『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観た]

2018-02-27 15:08:49 | 新・物語の感想

映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』予告編

☆・・・う~ん、これ、多分 評価が高いのだろうけど、私には、なんかピンと来なかった。
 先が読めない展開なので、二時間を飽きずに見ることが出来たし、絵も美しく、…特に状景の立体的な描き方が良いし、個々のキャラクターにも力の入った演出が為されている。
 ただ、テーマが最初は分かりにくく、終盤の展開のくどいとも思える何組かの親子の関係を見せられてやっと、ああ、テーマはそこにあったのかと了解するに至る。
 物語のファンタジー部分が普通にいいのだが、ファンタジーだから、かえって、テーマとしたい親子の情愛がぼやけてしまっていて、一本筋の感動として涙を流せない。
 主人公は長命の一族の娘マキアで何百年も若いままである、普通の人々の生死を超越しているので、人々との交わりを極力避けて生きているのだが、時の権力者が、その長命の血を得ようと一族の娘レイリア(主人公の親友)を強引にさらい、王子の妃に据えようとする。
 一族の男たちが助けに行くが(男たちの中にはレイリアの元恋人もいる)、助けてのち、「逃げよう」というマキアに、レイリアは下腹部を抑えながら、「(妊娠したので、元恋人に)あわせる顔がない・・・」と逃げることを拒否する。
 その生々しい展開に、私は何ともいやになる。
 妃となったレイリアが、仲間のもとに戻らない理由などどうにでも表現を変えられるし、後に子供が生まれるけど、そこをツッコむ人なんてけしていないのである。
 これは、子供も見るアニメなのに、なんで、そこを強調させなくちゃならないのか?
 てゆーか、そういった展開を優れた描写とみなす傾向が日本人にはある。
 野島伸司や東野圭吾をもてはやしてきた社会だからな・・・。
 こういう展開を見せられると、さすがディズニーアニメは上品だなと思わせられる。
 畑違いだが、『ドラゴンボール』で、いつの間にやら悟空の子供が生まれていたが、あんな感じでも、この作品のテーマは充分に語れたと思う。
 盗賊に襲われ皆殺しにあったキャラバンの家族や、後半の戦争シーンなど、「生死」を伴うハードな血みどろのシーンがあったが、それさえも、この話のテーマを語るには特に必要なし。
 ただ、「リアルな血みどろの生死」の問題は許せて、「性の生々しさ」が許せないのは、私だけなのだろうか?

                                 (2018/02/27)

コメント
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