風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

肉離れ

2010-05-03 12:17:57 | スポーツ・芸能好き
 肉離れなどというケガは、スポーツ選手が負うものだとばかり思っていました。少なくとも普通の生活をしている限り、どちらかと言うと、駅まで毎朝20分弱を早歩きし、エスカレーターの昇降でも右側の列を歩くほどのセッカチで、否、運動不足を意識するタチで、たまにゴルフに行って、砲台グリーンを駆け登る程度の運動では、全く縁がないものと油断していました。
 先週の金曜日、週日でありながら会社は公休であることを利用して、一年ぶりのゴルフに出かけました。前回は昨年4月にシドニーで、前々回は一昨年4月にペナンで(ペナン滞在中は年数回やりましたが)、といった具合に、諸般の事情により年一ゴルファーですが、木々の緑が萌える季節になると、血が騒ぎます(ちょっと大袈裟)。
 高速道路を降りて一般道に出てから迷ったため、とるものもとりあえずティーオフに駆けつけ、ストレッチもそこそこに、一年ぶりに握るクラブを恐る恐る振って、前半は散々の結果でした。後半になって身体もほぐれ、ようやくスコアがまとまり始めたところで、油断があったのかも知れません。15番、打ち下ろしのショート・ホールを迎えます。得意の7番アイアンで砲台グリーンを外し、崖下から二打目をピッチングでピン手前1mに寄せて、意気揚々とグリーン上に登るはずでした。軽快に駆け上がろうとした瞬間、ブチッと筋肉が切れたような鈍い音が聞こえたような気がして、右足ふくらはぎに痛みが走り、思わずしゃがみ込んで患部を圧迫しつつ、痛みに堪えなければならなくなりました。足がツルのとは違って、時間がたっても良くなる兆しはなく、最後は、足を引き摺ったまま、パー・パットを入れたところで、リタイア。
 クラブハウスで応急用に湿布を貰ったのですが、痛みが走ってまともに歩けません。帰宅後、夜8時まで受け付けている近所のクリニックを見つけたので診てもらったところ、湿布をした上に包帯を固めに巻いて、暫く安静にすること、ふくらはぎの筋肉に負担をかけないように膝を曲げ踵は伸ばしたままの状態にすること、うっ血を避けて足を心臓よりも高い位置に置くこと、もし翌日も症状が変わらなければ松葉杖を備えるような病院に行って診てもらった方が良いと言われました。
 翌日、ちょっと楽になり、膝を曲げて爪先立ちで歩けるようになったので、連休を良いことに、自宅療養に努めることにしました。さらに昨日・今日と、徐々にではありますが、快方に向かっているのを感じます。もともと子供たちの学校の都合で大型連休とはなり得ず、何も予定を入れていなかったのですが、寝正月ならぬ寝黄金週間になってしまいました。
 Webで調べてみると、いつもの道を歩いていても、坂を登る時、段差のあるところを駆け上がったり、下ったりするだけでも、靴底が硬いとか、筋肉が衰えているとか、そのときの状況次第では起こりうる、とあります。激しい痛みがある場合と、痛みをあまり感じない場合もあり、後者でそのまま放っておいたりすると悪化することもあるので、気をつけなくてはならない、とあります。一度すると癖になることもあるようなので、きちんと治療しないといけない、とも。
 これまで何度か足がつったことはありましたが、それは、筋肉が収縮した状態でそのまま固まってしまった状態(所謂こむら返り)であり、肉離れはそれとは逆で、筋肉の収縮時ではなく、関節が伸び過ぎるのを抑えるため、筋肉が引き伸ばされつつ収縮しようとする時に起こり、瞬間的に筋肉の繊維や膜が伸ばされて断裂が生じた状態を言うようです。それにしても・・・春の陽気に誘われて、フェアウェイを走り回ったりもしましたが・・・一緒にラウンドしたかつての上司からは、いつまでも若い気でいても身体はついて行かないものだからと冗談半ばに諭され、日ごろの運動不足に加えて、年齢的に筋肉が衰えているという厳しい現実を突きつけられたようで、アスリートの端くれだと密かに自認していただけに、寂しいものがあります。
 木曜日から始まる通勤のことを想像すると、ちょっと心が寒々としてきます。駅にエスカレーターやエレベータはあるものの、電車の中で立ち続けること、揺れに耐えることですら、今の自分のふくらはぎが置かれている状態と比較すると、相当の負担がかかることが分かります。健常者であれば気がつかないようなことが見えてくる・・・これは間違いなく、老いに向かう私に神様が与えてくれた警告であり試練なのかも!?
コメント
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