風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

五輪:閉幕

2018-02-27 01:37:56 | スポーツ・芸能好き
 平昌五輪が昨日、17日間の熱戦の幕を閉じた。ミーハーにつらつら書いて来たので、最後まで律儀に書いておこうと思う。
 前回ブログから更に、新種目のスピードスケート女子マススタートで高木菜那が金メダルを獲得した。伏兵と言ってもいいのだろう。まさか金メダルが1個追加になろうとは正直なところ思ってもみなかった。大勢で一斉に16周を、ただ速く滑るだけではなく、仕掛けるタイミングなどの駆け引きや状況判断が重要で、団体追い抜きと同様、仲間との連係が鍵だと言われる、なかなか面白い競技だが、1回戦で佐藤綾乃が転倒に巻き込まれて敗退し、決勝は単独滑走という不利な状況をものともせず、初代女王に輝いたのは立派だった。
 さらに、カーリング女子では日本代表「LS北見」が英国を破って銅メダルを獲得した。試合のハーフタイムは「もぐもぐタイム」と言われ、彼女たちが食べるお菓子は生産が追いつかず販売が一時休止になったらしいし、試合中に交わされる「そだねー」は、早くも今年の「流行語大賞」の呼び声が高い。
 振り返ると、日本のスピードスケートが大いに躍進しており、競泳、バドミントン、卓球などと同様、所属の壁を越えてナショナルチームとして強化するシステムが導入されたからだと言われる。かつて冷戦時代のソ連や東ドイツが五輪で圧倒的な強さを見せていたのは、国威発揚のため、国を挙げて育成強化していたからで、日本でもその気になればそれなりに成果が出せるということだ。
 今回、文在寅大統領は「平和五輪」を標榜し、開会式では韓国と北朝鮮の選手団が仲良く合同入場を行ったが、閉会式では別々で、韓国選手は(北朝鮮選手とは違って)統一旗を掲げなかったらしい。この空気の違いについて中央日報(電子版)は、合同チーム「コリア」を結成したアイスホッケー女子をめぐり「南北間に微妙な葛藤があった」ことや、北の選手に支給した装備について国連制裁などを理由に韓国側が大会後の返却を求めたところ「関係が気まずくなった」ことを指摘している。
 競技場の外はもっと喧しかったようだ。最大野党の自由韓国党や支持者らは閉会式前日午後から、北朝鮮代表団の車列が通る予定だった道路を占拠し、徹夜の抗議活動を行ったらしい。また反北団体が、閉会式の会場周辺に集結し、「アイ・ラブ・イバンカ」「アイ・ラブ・パククネ」などと書かれたプラカードを掲げ、「北朝鮮代表団は出ていけ」とシュプレヒコールを上げていたという。
 それでも、88年のソウル五輪や02年のW杯を経験された黒田勝弘氏(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)は、今回は愛国主義がどこか後退した感じがし、韓国人あるいは韓国社会のある種の“成熟”が出ているように思うと述べておられる。
 それにしては、団体追い抜きで負けたのをチームメイトのノ・ソンヨン選手の遅れのせいにするような発言をして批判を浴び、代表資格の剥奪を求める声が高まって、謝罪会見に追い込まれたキム・ボルム選手が、スピードスケート女子マススタートで銀メダルを獲得した後、氷上に置いた韓国国旗を前に両膝をついて土下座した姿は痛々しかった。韓国社会の激しさを垣間見た思いで、同胞に対してこうなのだから、況や日本人に対してをや、である。引越し出来ない隣人なのだから、なんとか付き合って行かざるを得ないのだが、神様は日本人に試練を与えたもうたものである。
 とまあ、スポーツをスポーツとして楽しむだけでなく、運営面や政治面についても好き勝手に書いてきたが、なんだかんだ言って五輪を盛り上げてくれた(メダルが獲れても獲れなくても)全ての選手にはやはり感謝したいと思う。願わくば、純粋に選手ファーストの大会たらんことを。
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五輪:勝者の栄光

2018-02-24 01:08:17 | スポーツ・芸能好き
 ぼんやりしている内にも、世の中は目まぐるしく動き、平昌五輪ではメダリストが続々と誕生した。
 18日・・・ということは、もう一週間近く前になるが、スピードスケート女子500メートルで小平奈緒が金メダルを獲得した。1000メートルでの銀メダルに続き、得意の500メートルとは言え、オリンピック新記録のオマケ付きは、さすがだ。私のようなド素人には、あっさり美しく勝ったように見えるが、期待通りに勝つということの重みは、並大抵ではないだろう。
 というのも、その2日後、同じように期待されたノルディックスキー複合個人ラージヒルの渡部暁斗は、前半飛躍は好調で、後半距離を首位スタートしたが、リードを守り切れず、5位に終わったからだ。その後、実は五輪直前に左肋骨を骨折していたことが判明した。そもそも実力ある選手が、怪我も含め、一発勝負の如く4年に一度の大会まで実力を維持し、自らの調子のピークを合わせる苦労は、ちょっと想像を超える仕儀だ。
 小平奈緒は、2010年のバンクーバー五輪1000メートルと1500メートルで5位、2014年のソチ五輪500メートルでも5位と、表彰台に届かず、「自分を変えたい」との思いで、ソチ五輪の後、スケート大国・オランダに二年間の武者修行に出る「いばらの道」を選んだ。過去に治療した縁もあって相沢病院に採用され、当時の病院長(現・最高経営責任者)から「好きにやればいいんじゃないか」と快諾される環境にも恵まれた。身体能力に圧倒され(確かにオランダ人はデカい)、言葉の壁にも、また乳製品中心の食事にも苦労しながら、心身ともに鍛えあげ、帰国した2016年からはW杯500メートルで15連勝、昨年12月には1000メートルで世界新記録を出すまでに成長した。かつての橋本聖子(古い!?)を思わせるほどの逞しい太腿は、自信のあらわれでもあったろう。苦労した甲斐があって本当によかった。
 そして、21日のスピードスケート女子団体追い抜きでは、そのスケート大国・オランダを破って日本チームが念願の金メダルを獲得した。AP通信は「オランダを王座から引きずり下ろした」との見出しを掲げたらしい。これも期待通りの活躍で、勝って当然という重圧をものともしない強さを発揮したのはさすがだ。日本の強みは、三人が同調した滑りで足の動きを揃える一糸乱れぬ隊列を組み、空気抵抗を極限まで小さくして二・三番手の体力消耗を抑える隊列の美しさは、今や世界が手本としているほどだそうだ。こちらも、ソチ五輪で惨敗し、日本スケート連盟はナショナルチームを作って、世界レベルのコーチを招聘し、有力選手を一堂に集めて、チーム内に適度の競争をもたらしたことが、選手の才能を開花させたと言われる。高木美帆は「自分たちがパシュート(団体追い抜き)にかけてきた時間はどの国よりも長い」と言い、それが自信に繋がっているのだろう。彼女自身、スピードスケート女子1000メートルで銅メダル、同1500メートルで銀メダル、女子団体追い抜きで金メダルと、五輪メダル・コレクター垂涎の的だ(笑)。
 これまでメダル獲得総数は11個と、地元開催の1998年長野五輪の10個を超えた。スポットライトを浴びる勝者(メダリスト)ばかりを取り上げるミーハーぶりには我ながら内心忸怩たる思いがあるが(苦笑)、勝つことを称えずして、何の五輪であろう。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というのは、私たちの世代には野村克也さんが言ったことで有名になったが、もとは江戸時代、平戸藩の九代藩主・松浦静山の言葉だ。確かに勝負事に運はつきもので、偶然の要素が働いて勝ちが転がってくることがあるが、負けるときには何か理由がある、という意味だ。つまり「勝つ」ためには先ずは「負けない」ことが重要になる。「参加することに意義がある」というのも分かるし、代表に選ばれ参加することは確かに偉大だが、敢えて「勝つ」=「負けない」ことの美しさを、私は素直に称えたい。
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五輪:プーさんの雨・再び

2018-02-17 21:11:43 | スポーツ・芸能好き
 今日、フィギュアスケート男子フリーが行われ、羽生結弦が会心の演技で優勝し、リンクにお馴染みの「くまのプーさん」のぬいぐるみの雨が降った。前日のショートプログラムと合わせ、合計得点が3人とも300点を超えるハイレベルの戦いを制しての金メダルは価値がある。ちょっと影に隠れてしまった感がある宇野昌磨も健闘して二位に食い込み、日本人ワンツー・フィニッシュの快挙だ。
 昨年11月に右足首を痛め、氷上練習を再開したのは1月上旬という危機的状況にあったとは思えないほど、この日の滑りでは“王者”にふさわしい力強い演技を見せた。試合が終わると大きく息をついて疲れを見せていた若い頃の羽生結弦の面影はもはやない。
 もともと、2歳のときに小児喘息にかかって以来、体力的にも精神的にも弱くて、先生に怒られてしょっちゅう泣いているような子だったらしい。ジュニア時代も本番直前になると緊張のあまり過呼吸のような状態になることもあったという。しかし、困難を乗り越えるたびに強さを身につけて行ったようだ。ソチ五輪で勝利しても決して気を緩めることはなく、「(ソチでの)フリーのミスが、ここまで4年間、頑張って強くなった一つの原因だと思う」と語っているように、当時、2位のパトリック・チャン(カナダ)と4・47点差で、チャンがフリーでミスのない演技をしていたら逆転されていたかもしれない際どい展開だったため、平昌五輪に向けて「圧倒的に勝つ」ことをテーマに掲げ、跳べる4回転ジャンプの種類を増やしただけでなく、演技の基礎となる滑り自体も成長を遂げた。
 そして今回、どうやら右足首の怪我は完治しておらず、状態は必ずしもよいわけではなかったようで、演技後に右足首に触れて感謝の気持ちを示していた。怪我で心が折れることなく、怪我と付き合う術を身につけている。インタビューでは、「こうやって五輪の舞台で滑れたことが幸せ。その前に1つだけ言わせてほしい。こうやって金メダルを取れてうれしく思うが、何よりこの五輪で滑ったたくさんのスケーター、この五輪を作り上げてくれたたくさんのスタッフ、サポーターのチームメンバーも含めて感謝している。何よりここで滑った素晴らしいスケーターの皆さん、ありがとうございました。皆さんがいて、この五輪ができた」と、質問に答える前に、ファンに感謝するのではなく(ファンに、と言うことは良かれ悪しかれ自分中心の見方ということだ)同じスケーターを称えていたのは出色だった。もともと年齢不相応に大人びた対応をしていたものだが、精神的にも随分強くなったように思う。
 フィギュアスケート男子で66年ぶりという五輪連覇は、冬季五輪通算1000個目の金メダルだそうで、強い星のもとに生まれたものだとつくづく思うが、今回の言動を見る限り、フリーのテーマ曲「陰陽師」の如く、なんだか神がかっているで、私はちょっとコワイくらいに思っていた(苦笑)。なにはともあれメデタシ、メデタシ。
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五輪:プーさんの雨

2018-02-17 00:16:58 | スポーツ・芸能好き
 ミーハーだが、羽生結弦の存在は気になってしまう(笑)。今日、行われたショートプログラムで、怪我の影響を感じさせない圧巻の演技を見せて首位に立った。66年ぶりの五輪連覇に向けて順調な滑り出しだ。くまのプーさんのティッシュ・ケースを愛用していることで知られる羽生の演技の後には、ファンから大量のプーさんのぬいぐるみが投げ入れられるが、平昌でも、米NBCテレビは「羽生がプーさんの雨を降らせた」と報じた。ネットのニュース映像を見る限り、スケーティングでは鬼気迫る、まさに鬼の形相である。演技後の爽やかな笑顔とのアンバランスが、母性をくすぐるであろう。
 トップ5の選手はノーミスの演技を見せて会場を盛り上げたというから、競争は熾烈だ。日刊スポーツは4回転ジャンプの数に注目している。バンクーバー五輪では30選手中4人、ソチ五輪では29選手中16人、平昌五輪では30選手中18人と「微増」だが、2種類に挑んだ選手は0人→1人→9人と「激増」し、ソチではトーループ、サルコーまでだったところ、フリップ、ルッツまで加わり、一気に技術レベルが押し上がったという。限界に挑んで、誰もが目標にする羽生だからこその意地もあろう。ここ一番の集中力が並みでないのは、怪我に苦しみつつも、やるべきことをやってきた自信がそうさせるのであろうし、今回のインタビューを見ていると、競技を楽しむ余裕をすら感じさせて、いつもの彼らしくなくて(?)不気味なくらい。フリーの演技でも是非、頑張って欲しいものだ。
 まだメダルを手にしていない羽生のことを冒頭で取り上げてしまったが、本来なら、二日前のメダル・ラッシュにフォーカスすべきだった。
 失意からの快挙として二人・・・先ずはスピードスケート女子1000メートルの小平奈緒は、「ソチ五輪でエースと期待されながらメダルを逃した。大会後、単身スケート王国のオランダに渡り、大柄な選手の中で自らの技術を見つめ直した」(産経Web)甲斐があって、銀メダルを獲得した。同じく1000メートルの高木美帆は、「バンクーバー大会に15歳で出場しながら、ソチでは代表入りを逃した。高木もナショナルチームのオランダ人コーチの下で、王国のノウハウを獲得し」(同)、1500メートルの銀に続いて、見事、銅メダルを獲得した。
 スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢は、二大会連続の銀メダルを獲得した。「15、19歳での連続表彰台だが、昨年3月には国際大会で大技の着地に失敗し、左膝や肝臓を損傷し、選手生命さえ危ぶまれていた。金メダルのスーパースター、米国のショーン・ホワイトは逆転の歓喜にむせび泣き、そこまで彼を追い込んだ平野の演技を称賛した」(同)という。ノルディックスキー複合個人ノーマルヒルの渡部暁斗も二大会連続の銀メダルを獲得した。
 渡部暁斗は得意のラージヒルを残し、小平は500メートル、高木も団体追い抜きと、「最も金に近い種目」を控えており、まだまだ楽しみは続く。
 こうして五輪では、普段はさして見向きもしない、よく知らない競技であっても、知ったかぶって夢中になったりする。私は普段から愛国心を秘めた優等生だが(笑)、多くの日本人が俄か愛国心に芽生えて、日の丸を背負う日本人選手の活躍に声援を送り、メダル獲得ランキングを気にしたりする。平和の祭典で盛り上がるのは大いに結構、4年に一度くらいは(・・・ではなく夏・冬二度だが)愛国心に燃えるのはよいガス抜きになるが、何事も過ぎたるは及ばざるが如し。やはりタテマエとしてのスポーツマンシップを前面に立て、優れた選手や技能を称えることを忘れるべきではないと思う。
 その意味でも、ショートトラック女子500メートル決勝で、競り合った韓国人選手が身体を押したと判定されて失格となり、繰り上げ銅メダルを獲得したカナダ人選手のインスタグラムが、韓国の一部ネットユーザーから殺害予告を含む多数の中傷投稿により炎上するという問題が起こったのは、いただけない。
 また、開会式で、米NBC放送の解説者が「日本は韓国のお手本」とうっかりコメントしたところ、韓国人の間で「日本の植民地支配を擁護した」などと激しい反発が沸き起り、五輪組織委員会がNBC側に抗議して、NBC側も「(発言は)不適切だった」として韓国国民に謝罪をした上で、解説者を降板させたところまではまだしも、それでは怒りがおさまらないようで、その解説者が取締役を務めるスターバックスの不買運動が起きる可能性まで浮上すると、行き過ぎだろう。
 朝鮮半島の「統一旗」から、韓国が不法占拠する竹島(独島)を外したのは、平和の祭典として極めて冷静な判断だったと思うが、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、これに関して「(日本が)陰湿かつ凶悪に策動した」などとする論評したのも、平和の祭典に水を差す。
 最後に、開会式でトランプ大統領のそっくりさんと一緒に現れた金正恩朝鮮労働党委員長のそっくりさんが、14日のアイスホッケー女子の日本-南北合同チーム「コリア」戦で、「統一旗」を振りながら、北朝鮮応援団「美女軍団」の前に登場し、狙い通りに応援団を笑わせ、怒らせ、そしてつまみ出されたらしい。これはまあご愛嬌。
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五輪の裏で:北朝鮮

2018-02-14 23:24:21 | 時事放談
 冬季オリンピックを、よりによってこんな物騒なところでやるから・・・などと今さら毒づいても仕方ないのだが、平昌五輪の舞台裏では、すっかり北朝鮮に引っ掻き回されてしまったようだ。
 今回、訪韓したのは、北朝鮮の憲法上の国家元首である金永南氏と、故・金日成主席の直系親族(孫)で金正恩朝鮮労働党委員長の妹さんの金与正朝鮮労働党第一副議長で、朝鮮戦争以降に訪韓した中ではいずれも最高クラスだそうだ。しかもここ2年、核とミサイル開発で挑発をエスカレートする北朝鮮に対し、超大国アメリカの大統領というプライドをかなぐり捨てて不確実きわまりない舌戦を仕掛けるトランプ大統領との間で、あわや第二次朝鮮戦争かと思わせるほどの緊張感に包まれる中での、(文在寅大統領のラブコールにようやく応えての)北朝鮮の歩み寄りである。そして、ある程度予想されたことではあったが、早期の北朝鮮訪問を招請し、南北首脳会談を呼びかける、金正恩委員長の親書が手渡され、アメリカの手前、「今後、条件を整え実現するようにしよう」と答えたらしが、文在寅大統領としては有頂天であろう。金与正第一副議長が女性だからというわけではないが、文在寅大統領はコロッと籠絡されてしまった。
 韓国の中央日報は、「与正氏には食事接待4回、ペンス氏には1回、安倍氏は0回」との見出しで、「多くの国から来賓が集まる行事を主催する国のトップが一国の代表団とこのように多くの時間を過ごすのは異例だ」と報じたらしい。中央日報は保守系だったはずだから、ただでさえ文在寅大統領には批判的なのだが、まあ、見ていられないのは良く分かる。
 金与正第一副議長は、同じように「やり手」だという意味で、「北朝鮮のイバンカ」などと持ち上げられているらしい。握手をする間は笑顔を振りまくが、それ以外の能面のような冷淡さったらない。その落差に惑わされる人は多いかも知れないが、どう見ても私には全体主義国家作成のロボットにしか見えない(苦笑)。その金与正女史が、訪韓中、南北関係について「昨日までを過去のことにしましょう」と述べ、早急な関係改善を訴えていたという(産経新聞Web版)。よくもまあぬけぬけと・・・と思ってしまうが、ひとえに金正恩委員長の個人の秘密資金(核・ミサイル開発に充当)が枯渇していると報じられ、国連安保理による経済制裁もこれまで以上に包括的で、さすがの北朝鮮も焦っているのか、日・米・韓を分断し、弾道ミサイル開発の時間を稼ぐのに躍起のようだ。
 こうして見ると、あのロウソク・デモにしても、文在寅大統領誕生にしても、北朝鮮が裏で糸を引いていたと言われるのは本当だったかもと思わせるほど、ストーリーの筋が通って見えるから不思議だ。人権派弁護士は、政治家には向かないかもなあ・・・と溜息が出てしまう(勿論、文在寅氏のことを言っているが、日本でも、仙谷由人、枝野幸男、福島瑞穂など、ちょっと・・・と思うような弁護士出身は多いのだ)。今後の日・米・韓の関係が思いやられる。
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平昌五輪開幕の続き

2018-02-13 23:05:44 | スポーツ・芸能好き
 昨晩、ブログをアップしてほどなく、ノルディックスキー・ジャンプ女子ノーマルヒルで、高梨沙羅ちゃんが銅メダルを獲得した。仕上がり状態は90%と聞いていたので、ひょっとしたら・・・と期待したが、金メダルは遠かった(三度の世界選手権を含めて五度も続けて逃したことになる)。
 4年前のソチ五輪では、金メダル最有力候補とされながら4位に終わって、競技終了直後にチームメイトの伊藤有希に抱きかかえられて「また一緒に五輪に戻ってこようね」と声をかけられても、茫然自失、「日本に帰っちゃいけない気がした」という。山田いずみコーチによれば「金メダルを取って当たり前というムードで、プレッシャーはただごとではなかった」ようだ。その後のW杯での華々しい活躍と(昨季までW杯90試合出場で53勝、個人総合優勝4度と圧倒的)、一転、今シーズンの大スランプ(未勝利)は、しかし沙羅ちゃんを一段と逞しくしたようだ。1月中旬のW杯札幌大会で、W杯10戦7勝のマーレン・ルンビ(ノルウェー、今回、金メダル)や2勝のカタリナ・アルトハウス(ドイツ、銀メダル)に大敗を喫しても、「これ以上何をすれば勝てるのかを考えるのは楽しい。こういう感覚はW杯を戦ってきて初めて」と前向きに捉えることができるようになっていたのだ。
 最近はテレビを見ないので、ネット情報を追いかけるばかりだが、山田コーチに抱きかかえられて、子供のように泣きじゃくる顔と、その後の晴れやかな大人びた笑顔が、ともに印象的だった。インタビューでも、次のようにしっかりと受け答えしている。

 「最後の最後に渾身の、ここにきて一番いいジャンプが飛べましたし、何より日本のチームのみんなが下で待っててくれたのが、すごくうれしくて」
 「ソチ五輪からのこの4年間、ずっと悔しい思いをバネにここまできた気分ではいるんですけど。やはり、まだ自分は金メダルを取る器ではないっていうことが分かりましたし」
 「やはり、まだまだ競技者としてもっと勉強していかなければいけない部分もたくさんあるので、周りの先輩たちからいろんなことを学んで、自分も成長していきたいなと思います」 

 伊藤有希ちゃんも9位と健闘し、沙羅ちゃんがメダルを決定づける会心のジャンプを決めると、真っ先に駆け寄って沙羅ちゃんを素直に称えたのが、ネットでも好感されているが、それでもまあ卓球の愛ちゃんといい、スキーの沙羅ちゃんといい、幼い頃からずっと見て来たので、その成長ぶりが、世のお父さんたちと同様に私も、我が子のことのようにとても嬉しいのであった(涙)
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平昌五輪開幕

2018-02-12 23:39:54 | スポーツ・芸能好き
 日本人メダル第一号は、モーグル男子の原大智が銅メダル、続いてスピードスケート女子1500メートルの高木美帆が銀メダルを獲得した。高木美帆は、今季W杯1500メートルで4勝を挙げて、優勝候補筆頭だったので惜しかったが、15歳のときに出場したバンクーバー五輪は23位、ソチ五輪は代表落ちしていただけに、悲願のメダルはさぞ嬉しいことだろう。それにしても、3000メートルもそうだったが、オランダ勢は強い。ノルディックスキー・ジャンプの女子ノーマルヒルでは、高梨沙羅が1本目で3位に入った。2本目が始まっているが、なんとか頑張って欲しいものだ。
 そんな平昌では、連日、強風が吹き荒れ、競技によっては延期や中止に見舞われている。運営側の説明は「選手の安全を考えての中止」としており、分からなくもないが、ソチ五輪まで3大会連続フリースタイルスキー代表監督を務めた全日本スキー連盟の元強化部長・林辰男氏は「組織委員会の運営能力を問われる重大な事態」と手厳しい。

(引用)
 「年間を通して20戦近い大会が行われるW杯では、雪不足や開催資金難などを理由にキャンセルになることはよくあるが、五輪で天候不良を理由に「中止」になったという記憶はまずない。
 予選であれ、延期ではなく「中止」という判断は冬季五輪史上に汚点を残したと言わざるを得ない。五輪ともなれば、こういう事態に備えるもの。コース設定やタイムテーブルを変更するなどして何が何でも成立させるべきだった。ましてや平昌は天候が荒れると分かっていた地域。日またぎになったジャンプ男子ノーマルヒルしかり、慎重な計画を練ってなかったのではないかと疑問に思う。
 五輪競技の信頼も損ないかねない。スノーボード女子スロープスタイルのように新種目が増えている中で、こういう事態は起こしてはいけない。どうにかして試合を成立させる手段を探れなかったか、残念でならない。」
(引用おわり)

 フィギュアスケート団体戦では、開始時間が早くて波紋を呼んだ。確かにW杯などでは午後から夕方にかけて開催されることが多いが、平昌では「(放映権を持つ)北米のテレビ放送のプライムタイムにあわせた時間でスケジュールが組まれた」(ロイター通信)ために、午前10時という異例の開始時間になったらしい。お蔭で有力選手の間でミスが続出した。
 林辰男氏も指摘したノルディックスキー・ジャンプの男子ノーマルヒルについても、深夜まで行われた競技運営には疑問の声が相次いだ。始まったのは午後9時35分、氷点下10度の中で長時間待たされ、体感温度はマイナス20度近かったといい、強風の影響で何度も中断し(風に恵まれない不運もあったようだ)、競技が終わったのは予定の11時20分よりも1時間遅れの翌午前0時19分だったという。ジャンプは欧州で人気の競技のため、開始時間を欧州の放送時間帯に合わせたものとみられている。
 寒さに耐え切れなかったのは観客も同じで、1本目が終わると、関係者と一部のファンを除いて多くは出口に殺到するように帰ってしまったといい、朝日新聞は、金メダル確定の瞬間、観客席はガラガラだったと伝えた。寒さと風で集中力を持続するのが大変なのに、観客席もこれでは、なんとも哀しい。
 21位に終わった葛西紀明は苦笑いで振り返ったというが、心は泣いていたかも知れない。「(寒さは)もう信じられないぐらい。風の音がすっごいんですよ。気持ちが怯むぐらい。ブワーって。W杯でもほぼない条件。“こんなの中止でしょう”ってちょっと心の隅で文句いいながら寒さに耐えてました」その葛西に、「サンデーモーニング」の張本さんは、以前は金メダルを獲ったら、との条件をつけていたが、通算8度目の五輪出場を評価して「ごくろうさんあっぱれ!」をあげていた。
 そんな中、北朝鮮の動きが何かと注目された。アイスホッケー女子の南北合同チーム「コリア」が出場した試合会場では、北朝鮮「美女」応援団が男のお面を被って歌う場面があり、なんとも不気味だった。韓国の一部メディアは「故・金日成主席の若き日の姿」と伝えたが、目の部分に穴が開いており、脱北者に言わせると、金日成の顔にそんなことをしたら即刻、処刑だそうだから、そうではなく、お面の正体は、男性の片思いを描いた北朝鮮の歌謡曲「フィパラム(口笛)」を歌う際、男性役を演じるために使う「美男子仮面」との説が有力らしい。ある大学教授は、金日成に似たお面が使われたことについて「別の意図」があると指摘、「北朝鮮では英雄像、美男子像、慈愛に満ちた父親像はすべて金日成に似ている。(韓国国内で)金日成を身近なイメージにしようと、このような応援を考えたのかもしれない」と話していて、平昌五輪は場外戦もなかなかホットだ。
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自衛隊ヘリの墜落

2018-02-10 11:32:27 | 時事放談
 5日前、自衛隊のヘリコプターが佐賀県の民家に墜落した。米ボーイング開発の戦闘ヘリで、通称アパッチロングボウと言うらしい。民間人に被害がなかったのは不幸中の幸いだが、操縦士と副操縦士が殉職された。国民と国を守る自衛隊員が、このような形で最期を迎える無念のほどは如何ほどだったかを思うと、いたたまれない。
 墜落したヘリは、異常を感知したため着陸を試みたが機首から落下したという。どうもメインローター(主回転翼)が先に落ち、その後に本体が落ちた可能性があるという。さらに、直前の整備でメインローターの4枚の羽根をつなぐメインローターヘッドを交換したばかりだったともいう。事故機と同じAH64D攻撃ヘリは米軍や韓国軍でも使われているが、似たような事故は報告されていないと言われており、整備不良が疑われている。
 自衛隊は、この攻撃ヘリを、当初60機購入する予定だったが、予算をミサイル防衛(MD)に取られて、保有数は13機にとどまるため、使用頻度が高まり、その割りに整備する人員は限られることにより整備の質の低下が問題視されていたと指摘する声がある。実際、防衛予算は、安倍政権になって若干増えつつあるが、それ以前に長年にわたって抑えられてきたため、一方で、戦闘機F35やオスプレイやミサイル防衛などといった派手な運用費が増える分、他方で、整備維持費、所謂ロジスティクス(後方支援)周りの費用が減らされて、却って稼働率が落ちていると聞く。その昔、パソコン商売をやっていた頃、緊急で保守部品が必要になったときに、完成品在庫をバラして必要な部品を取り出して流用する(これをカニバライズ=共食いと呼ぶ)ことがあった。当然、部品を抜かれた製品は不良在庫として眠ってしまう。なんと戦闘機でも、こうしたカニバライズが行われて眠っているものがあるという。民間企業の製品在庫なら自業自得で笑っていられるが、国の防衛をつかさどる自衛隊で同じ事態が起こっているとすれば甚だ心許ない。自衛隊では、ここ一年だけ拾ってみても、昨年5月に陸自の連絡偵察機(北海道)、8月に海自ヘリ(山口と青森)、10月に空自の救難ヘリ(静岡)が訓練や任務中に墜落し、計11人もの自衛隊員が殉職されているのは、決して偶然ではないように思う。先ほどは操縦士と副操縦士の無念を思ったが、整備士はもっと無念に思っているかも知れない。国民、とりわけ左翼的メディアや野党の感情的な反・軍事的な言説に惑わされる人たちは、真面目に国防に目を向けた方がよい。
 今回の事故は、沖縄で米軍ヘリの部品落下事故や不時着が相次いでいる中で起ったもので、軍用機への不安が高まることが懸念される。米軍も疲弊しているようだが、米軍には別の背景があると元自衛隊幹部の山口昇氏は分析する。
 軍事や政治・経済の分野でFDOs(Flexible Deterrent Options、柔軟に選択される抑止措置)という用語があり、「小規模ではあるが明確な措置をとることによって敵対的な相手にメッセージを伝え、攻撃的な意図を思いとどまらせること」(同氏)をいい、軍事的なFDOsの具体的な行動として、「戦闘機や爆撃機の飛来、演習の頻度や規模の増大、空母機動部隊の派遣など多岐にわたる」(同)という。とりわけ一昨年9月に北朝鮮が核実験を行って以来、米国の軍事的FDOsが本格化し、昨春からはより大規模で高い水準の措置が講じられており、これら「FDOsによって北朝鮮の挑発行為などの抑止を図ると同時に、必要ならいつでも実際の軍事力行使にエスカレートできるという態勢を示してきた」(同)という。
 奇しくもこのヘリの事故と同じ日、米国のマティス国防長官はソウルを訪問し、核兵器の使用に対して「圧倒的かつ効果的(overwhelming and effective)な対応を行う」と述べている。米国が本気になったら、北朝鮮などひとたまりもない。1994年に第二次朝鮮戦争の一歩手前まで行って、ソウルが火の海になる(犠牲者は100万人)からとギリギリのところで踏みとどまったと言われるが、その後の精密誘導兵器や北朝鮮軍についての軍事情報があれば、「ソウルが全くの無傷にとどまる可能性は低い」(同)が、「火の海になる可能性も極めて低い」(同)という。そうなれば、「朝鮮半島の後背地である日本に横須賀や岩国など米軍にとって重要な基地が数多く存在することを勘案すれば、日本に脅威が及ぶ可能性は高い」(同)。
 軍用機の事故は、徒に軍事に対する危機を煽るのではなく、その背景にあるものを、日本人としてしっかり考える必要がありそうだ。
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ポルトガル料理

2018-02-08 00:05:34 | グルメとして
 四ツ谷にあるポルトガル料理のレストランに行った。トリップアドバイザー「東京で人気のポルトガル料理レストラン10選」の二番目に出てくるお店である。聖イグナチオ教会(カトリック麹町教会)の傍というのは恐らく偶然ではないのだろうと、ポルトガル=カトリックが圧倒的多数と単純理解している私は思ってしまう。
 大通りから一筋入り、店の並びが絶えるため目立たない外観だが、国旗がはためいていて辛うじてそれと知れる。地下1階でも天井が高いため圧迫感がなく広々としていて、内装は実に洒落ていて気分がいい。食べログにはサービスにムラがあるようなコメントが出ているが、気にならない。そして何より料理が美味い。
 しかし、だからと言ってこれがポルトガル料理と思うのは早計のようだ。私自身、ポルトガル料理は二度目で、前回は10年近く前にマレーシアのマラッカで食したものだったが、数百年を経てすっかりローカライズされていて、ポルトガルらしさが私にはよく汲み取れなかった。ここも、連れて来てくれた知人の知人で、ポルトガル駐在したことがある人に言わせると、どうも本場のポルトガル料理ではなく、日本風にアレンジされているそうだ(まあ日本にある異国料理と言えば多かれ少なかれそうだけど)。
 たとえば前菜で出てくる生タコのマリネや、バカリャウ(と呼ばれる干し鱈のコロッケ)や、エスカベッシュ(と呼ばれるワカサギの南蛮漬け)は、まさに和食と言ってもよいほどで、驚かされる。それもそのはず、南蛮漬けはその名の通り、マリネやエスカベッシュが原型とされる。オリーブ油、ビネガー、玉ねぎ、ニンニク、ローリエを素材にした漬け汁に、素揚げした魚や小麦粉をつけて揚げた魚を漬け込む所謂マリネで、魚を熱処理してから「油+酸性液」に漬けこむことで長い保存に耐えられるようにする伝統的な調理法らしい。因みにこの日は食さなかったが、天ぷらも南蛮料理が原型で、16世紀には「長崎天ぷら」が誕生している。そのほか、この日、食した海の幸のカタプラーナ(ポルトガル式魚介鍋)や豚とアサリの炒め煮アレンテージョ風は、素材の味を活かして日本人の口に合い、なかなか美味だ。
 唯一、残念だったのは、ワインが期待外れだったことだろうか。食前酒に頼んだポート・ワインは美味かった。まさにご当地ポルトガル北部ポルト港から出荷される特産の酒精強化ワインだ。ところが、フランス・ワインであれば知名度のせいでコスパが悪いのは覚悟の上で、それだけに逆にポルトガル・ワインにはちょっと期待していたのだが、ケチって一番安いボトル4800円にしたら、ただのテーブル・ワインでしかなかった。重いのは6000円以上というから、ワイン好きは覚悟した方が良さそうだ。
 結局、表通りの喧騒から離れた隠れ家風、店内の雰囲気も味も良く、話のタネになる、要は使いようだと思ったので、お店の名刺を頂いてきた次第である(二度目がなさそうなお店からは勿論、名刺は頂かない)。
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スーパーxブルーxブラッドムーン

2018-02-02 00:01:27 | 日々の生活
 昨晩は、「スーパー・ムーン」(月の距離が地球に最も近くなり、通常よりも14%大きく30%明るく見える)で「ブルー・ムーン」(月に二度目の満月)、さらに「ブラッド・ムーン」(皆既月食により月が赤っぽく見える)が重なる珍しい現象が起こった。英語ではAll-in-One Nightなどと呼ばれて、なるほど分かり易いと、相変わらず英語のセンスの良さには脱帽する。昨晩は、帰宅の電車が事故で止まったドサクサでうっかり忘れて、私が眺めたときには皆既月食が終わっていたが、「スーパー・ムーン」が煌々と照らして、神々しかった。
 今日、アメリカからやって来た弁護士たちと昼食をとっていたとき、昨晩、月を見たか?という話題で盛り上がるかと思ったら、さほどでもなかった。この人たちは日本人と違って、自然と共存するという意識より自然を征服するという意識が強くて、こんな些細なことでは浮かれるないのだろうか。米国では1866年3月3日以来、実に152年振りのことだったが、それだけのこと。因みに日本では1982年12月30日以来、35年振りのことでしかない。この差は、日本で1982年12月の最初の満月は12月1日だったが、アメリカでは時差の関係でその前日の11月30日だったため、12月に二度の満月(ブルー・ムーン)が実現しなかった、ということらしいが、まあ、どうでもいいことだ。
 いずれにしても、私たちは原理を知っているからなんでもないが、太古の人たちは突然の月の満ち欠けに畏れおののいたことだろう。否、現代人にとっても、天体ショーは、自我が等身大に肥大化している私たち日本人に、いや人間存在なんて大したことではないのだと教え諭してくれて、多少なりとも敬虔な気持ちになる。そう、地球や月を含めて宇宙の営みは実に規則正しくて有り難いものだ。今、根雪が消えないほどの寒さが続いているが、今日、プロ野球キャンプが始まって、心理的に春の予感を思わせて、待ち遠しい気持ちになる。ことほど左様に季節は巡る。温暖化だろうと、短期的に寒いときは寒い。長期的に地球は寒冷化に向かっていると聞いたことがあるが、中期的にはどうやら温暖化の影響で気候が乱れている。万事うまく流れることがないのが人生だが、「スーパーxブルーxブラッド・ムーン」なるものに生まれ合わせると、かけがえのない地球の自然を大切にしたいものだと、柄にもないことをふと思ったりする。
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