常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

春の雨

2019年03月11日 | 日記

雨になった。気温が高いので、野や畑では植物が伸びはじめていることであろう。葬儀が終わって肩の荷をおろしたが、ふといなくなった人へ思いを寄せる。ちょっと寂しい気がしてくる。不思議なものだ。

春雨の夜すがら物を思はする 漱石

物を思うとは、人を恋うることである。漱石はいかにも、謹厳実直というイメージだが、こんな句も詠んでいて、つやっぽさにまんざら縁がなかったわけではない。本当かどうか定かではないが、漱石がイギリス留学から帰って、妻鏡子が体調を崩して入院した。病室の入り口に病名を記した札が貼ってあった。「房事過多」つまり、妻との夜の生活が激し過ぎた。漱石は英語は堪能であったが、ドイツ語は解さなかったらしい。鏡子夫人の回想によると、この時の入院は肋膜炎であったと書かれている。

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