農業では、農地保全と後継者問題が課題です。
箕面市農業公社は、農業経験のない後継者等に対して就農訓練を行い、次世代の担い手として育てていくことも大切な役割だと考えています。
8月1日(金曜日) 粟生間谷東2丁目(川合地区)の公社農園で、株式会社近畿クボタさんと兵庫県立農林水産技術総合センター専門技術員さんのご協力を得て、就農希望者らを対象とした野菜栽培の機械操作を主とした農業研修を行いました。
研修場所となった農業公社が再生した休耕田には、農業公社職員2名ら研修参加者20名に加えて、公社農園を指導していただいおります元農業委員仲辻さんら、地域で農業をされている多くの方が集まりました。
先ずは、ニンジン畑で、雑草防除研修。
(研修を受ける農業公社職員の山本さんと中上さん)
夏場はすぐに雑草がはびこります。雑草引きは農家さんにとって大変な重労働です。そこで、畑には、光を遮り雑草の繁殖を抑える黒色のマルチシートが張られるケースがあります。
農業公社職員もシートを使用しますが、いつも2人で畝(うね)の両サイドからピーンと引っ張り合いながら張っています。
シートを張るコツとともに、畝(うね)を立てながらマルチシートを張っていく最新鋭の農機が持ち込まれ操作を教わりました。
(機械が、畝(うね)を立てながらマルチを張り、両サイドに土もかぶせていきます)
(機械操作を学ぶ農業公社職員)
このマルチには丸く穴が空いており、張り終わったら、ニンジンの種を植えていきます。
参加者の皆さんは、機械の効率に改めて驚かされていました。
「マルチを張るのに、2日ぐらいかかっているのが、1時間ほどで終われる。」
「身体が動くうちはいいけど、年齢的に体力なくなったらこれは便利や。」・・・
次の研修は、苗の作り方と移植。
苗の作り方を学んだ後、農機を使ってのキャベツ苗の移植作業。
(3センチほどのキャベツ苗。根はしっかりしており本葉が5、6枚ついています。)
(マルチに穴を空けながら前進し、
同時に機械のアームがポット苗を1本1本つかんで植えつけていきます。)
(研修生の皆さん、悪戦苦闘しながら機械を操作されています)
(植えつけられたキャベツ苗)
高齢農家さんらの農作業の労力不足を、こうした農業機械がフォローしているのが現状のようです。
農業公社の中上さんは
「1つ1つの作業の意味やコツがよくわかりました。頑張って勉強して技術を確かなものとして農業公社を支えたい。」
農家の高齢化と後継者不足で、放っておくと田畑は荒れてしまいます。
箕面市農業公社は、都市近郊農業としての振興をめざし、学校給食を中心とした箕面産の物流システムを手掛けるとともに、貴重な田畑を耕す次世代の担い手を育てていきます。
<研修生の植えたキャベツは学校給食に出荷していきます。お楽しみに~。