goo blog サービス終了のお知らせ 

常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

少しの春

2023年02月17日 | 日記

相変わらずの寒い日。青空に白い雲が流れている景色がうれしい。もう、炬燵も、石油ストーブも過去のものになった。一台のエアコンで、電気のメーターが回るのを懸念しながら部屋を暖める。外から帰って室内に身を置くと、エアコンの暖かさを思い知る。いつもの年よりも、重ね着である。きさらぎ、月の名のごとく、普段来ているものに、さらに重ねる。早いもので、2月に入って15日が過ぎた。立春から春分へ。暖房を必要としない季節がすぐそこまで来ている。

埋み火にすこし春ある心ちしてよふかき冬をなぐさむる哉 藤原俊成

枕草紙にこんな記載がみえる。風がひどく吹き、雲が黒く、雪が舞っているなか藤原公任から手紙がきた。今日の天候に同じ句、

すこし春あるここちこそすれ

という句に、上の句をどうつけるか悩んでいる。少納言ならどう詠むかと、聞いてきた。突然の手紙に、どうするか思い悩み身をふるわせて詠んだ句

空さむみ花にまがえてちる雪に

雪の降る寒い日を、こんな歌のやりとりで、寒い日をやり過ごした。平安の昔が思いやられる春の気候ではある。外に出ず、エアロバイクをこぎながら、少し汗ばんで春に思いを寄せる日々である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャットgtp

2023年02月16日 | 日記
寒気が半端ない。昨日からあまりの寒さに、少し外に出るのも辛い。こんな日のために、わが家にエアロバイクがやってきた。知人が使用しなくなったものを譲り受けた。15分もペダルをこぐと、汗ばんでくる。雨や雪で外へ出られない時の運動に丁度いいかもしれない。久しぶりに青空が戻ってきた。だが、寒気は強く、外の運動は控えている。

AIがすごいことになっている。チャットgtpが全世界で注目され、報道の目玉になっている。対話型のAIシステムで、宿題や悩み相談にAIが答えてくれる、すぐれものだ。グーグルの検索以来の発明で、利用者が急拡大している。早速、パソコンとスマホにダウンロードして、その性能を探ってみた。日本で普及している「ブックオフ」について、知っていますかと聞くと、「興味あります」と答え、「どんな本を知りたいですか」と逆に質問してくる。「AIに関連したもの」と答えると「本当に参考になりますか」と聞いてくる。まるで、電話の向こうの人と会話をしているような雰囲気だ。

新聞の記事では、チャットgtpにホワイトデイのお返しの質問をすると「チョコレートを贈るのが定番だが、他に相手が好きなケーキやクッキー、マカロンなどのスィーツでもいいのでは」と回答があったという。グーグルの検索以上にこれからは、あらゆる分野でこのシステムの利用が拡大しそう、と報道されている。高齢化の老人の相手に、癒しのペットロボットもいいと思っていたが、チャットgtbはそれよりも面白い利用法もありそうだ。日本の山で登って面白い山はと聞いたが、こちらには期待した答はなかった
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リンゴ半分

2023年02月13日 | 日記
食後には必ず、妻と半分にしたリンゴを食べる。秋が深まり、フジが出回るようになってからの習慣だ。上山でペイペイ支払いで30%のポイントがつくようになってからずっと続けている。袋入りの不揃いのものだと、300円ほどで買える。たまにシナノスィーツの黄色が混じる。品種をかえることで、飽きがこない。リンゴを食べきって、朝食が終わると、十分に栄養がとれたという満足感が広がる。何故か、今日も元気に過ごせるという自信めいたものがわいてくる。

刃を入るる隙なく林檎紅潮す 野澤節子

庄野潤三の短編小説に『金木犀』というのがある。駅前の小さな場所で梨売りの爺さんがいて、そこから主人公とその息子が梨を買う話だ。爺さんの売る梨は長十郎と二十世紀だが、爺さんは赤梨、青梨と呼んでいる。爺さんは畑から捥ぎたての梨を持ってきて売る。その赤梨のおいしさはすばらしかった。1㌔50円で売ったていたが、何ものにも代えがたい秋の味であった。息子が学校帰りに買うのは、隅に積んであるひと山30円の赤梨だ。

勤務帰りに買う主人公、学校帰りに立ち寄る息子。二人の会話は少ない。「リンゴ買った」と一言。主人公は、爺さんに聞く。「いつも来る少年は今日来た」爺さんは「さっき買って行ったよ」毎日のように顔を合わせても、そんな少ない言葉しか交わさない日常。そののどかさに、暮らしの幸せがかくされている。わが家のリンゴも、これと同じようで、フジは赤リンゴ、シナノスィーツは青リンゴと呼んでもよさそうだ。そして爺さんが店じまいをするころ、金木犀が咲く。息子の誕生日に、成長した息子の机に置く電気スタンドを買って誕生祝をする場面もいい。夜中に目覚めた掌編を読み終えて、また寝入るのにちょうどいい長さの小説である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三寒四温

2023年02月12日 | 日記
この季節の気候は目まぐるしく変わる。三寒四温と言われるように、暖かい日と寒い日が交互にやってくる。暖かい南の気団が北上して、大陸の寒気を呼び寄せる。こんな循環が、春を呼び寄せる。一昨日まで、南岸低気圧が都心に雪を降らせる、というニュースで終日にぎわった。一夜明けて快晴。青空が心を開放する。朝方の月が、山の上に見えて写真に価値を加えている。

梅二月ひかりは風とともにあり 西島麦南

「二月十四日。天晴る。明月片雲なし。庭梅盛んに開く。芬芬四散す。」と日記「明月記」に書き記したのは藤原定家である。この年、定家は18歳。和歌の家の命運を背負っての門出であった。

人間は何歳まで運動できるのだろうか。ものの本に、80歳になって走る気を起こし、マラソン大会の10㌔の部で優勝して人の話が紹介されていた。2015年、心臓病で手術をした平成天皇は、皇后とスロージョギングを日課にされたという話もある。ウォーキングにスロージョギングを取り入れてはじめてまだ1週間ほどだが、効果を実感している。歩くよりほんの少し早い位のペースだが、初日、5分も経たないうちに息切れしたが、日を重ねるうちに、距離も時間も延びている。

フォアフット着地がキーワードだ。足指の付け根のあたりで着地する走法だ。着地の際の衝撃を分散し、疲れにくい走りができる。田中先生の推薦する走法だ。実際に試してみて、ソロージョギングにはこのやり方が向いている。少しずつ、足を馴らし、ウォーキングと併用して、自分の歩きがどう変わるか見てみたい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小鳥海

2023年02月10日 | 登山
山形市から西の方角、白鷹山の右の方に見える山、鳥海山(531m)である。もちろん秋田県境に聳える、高峰の鳥海山ではない。山辺の町民に愛される里山だ。地名は大蕨。有料のワラビ園もある。一行のなかには、昔からこの山に親しんだ人も参加した。ある人が、ここは山ではないよ、と言っていたが、雪のなかこの山を歩いたのは16名であった。市街ちにはほとんど雪が消えたが、500mほどの山中には雪があった。カンジキを持参したが、雪中に沈まずその必要性も感じないほどであった。

朝の雪は登山口に来る頃あがり、眩しいほどの陽ざしだ。青空が見えるのもうれしい。杉の木が林立していかにも里山の雰囲気を漂わせる。石碑に湯殿山と鳥海山が刻まれ、その間に鳥居が立っている。頂上に鳥海山神社があり、この鳥居はその入り口のような形になっている。稲村七郎左衛門は当地の豪商だが、祖先は鳥海山麓の大蕨の稲村ヶ岡に住み、この地に移った。山の名も、村の名、その家の名もここにあるのは、こんな伝説のためか。

頂上の見晴らし台の看板に山の名の由来が書かれていた。後三年の役で遠征してきた源義家が、この山上で奥羽平定を遥かなかなたの鳥海山神社に祈ったところ、霊鳥が義家のもとに飛来し、軍旗のまわりを飛んだ。そこで、義家はここに鳥海山神社を勧請し、堂宇を建立した。そこから、この山が鳥海山と呼ばれるようになったという。人々は鳥海山と同じ名では混同されるので、小鳥海と呼んでいる。

晴れては、時折りの雪。頂上からは、山形の市街が間近かに見え、その東には蔵王の山々。目を西に転じると、月山、鳥海山。そして近くの西黒森山。山々の雪景色をゆっくり堪能できる山だ。参加者のなかに、本日デビュウのkさん。高いい山でなく近くのやさしい山を楽しみたい面々が大勢集まった。登山口の道路で、養鶏所の人が、雪を除雪して駐車スペースを確保してくれた。こんな親切も里山に住む人のやさしさである。所要時間、頂上での昼食をいれ2時間30分。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする