息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

ぽっぺん先生の日曜日

2013-07-28 10:53:33 | 著者名 は行
舟崎克彦 著・画

夏休みだなあ。
このあたりはすごく子どもが多いので、大変にぎやかである。
我が子ですら大人になり、あんな暮らしも遠くなってしまったが、
いろいろと思い出すのがこの季節。

小学生の頃は図書館で本を借りて読むのが楽しみで、
バスに乗って週一回は通っていた。
そして一番のお気にいりといえば「岩波少年文庫」。
ファンタジーを初めて手にとったのはきっとここだ。

借りるっていうのはいいことなんだよなあ、と最近改めて思う。
というのも、新しい図書館ができてアクセスがよくなり、
ときどき行くようになったから。
買う、と借りるでは、選ぶ基準が変わるし、いつもと違う種類にも
挑戦しやすい。
ブックオフなどの古書店にもずいぶんお世話になっているのだが、
やはり偏りを感じることは多いし、目的がある場合探しづらい。
ネット書店も素晴らしいが、いかんせん立ち読みができない。
ここに図書館という選択肢が加わることで読書生活が豊かになった。

ぽっぺん先生シリーズも、買おうとしたら親に止められていたかもしれない。
絵がかわいくて子どもっぽいものは嫌がられることが多かったから。
しかし、借りるのは本当に気ままで気軽だし、そして出会えてよかったのだ。

ぽっぺん先生は冴えない大学助教授。日曜日はベートーベンを聞きながらだらだら過ごす。
片付けものの途中で見つけた、子どものころのなぞなぞ絵本に入り込んだことから
冒険が始まる。
物語に入り込むっていうのが、当時の私にはツボ。本当にのめり込んで読んだ。
そして一緒になぞなぞを解いていった。

プールの塩素の匂いとか、むっとする草いきれとか、蝉時雨とか。
そんなものとともに、あの夏の時間がふっと蘇る一冊だ。

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