息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

バチカン奇跡捜査官 サタンの裁き

2015-01-02 10:22:41 | 著者名 は行
藤木稟 著

どうしたことだろう。
バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架』『バチカン奇跡調査官 黒の学院』であれこれ文句を言いつつも、
またしても手を出してしまったではないか。

まあ、カソリック表記問題をはじめとして、いろいろ気にしつつも、
今回は「腐らない死体」がテーマ。
イタリアのカプチン修道院とか、聖ベルナデットとか、聖マルゲリータとか、
死後も永遠に姿を保つ、という例は多くあるのだが、今回平賀とロベルトは
それがバチカンが認定すべき奇跡であるかどうかを確認に行く。

舞台はアフリカのソフマ共和国。高温多湿の気候は、今回のテーマにもっとも
不向きに思えたのだが、そこにある死体は確かに腐敗していない。
現地の怪しげな呪術や儀式、それに関連した殺人が起こり、
謎が謎を呼ぶ。
キリスト教は布教の地の宗教や習慣を巧みに取り込み、人々の心をとらえてきたと
言われているが、まさにいま、それが行われているのがソフマだった。

宗教的な考察と化学的な裏付けが組み合わさることで、読みごたえがある
作品になっている。

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