息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

小説以外

2013-12-01 10:15:24 | 恩田陸
恩田陸 著

著者の不思議な世界観がとても好きだ。
身近にありそうでない特有の雰囲気。
それらをかたちづくったのがたくさんの本たちだ。
私もかなり本が好きな子どもであったし、今も絶えず読む方だが、
足元にも及ばない。すさまじい量もさることながら読みこなす知力が違う。

はしばしに出てくるすごく勉強の出来る子だったんだろうなあ、という
雰囲気。いかにも進学校らしい高校時代の思い出。
努力は普通のことで、自分の立ち位置がしっかりしている。
でもまったくイヤミは感じないんだよなあ。
私のような田舎の劣等生にとってこれは驚異的なことだ。

デビューから14年間のエッセイがまとめられた本書は、初々しい恩田陸から
ベテランの恩田陸までもりだくさん。
そうかあ、こんなふうに考える人なのだなあ、とか、
こんなものが好きだからこんな話ができたのかなあ、とか、
勝手に分析しながら楽しんだ。

個人的にうれしかったのは「細雪」を書いた「四人姉妹は小説そのものである」。
私にとってこんなに読んだ本はないくらい、繰り返し読み返す一冊だ。
日本の小説からひとつだけ選んだ、といういう恩田陸の言葉に
ものすごく納得する。

でも、やっぱり恩田陸は小説だなあ。それもファンタジーが好き。

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