常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

三が日

2022年01月03日 | 日記
業スーは今日もお休み。ごみの回収も三が日は来ないらしい。降り続いた雪も止み、青空が懐かしい。近所の公園では、盛り土が小山のようになっていて子どもたちの橇遊びの跡が残っていた。お正月というのは、ものの本によれば、一年の内で一番大きな物忌みの期間だったらしい。12月の18日ごろすす払いをし、漬け物を漬けたり、餅をついたりして家に籠る物忌みに備える。門松を飾るのは、家に神を呼び込むためだ。忌み籠りといって、神社に参籠することも昔の風習であった。買い物控え、日持ちのするものを食べ、子の日には野に出て小松を根をつけて引き抜き、若菜を摘んで七草粥にする。こうして神とともに籠る日は2月の初めまで続いた。神は田を守り豊穣を約し、一家の人々の健康を守る特別の訪問者であった。

松樹に倚って腰に摩することは
風霜の犯し難きことを習う
菜羹を和して口に啜ることは
気味の克く調ほらむことを期す 菅原道真

『和漢朗詠集』に見える道真の詩を現代訳すれば、「松の幹によりかかって腰をこするのは、風雪に犯されない松にあやかって病気を遠ざけるため。七草粥を食べるのは、精気を調和させて無病長寿を祈るため」というほどのことか。

話はいきなり現代に飛ぶが、今日、1月3日は「ひとみの日」。眼鏡組合が、1と3をいきなり語呂を合わせて、人々の目がいつまで健やかであるようにと設けた記念日らしい。干支の子の日を松の根に語呂合わせして健康を祈念した、日本古来の伝統は、現代にいたるまで日本人のなかに脈々と生き続けているということか。
コメント
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