常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

天狗山

2019年03月02日 | 登山

 

天狗山という名の山は、日本中でいくつあるだろうか。県内で登る山だけでも二つ、ネットを検索すると、北から南にずらっと出て来る。先月、インフルエンザのために行かなかった山行が、西川町の天狗山となった。空は青空となって、まずまずの登山日和である。標高403m、ここから葉山、月山などの眺望が得られる。この時期の里山の楽しみは、雪解けが進む残雪の雪景色だ。まだまだ、雪は美しく、陽ざしはしっかりと春の訪れを感じさせる。早朝は、冷え込んで堅雪になってどこでも自由に歩くことができる。雪国育ちの私には、待ち望んでいた季節である。

もう一つ楽しみがある。途中、雪が消えかけた田に、北帰行を控えた白鳥の姿をみることができる。車中のため、写真を撮ることはできなかったが、田に残った餌を、無数の白鳥が啄み、青空に白い羽を翻して飛ぶ姿はいかにも優美である。数家族が集まって、20羽ほどの群れを作って北海道を目指す。さらに、そこから北へ飛んでいくのだ。その体力を作るための食事に余念がない。集落の鎮守の森、熊野神社がある。この神社の裏から、尾根に上がり、天狗山の頂上を目指す。天狗山遊歩コースの看板が要所、要所につけられている。この山の目印は、松であるらしい。からかさ松、夫婦松と大きな松が、道案内の役割を果たしている。この山が山形百名山に指定されたために、山道の階段、下刈り、道標としっかりと登山客を迎える準備がされている。

白鳥は帰りつつ月育ちつつ 村上 三良

尾根は風が吹き抜け、まだ寒く感じる。尾根を少し下った窪地でテータイム。本日の参加者10名。いつもお湯やお菓子を準備し、楽しいお茶の時間を演出してくれる仲間たちに感謝。春の陽ざしのなかで、談笑が弾む。約1時間で頂上。眼下に集落がくっきりと見え、目を転ずれば、葉山を始め朝日山系の山々が雪を残して美しい。山の景観は、四季それぞれに美しく、何度見ても飽きることがない。

 

帰路、一人の若者が頂上を目指して登ってきた。聞けば、今日は山形百名山を三つ登ることを目的に来たという。この後は天童の舞鶴山に行くという。去年から、山形百名山を目指す、登山を始めたばかりの人に会うことがめっきりと多くなった。身近にある自然を楽しむスポットとして、この選定はうれしい。特に里山では、訪れる人も近くの人が多くフレンドリーである。こんな楽しみ方が、郷土愛や自然の再発見につながってくれることを期待してやまない。

 

 

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