蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

霧が晴れた、その後は?

2011-01-12 | 

自由、いま、むかし。

昔は、人生の選択肢は、ほとんどなかった。

職業の自由、居住地の自由、結婚の自由、・・・あれこれ、お上や、家父長に決められ、
個人の自由はなかった。

ひとに人生を強制され生きる。
ある意味、従うだけで、責任を取らなくていい。

しかたない。
道がない。他に方法がない。

 
時代が変わり、価値観が変わると、がらりと変わる。

今は、自由。
選択の自由。人生の自由。
頑張るのも自由。堕ちるのも自由。
頂上を目指すのも自由。こぼれ落ちるのも自由。

頂上を目指さないのも自由。
自由にならないのも自由。
選択する自由。
選択しないという選択もある。

死ぬ自由まで、自由は、果てしなく拡がる。


終身雇用制度は、崩壊し、働き方も自由に。
会社と一心同体の忠誠心は何処へ。
会社側も、個人を束縛しないかわりに、家族的結束・温情もない。

離婚率は上昇、
結婚は、拘束力を失い、人生の大きな枠組みから解放される。


イエという幻に捧げる一生

姑のような、一生をイエに尽くし、人生のほとんどは、イエのためにあるような
そんな結婚生活は、もはや家制度が幻影となっている現代では、姑の目にだけ映る幻(まぼろし)。
姑は、幻のなかで、イキイキ生きている。

時代の足跡ということで切ってしまえるなら、コトはカンタンなのだが、
ただ、ややこしいことに、姑の息子である、わたしの夫に、マインドをごっそり注入してしまっている。

「僕は、古風な考えの人間です」

初めて夫と対面したときに、いのいちばんに、夫は自分のことを端的に自己紹介した。
その時の言葉が重大だったことに気づかず、いとも軽く扱ってしまっていたわたし。
いつも、詰めが甘い。

他の結婚相手・候補者にも、旧いタイプの方々も、けっこういた。
どの旧式人間と結婚していたとしても、今のわたしとおなじ葛藤は生まれていたことだろう。


イエに縛られない、新しいカタチのイエ

イエ制度の良い面だけを残し、あとは、時代に対応した形式に変えるべき。
いくら強制的に、無理やり頭を押さえつけて継承させようとしても、無理。

無理やりでは、その場限りで、次の代や、その次の代に、バトンタッチできなくなると思う。
アタマのいい中継ぎ役なら、うまく切り抜け、次の代にバトンを渡せるのだろうけれど。

われわれは、夫婦での協力ハーモニーは、いたって不協和音を奏でているのだが、かといって、
今まで受け継いできたものを、わたしが、つぶしてしまうわけにはいかない。
ま、いろいろ考えて、篩(ふるい)にかけ、はしょって、
バトンを渡される側にとっての負担を最小限にして、伝えようと思う。

負担の重さが苦痛という点では、
役についてない平(ひら)会員ならいいが、
強制的に、班長や、会長の役目が回ってくる自治会の会員みたいなもの。
課せられるお役目が重すぎて、お年寄りたちは、次々に自治会を脱退。
手を差し伸べてあげるべき、高齢者たちこそ、自治会に留まってほしいのに。

義務の負担が重いと、受け手側は逃げるってことです。


次世代への継承のために、夫の実家には、訪れることはあっても、
空気の逆流する、かの地に、わたしは異邦人になって住みつく気はない。
夫がそれが不服なら、発展的・永久別居というコースもある。
選択権は、それぞれにある。

お互い、ハッピー別居がいちばんだと思うのだけれど。
なぜか、夫は、わたしにあの惑星に、「永遠の女中」として永住しろと言う。
ふたりの意見は、まっぷたつ。


赤、勝て! 白、勝て!  伯仲のバトル

綱引きの綱は、姑がトップの座に君臨する今は、微妙な均衡を保っている。
トップ引退の時期や、状況によって、右に行ったり、左に行ったり。
真ん中の旗は、どっちに向けて、倒れるか。
赤、勝て、白、勝て。わー、わー。

現在、義母が真ん中にいて、身を張って、旗を振って応援してくれているから、もっているようなもの。
義母が力を発揮しなくなると、綱は、ぶっちーーんと切れてしまうかも。
そういう意味では、一日でも長く、元気でいてほしい。
それは、義母もそう思っているが、家族全員が願うところでもある。

ただ、問題を先送りしているだけという気もするけれど。
義母が元気を失うまでに、じっくり対策を練るなり、考えを固めておく必要がある。
できれば、夫の定年まで、ぜひ元気でいてほしい。(定年、あるの?)

その頃は、息子と徐々にバトンタッチ。
息子が、まだ独身なら? (おおいに、ありえる) 
夫婦共稼ぎで、子供が、小さくて、手がかかるとしたら?
そんなことまで考えると、自分自身の計画が立てられないから、その時は、その時の絵を描こう。


霧、晴れそうな予感。
でも、それまでには、暗雲たちこめ、一時、どしゃぶり、のち、嵐。

 

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霧が晴れたあと、まわりを見渡してみると・・・・

あちこち、びしょびしょ、屋根は飛んでるわ、車はひっくり返ってるわ・・・

修復作業に、残りの人生すべてが、かかるかも。