しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

「元島民」って誰の事か?

2016年12月19日 | 平成元年~平成31年
かつて日本領土に“占守島”という島があった。
その島の名はおじさんの話で初めて知った。
昭和10年頃おじ(母の兄)は東京の農学校に進学した。
「同期は約40人日本全国から来ていた。いちばん遠いのは占守島(しゅむしゅとう・日本最北端)からの人」。

それから10年後に終戦。日本は無条件降伏。
日本領土から独立した国家あり(台湾・朝鮮)、占領された地方(奄美・沖縄・小笠原、南樺太・千島)がある。
そのうち奄美・沖縄・小笠原は日本に返還された。

北千島と南樺太は日本政府が放棄し南千島のみロシアと領土交渉をしている。
今月の日露首脳会談は首相の選挙区内にある温泉ホテルで開催されたが、案の定ロシアはゼロ回答。

新聞には元島民という名が氾濫しているが、この元島民とは南千島の人々を指すようだ。
強制退去されたのは同じ歴史だが、樺太は除外され、固有領土と言える北千島も存在すら消された感がある。
樺太島民や北千島島民は(無視されことを)どう思っているのだろう?

完全に無視されたといえば、日本領土ではないが
満州や南洋諸島の開拓団もそうだ。国家政策で移住し命からがら強制退去されているのは千島と変わるものはない。


結論・国際世論の支援・支持がまったくない交渉事は止めよう。
コメント
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