大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

オーエスジーの試合を見て

2008-02-11 21:37:35 | Weblog
JBLのオーエスジーが大阪に遠征に来てパナソニック・トライアンズと2連戦を行った。1試合は大雪の中を駆けつけて現場で観戦。その翌日は他の用事で行けなかったもののスカイAでの録画中継で試合を見た。

このオーエスジーで注目していたのは何と言っても中村和雄監督の戦術。中村と言っても知らない人の為に説明しておくと、かつてJOMO(昔は共同石油、ジャパンエナジーという名称)の女子チームを率いてシャンソンと優勝を争った監督で、選手に熱血指導することが評判になっていた。またNBAやNCAAの中継には必ずお呼びがかかり、絶叫系の解説で話題を提供していた(日本で行われたNBA開幕戦でも解説を務めたため、「This is show 中村和雄 show on 19ch」という横断幕まで出されたものだ)。

その中村監督のバスケットを前々から生で見るチャンスを伺っていた。去年にサッカーで清水遠征した翌日に名古屋に立ち寄り、三菱とトヨタの試合を観戦した際に連れが購入したイヤーブックを覗いて見ると、中村さんが、「今年は、ゾーンでもマンツーマンでもマッチアップゾーンでもない、KAZUディフェンスをやる」と豪語しておられたので、それって一体何やねんと突っ込みを入れると同時に、これは何かやってくれそうな期待感を持たせてくれるものだったからだ。

そのKAZUディフェンスっていうものを解明しようと2試合見たのだが、半分は判ったような判ってないような・・・どちらかと言えば中村さんの言葉に振り回されたかのような感じがしてしまった。

基本的にはケンタッキーユニットの一人であるセンターのエスティルがゴール下にデンと構えて、その前に3人が守り、一番高い位置に一人を置く。この1-3-1のゾーンというのが基本形だが、ここから、両サイドが下がると2-3ゾーンに変形するし、かといってこれが完全なゾーンかと言えば一応人には付いている形になるからマッチアップゾーンにも取れる。そうかと思えば相手のキーマンが動けばそれに合わせてガードしている選手だけが動くからボックス・ワンのようにも見える。いろんなディフェンスの要素をチャンポンにしたのがKAZUディフェンスというものであるというのは何となく判った。別にそれは素人に判りづらい難解なものというのではなく、今までのディフェンスの戦術のパターンを組み合わせて行ったに過ぎないわけです。

ただ、このディフェンスがチームに浸透してからずっと連勝街道を突っ走って来たのだが、ここへ来て相手には上手に対処されているな、と感じた。そのパナソニックの対応であるが、エース・カスタスがオーエスジーの大口とマッチアップする際にサイズの面で優位に立つ。このミスマッチを利用してインサイドに切れ込み、得点やオフェンスリバウンドを取ることができる。それを可能にするには、まずハイポストに切れ込んでディフェンスを収縮することであるが、オーエスジーはエスティルが動かないために、真ん中へオーエスジーの選手がヘルプに来るとすかさずパスアウトして外から3ポイントを打つか、外へ廻してからゴール下に入ったカスタスにパスして大口とのミスマッチを生かして攻める。オーエスジーはやはり高さの面でキレット・青野・カスタスを擁するパナソニックには分が悪いように思える。まあ、青野が下がっている間でも、オーエスジーはさほど大きくない大口がカスタスにつかないといけないような状態であるから台所状態はかなり苦しい。この2試合において大きな選手についたりするという大変な仕事を大口はよく頑張ったとは思う。

聞けばこのオーエスジーはプロ化の流れに乗りたいらしく、もしJBLがプロリーグとして立ち上がらなかったらBJリーグに移籍という話も挙がっているらしい。その際には名古屋か浜松のどちらを本拠地にするのだろう?ただ、BJのサラリーキャップ制によって今のケンタッキーユニットの年俸などがかなり抑制されるかもしれないだろう。BJの選手たちの年俸というのはNBAのロスターがもらえる最低年俸の半分以下というもので、これならNBADLでプレーして日本より物価の安い米国で暮らしている方がいいとホーキンスやエスティルは考えるかもしれない。あとは親会社が宣伝の為にチームを持ち続けるか、それとも将来的には手放したいと考えているかで、このチームの身の振り方が決まるだろう。それともBJに行くことを検討しているということは、親会社が手放したいと考えているからなのだろうか?

一方のパナソニックについても言及しておこう。現在のトライアンズはタレント揃いのいいチームだと思う。ドイツ人のキレットに、アメリカ人のエイドリアン“エース”・カスタスに日本人の青野というフロントラインはかなり強力。まあ、青野のシュートやボックスアウトってイマイチなんだけども、それでもいれば高さは利いて来る。ガードの木下はかつての長谷川や、NBAのマーク・ジャクソン(元ニックス)を思わせた浜田などにも匹敵する選手であるし、スイングマンの竹田は188センチながら、ガードとFWを共にこなせる貴重な6人目の選手である。

ただ、折角いい素材を揃えていても、結局JBLがアマチュアの運営の域を出ていないから、大阪での知名度はエヴェッサに比べると見劣りしてしまう。しかしJBLがプロリーグ化すれば面白い目玉商品だとは思うし、ガンバサポとしては親会社つながりで気になってしまうw まあ、ガンバが将来的に地域型スポーツクラブとして発展を遂げていく過程において最初に統合する相手というのが、バスケットのトライアンズだと思っているから、ガンバサポの皆さんにはもっと注目して欲しいとは思う。お互い選手同士で交流しあって互いの試合を見に行くようにするところから始めればいいんじゃないだろうか。例えば最初はガンバの選手がトライアンズの試合に顔を出して始球式なんかを行えば、それ見たさにガンバサポが行ったりするでしょうw そこをきっかけにしてバスケットの面白さを伝えられればいいわけだし。



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