常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

空を見る

2022年01月24日 | 日記

空を見ることが一日のうちでどれほどあるか。朝の陽、雪嶺の上の青空、夕陽のきれいな空。ネットで「養老孟司インタビュー」の記事を読む。自然のなかに身を置くことの意味を分かりやすく説明してくれている。五感で情報を身体に取り入れることが、自然のなか身を置くことの意味である。暮れて行く夕陽に心ひかれるのは、五感で自然を見ているからだろう。以前に比べ、空を見る時間や回数が増えてはいるものの、圧倒的に自然でない人工物に囲まれているのが今の生活だ。

身にしむは庭火の影にさえのぼる霜夜の星の明方の空 式子内親王

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蕃山

2022年01月20日 | 登山
今日は大寒。雪雲が流れて、時おり雲が切れて陽がさす時間があるものの、冷たい風と、遠くが見通せないような雪が降っている。それにしても、宮城県との境に背骨のように走奥羽山脈に仕切られた東と西の国では、これほども気候が違うものかあらためて思い知らされた。昨日、秋保温泉の少し東にある愛子の蕃山(356m)に登った。雪の多いこの地方には、雪のため登る山が少なくなる。高齢者の多い山の会のため、陽のあたる宮城県の山をこの時期に、恋しい青空と海を眺めようと山行リストに上げている。オミクロンというややこしい名のコロナウィルスが猖獗するなか、ここに登ろうとする人が12名も集まった。内男性5名。新年になって2回目のイベントだ。

登山口は瑞巌寺の末寺である大梅寺の参道から、イノシシ除けの柵を越えて山道に入る。無いはずの雪が、ここにも昨夜来、降っていたようで少し積もり、その下には凍結した氷が隠れている。坂道で、滑らないように注意しながら登る。林の上に広がる空は、澄みきった青さだ。山の向うの西の空は、雪雲が厚く広がり、いつまで降り続くのか、まったく見当がつかない。晴れを待つより、車を駆ってこの地に来ると、待ち望んだ青空に出会うことができる。

雪の量はたかが知れている。カンジキも履かず、アイゼンもなしで、滑ることにだけ注意を払って歩く。山賊の伝説もある山であるが、こんな明るい木立も少ない場所で、山賊がどうやって身を隠したのか。伝説が嘘のように思える解放感だ。これからの1年、今年の山の会にはどんなドラマが待っているのか、そんなことに思いを馳せ、木の枝を移りながら飛び回る小鳥の姿を愛でながらのんびりと、ゆっくりと宮城の山を楽しむ。山頂で一人の男性から。声をかけられた。「どちらからですか」「山形から」というと自分も。山形と言い、温泉はないですかね。天童の温泉の街から来た男性は、いつものように温泉で汗を流したいらしい。「こちらにはいい温泉がないね」「天童へ帰って入ったら」などと話が弾んだ。雪国の人は青空も恋しいが、すぐに入れる温泉も欲している。

今年の登山は何を目指すべきか。1年経つと変わる、山の先輩から言われた言葉だ。年齢に体力の低下は避けられない。身体に負担をかけない歩き方。行く山の選択も必要になる。いままで行ってこなかった体幹トレーニング。高齢者向けのトレーニングに絞って、毎日の日課にする。行うことは、今年はますます増えそうな気がする。

蕃山は2時間ほどで頂上に着いた。体力の落ちてきた人とゆっくり歩く山も増やしていくべきだろう。幅の広い年代が楽しい交流が起こなえる場としての山の会。山歩きはひとつの趣味に過ぎないが、人生の諸相を持っていることも事実だ。老いてからの歩き方を見つけることは、これからの生き方を見つけることでもある。
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満月

2022年01月19日 | 登山
早起きは三文の得。あかね色に染まる山際の雲の上は、みごとに青空が広がった。これから沈んでいく満月(ウルフムーン)が残っている。街の上に広がる霞、これほど淡くやさしいグラデーションの景色を見たのは、長い人生でも初めてのことだ。この一瞬を見逃せば、今朝の幸福は得られていない。これから支度をして、仙台の山の登る。そこでは、この景色と同じく、行ったものしか目にすることができない、素晴らしい光景が待っているだろう。


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つるうめもどき

2022年01月18日 | 日記
雪が降ってもツルウメモドキの実が、山の雑木林に残っている。山の仲間が部屋に飾る生け花のために、赤い実を雪の上に零しながら枝をとっていた。雪の上に零れた実の色が何とも言えず美しい。自然を部屋に生かすことは、雪の山に踏みいる人ができるぜいたくである。

天に雪嶺路のおどろに蔓もどき 石原八束
コメント (2)
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シニアとスマホ

2022年01月17日 | 日記
シニアの間でも携帯はスマホが主流になってきた。山の仲間ではラインのグル-プのイベント機能を活用して、山行計画をカレンダー上で表示して、参加申込みをできるようにした。使いなれない人もいるため、シニアが新しい機能を使いこなすには時間がかかる。しかし、これをうまく活用すれば、行く山の情報も共用できるので、電話を使って参加を募っていた時代から見ると隔世の感がある。

先日、通っている詩吟教室で、会員が減り、若い人へのアピールにはどうすべきかが話題になった。コロナ禍、高齢のための教室への通う手段も、次第に厳しくなっている。この時代にこそスマホやデジタルを活用すべきではないかと提案した。オンラインの教室を開いて、若い人を呼び込んでは。職場に通いながら、夜の空いた時間に、ビデオで開ける教室は魅力ではないかと大いに盛り上がった。ここでも、シニアがスマホの機能を使いこなしていくことが条件になる。その場でラインの教室を立ち上げると、知っている吟友からすぐに反応があった。オンラインの教室にどうすれば楽しくできるか、息の長い試行錯誤が必要になる。

先日行きつけの医院にマイナンバーカードの読み取り機が導入されていた。ラインにもヘルスケアがあり、オンラインの診療も現実のものとなってきた。通院できなくなってお医者さんの恩恵を受けるのも、デジタルが欠かせないものとなりつつある。朝の散歩でブックオフに立ち寄り、ホリエモンの『スマホ人生戦略』という本を買った。電話やゲーム、検索や写真だけでないスマホ活用にホリエ流のスキルが語られている。シニアが注目するべきは、予防医療についてだ。病気の予防情報もスマホから得ることができる。

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