『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ラスト・ブラッド』を観た]

2009-06-01 09:27:42 | 物語の感想
☆少年ジャンプ的な「バトル」物であった。

 ただ、主人公は少年ではなく「セーラー服と日本刀」姿の娘であった。

 敵の首領の名前が、「オニゲン」・・・、人間じゃなくて鬼だから、オニゲン。

 ダサダサである。

 しかし、考えると、そういった文法も間違いではないかな? とも思う。

 物語や、世界観(いちお、70年代、ベトナム戦争が行なわれている頃の日本)も、「オニゲン」と言うネーミング的な、「そういった文法も間違いではないかな?」みたいな、擬似レトロと言うか、レトロ・ファンタジーに彩られている。

 背景の舞台を在留米軍基地(横田基地ですね^^;)に設定していて、外人も多く出演している。

 私は、昔の『ゴジラ』に出てきたみたいな「インチキ外人」の登場を待っていたし、

 そもそも、B級作品としか思っていないので、なかなか雰囲気良く進行する物語を、「いつ馬脚を現わすか?」と言う視線で観ていた。

 しかし、意外にも破綻なく、物語は堅実に進んだ。

 横田基地近くの元赤線地帯のような通りで、鬼を狩る主人公サヤは、延々と立ち回りを演じる。

 長いシーンなのだが、個々の鬼と戦うシチュエーションがヴァラエティに富んでいて、とても新鮮に見られた。

 しかし、そのアクションが早すぎて、目が追いつかないのが痛い。

 スローやストップモーション、コマ落しを駆使しているので、時に目を瞠るようなカットもある。

 でも、その動きのアクションを流れで楽しみたいんだよなあ^^;

   ◇

 サヤは、無口に戦う、ケンシロウ的な硬派キャラ設定だったので、せっかくのセーラー服・三つ編みの正統派美少女コスプレなのに、全く萌えてこないのだった^^;

 前髪の垂らし具合は、「三味線屋の勇(中条きよし)」みたいだった^^;

 対するオニゲンを演じる小雪も、美人だが貧相な顔立ちなので、萌えられない。

 サヤと知り合うことになる、米軍基地将軍の娘アリスも、まだ発達途上でイマイチだった。

 アクションに力が入っていたが、なにぶん、女の子が主役であるのだから、そのアクションには、少女であっても「艶」を出してくれなければ、こちらの感情移入は難しい^^;

 ・・・ただ、サヤ役は、韓国人のチョン・ジヒョンなので、その戦いの雄たけびや悲鳴が、日本人のものと異なり、ちょっと魅力を感じた。

 そして、オニゲンの右腕の「片目オニ」との戦いが、なかなかスリリングな、「崖を落下している途中に両岸に引っかかったトラック」と言う斬新なシチュエーションだったので感心した。

 また、鬼の強いのは、クリーチャー外見に変身するのだが、それがチャチくて、かろうじて持ちこたえたが、物語を破壊する一歩手前だった。

 しかし、最後の、小雪VS主人公の戦いが非常にあっさりしているのが残念だった。

 そこに至る流れも、非常に抵抗なくスムーズで、「オニゲン」の集団の層の薄さがあからさまである。

 序盤の赤線地帯での戦いで、かなりのオニが押し寄せてきたので、後半になって次第に尻すぼみになる戦いに解せなさ感が募った。

 悪くないと思ったが、最終的に、心に何も残さない作品だった。

 やや、チョン・ジヒョンの役者としての可能性を思うだけだった。

 同じ日に公開の『お買いもの中毒の私!』を観たほうが有意義だったかも・・・。

                           (2009/06/01)
コメント (2)
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