当たり前の日常のありがたさ

振り替え休日の月曜日、島岡美延です。
ハッピーマンデイではない休日って、久しぶり？
昨日3月20日、センバツ高校野球が開幕。
今日の第一試合で登場する小豆島高校・樋本主将の選手宣誓が、心に響きました。
高校は来年春、島にあるもう一つの学校と統合されるそう。
その「当たり前にあった景色がなくなる」ことに想いをはせ、「当たり前にある日常のありがたさを胸に、僕たちはグラウンドに立ちます」と力強く宣誓したのです。
同じ21世紀枠で出場する釜石高校との対戦、両者とも力を出し切って下さい。
昨日は、1995年、地下鉄サリン事件が起きた日でした。
年度末の様々な思いを抱えた人々が、朝の通勤という「当たり前の日常」を過ごすはずだった地下鉄。
それをオウム真理教という集団が破壊しました。
ありとあらゆるサイレンを鳴らした車、倒れこむ人々が地上にあふれた光景…。
いってきます、と出かけて、ただいま、と帰ってくる。
そんな当たり前の日常のありがたさを今一度、気づかせてくれた昨日でした。

幻の恋愛映画、ついに公開

春分の日に開花宣言？、島岡美延です。
こちらは、まだ雪景色が似合う北海道、夕張が舞台。
日中合作映画は両国の関係悪化により、いったん上映を見送られ、2014年『お蔵出し映画祭』グランプリに輝いて、ようやく公開へ。
映画『スイートハート・チョコレート（26日公開）』をご紹介します。
『起終点駅－ターミナル』でも北海道の切ない人間模様を描いた篠原哲雄監督が、先日のラジオに登場。
撮影現場の驚きのエピソードなどを語ってくれました。
上海から夕張に来た留学生リンユエ（リン・チーリン）はレスキュー隊員の守（福地祐介）と出会い、恋に落ちる。
それから10年、上海に戻ったリンユエは、亡くなった守の遺志を継ぎ、チョコレート店を開いていた。
守の兄貴分で彼女に想いを寄せる総一郎（池内博之）は、上海に渡り、友人として見守り続ける…。
上海のプロデューサーが、アジア人の憧れ、雪の夕張で映画を撮りたいと始まった企画。
丁寧に作られるチョコレートは官能的で、大人の切ないラブストーリーです。

この法廷で語られたことは

三連休初日は雨、島岡美延です。
最近の難しい裁判のニュース、自分が裁判員だったら、と考えますか？
アメリカでは、陪審員が導き出した結論を法廷内の全員が固唾をのんで見守ります。
映画『砂上の法廷（25日公開）』をご紹介します。
『フローズン・リバー』のコートニー・ハント監督自身が弁護士資格を持ち、夫も弁護士だそうで、細部に徹底的なこだわりが。
巨額の資産を持つ大物弁護士が自宅で殺害された。
逮捕されたのは、17歳の息子。
勾留後、完全黙秘を続ける少年の弁護を引き受けた、敏腕弁護士ラムゼイ（キアヌ・リーヴス）。
裁判開始後も一切語ろうとしない被告人に、さすがの彼も手詰まりに。
すべての証人が、少年の有罪を裏付ける証言をし、ついに、被害者の妻で被告人の母（レニー・ゼルウィガー）も証言台に立つ。
証人たちのわずかなほころびから、嘘を見破るラムゼイ。
有罪確定に見えた裁判の流れが変わり始めた矢先、被告人が衝撃の告白を始める…！
法廷の常識を覆す驚愕の結末、確かめてみて。

石倉三郎、映画初主演

桜より先にツツジが開花、島岡美延です。
花も人間も気温や環境の変化に戸惑うもの。
映画『つむぐもの（19日公開）』をご紹介します。
芸歴50年で映画初主演を果たした石倉三郎が、頑固な職人を演じます。
妻に先立たれて一人暮らしの越前和紙職人、剛生。
彼の元に、韓国で中途半端な日々を送っていたヨナ（キム・コッピ）が、ワーキングホリデーでやってきた。
和紙作りの手伝いをするはずが、剛生が脳腫瘍で倒れてしまい、彼女はいきなり、未経験の介護をすることになる。
しかし、剛生はヨナにも、介護ヘルパーらにも心を開こうとしない。
偏見にまみれた悪態をつく剛生に、勝気なヨナは全力でぶつかっていく。
言葉も文化も価値観もまるで違う二人が、いつしか、かけがえのない存在に。
果たして、彼の最期の望みは叶えられるのか？
介護の現場をリアルに描いていることでも注目されている作品で、理想と現実を考えさせられます。
介護への責任と本人の希望。
自分らしい最期を過ごしたい、そこで問われるものとは。

百人一首に青春をかける！

桜のつぼみが色づきそう、島岡美延です。
この女優は一気に開花！
映画『ちはやふる[上の句]（19日公開）』をご紹介します。
10代を代表する女優、広瀬すずが、ついに映画初主演。
怒る、泣く、見つめる…、魅力全開です。
百人一首を取り合う競技かるたは、まさにアスリートの世界。
大人気コミックの映画化、“千年前の31文字”にときめくはず。
子どもの頃から、競技かるたに情熱を燃やしてきた高校1年生の綾瀬千早（広瀬）。
容姿端麗だが恋愛には鈍感、性格は猪突猛進。
小学生の時のかるた仲間、真島太一（野村周平）と同じ高校になり、競技かるた部を作って、全国大会を目指す。
それは、やはり幼なじみで引っ越してしまった綿谷新（真剣佑）に会いたい一心から。
千早の新への淡い気持ちを知りながら、想いを伝えたい太一。
彼もまた、新にもう一度、勝負を挑む理由があった…。
かるたの特訓、ライバル校の存在、恩師の言葉…、青春映画の王道に涙！
さらなるライバル登場[下の句]も来月公開です。

金銭のやりとり、その構造は

かすんだ曇り空、島岡美延です。
かすんだ、といえば、プロ意識を疑うニュースばかり。
大臣の答弁で、ミスや曖昧なものが続出。
開幕目前のプロ野球、選手たちは試合に専念できる状況でしょうか。
巨人軍で行われていた“円陣の声出し”に絡んでの金銭のやりとり。
「野球賭博とは違う」「金額が多くない」「これで敗退行為は考えられない」などという理由で、事実を把握しながら公表しなかった…、“プロ野球という世界の感覚”に驚きます。
そして、やはり出てきた、阪神、西武…、まだ調査中の球団もあるよう。
試合で不本意な成績が続いた時、「自然発生的に選手が始めた」って、異を唱える選手はいなかったのでしょうか。
仮に良くないことと思っても“みんなと一緒”であることを辞められない。
これと似たようなことが、学生時代の野球部という厳しい上下関係の中でも繰り返されてきたのでは、と考えてしまいます。
もっといえば、学校や職場のいじめも。
“同調”することで自分を守る…、野球選手だけの問題じゃないです。

締めくくりは、美しく

久々にまぶしい日差し、島岡美延です。
卒業式など旅立ちの日には晴れてほしいですよね。
大学の卒業式、3月下旬に雪が降り、謝恩会の出席が大変だったのも懐かしい思い出ですが…。
さて、今月の姿勢テーマ『去り際にこそ好印象を残す』を実践していますか？
この春、あなたは何かの締めくくりを迎えるかしら。
もし、卒業や退職など、これまで接していた人々と離れる状況にあるなら、どんな去り際にしたいでしょう。
自分の望みとは違ってそこを去る場合、つい“不満、悪口”を並べ立てるなど、うっぷんを晴らすような行動に出てしまう人が、少なからずいます。
送別会などの場面で“そこに残る人”も一緒になって、会社や上司への不満を言う、なんてこともあるかもしれません。
それが、職場の改善、上司の変化（？）などプラスに働くことは考えにくく、残る人は、諦めの気持ちで働くだけ？
自分が“去る立場”になったら、惜しまれるような笑顔で素敵な印象を残したいもの。
次への一歩、のためにも、締めくくりは美しく！

60日間砂糖を食べ続けた体

冷たい雨の月曜日、島岡美延です。
女子マラソンは壮絶な戦いで、1秒差での決着。
スペシャルドリンクには“誰かの想い”も入っているのかも。
映画『あまくない砂糖の話（19日公開）』をご紹介します。
オーストラリアの俳優デイモン・ガモーが自ら被験者となり、過酷な（！）ドキュメンタリーの監督を務めました。
人間は平均、1日にスプーン換算で40杯もの砂糖を摂取していることを知った彼は、医療チームの監視のもと、実験をする。
低脂肪ヨーグルト、穀物バー、フルーツジュース、シリアル等の“ヘルシーな食品”を3食60日間食べ続け、身体の変化を記録していったのだ。
さらに、世界一の肥満大国アメリカに渡り、砂糖にまつわるさらなる衝撃の事実を知らされる。
この映画のチラシには「カロリーオフ」「糖質ゼロ」にだまされるな！、の文字。
“カロリー”を気にするあなたが“ヤセられなかった理由”が見えてくる！？
CGを使ったポップな映像を交え、身体に起こっていることを解説。
一目瞭然の説得力です。

93歳のホームズが少年と

名古屋ウィメンズマラソンが気になる日曜日、島岡美延です。
人生、何歳くらいで“やり残したこと”に決着をつけようと思うのかしら。
映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件（18日公開）』をご紹介します。
様々なホームズが映像になってきた中で、異色の作品。
英国の名優イアン・マッケランが、93歳のシャーロック・ホームズに！
過去を振り返る物語で、60代のホームズとの演じ分けが見事。
海辺の家でミツバチの世話をして、穏やかな晩年を送るホームズ。
だが、死ぬ前にどうしても解かなければならない謎があった。
30年前、助手のワトスンが結婚して去った日、ある男から、奇妙な調査依頼が舞い込んだのだ。
その際、ホームズは失敗を犯し、探偵業を引退。
未解決事件の推理のカギを探りに日本へ行き、帰国後、家政婦の10歳の息子ロジャーに探偵の資質を感じたホームズは、彼を助手に捜査を再開する…。
ホームズが語る“本当の自分”とは？
日本で出会う男を真田広之が演じ、英国が見た日本、も興味深いです。

新たなペアに拍手喝采！

この週末まで寒さを我慢、島岡美延です。
昨日の14時46分頃、どこにいましたか？
私はBunkamuraオーチャードホールで、バレエ『ドン・キホーテ』を鑑賞中。
5年前、芸能、芸術に関わる人々も模索しました。
あの春、この二人は、Kバレエカンパニーの主役として渋谷の舞台に立つことを想像していたかしら。
今回の8公演中（13日まで）、主役を1回務めた佐々部佳代＆篠宮佑一という新たなペアの誕生で、会場は大きな喜びに包まれました。
2012年入団、次々と主役を任された彼女がキトリを踊るのは初めて。
演技力も求められる作品で、華のある確かなテクニックと可愛らしさをしっかり見せてくれました。
2014年入団で、バジルにいきなり抜擢された篠宮佑一。
回転技、ジャンプ、脚の美しさ…、ブラボー！
『ドン・キホーテ』は、ダンサー熊川哲也の名声を象徴する作品。
芸術監督である彼が、カーテンコールで若いペアに拍手を送る姿が印象的でした。
熊川氏、5月は久々に『白鳥の湖』の王子です！