蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

無料で行ける時空旅行は、愉しいな?!

2011-01-05 | 

あけましておめでとうございます。
ちょっと遅い新年のご挨拶とともに、さて、年末年始、ご無沙汰していた、パソコンぱちぱち。
やっと、入力できるシアワセ。

年季奉公は、無事、明けて、いつもの日常生活に戻りました。


「トンネルを抜けると、田舎だった」

夫の実家と我が家との真ん中あたりに、トンネルがある。
そのトンネルを抜けると、川端康成の「雪国」の感覚。
別世界が拡がる。

行きは、「トンネルを抜けると、田舎だった」。

帰りは、「トンネルを抜けると、新しい街がきらり」。
我が家が、明るく光って見えた。

行きは、グラデーションのように、徐々に田舎色・寒色が強くなってくる。
帰りは、その逆。暖色系に移り変わる。


田舎。

田舎が悪いと言っているのではない。
「田舎に暮らそう」に見られるように、夢を与えるフレーズに使われることもある。
実際、田舎暮らしを夢見る人もいるし、田舎で頑張っている人もいる。
第二の人生を田舎で謳歌している人もいる。
(定年後、旦那さんだけ、田舎暮らしで、
「あなただけ、行ってらっしゃい」と奥さんはにっこり、街暮らし、というパターンも多いけれど)


わたしの、ここで使う「田舎」は、「人、考え、価値観の動きがない、閉ざされた地」をいう。

住んでいる地区以外のことには、いっさい興味を示さない、聞いても脳を素通り、
他の地の出来事は、どこぞの外国のことのようにとらえる、
閉そく感、アンチ疎通感で固められた住民のみが、日常生活をともにする、特定のエリア。


現地民の暮らし

1週間の滞在は、海外旅行のホームステイのようだった。
異文化に触れる、過去と現在をつなくツアー。
大変、おもしろく、興味深いものだった。

現地の酋長宅(=義母宅)に滞在し、いろんな経験談を聞き、
地域の原住民の暮らしを垣間見て(→ブラックすぎます?)
見るもの、聞くもの、すべてにカルチャーショックを改めて受けた。

なかなか感受性の強い、訪問・滞在者だ。(=わたしのこと)

時と、価値観が止まっていて、それはそれは、おもしろい。


酋長に、教えを受ける、滞在者。

●洗濯物は、南向けに干せ。
着物の襟が重なる部分が乾きにくいからだそうだ。
北向きを南向きにするには、ハンガーをクルっと回転するだけだが、必ず、前身ごろを南向きに。
(わたしは、キモノ、一生に数回しか着ないけれど)

●お釜の上に、包丁を置くな。
(これは、置く私が悪いが。アブナイもんね)

●熱湯は、直接に流し台(キッチン)に流すな。
(義母が見ていないところでは、ヘーキで流してます)

●お供えするものをまたぐな。
(またぐのを避けるため、無理な姿勢をして、足や腰を痛めたら、お供えしに行くこともできませんよ~)

●神仏関係の布巾は、普通の食器用とは別にする。
(メンドーなので、使い捨ての紙布巾にしてます)

●神様仏様が、いちばんお偉い。
(もし、わたしが、キリスト教徒や、イスラム教徒だったら、どうするつもりだろう?)

書いていると、時間がかかるので、ちょっと思いついたことだけ、とりあえす書いてみた。


鏡餅、小餅が、わんさか、わんさか

前は家でついていたが、いまは、和菓子屋さんに別注している、大量のお供えするお餅、
「もろぶた」という、何段もの薄く大きな木箱に入れる。

わざわざそのお餅を入れるためだけに、その「もろぶた」を外蔵の奥から取ってきて、用意する。
側面に書いてある名前を見ると、ひい・ひい・ひい・おじいさんの名前。
何年、使ってる?
まあ、100年だとしても、使用頻度は、正月だけなら100回、冠婚葬祭すべてに使ったとしても、2~300回ぐらい?

その「もろぶた」が、外蔵の二階に上がると、ずらずらずら~っと積み上げてある。
あれを全部、使いきるには、今後、何年世紀かかる?

まあ、エコや、時代考証の観点から、
古いものを大切に使い、時代をさかのぼった暮らしを検証するのは、悪いことではない。
わたしは、けっこう、楽しんでいる。

ありえないほど古い、新古品の反物やら、いろんなものが、もろぶたを片付けに行って、
その付近にあるのを発見したが・・・
それはそれとして・・・


問題は、モノではなく、アタマ・・・

モノだけなら、骨董趣味や懐古趣味や、伝統趣味や、それはそれで、いいのだけれど・・・

アタマのなかも、その時代のまま・・・というのは、いかがなるものか・・・

昭和ひとケタで、時代が止まっている。
昭和レトロといえば、懐かしいティストだが、それは、昭和30年代頃の家具や、デザイン。

昭和ひとケタは、どちらかというと、明治・大正の色。
モノだけならいざ知らず、それが、アタマのなか、だとすると・・・・
風習・因習・ならわしは、時代とともに少しずつ変わっていっているが、
わたしの住んでいる街から見ると、まさに外国のよう。

わたしは結婚した時から知っているし、同居していた時もあるので、今更、知らないわけではないが
義理の両親や、その前の代の人々のことだと、他人事のように思っていた。
むしろ、古いものが伝承されていることを誇らしく感じることさえあった。
(自分が実践するわけでもないので、それぐらい、他人事ととらえていた。)

が、子育ても終わり、わたしの、いまの年齢にさしかかって、まじまじと向き合うと、
そして、いよいよバトンが渡される直前のような気配が感じられると・・・


宇宙人 VS 地球人

いままで、人ごとの宇宙ワールドだったものが、自分のワールドとして、稼働しなければならないとなると
こりゃ、たいへん。
トランスレーター(翻訳者)が、必要だ。

わたしは、現地のことばも、わからない、外国人の気分。

モノは、さることながら、マインドの部分が、接点を見つけるのには、超・難儀。
近隣住民も、みな、わからない言語を話す、現地・宇宙人軍団。
最大の難関は、地球人づらしている、宇宙人の、夫。

現地に、ただひとり、わたしと同じタイプの人がいるようだが、現地では、完全に「変人」扱い。
夫側から離婚を申し立てられても、「イヤです」と断り、
自分スタイルを押し通し、居続けている30代後半のお嫁さんがいる。
わたしは、彼女と、将来の自分が、ぴったりオーバーラップした。
彼女も私とおなじ惑星☆出身か?


日本のお正月。
めでたし。
明けて、よし、終わって、よし。 

あー、やれやれ。

明けたはずのわたしの年季も、正月奉公が終わっただけで、まだまだ、この先エンドレス。
次のご奉公の、お彼岸まで、ゆっくり休養いたしましょう。

 

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トップ画像は、お餅をおすそわけしに行った先でいただいた、日比谷花壇のお花。
そのお宅の次男さんから、送ってこられたそうです。
(次男夫婦は、海外旅行。親元に、お花だけ贈って、それでおしまい。
あああ、次男は、いいな~~~)
なので、いただきものの、横流し品、こぶりちゃん、です。

あ、ちなみに、昭和レトロのレースの敷き物は、わたしの趣味ではありません。