
8/17(金)ELECTRIC EMPIRE @ブルーノート東京
8/18(土)SUMMER SONIC 2012 @QVCマリンフィールド&幕張メッセ
8/19(日)SUMMER SONIC 2012 @QVCマリンフィールド&幕張メッセ
8/19(日)The-Dream @ビルボードライヴ東京
8/19(日)奇妙礼太郎&ワンダフルボーイズ @タワーレコード新宿店(インストア・イベント) 観覧フリー!
8/19(日)Vintage Trouble @タワーレコード新宿店(インストア・イベント) 観覧フリー!
8/20(月)Modern Irish Project、John John Festival @吉祥寺コピス前 投げ銭!
8/25(土)MOUNT SUGAR @浅草 The Three Robbers
8/30(木)STEELY & CLEVIE’S LEGACY TOUR with LEROY SIBBLES @丸の内コットンクラブ
8/31(金)Donavon Frankenreiter(RED LINE BEACH) @音霊SEA STUDIO



お出かけの際は事前のご確認をお願いいたしま~す!

フジロックの20曲!

2012-08-03 23:53:05 | フジロック
毎年恒例の「フジロックの10曲」。今年もフジロックで印象に残った瞬間を選んでみましたが、とても10曲では納まらないので、今回は「フジロックの20曲」です!

ONDA VAGA / デイドリーム・ビリーバー(7/26 RED MARQUEE 前夜祭)
LOS LONELY BOYS / I'm a Man(7/26 RED MARQUEE 前夜祭)
怪しい三人組 / 西酒場警察(7/27 SILENT BREEZE)
MIMI MAURA feat. 石川道久セッション / You Don't Love Me(7/27 SILENT BREEZE)
ERNEST RANGLIN / These Times(7/27 FIELD OF HEAVEN)
HIROMI THE TRIO PROJECT / Endeavor(7/27 ORANGE COURT)
TOOTS AND THE MAYTALS / Sweet And Dandy(7/27 FIELD OF HEAVEN)
SEUN KUTI & EGYPT 80 / The Good Leaf(7/28 GREEN STAGE)
倉井夏樹 / Orange Blossom Special(7/28 GYPSY AVALON)
ELVIN BISHOP / Fishin'(7/28 FIELD OF HEAVEN)
STEVE KIMOCK / Many Rivers to Cross(7/28 FIELD OF HEAVEN)
BUDDY GUY / 74 Years Young(7/28 ORANGE COURT)
JUSTICE / ???(7/28 WHITE STAGE)
GALACTIC / Hey Na Na (7/29 GREEN STAGE)
MICHAEL KIWANUKA / Home Again(7/29 RED MARQUEE)
M.WARD / I Get Ideas(7/29 RED MARQUEE)
DUMPSTAPHUNK / Deeper(7/29 FIELD OF HEAVEN)
THE DIRTY DOZEN BRASS BAND / When The Saints Go Marching In(7/29 FIELD OF HEAVEN)
RAY DAVIES & BAND / All Day and All of the Night(7/29 FIELD OF HEAVEN)
Kensington Hillbillys / I Fought The Law(7/29 苗場食堂)


まずは前夜祭から、ONDA VAGA。おそらく日本ではこれまでほとんど紹介されることが無かったであろう、アルゼンチンのミクスチャー・グループ。そんな海のものとも山のものとも分らないバンドがタイマーズの「デイドリーム・ビリーバー」を日本語で歌い始めた瞬間、観客達は大盛り上がりで大合唱。前夜祭ならではの高揚した空気と相まって、まさに会場が一つになった瞬間でした。その前夜祭でロス・ロンリー・ボーイズが観れたことは嬉しかったですね。金曜日の出演枠は上原ひろみと被ってて観れないな~と思っていたところでしたので、私にとってはまさかのサプライズ。特にスペンサー・デイヴィスのカヴァーにはやられました。



そして初日。会場に着くや否や、朝ご飯だけ食べてドラゴンドラに乗ってしまった私にとって、本番3日間のスタートを切ったのは、その標高1346mの頂上、サイレントブリーズを根城にする怪しい三人組でした。ハッチハッチェルさんが面白すぎて「西酒場警察」の“角刈りで、角刈りで♪”というフレーズが3日間頭から離れませんでした…。そして下山した後、遥か最奥の小屋、カフェ・ド・パリで観たミミ・マウラ。小屋の怪しくも猥雑な雰囲気と彼女のエキゾチックな歌声がマッチして思わず引き込まれましたね。ドーン・ペンのカヴァー「You Don't Love Me」なんかはまさにばっちりなムードでした。ちなみにミミ・マウラのあとはお馴染みのポールダンスで盛り上がっていました。

ヘヴンで観たジャマイカの至宝アーネスト・ラングリン。気持ち良いレゲエのリズムを匠の技で彩ってくれました。そしてこの日の個人的メインであった上原ひろみトリオ。新曲も披露してくれたそのステージはとんでもなく濃密。かつとんでもなく開放的。圧巻でした! フジロックの上原ひろみ、神がかってました!そしてこの日のラストはトゥーツ&ザ・メイタルズ。まさに名曲オンパレードでしたが、1曲選べと言われれば、やっぱりロック・ステディな香り漂う「Sweet And Dandy」ですかね~。気持ちよかった!



2日目。まずは昼間のグリーンで2時間に渡ってアフロビートを繰り広げたシェウン・クティ! タイムテーブルが発表されたときは、メイン・ステージでこれ大丈夫なの?と少々心配になったりもしましたが、さすがはフジロック。盛り上がってました! グリーンを揺らすアフロビート! 熱い熱い!! フジロックって本当に素敵なフェスだな~と再実感! アヴァロンで観た日本人ハープ奏者、倉井夏樹。この人、良いハープを吹くんですよ~。特に本来はフィドルによる高速ブルーグラス「Orange Blossom Special」をハープで吹き抜けた格好良さは半端ありませんでした。そしてヘヴンでブルース・ロックの重鎮エルヴィン・ビショップ。名曲「Fishin'」でステージからフィールドへ降り立ち、観客達に幾重にも取り囲まれながらギターを弾きまくる。さらに歓喜狂乱渦巻くなか、女の子を一人ステージへ攫って帰るという離れ業をやってのけ、観客達の心を鷲掴み。天晴なライヴでした。

そして今年最もヘヴンらしいアーティスト、スティーヴ・キモック。残念ながら私は1/3程度しか観れませんでしたが、ジミー・クリフの「Many Rivers to Cross」の素晴らしさにはホント感動しました。今年のベスト・ソングです!! キモックのスティール・ギター、そしてオルガンを弾くのはなんとP-FUNKのバーニー・ウォーレル。彼のオルガンがまた良いんですよ! 泣けましたね。そしてそのキモックを涙ながらに後にして向かったオレンジでバディ・ガイ!ブルースの魔王! 貫禄のライヴでした。そしてそんな奥地から帰路につく途中、ホワイトで出くわしたのがジャスティスでした! テクノというか、ダンス系アクトですけどね、まあ、とにかくサウンドのギラギラ加減とその音圧が凄まじかった! 文句無しに格好良い! 奥地でスティーヴ・キモックやバディ・ガイを堪能した直後、少し歩いただけでまったく違う音楽に出会う。これぞフジロックの醍醐味ですよ!! (と言いつつ、ジャスティスについてはあまりよく知らないので曲名は分りません…。)



最終日。グリーンに登場したギャラクティックは新作から私の一番好きな曲「Hey Na Na」で大盛り上がり。そしてレッドで観たマイケル・キワヌカの「Home Again」には癒されました。さらにレッドでM.ウォード。ヘヴンへ移動しなくてはならなかったので半分しか観れなかったのが残念。でも私の大好きな「I Get Ideas」が聴けたので満足です。途中、大渋滞に巻き込まれながらもなんとかヘヴンに辿り着いてのダンプスタファンク。1曲目「Deeper」から、ヘヴィなニューオーリンズ・ファンクにどっぷりと浸かり、続くダーティ・ダズン・ブラス・バンドまで嬉し過ぎる至福の時間を満喫。まさにニューオーリンズ・パーティ! こんなパーティをフジロックで体験出来る何て!!ホント幸せ!

そしてそのヘヴンのラストを務めたのがレイ・デイヴィス。キンクス時代の名曲を惜しみなく次々に披露していく圧巻のステージ。ラストにやった「All Day and All of the Night」の盛り上がりは、キラー・チューンならではのお祭り騒ぎと、終わりゆくフジロックの黄昏がない交ぜになったような独特の昂揚感。嗚呼、ヘヴンって良いな~。そんな思いで一杯に。そしてフジ終了の寂しさを紛らわすように吸い込まれた苗場食堂でケンジントン・ヒリビリーズ。スティール・ギターを擁するカントリー・バンドがアウトロー感たっぷりに披露するクラッシュ曲「I Fought The Law」。苗場食堂ならではのディープな盛り上がり。これもフジロック!!