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恩田陸 著
『MAZE』に次ぐ神原恵弥シリーズの第2弾ということなのだが、こちらが断然面白い。
というより前作は印象が薄くて思わず読み返した。結果やっぱり薄かった。
主人公・神原恵弥(めぐみ)はとてつもなく濃い強烈キャラなのだが。
恵弥は双子の妹・和見を連れ戻すために、北の地・H市を訪れる。
そこには和見の不倫相手である若槻がいるはずだった。
しかし、そこで行われていたのは彼の告別式。
すべてがこれで終わる、という和見の言葉とは裏腹に穏やかではない事件が次々と起こる。
そもそも恵弥は和見のためだけにここに来たのか?
見え隠れする追跡者たちの目的はなんなのか?
H市の歴史に包まれた大きな秘密と、それを利用しようとする大きな陰謀が錯綜する。
ちゃんとした裏付けがある事実をもとに構成されたミステリーは大好物なわけだが、
これはそのあたりがツボだった。
登場人物のキャラクターが個性的すぎること、あまりにも小さな人間関係でちんまりと
まとまってしまうことが、2時間ドラマっぽいチープな雰囲気をつくってしまったことは
残念だが、それはそれ。
むしろ2時間ドラマみたいなネタでここまで作りこんで読ませるのはすごい。
寒いけれど美しい北の街の描写もいい。
一度だけ行ったあの街の魅力がよく描かれている。
物語はすっきりと完結したけれど、登場人物たちがすんなり幸せになるためには癖がありすぎて
一筋縄で行かない感じがいやにリアル。おざなりなハッピーエンドでないところが大人的か。
『MAZE』に次ぐ神原恵弥シリーズの第2弾ということなのだが、こちらが断然面白い。
というより前作は印象が薄くて思わず読み返した。結果やっぱり薄かった。
主人公・神原恵弥(めぐみ)はとてつもなく濃い強烈キャラなのだが。
恵弥は双子の妹・和見を連れ戻すために、北の地・H市を訪れる。
そこには和見の不倫相手である若槻がいるはずだった。
しかし、そこで行われていたのは彼の告別式。
すべてがこれで終わる、という和見の言葉とは裏腹に穏やかではない事件が次々と起こる。
そもそも恵弥は和見のためだけにここに来たのか?
見え隠れする追跡者たちの目的はなんなのか?
H市の歴史に包まれた大きな秘密と、それを利用しようとする大きな陰謀が錯綜する。
ちゃんとした裏付けがある事実をもとに構成されたミステリーは大好物なわけだが、
これはそのあたりがツボだった。
登場人物のキャラクターが個性的すぎること、あまりにも小さな人間関係でちんまりと
まとまってしまうことが、2時間ドラマっぽいチープな雰囲気をつくってしまったことは
残念だが、それはそれ。
むしろ2時間ドラマみたいなネタでここまで作りこんで読ませるのはすごい。
寒いけれど美しい北の街の描写もいい。
一度だけ行ったあの街の魅力がよく描かれている。
物語はすっきりと完結したけれど、登場人物たちがすんなり幸せになるためには癖がありすぎて
一筋縄で行かない感じがいやにリアル。おざなりなハッピーエンドでないところが大人的か。
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