田中啓文 著
過疎に悩む村の自慢は伝統ある神社の遺跡。そこから湧き出た水を商品化し、
村おこしの目玉にしようという計画が始まった。
ところが、関係者が次々に死んでいく。
恐ろしい程の食欲に囚われたあとに、やせ衰えて。
原因不明の恐怖のなか、水がその鍵を握るのでは?と気づいた民俗学者・杜川己一郎は、
遺跡の学術調査をすすめる。
大切にまつられてきたものが、陽光のもとに引きずり出されたとき。
そこに不都合がないと誰がいえるだろう。
そして滅びようとする村をなんとか残したいという情熱も決して否定はできない。
その情熱は、村の暗点を隠そうとし、犠牲者を増やす結果ともなった。
古事記、日本書紀を下敷きにしたストーリーは読み応えがある。
伝説の神・伊邪那美が復活し、古くからある蛇神信仰の話も絡む。
あっても不思議はない、と思わせるからこその怖さ。
水なしには生きられない、その命の源を奪われるという本能的な恐怖も加わる。
まるで意思をもつかのような事件が続くところにもぞくりとする。
静かに絡め取られ、いつの間にか当事者になっている。
そんな感じの物語だ。
過疎に悩む村の自慢は伝統ある神社の遺跡。そこから湧き出た水を商品化し、
村おこしの目玉にしようという計画が始まった。
ところが、関係者が次々に死んでいく。
恐ろしい程の食欲に囚われたあとに、やせ衰えて。
原因不明の恐怖のなか、水がその鍵を握るのでは?と気づいた民俗学者・杜川己一郎は、
遺跡の学術調査をすすめる。
大切にまつられてきたものが、陽光のもとに引きずり出されたとき。
そこに不都合がないと誰がいえるだろう。
そして滅びようとする村をなんとか残したいという情熱も決して否定はできない。
その情熱は、村の暗点を隠そうとし、犠牲者を増やす結果ともなった。
古事記、日本書紀を下敷きにしたストーリーは読み応えがある。
伝説の神・伊邪那美が復活し、古くからある蛇神信仰の話も絡む。
あっても不思議はない、と思わせるからこその怖さ。
水なしには生きられない、その命の源を奪われるという本能的な恐怖も加わる。
まるで意思をもつかのような事件が続くところにもぞくりとする。
静かに絡め取られ、いつの間にか当事者になっている。
そんな感じの物語だ。
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