息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

新耳袋コレクション

2014-03-02 10:48:05 | 恩田陸
恩田陸 編

「新耳袋」は木原浩勝と中山市朗による、百物語を模した作品。
第十夜まで刊行されている。
その99話から著者が厳選してまとめられたのが本書である。

チョイスの仕方が好みに合えば、とてつもなく面白い。
そしてそういう意味ではど真ん中だった。

もともとの話が短く簡潔で、淡々と語られている感じなのだが、
ここで集められているものは不思議、哀しみ、懐かしさなどの
エッセンスがあって、怖いだけではなくしみじみ読める。
物語のちょっとしたエッジみたいなものが心に刺さっていたり。
ぞっとするものはあまりないのだが、心に残るものは多い。

表紙のやわらかなイラスト(フタミフユミ)もその印象に
ぴったりと合っている。

短編のこわい話はあまり何度も読み返そうとは思わないものだが、
なんとなくこれは読み返しそうな気がする。
てもとに置いておこう、と思った。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿