いつの間にか「シブコ節」なる言葉が生まれている。「なおみ節」にあやかってのことだろうが、いずれにしても日本人女子アスリートの飾らない人柄は魅力的だ。いや、ゴルフ専門誌ALBAが渋野日向子をここぞとばかりにプロモートしているだけなのかも知れないが(笑)、関連記事の末尾に「きのうのシブコ節」などとサブタイトルをつけている。
当初は「渋野節」と呼ばれていたが、海外メジャー覇者となった今も庶民的な性格は変わらず、「シブコ節」という名誉ある愛称に変わった。その全英では、笑顔を振りまく底抜けに明るいキャラと、ごく普通の(と見える)20歳のルーキーが初の海外遠征の海外メジャーで大躍進し、彗星の如く現れたことと引っかけて「スマイリング・シンデレラ」と名付けられたが、実際のところ、その攻撃的なゴルフと、パターにも時間をかけることのないきびきびした動きで、海外のレポーターからは、「彼女は何をすべきか分かっているし、深く考え過ぎていないように見える。とても驚いている」、「この20歳の選手は、コースで隙のないゴルフを見せている」、「メジャー初出場なのに、彼女はコース上でずっと笑っている」などと絶賛されたのだった。そのプレースタイルそのままに、記者会見で単純明快にテンポ良く繰り出される回答は、海外記者にも大ウケだったようだ。(コースのイメージは?の問いに)「全英はリンクスだと思っていた」、(大会の目標は?に)「予選通過できたらいいかな、くらい」、(何歳でゴルフを始めたの?には元気良く)「エイト!」・・・てな具合いで、物怖じしない普段通りの、むしろさっぱり!?の受け答えは大物には違いない。
全英から戻って休む暇なく、北海道meijiカップに出場し、熱が出て3日目ぐらいから声が出なくなるなど体調が十分ではない中でも、「明治さんから大好きなチョコレートがもらえるから」と笑わせ、その実、「優勝するとは思わなかったけど、海外の試合は初めてで、直後の週はどういう感覚なのか体験してみたかった」などと、結果こそ首位と8打差の13位に終わったが、したたかなところを見せた。その翌週にはNEC軽井沢72に出場し(本人の直接コメントは見かけないが、軽井沢に惹かれたのではないかと思われる 笑)、体調を戻しつつ、夜中に咳が出て目覚めることが多いとこぼしながら、最終日最終ホール、残り5メートル半のバーディーパットを沈めれば優勝と、全英を制した最終ホールと同じような見せ場を作った。固唾を呑んで見守ったが、強気に打ったパットは惜しくもカップを外して2メートル・オーバー、さらに返しのパーパットも外してプレーオフを逃し、3位に終わった。よほど悔しかったのだろう、その時の取材ではぐっと唇を噛んでいたが、後の会見では「人前で(涙を)見せるものではないので、我慢をしていました。(涙が)出たっちゃあ、出ました」と語っている。この根性は本物だ。
そして一週休みを挟んで、今週末はニトリレディース(北海道)である(こうして見ると、気候が良いとところを選んでいるようにも見える)。大会前には発熱して急性副鼻腔炎と診断され、「今週は自信がないので、予選落ちしても仕方がないと思います」と弱気な発言も飛び出していたが、昨日二日目を終えて、首位と2打差の5アンダーで4位につけている。なにより、国内ツアーでの連続オーバーパーなし記録を「26」ラウンドまで伸ばし、アン・ソンジュが持つ日本ツアー記録「28」まで後2つと迫った。順調に行けば最終日に到達する。抜群の安定感である。昨日の記者会見では、(この日を振り返って)「疲れました」、(どういう疲れかと聞かれて)「昼スタートというのと、おなかがすいて疲れちゃうのと、コースにも疲れるし、変なところに飛んでいく自分のゴルフにも疲れるのと、歩くのが疲れるくらいです(笑い)」、(後半はバーディーを取ってもニッコリという感じはなかったと言われ)「取ったらうれしいけど、喜ぶ気力もない感じでした」、(首位と2打差の4位と言われて)「このスコアは予想していなかった。ようやってるな、とは思います」、(やっぱり、バックナインの女ですね、と言われて)「ですね。いつまで継続するのだろう(笑い)」・・・これぞ「シブコ節」(笑)
プロアマで一緒の組で回った中嶋常幸は「ゴルファーとしても人間性もすごくいいなと思った。技術的に完成されていて、言うことなし」と褒めちぎった。
折しもテニスの全米オープンでは、「節」の元祖(!)大阪なおみが奮闘中だ。一昨日の二回戦には、元NBAのコービー・ブライアントや元NFLのコリン・キャパニックら有名人が観戦に訪れていたらしく、「彼らが来てくれて本当に恐縮している」「すごくうれしい。実のところ、彼らをあまり長く太陽の下にさらしたくなかったので、できるだけ早く決着をつけたかった」と明かした。試合後、ファンサービスする中で、ある少女ファンが目の前を通り過ぎる大坂に感激し、感極まって涙すると、優しくハグ・・・大会公式ツイッターに「これぞ私たちが求める心温まる瞬間」(Heartwarming moments like this one is what we love to see… ←文法ミスは私のせいではない 笑)と題してわざわざ動画付きで公開され、ファンの間に感動が広がっているらしい。
そう言えば渋野も、全英女子のときに始めたホール移動時のハイタッチは、安全のために控えるとしながらも、帰国後も子供達とはハイタッチを交わしている。全英女子・2日目16番ホールでは、寝そべっていた小さい女の子に笑いかけると、女の子も笑みを返し、最終ホールまでついてきたため、ホールアウト後にボールを渡したことがあった。記者会見で、小さい女の子を得意の笑顔で瞬殺したと問われ、「超かわいい!友だちができた!うれしい」と無邪気に答えた。子供好きで、地元の子供たちと、ゴルフよりも好きと公言するソフトボールに興じることがあるらしい。
いやはや日本人女子アスリートの、世界で活躍する中で見せる自然体の、しなやかな強さには、脱帽するしかない・・・(笑)
当初は「渋野節」と呼ばれていたが、海外メジャー覇者となった今も庶民的な性格は変わらず、「シブコ節」という名誉ある愛称に変わった。その全英では、笑顔を振りまく底抜けに明るいキャラと、ごく普通の(と見える)20歳のルーキーが初の海外遠征の海外メジャーで大躍進し、彗星の如く現れたことと引っかけて「スマイリング・シンデレラ」と名付けられたが、実際のところ、その攻撃的なゴルフと、パターにも時間をかけることのないきびきびした動きで、海外のレポーターからは、「彼女は何をすべきか分かっているし、深く考え過ぎていないように見える。とても驚いている」、「この20歳の選手は、コースで隙のないゴルフを見せている」、「メジャー初出場なのに、彼女はコース上でずっと笑っている」などと絶賛されたのだった。そのプレースタイルそのままに、記者会見で単純明快にテンポ良く繰り出される回答は、海外記者にも大ウケだったようだ。(コースのイメージは?の問いに)「全英はリンクスだと思っていた」、(大会の目標は?に)「予選通過できたらいいかな、くらい」、(何歳でゴルフを始めたの?には元気良く)「エイト!」・・・てな具合いで、物怖じしない普段通りの、むしろさっぱり!?の受け答えは大物には違いない。
全英から戻って休む暇なく、北海道meijiカップに出場し、熱が出て3日目ぐらいから声が出なくなるなど体調が十分ではない中でも、「明治さんから大好きなチョコレートがもらえるから」と笑わせ、その実、「優勝するとは思わなかったけど、海外の試合は初めてで、直後の週はどういう感覚なのか体験してみたかった」などと、結果こそ首位と8打差の13位に終わったが、したたかなところを見せた。その翌週にはNEC軽井沢72に出場し(本人の直接コメントは見かけないが、軽井沢に惹かれたのではないかと思われる 笑)、体調を戻しつつ、夜中に咳が出て目覚めることが多いとこぼしながら、最終日最終ホール、残り5メートル半のバーディーパットを沈めれば優勝と、全英を制した最終ホールと同じような見せ場を作った。固唾を呑んで見守ったが、強気に打ったパットは惜しくもカップを外して2メートル・オーバー、さらに返しのパーパットも外してプレーオフを逃し、3位に終わった。よほど悔しかったのだろう、その時の取材ではぐっと唇を噛んでいたが、後の会見では「人前で(涙を)見せるものではないので、我慢をしていました。(涙が)出たっちゃあ、出ました」と語っている。この根性は本物だ。
そして一週休みを挟んで、今週末はニトリレディース(北海道)である(こうして見ると、気候が良いとところを選んでいるようにも見える)。大会前には発熱して急性副鼻腔炎と診断され、「今週は自信がないので、予選落ちしても仕方がないと思います」と弱気な発言も飛び出していたが、昨日二日目を終えて、首位と2打差の5アンダーで4位につけている。なにより、国内ツアーでの連続オーバーパーなし記録を「26」ラウンドまで伸ばし、アン・ソンジュが持つ日本ツアー記録「28」まで後2つと迫った。順調に行けば最終日に到達する。抜群の安定感である。昨日の記者会見では、(この日を振り返って)「疲れました」、(どういう疲れかと聞かれて)「昼スタートというのと、おなかがすいて疲れちゃうのと、コースにも疲れるし、変なところに飛んでいく自分のゴルフにも疲れるのと、歩くのが疲れるくらいです(笑い)」、(後半はバーディーを取ってもニッコリという感じはなかったと言われ)「取ったらうれしいけど、喜ぶ気力もない感じでした」、(首位と2打差の4位と言われて)「このスコアは予想していなかった。ようやってるな、とは思います」、(やっぱり、バックナインの女ですね、と言われて)「ですね。いつまで継続するのだろう(笑い)」・・・これぞ「シブコ節」(笑)
プロアマで一緒の組で回った中嶋常幸は「ゴルファーとしても人間性もすごくいいなと思った。技術的に完成されていて、言うことなし」と褒めちぎった。
折しもテニスの全米オープンでは、「節」の元祖(!)大阪なおみが奮闘中だ。一昨日の二回戦には、元NBAのコービー・ブライアントや元NFLのコリン・キャパニックら有名人が観戦に訪れていたらしく、「彼らが来てくれて本当に恐縮している」「すごくうれしい。実のところ、彼らをあまり長く太陽の下にさらしたくなかったので、できるだけ早く決着をつけたかった」と明かした。試合後、ファンサービスする中で、ある少女ファンが目の前を通り過ぎる大坂に感激し、感極まって涙すると、優しくハグ・・・大会公式ツイッターに「これぞ私たちが求める心温まる瞬間」(Heartwarming moments like this one is what we love to see… ←文法ミスは私のせいではない 笑)と題してわざわざ動画付きで公開され、ファンの間に感動が広がっているらしい。
そう言えば渋野も、全英女子のときに始めたホール移動時のハイタッチは、安全のために控えるとしながらも、帰国後も子供達とはハイタッチを交わしている。全英女子・2日目16番ホールでは、寝そべっていた小さい女の子に笑いかけると、女の子も笑みを返し、最終ホールまでついてきたため、ホールアウト後にボールを渡したことがあった。記者会見で、小さい女の子を得意の笑顔で瞬殺したと問われ、「超かわいい!友だちができた!うれしい」と無邪気に答えた。子供好きで、地元の子供たちと、ゴルフよりも好きと公言するソフトボールに興じることがあるらしい。
いやはや日本人女子アスリートの、世界で活躍する中で見せる自然体の、しなやかな強さには、脱帽するしかない・・・(笑)